印刷用紙:B4縦 1ページの行数:68 1行の文字数(半角で):106           第1学年 学級活動指導案                               日 時  平成6年9月14日(水)1校時                               児 童  1年2組33名(男子15名、女子18名)                               指導者  中 村 幸 子 1.題材名     きれいにそうじをしよう 2.題材について  ○ 子ども達は、入学後、5月中旬から清掃活動を始めている。清掃区域は、自分達の教室、教室前の廊下、小校   庭の3箇所である。子ども達にとってそうじは初めての経験であり、一生懸命やろうとする子どもが多く見られ   るが、なかなかうまく作業ができずに20分間動き回って過ごしてしまう子どももいる。雑巾やほうきを持って   はりきって活動しているものの広い所だけを勢いよく拭き、拭き残しがあったり、ごみを掃き残してもそのまま   にしたりしていることが見られる。また、雑巾の絞り方がうまくいかずバケツの周りに水を落とすなど、技能的   な面から見ても子ども達の清掃活動の経験の少なさを感じる。    そこで、清掃の仕方について児童の実態を把握するために事前の意識調査を行ってみた。 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+ |     調 査 項 目 | いつもしている(++) している方(+) していない方(-) していない(--)   | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+ |1.あなたは、いっしょうけんめいそうじをしていますか。 13人(39%) 16人(49%)   3人( 9%)   1人( 3%) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+ |2.あなたは、ごみがのこらないようにはいていますか。 15人(45%) 14人(42%)   2人( 6%)   2人( 6%)| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+ |3.あなたは、ふきのこしがないようにふいていますか。 15人(45%) 12人(37%)   5人(15%)   1人( 3%)| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+ |4.あなたは、じょうずにぞうきんをしぼっていますか。 14人(43%) 15人(45%)   3人( 9%)   1人( 3%)| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+ |5.あなたは、そうじのあときょうしつがきれいになったとおもいますか。21人(63%)10人(33%)1人(3%)|1人(3%) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+    この結果、ほとんどの子ども達が清掃活動に対して一生懸命取り組んでいると答えている。ほとんどの子ども   達が、ほうきや雑巾の使い方がよくできていると答えているが、子ども達のそうじの様子から自己評価の甘い子   どもも多く実態とのずれがあると思われる。子どもたちは、ごみが残っていること、拭き残しがあること、雑巾   を絞る時に水をこぼしていることを気付かずにそうじをしているのだと思う。この調査から技能面の指導の必要   性を感じた。  ○ このような子ども達に、清掃活動の初期の段階であるこの時期からそうじ用具の正しい使い方をわからせ、力   を合わせてきれいにそうじをしていこうとする態度を育てるために本題材を設定した。  ○ 指導に当たっては、2年生の良くない清掃活動の様子のVTRを提示し、子ども達に自分達の清掃の様子を振   り返えらせ、そうじをしてもごみが落ちていたり、汚れている所があることに気付かせたい。そして、なぜそう   じをしても汚れているか原因を話し合わせ問題点を明らかにする。まとめの段階では、VTRで良いそうじの仕   方を確かめ子ども達にめあてを持たせたい。雑巾やほうきの使い方は、実際に体を動かし身に付けさせたい。    事後の活動においては、技能的な点で個々に指導を続け、きちんとしたそうじができるように励ましながら意   欲的に継続させていきたい。 3.仮設とのかかわり   自ら学ぶ力を支える基本的行動様式の中で本学級は、「身近な問題に気付き、先生と一緒に解決する」という力   が落ちているのではないかと考えられる。そこで、この力を高めるために  ・示された資料から問題に気付く。  ・学活カードに記入することにより課題意識を明確にする。  ・課題に対してなんとか解決していこうとする意識を持つ。  ・目的を持って活動する。   などを身に付けていく必要があると考えられる。   本題材においては、課題把握の場面では、2年生の悪いそうじのVTRから自分達のそうじを振り返えらせ、課   題を子ども達に気付かせたい。また、教師と一緒に課題把握ができるような学級活動カードに記入させることに   より、目的を持って解決していこうとする意欲に結び付けていきたい。まとめの場面では、子ども達から出され   た解決方法を2年生の良い清掃活動のVTRで確認する。その中から自分のめあてを選ばせ、実践意欲につなげ   ていきたい。 4.指導目標   正しいそうじの仕方がわかり、きれいにそうじをしようとする態度を養う。  1.正しく用具を使いきれいにそうじができる。  2.正しい用具の使い方がわかり、自分のめあてを持ちきれいにそうじをしようとする意欲を持つことができる。  3.きれいにそうじをするには、どうしたらいいかわかる。  4.きれいにならない原因を話し合う。  5.きれいにそうじをしていこうとする意識を持つことができる。  6.そうじをしても教室が汚れていることに気付く。 5.指導計画   事前   そうじに対する意識・用具の使い方について事前調査をする。   本時   正しいそうじの仕方がわかり、きれいにそうじをしようとする意欲を持たせる。   事後   がんばりカードを使うことにより、これからの清掃活動に意欲を持たせる。        そうじ用具を正しく使い、きれいにしようとしている児童を誉め、習慣化を図る。        事後調査をする。 6.本時の展開  (1)ねらい     正しいそうじの仕方がわかり、きれいにそうじをしようとする意欲を持たせる。  (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |過程   学 習 活 動 |  主な発問と予想される反応 |   指導上の留意点 | 資 料 | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |課|1.絵・VTRを見なが|◎2年生は、どんなそうじの仕方を |・VTRより自分たちのそうじ|絵 | |題|  ら話し合う。 | しているかな。 | の様子を振り返らせ、課題に|VTR | |意| |・下手なやり方。 | つなげたい。 | | |識| |・怠けている。 | | | |を| |・だめなやり方。 |+−−−−−−−−−−−−+| | |持| |・ふざけている。 ||問題の存在に気付いたか。|| | |つ| | |+−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | | |2.本時の課題をつかむ |+−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | || きれいにそうじをするには、| |・学級活動カードに記入させ、|学級活動カード | | ||どうすればいいか。 | | 課題をより明確に把握させる| | | | |+−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | |思|3.原因について考える |◎そうじをしてもきれいにならない |・そうじをしてもきれいになら| | |考| | のは、どうしてかな。 | ないのは、そうじの仕方、用| | |を| |・ほうきを乱暴に使っているから。 | 具の使い方に問題があること| | |深| |・雑巾をしっかり絞らないから。 | に気付かせる。 | | |め| |・適当にしているから。 | | | |る| | | | | | | |◎どうしてしっかりそうじができな |・普段の様子から本音を出させ| | | | | いのかな。 | たい。 | | | | |・遊びたくなるから。 |+−−−−−−−−−−−−+| | | | |・どうやったらいいかわからないか || 原因を考えることができ|| | | | | ら。 ||たか。 || | | | |・いやだから。 |+−−−−−−−−−−−−+ | | | | |・飽きてくる。 | | | | | | | | | |ま|4.解決方法を考える。 |◎きれいにそうじをするにはどうし |・そうじの仕方を考えさせ、V| | |と| | たらいいのかな。 | TRを使い確認する。 | | |め| |・雑巾をきちんと絞る。 | | | |る| |・おしゃべりをしないでする。 | | | |・| |・隅々まで拭く。 | | | |確| | | | | |か| |◎VTRで確かめてみよう。 | |VTR | |め| | | | | |る| | | | | | | | | | | | |5.自分のめあてをもつ |◎これから、そうじをする時どれに |・自分のめあてを考え、これか|名前カード| |実| | 気を付けていくかな。自分がやっ | らの活動に意欲を持たせる。| | |践| | てみたい所にカードをおいてみよ |+−−−−−−−−−−−−+| | |意| | う。 || 自分のめあてをもつこと|| | |欲| | ||ができたか。 || | |を| | |+−−−−−−−−−−−−+| | |持| | | | | |つ|6.雑巾・ほうきの使い|◎雑巾・ほうきを上手に使ってそう |・雑巾の絞り方、ほうきの使い|雑巾 | | |  方を実践してみる。| じをしてみよう。 | 方を指導した後、実際にそう|ほうき | | | | | じをする。 |(お話の部屋) | | | | | | | |7.本時の学習を振り返|◎今日学習したことを確かめてみよ |・今日の学習を振り返り反省を|がんばりカ| | |  る。 | う。 | 発表させる。 |ード | | | | |・がんばりカードを配布し、こ| | | | | | れからの取り組みを確認する| | | | | |+−−−−−−−−−−−−+| | | | | || 課題を自分の問題として|| | | | | ||考えることができたか。 || | | | | |+−−−−−−−−−−−−+| | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+