印刷用紙:A4縦 1ページの行数:44 1行の文字数(半角で):86   −−以下 指導案本文−−   第1学年学級活動(保健・歯)指導案 期 日 平成8年11月 1日(金) 1校時 場 所 1年1組教室   対 象 l年1組 27名 男14名 女13名  指導者 教 諭 武  山 世 津 子 (T1) 養護教諭 南 香 子 (T2) 1 題材名  「第一大臼歯をみがこう」 2 指導にあたって (1) 題材について 1年生の児童の歯は、ちょうど乳歯から永久歯に生えかわりが始まる時期である。この  乳歯から永久歯への交換において、いちはやく永久歯の第−大臼歯が萌出を始める。第−   大臼歯は、 6歳ごろ生えるので6歳臼歯とも言われ、人間の歯の中で最も大きい永久歯で あり、 食べ物をかみくだく力も一番強い。また、咬合の鍵ともいわれる歯であり、乳歯列 から安定した永久歯列への交換を進めていく上で重要な位置を占め、まわりの永久歯の歯 並びをきれいにし、あごの発育を整える基準となる大切な役割を担っている。 このように大切な第−大臼歯ではあるが、萌出から生えきるまで1年余りもかかるので  隣の歯との間に段差ができ、上部の溝も深いことから食べかすがたまりやすい。しかも一   番奥でみがきにくい位置にあるうえに、萌出したばかりでエナメル質が未成熟なため、4 本が生えそろうその途中ですでにむし歯になってしまうことが多いのである。 そこで、この時期の児童に第−大臼歯の形状や位置にあったみがき方を理解させ、みが  き残しのない歯みがきの習慣化を図ることが大切であると考え本題材を設定した。 (2) 児童について 5月の歯科検診の結果から児童の実態を見ると第−大臼歯の萌出数は69本(51%)であ ったのが、9月に調べたところ 本( %)と増えており、そのうちすでに 本( %)   はむし歯になってしまっている。乳歯のむし歯の状態から見ても、生え始めたばかりの第   一大臼歯のむし歯がさらに増える可能性は高い。 これまでの指導により昼食後の歯みがきを通して歯のみがき方やみがく順序について覚  え、実践し、ていねいにみがけるようになってきてはいる。しかし、歯ブラシの持ち方や   毛先を上手に使って力を入れずにみがくこと、歯ブラシをあてる位置を少しずつずらして みがくことなど歯みがきの技能的な面の習得については十分ではない。また、歯みがきチ ェックカードへの取り組みの様子から、家庭での歯みがきについても向上してきてはいる  が、第−大臼歯の大切さに気付き、意識してみがいている児童は少なく、そのみがき方も   十分とは言えない。 (3) 指導について 本時は、この大切な働きをする第−大臼歯がなぜむし歯になりやすいのかを考え、自 分の歯にあったみがき残しのない歯みがきの仕方を工夫することにより、生まれたばか りの第−大臼歯を大切にしようとする気持ちを育て、実践化への意欲づけを図っていき たい。その際、ビデオカメラで6歳臼歯の萌出状況を写し出したり、大型模型で動作化 させたりすることによって、みがき方に工夫が必要であることに気付かせ、関心を持た  せていく。また、染め出しをすることによって自分の第−大臼歯の汚れを確認させ、意   欲的に汚れを落とそうとする態度を育てたい。さらに、個に応じた指導を充実させるた めに、第−大臼歯の観察・染めだし・みがき方の工夫の3つの場面においてT・Tを取 り入れ、より主体的な取り組みができるように働きかけていきたい。 3 研究主題との関連 +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ |本時において、第−大臼歯がむし歯になりやすいわけを考え、自分の歯に合ったみが | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ き残しのない歯みがきの仕方を工夫させれば、児童は歯の特徴に合ったみがき方ができ | るようになり、進んで歯を大切にしようとする意欲が高まるであろう。 | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ 4|本題材に関連する指導内容 | | | |月| 内 容 | ね  ら  い 評価 | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ | | | | | |4|給食後に歯をみがこう(S) |毎食後の歯みがきの大切さがわかり、自分か| | | | ら進んで歯をみがくことができる。 態度 | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ | | |ブクブクうがいができる。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ |5|自分の歯の様子を知ろう(S) |自分の歯の様子が分かり、むし歯の早期治療| | | | の大切さがわかる。 知識 | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ 6 歯ブラシの使い方、動かし方を 歯ブラシの使い方、動かし方(こちょこちょ +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ | 知ろう(L) | みがき)が分かり、順序を決めてみがくことが 知識 | +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ | | | できる。歯ブラシの選び方がわかる。| ・態度 | |7むし歯ができるわけを知ろう(S)  むし歯の原因を知りその予防がわかる 知識 | +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ 8・9 いろいろな歯の形(S)      歯にはいろいろな形の種類があることがわか | | | | り、それらの生えている場所がわかる。 知識 | +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ 5|指導計画 | | | | | +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ |月.日 活動単位 | 活動内容 | 取り扱い時間・ 場 | 評価 | | | | | | | +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ |9月 学級全体 歯みがきの順序 | 歯みがきタイム |関心・態度 | | | | | | | +−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−+ 9月 学級全体 みがき残しの状況把握 学級活動(S) 関心   事前調査 学級全体 第一大臼歯の萌出状況調査  帰りの会 11月1日  学級全体 第一大臼歯をみがこう    学級活動(本時・L) 関心・知識   意欲・態度 事後指導 学級全体 第−大臼歯のみがき方の定 歯みがきタイム   意欲・態度 及び個人 着を図る 及び家庭 6 本時の指導  (1) ねらい     第一大臼歯の位置や形・罹患状況を把握する活動からむし歯になりやすいわけを知り、 みがき残しのないみがき方を見つけることができる。  (2) 工夫点   @歯の模型を使うことにより、児童が五感を通して楽しく活動できるようにする。   Aビデオカメラで写し出すことにより児童の視覚に訴え、学習意欲を高める。   B個別指導を要する児童には、養護教諭がT2として入ることにより、6歳臼歯のみがき    かたの定着を確かなものにする。  (3) 準備物    教師用・・・歯列拡大図、歯の大型模型、歯ブラシ、ビデオカメラ、染めだし液、 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−−−−+− 綿棒、ホイルカップ、学習カード −−+− −−−−−−−−−−−+ || 児童用・・・鏡、歯ブラシ、コップ、牛乳パック | | || | | | || | | | || | | | || +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ || | | || | | || | | || | +−+ +−+ | || | | | | | | || | +−+ +−+ | (6) 板書計画 | || | めあて まとめ | ||歯列 | 6さいきゅうしをきれいにみがくには 6さいきゅうしは、つっこみ || 拡大図| どんなみがきかたがよいか、みつけよう。 みがきでみがきます。 | || | | |+−−−−+[6さいきゅうしがむしばになりやすいわけ] [みがきかた] | +−−−−−−−−−−−−−−−絵−−−−−−−−−−−−−−−絵−−−−−−−−+        ・いちばんおくにあるので、みがきにくい ・つまさきをつかって +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ・みぞがふかいので、みがきのこす ・ひじをあげて | | ・せがひくいので、はぶらしがあたらない ・ていねいに | | ・でこぼこしている ・くちのよこからはぶらし | ・かみあわせがわるい をいれて | | | | | (7) 学習カード | | | | がくしゅうかあど | | なまえ( )| | | | 6さいきゅうしくん | | ・おくばくんのみがきかた | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| || || || || |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| || || || || |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | 〓〓ぼく(わたし)の6さいきゅうしをみが | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ がくにはどうしたらいいのかな。