印刷用紙:B4縦 1ページの行数:48 1行の文字数(半角で):112   −−以下 指導案本文−−   第3学年図画工作科学習活動案 日 時 平成8年9月 6日(金)5校時  学 級 3年2組男16名女15名計31名    授業者 水野 順子                                     1、題材名   へい、いらっしゃい! 2、題材について (1)題材について ・本題材は、学習指導要領第3学年の目標「生活を楽しくするものなどを用途や美しさ、つくり方などを考えてつくり、   それを使う楽しさを味わい、デザインの能力や創造的な工作の能力を伸ばす。」をもとに構成されている。 ・本題材では、自分が出してみたいお店を想像し、いろいろな材料を使って立体に表す活動である。みんなの注意を引   くような店の看板や店構えを考えたり、お客さんがほしくなるような品物の形や色を考えて材料を選んだりなど、子ど   も達の想像力をふくらませることができる。実際にお店屋さんになったつもりで店開きもできるので、子ども達が意欲   を持って取り組むことができる題材である。 (2)児童について ほとんどの子ども達は、図工が大好きで、特に工作は「いろいろなものが作れるから楽しい」と意欲的に取り組んで   いる。3年生になってからは、作品作りに入る前に、自分の思いを構想カードに整理し、おおよその構想を立ててから   表現しているので、いつでも自分の思いを確かめながら活動を進めてきた。しかしながら、早く終わらせたいために少   々乱雑になったりする子もいるので、その子の思いを聞きながらじっくり取り組むように声がけをしてきた。    授業のおわりでは、工夫したことや困ったこと、それに対する意見などを発表しあうなかでお互いに学び合うように   なってきた。 アンケートによると、紙ねんどの経験がないのはわずか4名で、空き容器や、空き箱、ダンボール、カップ、などの   身辺材料についてはこれまでの工作や生活科の学習で使った経験がある。 (3)指導について 子ども達が興味を持ちやすいお店屋さん作りをすることを話し、いろいろな材料を集めることから活動が話始まる。   材料をたくさん集めておき、いくらでもつなぎ合わせたりすることから、よりイメージが広がると考える。   発想・構想段階では、お気に入りのお店や自分が出してみたいお店について、そのわけもくわえながら発表し合った   り、実際のお店のビデオや写真などを見ながら「自分のお店」のイメージを広げて構想カードにまとめる。話し合いの   中でスーパーやデパートのような大型店を作りたいという考えが出たら、共同制作も認めてあげたい。 表現の段階では、ただでき合いの箱などをそのまま使うのではなく、材料を切ったり、はったり、組み合わせたり、   色をつけたりなどちょっと工夫すれば、もっと楽しくなることを子ども達の作品から気づかせたい。そのため、似たよ   うなお店やおなじお店を作る子ども同士でグループを作り、自由に交流できるようにする。また、各時間に工夫したこ   と困ったことなどについて、全員で交流する場を設けてこれからの表現に生かしていけるようにしたい。 鑑賞の段階では、できたお店をならべて商店街を作ったり、買い物ごっこをしたりして楽しみながらお互いのよさを   見つけ合うようにしたい。 3、題材の目標  だしてみたいお店について自分のイメージに合った材料や表し方を工夫し、楽しく立体に表現する。 4、観点別評価目標 +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |造形への関心・意欲・態度 | 発想や構想の能力 | 創造的な技能 | 鑑賞の能力 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ ・題材に興味をもち、材料のよ・自分の考えるお店を作るのに・思いを表すためにいろいろな・商店街を作ったり、買い さを生かして、楽しみながら立必要な材料を集め、それを組み材料を使い、形の作り方や色の物ごっこをしたりしながら 体に表そうとしている。 合わせたりしながら、全体の構つけ方を工夫して表現しているそれぞれのよさや楽しさを | 成を考えている。 | 感じ取っている。 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 5、活動計画(5時間) +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 時間段階 目 標 | 学習内容 |準備 | 支援内容等 | 評価計画 | +++−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ ||| ・自分が出したいお ・どんなお店を出してみたい|写真 ・題材名を見て、思いつくこと ・題材に興味をもち ||| 店のイメージをもつ か話し合う。 ビデオ を話し合ったり、大きな声で言 お店について話そう ||| | ・お客さんをたくさん呼ぶた| ってみたりすることでお店に対 としている。(関) | |||発| めにはどうすればよいか、話| する関心を高める。 | | |||想| し合う。 | ・「どんなふうにすればお客さ| | |||・| | | んがたくさん来るかな。」と問| | |本|構| | | いかけ、お店の工夫についてわ| | | |想| | | かりあえるようにする。 | | |時| ・自分の思いや発想 ・自分のお店について構想カ 構想 ・お店のイメージがより具体的 ・自分の思いや発想 ||| をもとにお店のおお ードにまとめる。 |カードになるように、看板や建物の様 をもとにお店のおお ||| よその構想を立てる。・アイデアスケッチをする。 色鉛筆 子などをくわしくかくように話 よその構想をたてる ||| | | | す。 | (発) | ||| | | | ・とまどっている子にはお店の| | ||| | | | 写真などを見せながらいっしょ| | 45分 | | | に考え、発想を促す。 | | +++−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ・材料を工夫しなが ・お店全体の様子や看板を作身辺材料・用意したいろいろな材料をす ・思いを表すために | | ら、お店の様子や看 る。 画用紙 ぐに使えるように集めておく。 いろいろな材料を使 | |表 板、売り物を作る。 ・売り物を作る。 色画用紙・やりながら思いついたことは い、形の作り方や色 | | | | 紙粘土 積極的に取り組むように話す。 のつけ方を工夫して | |現| | 接着剤 ・それぞれの工夫をよさとして 表現している。(技) | | | | 絵の具 受けとめ、ほめる。 ・材料のよさを生か | | | | カラーペン ・教師が準備した材料も示し、 して、楽しみながら | | | | 感想カード自由に使わせたい。 立体に表そうとして | | | | | など ・早く終わった子どものために いる。(関) | 135分 | | | 感想カードを用意しておく。 | | +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ・友達と作品を見せ ・お店を並べて、商店街を作 作品 ・感想カードは手紙風にして子 ・それぞれのよさや | |ま 合い、表現のよさを る。 感想カードどもが書きやすいようにする。 楽しさを感じ取って | |と 感じとる。 ・買い物ごっこをしながら、| ・それぞれのお店や売り物の工 いる。(鑑) | | |め| 友達のよさを見つける。 | 夫などのよさを楽しみながら見| | 45分 | | | つけられるように声がけする。| | +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 6、本時の活動 (1)目標 自分が出したいお店についてのおおよその構想を考える。 (2)本時指導の工夫   本時は全体の店構えや看板などについておおよその構想をたてる段階である。友達同士の話し合いの中でどんどん思   いを広げ、その思いを構想カードにまとめていく。また、自分の考えたお店のだいたいの様子をスケッチし、色鉛筆な   どで色もつけてみる。  @思いを広げるような発想・構想段階の工夫 まず題材名「へい、いらっしゃい」をいろいろな言い方で言ってみることで、お店の主人になった気分を味わい、お   店に対しての関心を高める。また、子ども達の思いをふくらませるためにお店の様子を写したビデオや写真を提示し、   参考にできるようにする。 A子ども一人ひとりの表現のよさを見合うための学習活動の工夫 まとめの段階では、自分のアイデアスケッチを全員が見せ合えるように小グループにする。アイデアスケッチを見せ   合うだけでなく、どんな材料で作りたいのかということやみんなに相談したいことなどについても自由に話し合えるよ   うにし、子ども同士の学び合いの場とする。 (3)展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ 段階 子どもの活動 | 子どものよさを生かす工夫 (○ 評価) | 備考 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | 1、題材名をもとに話し合う。 ・題材名からいろいろなお店を想像し、自分だったら何やさん | |発|・自分がだしてみたいお店は何か になってみたいか、そのお店をこれから作っていくことを話し | |想| 関心を高める。 | | |・|・「へい、いらっしゃい」を言う。 ・「お店の主人になったつもりで言ってごらん。」「どんなふ | |構| うに言うとお客さんがたくさん来るかな。」などと声がけしな | |想| がらいろいろな言い方をさせてみる。 | | | |・お店やさんが工夫していることは何か ・お店全体の形や屋根の形、飾りなど他とはちがったおもしろ ビデオ| | | いところや楽しいところなど、自分が見たことがあることだけ 写真 | | | ではなく、自分だったらこうしたいということも発表すること | | | を促す。 | | | | ・お店のイメージを広げるために、お店の様子を写したビデオ | | | や写真を提示する。 | | | 2、お店あてクイズをする。 ・看板なしのお店を提示し、何やさんか考えさせる。このこと | | | により看板の必要性があること、よりめだつ看板がいいことに | | | 気づかせたい。 | | | | ○題材に興味を持ち、楽しんで話し合いに参加している。(関)| | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |自分のお店のせっけいずを考えよう。 | | | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 20分 | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | 3、自分がだしたいお店のおおよその構想 ・話し合いの中にでてきたことにとらわれず、思いうかんだこ構想 | |表| をたてる。 とはどんどん取り入れるように声がけをする。 |カード| | |・自分の思いを構想カードにまとめる ・なかなか構想がうかばない子どもには、どんなお店を作りた | | |・アイデアスケッチをする いのか話を聞き、写真などを見せたり、話し合いの中で参考に | | | なることはないかいっしょに考えたりして励ます。 | | | | ・それぞれの考えをよさとして受けとめ、ほめる。 | | |現| ・アイデアスケッチで材料をみながらかきたいという子どもの | | | ために、集めた材料も用意しておく。 | | | | ・色鉛筆等で色もつけてみて、思いをより明確なものにしたい。色鉛筆 | 20分 ○自分がだしたいお店のおおよその構想を考えている。(発) | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ |ま 4、友達とアイデアスケッチを見せ合い、 ・小グループにより楽しい雰囲気で、アイデアスケッチを見せアイデアスケッチ |と| 表現を温め合う。 合えるようにする。 | | |め| ・アイデアスケッチを見せながら、どんな材料で作りたいのか | | | も発表させ、次時への意欲づけを図る。 | | | | ・表現に入る前にみんなに相談してみたいことなどについても | | | 発表し合い、お互いの学び合いの場にしたい。 | | 5分 ○自分や友達の思いのよさを見つけている。(鑑) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ (4)評価 自分のお店のおおよその構想を考えている。 A 材料も考えながら、お店のおおよその構想を考えている。 B お店のおおよその構想を考えている。   C 教師の支援を受けながら、構想カードにまとめている。     ◆板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |へい、いらっしゃい | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |自分のお店のせっけいずを考えよう。| お店の工夫 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | ・お店の形がかわっている | | ・屋根の形がおもしろい | | ・壁の色がきれい | |+−−−−−−+ +−−−−−−−+ | || | | | ・飾りをつけている | || | | | ・看板が目立つ | || | | | | || | | | など・・・・ | |+−−−−−−+ +−−−−−−−+ | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+