印刷用紙:B4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角文字で):100     第 6 学 年 学 級 活 動 指 導 案                             日 時 平成7年9月29日金 6校時                             児 童 6年2組男17名女17名計34名                             指導者 宮   伸 幸 1 題材名 「わたしの長所・短所」 2 題材について  本学級は5年生からの持ち上がりの学級である。子どもの様子を見ると交友関係の固定化に気付く。特に女子 にこの傾向が顕著にあらわれていて、このことにより班・学級単位の活動の際に、異性間あるいは同性間であっ てもなかなかうまく協力できないことがある。この原因の一つとして、性格的なものの他にこれまでの付き合い の中から気付いた短所が原因になっていることがある。特に親しい友達との深い人間関係の形成も大切であると 考えるが、友達を一面だけでとらえてしまうことで、いつものグループ以外の友達を避け交友関係を狭めていく ことは人格形成の上でも良い選択とは言えない。6年生となり約半年が過ぎたこの時期に、改めて自分を深く見 つめ直し、自分自身の長所・短所をしっかりとおさえ、長所の伸長と短所の改善を図るとともに、お互いの良さ を再発見させることで、卒業までの学校生活を円滑によりよいものになるようにと思い本題材を設定した。  子どもの日常の言動を見ていると、過去における友達に関するほんのささいな出来事や行動を持って、その子 どもを「あの人はこういう人だ。」というように友達のある一面だけでとらえているのではないかと思われるこ とがある。また、周囲の子どものこうした偏見だけでなく、自分自身の行動に問題がある子どもがいるのも確か である。例えば、班の活動の際に約束の時間を忘れてしまって他の友達と遊んでしまい、注意されてもついうっ かり同じことを繰り返してしまうということがあげられる。そこで子供たちは自分自身をどのようにとらえてい るか次の事前調査を行なった。 ○自分の長所や短所を知っていますか。 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |        長  所       〓         短  所       〓 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |  は い(29人) 〓   いいえ( 5人) 〓   は い(34人) 〓   いいえ(0人) | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |・明るい      ・スポーツが得意 |・言葉使い     ・悪口を言ってしまう |・よく手伝いをする     ・ちゃんとあいさつができる ・短気       ・周りに流されやすい |・積極的      ・他の人にやさしくできる ・忘れっぽい    ・他の人のことをあまり考えない |・動物や植物の世話が好き    ・好きなことをあきらめない ・あきっぽい | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  この結果、子供たちは自分自身の長所や短所について、個人によって厳しさに差はあるものの大体の子供は自 分なりにとらえることはできていることが分かる。しかし、全体的傾向から言えば短所についてはたくさん気付 くことができるが、長所についてはなかなか気付かないことが多く、長所について「いいえ」と答えた子供が5 人いたことからもそのことが裏付けられる。  指導に当たっては、自分自身の長所・短所をとらえる上で、自分の視点、家族からの視点、そして友達からの 視点というように多角的にとらえられるようにしたい。そして、多角的にとらえることにより自分が思っている 自分自身の姿と周囲の人達が思っている自分自身の姿とのずれ、今まで気付かなかった自分自身の姿に気付かせ ていきたい。その際に気を付けるのは、単に短所を指摘し合うマイナス思考ではなく、良い面に目を向けさせて いけるように配慮したい。また、自分の長所の伸長が将来の進路や生き方に深く関わるものであることに気付か せるようにしていきたい。 3 目 標  「自分を深く見つめることによって自分の長所と短所を明らかにし、長所を伸ばし短所を改めようとすること ができる。」 4 指導計画 +−−+−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |  期 日 |  時 間 〓   参加児童 〓         教師の指導内容 | +−−+−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |   14日木| 業間時間 |  全 員 |・児童に対するアンケートの実施。 | |事前|   21日木| |  全 員 |・自分の長所・短所についての作文を書く。 | | |   22日金| | |・家族に対するアンケートの実施。 | +−−+−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |本時| 9月29日金| 6校時 |  全 員 |・学級活動 | +−−+−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |事後| | |  全 員 |・自分の決意を振り返る。 | +−−+−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導 1 ねらい  ・自分を深く見つめることにより自分の長所と短所を明らかにさせ、長所を伸ばし短所を改めて、よりよい自 分を成長させようとする。 2 展開 +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |段階     学習活動 |    児童の活動   〓    指導上の留意点 |  評価・評価 〓 +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | |1アンケートの集計結果|○資料から分かることを発 |・自分の長所に自信がなく|・紙板書 | | | を見て感想を発表する| 表する。 | 短所にばかりに目を向け| (アンケートの集計結果) | | |・長所が分からなかった人| られている共通の悩みに| | |導| | が5人いる。 | 気付かせる。 | | | |2友達の作文を聞き、感|○友達の作文から |・作文を書いた友達に共感|・児童作文 | | | 想を発表する。 |・短所にはすぐ気付くが、| させる。 | | | | | 長所を探すのは難しい。| | | |入|3課題を確認する。 | |・事前に課題は知らせてお|+−−−−−−+| | |+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | くが、感想の中の児童の||課題を自分の|| | ||自分の長所・短所を知り、長所を伸ばし短所を改| | 言葉を使って板書し、確||ものとしてと|| | ||めて自分を成長させよう。 || 認する。 ||らえているか|| |7分 +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−+| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | |4作文を書いた友達を対|○作文を通して気付いた長 |・作文を書いた児童に、友| | | | 象に長所と短所につい| 所・短所を発表する。 | 達の見方に対する意見を| | | | て話し合う。 | | 交換させ、意見交換をし| | | | | | ながら、長所と短所を明| | | | | | 確につかませる。 | | | |5グループで話し合い自|○作文、家族からのカード |・作文を書いた児童と同様|・友達などからの| |展| 分の長所と短所をはっ| 友達からのカードをもと | の方法でグループごとに| カード | | | きりとつかむ。 | に班毎に話し合う。 | 話し合わせ、自分の長所|+−−−−−−+| | | | | と短所をしっかりととら||自分の長所・|| | | | | えさせる。 ||短所をしっか|| | | | | ||りと押さえる|| | | | | ||ことができた|| | | | | ||か。 || | | | | |+−−−−−−+| | |6先輩からの手紙を聞き|○手紙をもとに自分を成長 |・自分の長所や短所は、将|・紙板書 | | | 自分をより成長させる| させるために必要なこと | 来の進路や自分の生き方| (先輩からの手紙)| | | ためどうしたか話し合| を考え発表する。 | に深く関わるものである| | | | う。 | | ことを実感させる。自分| | | | | | の願いを達成するために| | |開| | | どんな長所を伸ばし短所| | | | | | を改めたら良いか、その| | | | | | ためにどん努力をするか| | | | | | 話し合う。 | | | |7話し合ったことを参考|○自分の努力目標をカード |・自分の願いをはっきりさ|・自分の決意カード | | にして、自分の努力目| に記入する。 | せて、努力目標を決めさ|+−−−−−−+| | | 標を決める。 | | せる。 ||これから自分|| | | | | ||の努力目標を|| | | | | ||決めることが|| |30| | | ||できたか || |分| | | |+−−−−−−+| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |終|8自分の決意を発表する|○自分の決意を発表すると|・何人かに自分の決意を発| | | | | 共に、友達の決意をしっ|表させることにより、実践| | |末| | かりと聞く。 |意欲を高める。 | | |8分 | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 黒板 ・作文掲載スペース  縦115CM  横100CM ・残り  横100M