印刷用紙:A4縦 1ページの行数:39 1行の文字数(半角で):94   −−以下 指導案本文−−               第1・2学年  図画工作科指導案                             平成8年9月19日(木)5校時                             第1学年 男1名 女0名                             第2学年 男0名 女2名 合計3名                             指導者 教諭 木村 典子 1,題材名  「どろどろえのぐのはりねずみ」 絵に表す 2,題材設定の理由 (1)指導内容から    図画工作科1・2年の目標(2)は、「表したいこと、つくりたいものを自分の表現製作の方法   でつくりだす喜びを味わうようにする。」である。これをうけてA,表現(2)に感じたことや思   ったことを絵や立体に表すことができるようにする。」ことが示されている。その内容として、   ア クレヨン、パスなどの好きな色を使って、思いのままに絵に表すこと。   イ 粘土に親しみながら、手を働かせて思いのままに立体に表すこと。   の2つが示されている。    低学年の児童は、既成の概念にとらわれない素朴で、柔軟な想像力を発揮するよさがある。また、   表現の技法や結果の善し悪しにこだわることなく、発想のおもしろさを見せるとともに、活動その   ものを楽しむことがある。    そこで、普段、筆を使って水彩絵の具で描くのとは異なり、紙粘土を泥状化してその感触を味わ   いながら視覚だけではなく、手の先から受ける触覚感などをもとに体全体で好きなものをおもいっ   きり表現する快さと楽しさを味わわせたいと思い本題材を設定した。この題材は、遊びの要素を含   んだ楽しさと解放感から想像力を刺激し、子どもの思いも大きくふくらむであろうと考える。 (2)児童の実態    子どもらしい夢を持った子どもたちである。小人数の集団ではあるが、一人一人が個性的である。   1年男は、何事にもまじめに一生懸命取り組むが、経験のないことには失敗を恐れるあまりつまず   いてしまうことが多い。2年女は積極的であり、すすんで自分の考えを発表したり「○○したい」   という意思をはっきり示す。しかし、試行錯誤をしながらよりよいものをめざすという粘り強さに   はやや欠ける。    みんな図工科が好きであり、次は何をするのかといつも楽しみにしている。「みんなのすきなえ」   のように自由に描く場合は自分でお話をつくりながらのびのびとかいて楽しんでいた。また、「ふ   しぎないきもの」では、共同製作で行ったので、1年男も抵抗なく始められ、お互いの表現のよさ   を学び合いながら1つの作品を完成させた。しかし、「ひらくとかわるえ」などのように仕組みを   考えたりするものは、つまずいてしまってなかなか進めなかったり、友だちに頼ってしまい、まね   をしてしまうことが多かった。また、小人数のために発想が広がらないという場合もある。 (3)指導の意図    この題材を指導するにあたり、上記のことを踏まえて、次の点をおさえ、指導にあたりたい。  ・泥状の絵の具の感触を味わいながら、広いキャンバスにすきなものをのびのびと描く解放感、快さ、   楽しさを味わうことができるように支援する。 3,題材の目標  関:泥状の絵の具の感触を味わいながら、すきなものをかく快さと楽しさを味わう。  発:泥状の絵の具の色や形、感触などを生かし、イメージを広げ自由に想像する。  技:泥状の絵の具の特質を生かした表現方法で、自分の思いを表す。  鑑:自分や友だちの表現方法のよさを見つけ、発表する。 4,学習計画(2時間)  本時 1/2  第1次 どろどろ絵の具をつくる。                   ・・・10分  第2次 どろどろ絵の具の特質に気づき、イメージを広げる。       ・・・10分  第3次 どろどろ絵の具の特質を生かして、すきなものをかく。      ・・・60分  第4次 できた作品を見せ合い、よいところを発表する。         ・・・10分 5,材料・用具   児童 汚れてもよい服装   教師 紙粘土、ビニール袋、ポスターカラー、模造紙、シート たらい、バケツ、雑巾 6,本時の指導  @本時の目標  ・泥状の絵の具の感触を味わい、いろいろな表現方法を試しながら、イメージを広げ、自分の思いを  のびのびと表現する。  A導入の工夫  ・泥状の絵の具を提示し、感触を楽しませる。  ・大きなキャンバスを用意し、自由にのびのびと表現できる解放感を与える。 ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 段階 学 習 活 動 | 教師の働きかけと指導の工夫 | 評 価 | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |1,紙粘土を泥状化し、感触を楽しむ・一人に一袋、紙粘土と水を入れて渡・泥状の絵の具の感触を| 着| |す。 |味わい、それを使って| 想|・泥状化した紙粘土に絵の具をまぜ・好きな色の絵の具を選ばせる。 |表現しようと意欲を持| 10| る。 ・感触について聞く。 |っているか。 | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 発2,大きな紙を広げ、自由に試しなが・模造紙を貼り合わせ、教室の床いっ・泥状の絵の具の色や形| 想| らどろどろ絵の具の特徴に気づく|ぱいのキャンバスを用意しておく。|感触などを生かし、イ| ・| ・ポタッとおとす、指でかく、掌での|メージを広げ自由に想| 構| |ばすなどいろいろ試させる。 |像しているか。 | 想|・気づいたことを発表する。 ・気づきをほめる。 | | || | | | 10| | | | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |3,大量のどろどろ絵の具で色遊びを・大量のどろどろ絵の具は事前につく| | 表| 楽しむ。 |っておく。 | | || ・使いたい色がない場合は、絵の具を| | || |まぜてつくらせる。 | | || ・おもいっきり活動できる服装をさせ| | || |解放感からのびのびと表現できるよ| | || |うにする。 | | || ・ビニール袋の隅を切り取り、線状に| | 現| |絵の具が出るようにする方法も提案| | || |する。 | | || ・線遊びからいろいろな表現に発展す| | || |るように支援していく。 | | || | | | |4,それぞれ好きなところに好きな絵*つまずきへの支援 ・泥状の絵の具の特質を| || をかく。 ・何をかこうか迷っている児童には、|生かした表現方法で自| || |いろいろな技法を試させ、そこから|分の思いを現している| || |発想を広げさせる。 |か。 | || ・友だちの表現方法を見させ、ヒント| | || |を見つけさせる。 | | || | | | |5,感想を発表する。 ・どろどろ絵の具を使ったことについ| | || |て発表する。 | | 25| ・次にやってみたいことを発表する。| | || | | | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+