印刷用紙:B4縦 1ページの行数:81 1行の文字数(半角文字で):106 その1 (次は登録番号 950055.JXW)           第 6 学 年 学 級 活 動 指 導 案                                  日 時 平成7年9月29日(金)6校時                                  児 童 6年1組 男17名女18名計35名                                  指導者 教諭  佐々木 尚 1 題材名「1年生との交流会を開こう」 2 題材について  6年生も二学期になり今まで以上に、学校生活や児童会活動などの中心として活動する機会が多くなる。同時に、下 級生の世話をすることも多くなる。校内・校外を問わず上級生が下級生に対して思いやりの気持ちを持って世話をする ことは当然である。しかし、実際には学校生活の中では高学年として、低学年に対して積極的に世話をするような意識 がなかなか見られず、兄弟学級であっても交流があまり持たれていなかったり、お互い無関心であったりすることが見 られる。このようなことから1年生と交流する機会を設定し、活動を共にすることは、今まで以上にお互いが相手を良 く理解すると共に、6年生は1年生に対して暖かい気持ちを強めながら接することができ、最高学年としての自覚を深 めることができ、周りの人間に対する視野を広められるのではないかと考える。この経験が児童会や学校生活のなかで 生かされ、より良い校風を創り上げることができると考え、本題材を設定した。 子どもたちは、それぞれに個性豊かなものを持っている。6年生としての自覚も芽生え、学級生活においては係活動 を通しながらより良い学級生活を進めていこうとする意識も高まってきている。しかしながら、学校生活全体を自分た ちで盛り上げたり、下級生の世話や面倒を見ながらより良い学校生活を築いていこうとする最高学年としての自覚や意 識が集団としては、まだ、足りないと感じられる。そこで、最高学年として下級生に対してどのような意識を持ってい るか、七項目について調査してみた。それぞれ1.下級生のために何かしているか2.どんなことをしているか3.やってみ てどうだったか4.また、それはどうしてか5.これからしてあげたいことはあるか6.それは、どんなことか7.どの学年の お世話(遊びも)を良くするか。である。その結果、1.に対して71%の子どもが「なにかしら世話をしている」と答 えている。2.に対しては46%が「遊び」、26%が「学校生活上の世話」、17%が「登校班長の仕事」と答えている。3.4. のに対して、83%が「やってみてよかった」と答え、17%が「やらなければよかった」と答えている。これは、対処仕 方が分からず、失敗したことに原因があったようだ。5.に対して74%の子どもが「ある」と答え、その内容として「遊 び」や「1年生の喜ぶこと」がほとんどであった。最後の7.に対して「1年生」の答えは40%で、特に1年生との関わ りが多いことから、対象を1年生に絞り、新たな意識調査を実施してみると次のような結果となった。 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |1.1年生に今までにどんなことをしてあげたか。 |・ 学校生活での世話20人 (57%)・遊んであげた 10人 (29%) | | |・ 登校のときの世話 5人 (14%) | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |2.これからしてあげたいことはあるか。 |・ある  28人 (80%)  ・とくには ない  7人 (20%) | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |3.それはどんなことか。 |遊ぶこと 25人(71 %) 世話など 8人(23 %) その他 2人(6%)| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |4.なぜしてあげたいのか。 |・ 喜んでくれる9人・ 楽しい 8人・ 気持ちいい4人・ 遊んでいないから3人| | |・6年生として3人・ かわいいから 3人・ 同じ 学校だから2人 ・その他 3人| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |5.6年生が兄弟学級(1年生)にできることは何か。 |・ 遊ぶこと13 人・ やりたいことを 一緒にすること10 人・ 喜ぶことをする7 人| | (37%)          (29%)     (20%) | | |・ 世話5 人 (14%) | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ これらのことから、1年生に対しては、6年生集団としての意欲的な関わりは薄く感じられてはいたが、個人レベル の意識としては高く、普段から接する機会があり、日常的に付き合いがあることが分かった。さらに個人的にも様々な 場面で関わりを持ち、差はあるが各自問題意識を持ち合わせていると思われる。また、一学期にお世話をしていた経験 から、これからの事がらとして、「一緒になって遊ぶ等」して交流を深めたいという意識が多いように思われる。 指導にあたっては、1年生に対する意識調査を実施しその結果を子どもに示すことで、この題材に対する興味・関心 意欲を持たせ、子ども一人一人が最高学年として、また、集団としての自覚から意欲的に下級生との交流を考え、兄弟 学級のあり方を見直しより良い学校生活を築く上での課題意識を持ち、実践しようとする姿勢を育てたい。話し合いで は事前に学級会カ−ドに意見を書かせ、実態をとらえることで、助言・援助をし、座席表を利用して子どもの思考が生 かされるよう配慮したい。また交流会に対する提案理由について十分に考えさせ、それに対する意見を絡ませ、1年生 の実態を考えお互いを理解し合える会の持ち方を計画させ、そこから、学校生活を円滑にし、より良い校風創りへと最 高学年としての意識を深め実践化できるようにさせたい。また、学級全員が意欲的に交流会の計画作りに参加できるよ うな雰囲気作り、各係が満足感を持って活動できるよう十分に計画を練らせ、打ち合わせを重ねたい。計画にあたって は1年生担任と連絡を密に取り、互いの共通理解のもとで進めていきたい。                   3 目標 1年生との交流会を通して最上級生としての自覚を深めることができる。                4 指導計画 +−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |  期 日 | 時 間 |参 加 児 童|         活 動 内 容 | +−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |事前|9月11日(月)| 帰りの会|  全 員  |兄弟学級に対する事前調査。 | | | 12日(火)| 帰りの会| 全 員 |事前調査の結果からの提案。 | | | 13日(水)| 休み時間| 計画委員会 |1年生へのアンケ−ト取り。 | | | | 休み時間| 全 員  |6年生へのアンケ−ト取り。 | | | 14日(木)| 昼休み | 計画委員会 |議題候補を集めて選ぶ。 | | | 18日(月)| 帰りの会| 全 員  |議題を決定する。 | | | 19日(火)| 昼休み | 計画委員会 |話し合いの計画を立てる。 | | | 22日(金)| 帰りの会| 計画委員会 |話し合いの項目を知らせる。 | | | 25日(月)| 帰りの会|  全 員 |学級会カ−ドの記入。 | | |    〜 | 放課後 | 計画委員会 |進行の打ち合わせをする。 | +−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |本時| 29日(金)| 6校時 | 全 員 |1年生との交流会を決める。 | +−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |10月3日(火)| 学級活動| 全 員 |内容、役割分担等細部を決める。 | | |   〜 | 休み時間| 全 員 |準備をする。 | |事後|     | | 全 員 |話し合ったことをもとに実践する。 | | |     | 帰りの会| 全 員 |事後調査。 | +−−+−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 印刷用紙:B4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角文字で):110 その2 (前は登録番号 950054.JXW) 5 本時の指導(B型) (1)ねらい 6年生と1年生とが一緒に楽しく交流できるような会を、最高学年としての自覚ある話し合いを通して計画        することができる。                                        (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |段|  学 習 内 容 | 児 童 の 活 動 |  指導上の留意点 |   資料・評価 | |階+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ +−+話し合い活動 | | | | | |(1)始めの言葉 | | | | | | | | | | | |(2)話し合いのめあて | | | | | | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+| |紙板書 | | | |友達の意見を聞きながら自分の意見を出し合おう|| | (話し合いのめあて) | | | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+| | | | |(3)議題の確かめ | | | | | | +−−−−−−−−−−+−−+ | |紙板書 | | | |1年生との交流会を開こう。| | | (議題) | |導| +−−−−−−−−−−+−−+ |・1、6年生のアンケ−ト |紙板書 | |入|(4)提案理由の説明 | |結果の確認。 | (アンケ−トの集計表)| | | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | (提案理由) | |8| | 最高学年である私たちは、みんなでもっと学校のことを考える責任があるの| |+−−−−−−−−−−+| |分| |ではないでしょうか。今、私達にできることとして、まず1年生の世話をする| ||提案理由をしっかりと|| | | |ことだと考えました。1年生からももっと遊んでほしいという要望が多く出さ| ||らえることができたか|| | | |れています。そこで交流会を計画し、お互いを良く理解し合い兄弟学級のつな| |+−−−−−−−−−−+| | | |がりを強め、児童会活動や学校生活に役立てることで最高学年としての責任が| | | | | |果せると考えました。そのことが、私達には必要だし、学級目標や楽しい学校| | | | | |の校風を深めることだと思い提案しました。 | | | | | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | |(5)先生から |・教師の話を聞く。 |・話し合いの焦点を明確に | | | | | |する。 | | | |(6)話し合いの順序 |・計画委員が話し合いの柱 |・原案の話し合いの見通し | | | | |時間配分を発表する。 |を持たせる。 | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | |(7)話し合い |・原案から交流会の候補を |・アンケ−ト結果の確認。 |紙板書 | | |1.交流会の候補の確認。 |確認する。 |・計画委員会に原案を提案 | (アンケ−トの集計表)| | |   |・お互いに良く知りあえる |させておく。 | (交流会原案) | | | |ためにどんな交流会が良い |・事前に候補は絞り込んで |学級会カ−ド | | |2.意見の出し合い。 |か、考えてきたことを発表 |おき、各自意見を持って参 |+−−−−−−−−−−+| |展| |し、なぜ、そのように考え |加させる。 ||三つの観点から考え、|| |開| |たか各自意見を出し合い討 |・計画委員は、話し合いの ||自分なりの意見を発表|| | |3.討議。 |議する。 |焦点を絞らせる。 ||することがができたか|| |30| |・1年生と一緒にでき、無 |・1年生と一緒にできる、 |+−−−−−−−−−−+ |分|         |理のない内容かどうか考え | 1)無理がない内容    | | | |4.決定。 |る。 | 2)良く知り合える内容 | | | | |・友達の意見に各自再考し | 3)お互い楽しめる内容 | | | | |自分の意見をかえりみる。 |の観点で討議させる。 | | | | | |・友達の意見を良く聞き、 | | | | |・みんなで考えを深め合う |自分の意見と比べさせる。 | | | | |・よりよい考えにまとめる |・提案理由にそった決定に | | | | | |させる。 | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | |(8)決まったことの発表 |・ノ−ト書記が発表する。 |・1年生の担任に会の内容 | | | | | |を知らせるようにする。 | | | |(9)感想と反省 |・学級会カ−ドに記入する | |学級会カ−ド | |終| | | |+−−−−−−−−−−+| |末|(10)先生から |・教師の話を聞く。 |・話し合いの中での良かっ ||学校生活を豊かにする|| | | | |た点を取り上げると共に、 ||ような自覚ある話し合|| |7|(11)終わりの言葉 |・めあてに関わる感想発表 |次の活動への意欲付けとす ||いをしようとするか。|| |分| |をする。 |る。 |+−−−−−−−−−−+| +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+