印刷用紙:A4縦 1ページの行数:55 1行の文字数(半角で):122   −−以下 指導案本文−−   第2学年図画工作科学習指導案 日 時 平成8年11月20日(水)5校時 児 童 2年 男8名 女6名 計14名 指導者 小 林 京 子 1.題材名 もしもこんなことがあったなら 2.題材設定の理由 (l)指導内容について 図画工作科第2学年の目標(2)は、「表したいこと、つくりたいものを自分の表現製作の方法で作り出す喜びを味わう ようにする。」となっている。 これを受けてA表現(2)には、「感じたことや思ったことを絵や立体に表すことができるようにする。」となっており、 その内容として、 ア.形や色などに関心をもち、クレヨン、パスなどのいろいろな色を使って思いのままに表したり、平易な版をつくって 表したりすること。 が示されている。 低学年の時期に最も大事にしたいことは、進んで活動を楽しむようにする事である。児童の特徴としては、既成概念にと らわれない子どもらしい想像力を働かせた夢のような楽しい発想をするなどのよさがあり、それか魅力となっている。この 題材では、現実にあり得ない事を自由に空想し表現することの楽しさを味わうことができる。しかし、なかなか想像の広がら ない児童にとっては抵抗が大きい題材とも言える。自分の世界をいかに豊かに想像できるかが重要になってくるので、導入 の段階を大事にし、児童の想像力を十分にふくらませるよう配慮したい。また、技法遊びでは、新たに二つの方法を体験さ せたい。そして、表現の際には描画材も技法も児童に自由に選択させ、楽しみながら思い思いの方法で表現させたい。 (2)児童の実態 学級のほとんどの児童は図工が好きで、絵をかくことも作ることも両方好きと答える児童が多い。全体的に作業へのとり かかりはよく、朝自習のクロッキーも時間内にかき終える。友達の作品のよい点も積極的にみつけることができる。けれど も、教師の了解を得ないと安心できない児童やちょっとした失敗を気にする児童もいるので、そういう児童に対しては、意 識して声がけをしたい。絵の具の使い方は慣れていないが、絵の具を使っての活動は喜んで行う。 (3)指導の意図 ◎子どもの思いを生かし主体的に活動できる指導過程にするために ・技法遊びの段階で、「ぼかし」, 「はり絵」を体験させておく。 ・導入の段階では、教師が「もしも・・・」の例をあげて考えるきっかけをつくる。その後の話し合い活動では、どの児 童にもかきたいものが見えてくるように配慮する。 ・多様な描画材を用意し児童が自己決定しながら喜んでかけるようにする。 ・これまで体験した技法を振り返らせると共に教科書なども参考にさせて、使いたい材料や技法を考えさせる。 ・自分の表現した「もしも」の世界について発表させたり友達のよい点を見つけさせたりして、楽しい鑑賞の時間にする。 ◎−人一人の思いを的確に受け止め、児童に生き生きとした表現活動をさせるために ・必要に応じて対話し支援すると共に、簡単な学習カードを使いできるだけ児童の考えや気持ちをつかむようにする。 ・発想や構想の段階では、どんなささいなことでもほめてあげることによってどの児童にも自信をもたせたい。また、表 現の段階では、工夫している点を見つけ認めてあげるようにし、楽しく活動させたい。 3. 題材の目標 ◎空想することに進んで取り組み、表現の工夫の仕方を考える。 (関心・意欲・構想) 〇自分に合った表現技法で、思いを表す。 (技 能) 〇表現したことを友達に話したり、友達の作品のよさに気づいたりできる。 (鑑 賞) 4. 学習計画(8時間扱い) 第1次 絵の具の扱いに慣れると共に、「ぼかし」と「はり絵」を試してみる。 (2) 第2次 自分の「もしも・・・」の世界を空想し、表現方法を考える。 (2) 第3次 表現する。 (3)本時2/3 第4次  鑑賞し合う。 (1)   5.材料・用具 く教 師> 画用紙,色画用紙,色コンテ,コンチ定着液,包装紙.色紙,毛糸,綿,はけ,バケツ,画板,参考作品 く児 童> クレパス,カラーペン,色鉛筆,絵の具道具,はさみ,のり,包装紙,綿,毛糸など 6.本時の指導 (1)本時のねらい ・工夫しながら自分の思いを意欲的に表現する。 (2)本時の展開 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |流れ| 児 童 の 活 動 | 教 師 の 支 援 ★ と 評 価 ☆ | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | 意 |1 前時までの学習の想起と本時の | 〇前時までの活動は教師の話でふり返り、本時の活動のめあては | | 欲 | 活動のめあてを確認する。 | −斉読により確認する。 | | を | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 持 | | | | | つ | 「もしも・・・」のせかいを絵にしよう | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 5 | | | | 分 | | ★本時の製作の予定を2〜3人の児童に発表させ、意欲を喚起さ | | | | せる。 | | | | ★友達の発表を聞き、より良い方法に気づいたら、製作の予定を | | | | 変更してかまわないことを知らせ、安心して活動に入れるよう | | | | にする。 | | | | ☆活動の見通しがもてたか。 | | | | | | |2 表現する。 | ◇なかなか活動できない児童 | | 思 | ・自分の思いを工夫して表現する。 | ★対話によりつまずきを発見し助言する。 | | い | | ◇表現方法で迷いが生じた児童 | | を | | ★どんなふうに表したいのかを理解し、いくつかの方法を紹介す | | 表 | | る。 | | す | | ◇失敗したと思っている児童 | | | | ★ちよっとしたことは気にしないよう励ましたり、別の見方をす | | | | ればすばらしい表現になることに気づかせたりする。 | | | | ◇早く終わりそうな児童 | | | | ★つけ足したいことはないか、別の技法で表現したい部分はない | | | | かなど提案する。 | | | | ★これまでに体験した技法をすぐにふり返ることができるよう、 | | | | 図工ノートを掲示しておく。 | | 33 | | | | 分 | | ☆意欲的に活動しているか。 | | | | ☆自分の思いが表れるよう工夫しているか。 | | | | | | 思 |3 本時の活動をふり返る。 | | | い | ・ 工夫したところを発表する。 | ★工夫して自分の思いを表現できたことをほめる。 | | を | | | | 味 | | | | わ | | | | う |4 次時の活動内容を知る。 | 〇次の時間は作品を仕上げることを知らせ、さらに意欲を持たせ | | 7 | | る。 | | 分 | | ☆次の活動の意欲がもてたか。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ (3)評 価 ・ 工夫しながら、自分の思いを意欲的に表現できたか。