印刷用紙:B5縦 1ページの行数:36 1行の文字数(半角で):72   −−以下 指導案本文−−   第6学年社会科学習指導案          6年い組 男 19名 女 19名 計 38名         指導者  千厩町立千厩小学校                       伊藤 史顕 1.単元名 身近なくらしと政治のはたらき 2.単元について (1)教材について    本単元は、「身近な公共施設の建設や災害復旧の取り組みなどについて調べて、   そこには地方公共団体や国の政治の働きが反映していることを理解すること」を   ねらいとしている。    千厩小学校の学区内には、町営野球場、アイスアリーナ、コミュニティー広場、   千厩町体育館など児童にとっても身近な施設が多くある。そこで、政治の働きの   身近な例として、千厩町の公共施設建設について取り上げた。建設までの経緯や   人々の願いなどについて調べることにより、住民の願いが、地方公共団体や国の   政治の働きによって実現されていることを理解させるとともに、政治への関心を   わかせることができると考え教材化した。    指導にあたっては、これらの公共施設が、どのようにして建設されたのかを、   実際に見学やインタビューなどの調べ学習を通して具体的に調べさせ、わたした   ちの生活と政治との関りや政治のしくみと働きについて気づかせていきたい。身   近な教材であるので、意欲的に追究できるものと考える。 (2)児童について    本学級の児童の社会科学習に対する興味・関心は、これまでの歴史学習の様子   を見ていると、高い方であると思われる。休み時間に、資料集を出して眺めたり   テレビ番組の影響から、マイプラン活動の中で豊臣秀吉や坂本龍馬、勝海舟など   の人物について調べたりしている児童が見られ、歴史学習での調べ活動に意欲的   に取り組んできた。また、絵図やグラフなどの資料の読み取りや活用の仕方も身   についてきており、調べたことを工夫してまとめることができるようになってき   ている。ただ、一つの課題が解決すると、そこで満足してしまう傾向も見られ、   「問い」を深く追究し続ける力は十分育っているとは言えない。    本単元で学習する公共施設については、本学級の児童の多くは、千厩町にある   複数の公共施設をよく利用し身近に感じている。しかし、これらの公共施設の建   設の経緯や、人々の願いと政治との関わりについては気づいていない。また、わ   たしたちの生活と政治が密接なつながりがあることについて気づいている児童も   少ない。 (3)主題に関わって    主題にせまるために、身近な素材を取り上げ、児童主体の学習を重視し、公共   施設を自分たちで見学、聞き取り調査をしたり、自分なりの方法で課題解決でき   るよう支援していきたい。    「つかむ」段階では、 まず、 今、千厩町に一番欲しいと思う公共施設について   話し合う。ほかの学年や学級からも、今欲しい公共施設についてアンケートをと   ・ておき、自分たちだけでなく、千厩小の児童みんなが、今一番に欲しい公共施   設を建設してもらうために、わたしたちがどのように、取り組めばよいのかに疑   問を持たせる。そして、そのためには、現在、千厩町にある公共施設が建設され   た経緯を調べていけばよいことに気づかせ、「千厩町にある公共施設が、どのよ   うにして建設されたのか調べよう」という学習課題を設定する。その後、自分の   調べたい施設ごとにグループを作り、調べ活動に意欲的に取り組ませたい。    「調べる」段階では、公共施設や町役場に行って聞き取り調査をしたり、自分   たちの調べる公共施設を利用している人にインタビューをしたりして課題を解決   させるとともに、わたしたちのくらしが地方公共団体のはたらきと深い関係があ   ることにも気づかせたい。また、発表会はポスターセッション方式で行うことを   知らせ、自分たちの調べた内容がほかのグループに分かってもらえるよう、そし   て、生き生きアピールできるよう発表の工夫もさせたい。    「まとめる、広げる」段階では、自分たちの調べた内容を発表した後、自分の   予想をもとに、自分たちが今一番欲しい公共施設を建設するための取り組みにつ   いて考え、住民の願いとその実現に関わる政治の働きについてまとめさせたい。 3.単元の目標 (1)人々の願いと政治との関わりについて、関心を持ち、進んで調べようとする。              (社会的事象への関心・意欲・態度) (2)公共施設ができる過程で、国や地方公共団体がどのように関わっているか考え    ることができる。           (社会的な思考・判断) (3)公共施設を利用する人々や、町役場・地域の人々から調査した結果などを生か    してまとめることができる。   (観察・資料活用の技能・表現) (4)身近な公共施設などが建設されるまでに、国や地方公共団体の働きが反映して    いることがわかる。    (社会的事象についての知識・理解) 4.指導及び評価の計画   (8時間) +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段| |時| | 評   価   項   目   と   方   法 | | | 主 な 学 習 内 容・学 習 活 動 | | 資 料 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |階| |間| | 関心・意欲・態度 | 思考・判断 | 技能・表現 | 知識・理解 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |1.自分たちが今、一番建設してほしいと思う施設 | |一番、欲しい| | | | | | | について話し合う。 | |施設のアンケ| | | | | | | ・温水プールが欲しい。 | |ート集計グラ| | | | | |つ| ・陸上競技場が欲しい。 | |フ | | | | | | | ・もっと立派な図書館が欲しい。 | |千厩町地図 |・身近な公共施設が|・身近な公共施設が| | | | |2.自分たちが建設して欲しい施設を実現させる方 | | |建設されるまでを予|建設されるまでを予| | | | | 法を調べる手立てとして、身近にある公共施設を | | |想し進んで発言しよ|想する。 | | | |か| 利用した経験などを話し合い、それらの施設が建 | | |うとする。 | (発言・態度) | | | | | 設さた経緯について疑問をもたせ、課題を設定す |1| | (発言・態度) | | | | | | る。 | | | | | | | | | ・今、千厩町にある公共施設がどのようにして | | | |・自分なりの課題を| | | |む| 建設されたかを調べればよい。 | | | |作り、課題解決の方| | | | | ・いつ建設されたのか。 | | | |法を考える。 | | | | | ・どのくらい時間や、お金がかかったのか。 | | | | (発言・カード) | | | | | ・どうして建設されたのか。 | | | | | | | | | ・どのように利用されているか。 | | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | || 千厩町にある公共施設がどのようにして建設さ | | | | | | | | | れたのかを調べよう。 | | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |3.課題をグループ毎に分かれて調べる。 | | |・身近な公共施設が| |・公共施設や町役場|・自分の調べた公共| |調| ・コミュニティー広場 ・公民館 |3|カメラ |どのように建設され| |の見学、利用する人|施設が建設されるま| | | ・千寿荘   ・町営体育館 | |テープレコー|るのかを、進んで調| |や地域の人々などか|での経緯がわかる。| | | ・勤労福祉センター  ・アイスアリーナ | |ダー |べようとする。 | |ら聞き取り調査をす| (メモ) | |べ| ・農村改善センター  など | |パンフレット| (態度・ノート) | |る。(資料・態度)| | | | | |教科書 | | | | | | |4.調べたことを発表会に向けてわかりやすくまと |2|資料集 |・調べたことを工夫| |・見学や聞き取り調| | |る| める。 | | |しながらまとめよう| |査の結果を分かりや| | | | | | |とする。 | |くまとめる。 | | | | | | | (態度・資料)| | (発表資料) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |ま|5.調べたことをグループ毎に発表し合う。 |2| |・人々の願いを実現|・グループごとの発| |・身近な公共施設な| |と| | |発表資料 |するまでの経過や政|表をもとに、自分た| |どが国や地方公共団| |め広 6.発表会の内容から、自分たちが望む公共施設を|本| |治の働きを、進んで|ちの生活と国や地方| |体の働きによってで| |るげ 建設してもらうには、どのような取り組みをして|時| |調べようとする。 |公共団体の関わりを| |きていることがわか| | る いけば早期に実現されるのかを話し合い、行政の (2) | (態度・発言) |考える。 | |る。 | | | 働きをまとめる。 | | | | (発言・ | | (発言・ | | | | | | | 評価カード)| | 評価カード)| +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ 5.本時の指導(8/8時) (1)ねらい    発表会を通して、公共施設が建設されるまでに国や地方公共団体の働きが反映さ   れていることがわかる。 (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+ |段階 学 習 活 動 | 活 動 へ の 支 援 | 主な資料 | 評価の観点 | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+ | |1.本時のめあてを確認| | | | | | する。 | | | | | |+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | | || 千厩町の公共施設がどのようにして建設され | | | | | たのかを知ろう。 | | | | |+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | |調| | | |・調べたことを| | |2.それぞれのグループ|・発表会はポスターセ| |意欲的に発表し| | | で調べたことを発表し|ッションで行う。 | |ようとしている| | | 合う。 |・自分たちの調べたも| |か。 | | | |のと共通点や相違点を| |(発表態度) | | | |見つけながら発表を聞| | | | | |くようにさせたい。 |発表資料 |・自分たちの調| | | | | |べたことと比較| | | | | |して、発表を聞| |べ| | | |こうとしている| | | | | |か。 | | | | | |(発言・態度)| | |3.発表をもとに共通点|・自分たちの調べた内| | | | | や相違点を話し合う。 |容や、ほかのグループ| | | | | |の発表から、新しい公| | | | | |共施設を造るには、ど| | | | |4.自分たちが望む公共|のように取り組めばよ| | | |る| 施設を建設してもらう|いかをグループごとに| | | | | ために、どう取り組め|話し合わせ、まとめた| | | | | ばよいか話し合いまと|い。 | | | | | める。 | | | | | | | | | | | |5.自分たちがまとめた|・町役場の方にわたし| | | |40| ものについて、コミュ|たちの願いが政治の働| | | |分| ニティーゲストよりコ|きによって実現される| | | | | メントをいただく。 |ことに気づかせるよう| | | | | |コメントをいただく。| | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+ |ま|6.本時のまとめをする。・評価カードを記入さ|評価カード|・わたしたちの| |と| |せ、感想やわかったこ| |くらしに国や公| |め| |となどを発表させ、ま| |共団体の働きが| |る| |とめにしたい。 | |反映されている| | | | | |ことがわかる。| |5分 | | |(評価カード)| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+ (3)板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+ | || 千厩町の公共施設がどのように| | ||建設されたかを知ろう。 | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+ | | +−−−−−−−−−+ | | 国 | | | +−−−−−−−−+ | | | | |わたしたちの願い|→→ 県市町村 | | | +−−−−−−−−+ | | | | | (地方公共団体) | | +−−−−−−−+ | | | | |公共施設の実現| ←← +−−−−−−−−−+ | | +−−−−−−−+ | | はたらき↓ | | +−−−−−−−−+ | | |・建設計画 | | | |・補助金 | | | |・地方議会 | | | +−−−−−−−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+