印刷用紙:A4縦 1ページの行数:39 1行の文字数(半角で):94   −−以下 指導案本文−−             第1,2学年  図画工作科指導案                              平成8年5月15日(水)3校時                              第1学年 男1名                              第2学年 女2名 合計3名                              指導者 教諭  木 村 典 子 1,題材名 「バーラルってどんないきもの?」 絵や立体に表す  2,題材設定の理由 (1)指導内容から    図画工作科1,2学年の目標(2)は、「表したいこと、つくりたいものを自分の表現製作の方   法でつくりだす喜びを味わうようにする。」である。これをうけてA,表現(2)に、感じたこと   や思ったことを絵や立体に表すことができるようにする。」ことが示されている。その内容として、   ア クレヨン、パスなどの好きないろを使って、思いのままに絵に表すこと。   イ 粘土に親しみながら、手を働かせて思いのままに立体に表すこと。   の2つが示されている。    低学年の児童は、既成の概念にとらわれない素朴で、柔軟な想像力を発揮するよさがある。また、   表現の技法や結果のよしあしにこだわることなく、発想のおもしろさを見せるとともに、活動その   ものを楽しむことがある。    そこで、「バーラル」ということばから見たことのない生き物を発想し、自由に想像して表現す   る本題材を設定した。この題材は、自分の考えに合った表現方法を自分で選択し、さらに考えを広   げて伸び伸びと表現できるので低学年の児童に適していると考える。 (2)児童の実態    子どもらしい夢を持った子どもたちである。小人数の集団ではあるが、一人一人が個性的であり、   すすんで自分の考えを発表したり、「○○したい」という自分の意思をはっきり示す。    図工科が大好きであり、意欲的に取り組もうとしている。「みんなの好きな絵」のように自由に   描くような場合は自分でお話をつくりながら伸び伸びと楽しんでかいていた。しかし、「ひらくと   かわるえ」のように仕組みを考えたりするものは、つまずいてしまってなかなか進めなかったり、   友だちに頼ってしまい、まねをしてしまうことが多かった。また、小人数のために、発想が広がら   ない場合もある。 (3)指導の意図    この題材を指導するにあたり、上記のことを踏まえて、次の点をおさえ、指導にあたりたい。    ・導入を工夫し、「バーラル」という名前からイメージを広げさせ、ひとりひとりが発想した生き    物を自分の表現方法で表すことができるように支援する。 3,題材の目標   関:見たことのない生き物の名前に関心を持ち、意欲的に表そうとする。   発:言葉から思いついた自分らしい発想をもとに、見たことのない動物を想像する。   技:思いに合わせて粘土や描画材料を選び、自分の思いを広げながら表す。   鑑:自分の作品のよさを見つけ、発表する。 4,学習計画(4時間) 本時 1/4   第1次 「バーラル」という言葉から、見たこともない生き物を発想し、想像する。・・・25分   第2次 自分の考えに合った表現方法から考えを広げて表す           ・・ 135分  第3次 自分の作品のよさを見つけ、発表する。                ・・・20分 5,材料・用具   児童 粘土、粘土版、クレヨン、はさみ、のり、身辺材料   教師 紙粘土、画用紙、色画用紙、カラーペン、接着剤、セロテープ、 6,本時の指導   @本時の目標   ・「バーラル」という言葉から、見たこともない生き物を発想し、想像する。   ・自分の考えに合った表現方法を材料を選択し、考えを広げて表す。   A導入の工夫   ・「バーラル」という宇宙人を主人公にした紙芝居を読み聞かせることにより、「バーラル」とい    う言葉からふしぎな生き物のイメージを広げ、発想すると考える。   ・「バーラル」の特徴などを話し合うことで具体的なイメージを持たせる。   B展開 ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 段階 学 習 活 動 | 教師の働きかけと指導の工夫 | 評 価 | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |1,紙芝居を見て、「バーラル」に興・紙芝居の内容や読み方を工夫し、見| | || 味を持つ。 |たことのない生き物について興味を| | || |持たせる。 | | 着| | | | || | | | || | | | |2,紙芝居について感想を発表し、主・話の内容を振り返りながら、主人公・見たことのない生き物| 想| 人公の「バーラル」を表現しよう|について発表させ、「地球へ遊びに|の名前に関心を持ち、| || という意欲を持つ。 |くるために、体を考えてあげよう」|意欲的に表そうとして| || |という意欲をもたせる。 |いるか。 | 10| | | | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ || | | | 発3,特徴について話し合いながら発想・いくつかの観点にそって「バーラル・言葉から思いついた自| || を広げ、具体的にイメージする。|」の特徴を想像させ、イメージを具|分らしい発想をもとに| 想| |体化し、表現活動に結び付ける。 |見たことのない生き物| 5| | |を想像しているか。 | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |4,思いにあった表現方法を選択する・特徴をよく表すには何を使って表し| | || |たらよいか考えさせる。 | | 構| |*つまずきへの支援 | | || |・一番の特徴は何かを考えさせ、 | | 想| | 材料を選択させる。 | | || |・いくつかの材料を提示し、アド | | 10| | バイスをする。 | | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |5,自分の思いを広げながら、表し方・個別に話を聞きながら、認め励ます・思いに合わせて粘土や| || を考えて表す。 |*つまずきへの支援 |描画材料を選び、自分| || |・特徴について話し合う。 |の思いを広げながら表| 表| | ex 強そうな足 やさしい目 |しているか。 | || |*試行錯誤の場 | | || |・自分の思いどおりに表現できな | | 現| | い場合はつくり直してよいこと | | || | を告げる。 | | || |・次時までに必要な材料を集めて | | 20| | おくことを告げる。 | | ++−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 紙芝居の内容 @ここは、リバセワイ星。地球からずっとずっと遠い星なんだ。ここにはバーラルという宇宙人(生き  物)が住んでいるんだよ。 Aやあ、みなさん、こんにちは。ぼくバーラル。ぼくは、リバセワイ星人の子どもなんだ。ぼくは、地  球というところにどうしても行ってみたい。そこには、ぼくの友だちがいるんだって。早く、行って  みたいなあ。  でも、ぼくの体は、まだ透明なんだ。みんなにも見えないだろう。体ができないうちは地球にいけな  い。ぼく、どうしても地球にいきたいなあ。  だから、ねえ、みんな、ぼくの体をつくってくれないかい? Bぼくの体はいろいろなものでできるんだよ。クレヨンできれいにかいてくれてもいいんだ。粘土でか  っこよくつくってくれてもいいんだぜ。あ、それから、画用紙や箱なんかでステキにつくってくれて  もいいんだ。  みんな、ぼくの体をいろいろ考えてつくってね。 Cそれじゃ、また!