印刷用紙:B5縦 1ページの行数:44 1行の文字数(半角で):82   −−以下 指導案本文−−   第3,4学年 図画工作科指導案      平成8年7月11日(木) 4校時          第3学年 男0名 女2名     第4学年 男2名 女0名 合計4名                        指導者 教諭 関野 祐子 1.題材名 「うすーくのばして」  つくりたいものをつくる 2.題材設定の理由 (1)指導内容から 図画工作科3,4学年の目標(2)は、「生活を楽しくするものなどを用途や美し   さ、つくり方などを考えてつくり、それを使う楽しさを味わい、デザインの能力や創   造的な工作の能力を伸ばす。」である。これをうけてA表現(3)に、「生活を楽し   くするもの、飾るもの、伝え合うものをつくることができるようにする。」ことが示   されている。その内容として、 ア つくりたいものの用途や美しさなどを考えて、形や色、材料などを選んで使い、    それらの感じなどに関心をもってつくること。 イ つくりたいものを簡単な絵や図にかくなどして、形や丈夫な組み立て方、動く面    白さの生かし方などを考えて計画を立て、工夫しながらつくること。 ウ つくりたいものに合わせて、板切れ、小刀、使いやすいのこぎりなどや前学年ま    でに経験した材料や用具を使ってつくるとともに、それらの適切な扱いができる   ようにすること。 の3つが示されている。 中学年の児童は、子どもらしい想像力が発達し、手の働きも力強さと巧みさが増し   てくるようになる。また、表現したいものを自分なりに考えた方法で進んで表現し、   楽しむようになる。 そこで、紙粘土のデリケートで傷つきやすい表面、どんな曲面でもつくることがで   きるしなやかさなど、その特性を楽しみながらつくる本主題を設定した。 (2)児童の実態 明るく、活発な子ども達である。大変仲が良く、絶えず話をしたり遊んだりしてい   る。   図工の学習には興味関心を示し、意欲的に取り組んでいる。ひらめきがよく、すぐに   製作に取り組む。「ランチをどうぞ」では、自分なりのアイデアで作品を完成させる   様子が見られた。しかし、つくりあげるのがはやく、じっくりと粘り強く取り組む力   に欠ける傾向がある。また、作業が雑であることが多い。 4年生の児童で、10日ほど前に退院し、まだ右手を思いどおりに動かせない子が  いる。支援しながらがんばらせたい。 (3)指導の意図 この題材を指導するにあたり、上記のことを踏まえて、次の点をおさえ、指導に    あたりたい。 ・導入を工夫し、ていねいに紙粘土を薄く伸ばして紙粘土の特性を発見し、発想のよ    さを生かして楽しみながら最後まで表現することができるように支援する。 3.題材の目標 関:粘土の特性を幅広くとらえながら、積極的に造形に試みる。 発:材料の形態や状態を生かし、身辺材を使ってできる形からも発想を広げてつくる。   技:粘土の薄さを生かした操作を工夫したり、ほかの材料や用具も扱って楽しい形をつ     くる。 鑑:関連する作品を楽しく見る。 4.学習計画(2時間) 本時 1/2 第1次  紙粘土を薄く伸ばして板状にし、粘土の特性に気づく。・・・・・・・・・・・15分   第2次  伸ばした紙粘土から発想を広げ、自分の表したいものをつくる。・・・40分   第3次  つくった作品に着彩をして完成させる。       ・・・・・・・・・・・・25分 第4次  展示して作品を見せ合う。 ・・・・・・・・・・・・・10分 5.材料・用具 児童 文様をつくるための身辺材、水彩用具一式 教師 紙粘土、身辺材、ビニール類 6.本時の指導 @本時の目標 ・紙粘土の特性に気づく。 ・伸ばした紙粘土から発想を広げ、自分の表したいものをつくる。 A導入の工夫 ・参考作品(完成品)を提示して紙粘土を薄く伸ばすことに興味を持たせる。 ・2つ目の参考作品の手触りなどから、紙粘土を薄く伸ばすことに興味を持たせる。   B展開 +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ |段階 学 習 活 動 | 教師の働きかけと指導の工夫 | 評 価 | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |1.参考作品を見て紙粘土を ・薄いもので、子どもが興味を持 | | |着| 薄く伸ばすことに興味を | つようなものを用意する。 | | | | 持つ。 ・薄く伸ばした参考作品を触らせ | | | | | るなどして、 次の段階の意欲づ | | |想| | けをする。 | | | | | | | | |2.手のひらや棒を使って ・机にビニールをしいて、紙粘土 | | | | 紙粘土を伸ばす。 | を伸ばしやすいようにしておく | | |15| ・紙粘土の感触を楽しませる。 | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | | | | | |発|3.薄く伸ばした紙粘土から ・薄く伸ばした紙粘土の表面に生 ・紙粘土の特性 | |想| 発想を広げる。 | まれる形のおもしろさに気づか に気づくことが | | | | せる。 できたか。 | |構| | | | |想| | | | | | | | | |表|4.自分のおもいを広げなが ・薄く伸ばした形からの発想なら ・自分のおもい | | | ら表現する。 | 幅広くつくりたいものを認める を大切に、自分な| | | *つまずきへの支援 りの方法で表現 | | | ・身近な用具を使い、模様づく しようとしてい | | | | りや形の変化を楽しませる。 るか。 | | | ・4年生の児童には、目をかけな | | |現| | がらなるべく一人でがんばれる | | | | | よう配慮する。 | | | | *試行錯誤の場 | | |30| ・自分のおもいどおりに表現でき | | | | | ない場合は、つくりなおしてよ | | | | | いことを告げる。 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+