印刷用紙:B4横 1ページの行数:52 1行の文字数(半角で):120   −−以下 指導案本文−−   第5学年 図画工作科学習指導案                                        日 時 平成8年11月20日(水)6校時 児 童 男8名、女10名、計18名 指導者 及 田 一 夫 1.題材名 想像を広げて 2.題材設定の理由 1指導内容について     図画工作科第5学年の目標1は、「造形的な見方や感じ方を深め、想像力を働かせて主題の表し方の構想を練り、技法などを 工夫して表し、造形的な想像表現の能力を高める。」となっている。 これを受けてA表現1には、見たこと感じたこと想像したことを絵に表すことができるようになっており、その内容として       ア.表したいことがよく表れるように、形や色などの特徴や美しさをとらえ、画面の構成などの表し方の構成を練って絵         に表したり、版などで表したりすること。       イ.表したい感じが表れるように、水彩絵の具などの特性を考えてあらわしたり、木版などによる表現の特徴を考えて表         すことと示されている。     この題材は、ある物(にじみ、自作の物語、写真など)をもとに、いろいろな描画材や表現方法を効果的に使って表現するこ    とをねらいとしている。指導にあたっては想像のきっかけとなる材料や技法があることを知らせ、その中から、自分で想像が広    がりやすいものを選ばせ、そして、前学年までに何度か取り組んできた「夢の絵」のまとめとして、いろいろな表現方法などを 自分で選択しながら表現できるので、5年生の児童に適している題材であると考えられる。 2児童の実態について     本学級の児童は、4月から自分の経験したことや物語をもとに自分の思いを効果的に表すために画面構成や技法の工夫に取り    組んできた。画面の構成については単純な絵が多いが、既習の技法より自分で選択し意欲的に表現しようとしている。そこで、    画面の構成を工夫させるために参考作品などを紹介していきたい。また、表現活動においては、発想や取りかかりが早いが、作    業が雑になったり、概念に強くとらわれた表現をする児童や写実的な絵が良い絵と考えている児童もいる。しかし、友達の絵を    鑑賞するときには、それぞれのよい点を見つけようとする態度が身についている。従って、本題材に取り組むに当たっても、友 達の作品紹介を導入に取り入れながら、自分の表したい思いを伸び伸びと表現させたい。 3指導の意図 ◎子供の思いを生かし、主体的に活動できる指導過程にするために ・児童の作品などを鑑賞させ、それぞれの良さや雰囲気を味わわせる。     ・作品は、時間内であれば、何点とりくんでもかまわないことにし、いろんな表現やいろんな場面に挑戦できるようにする。 ・学習カードを使い、ある程度の構想や計画をもって作業を進める。 ◎一人一人の思いを的確に受けとめ、児童に生き生きとした表現活動をさせるために ・発想、構想、表現、鑑賞の各段階で記入できるカードを使用する。 ・学習カードの中に自己評価欄を設け、常に児童のつまずきや喜びを把握し、必要に応じて支援する。 3.題材の目標 ○あるものをもとに、想像したこと描画材を使って楽しみながら最後まで表現しようとする。(関心・意欲) ○いろいろな表現方法や発想の着眼点を工夫しながら想像の世界の表し方を工夫する。 (構想・技能) ○互いの作品を鑑賞し、その雰囲気や工夫している点を感じ取ることができる。 (鑑賞) 4.学習計画 8時間 第1次 絵に表したい世界を想像する。 1 第2次 場面構成や表現方法を考え今後の計画を立て、学習カードにまとめる。 1 第3次 表現する。 5本時は2時間目 第4次 互いの作品の気にいったところや作品から受ける感じを鑑賞し合う。 1 5.材料・用具 〈教師〉画用紙、ビバルデ紙、参考作品、ブラシと金網(ブラッシング用)、写真、絵はがき、古いカレンダー ストロー、新聞紙、タオル、バケツ、接着剤 〈児童〉絵の具道具、クレパス、4B鉛筆、写真、絵はがき、古いカレンダー 6.本時の指導 1ねらい ・自分の想像した世界のイメージに合うように、画面構成や技法を工夫しながら表現する。 2展開 +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |流れ 児童の活動 | 教師の支援★と評価☆ | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |意|1.前時の学習の想起と |○想像の世界を紹介しながら、意欲を喚起する。 | |欲| 本時作業予定の確認 | | |を| ++−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |持| |想像した世界の感じがでるように工夫しよう。 | | |つ| ++−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3| |○今日の予定を何人に発表させる。 | |分| |☆本時についてどのくらい見通しができたか。 | | | | | | | | | | | | | |思|2.表現する |◇技法のつまずき→★やってみせ、いろいろ試させる。 | |い| | ★参考作品を見せる。 | |を| |◇画面構成のつまずき→★切り取って並べてみる。 | |表| | ★画用紙の向きを変えてみる。 | |す| | ★視点や大きさを変えてみる。 | | | | ★一番大切なものが目立つようにする。 | | | |◇描写のつまずき→★自分だけの世界だから細かいことは気にしないで。 | | | | ★図鑑等参考になるものを見て、イメージスケッチしてみよう。 | | | |◇彩色のつまずき→★試し紙においてみる。 | | | | ★基調色を入れて数種類作ってみる。 | | | |◇作業が中断している児童には→★話し合いながら、つまずきの原因を知り支援する。 | | | |◇安易に単調な表現で満足している児童には→★気にいったところは。納得できたか。 | |35| | もし、不満ならどんどん挑戦しよう。 | |分| |◇早く終わり、満足している児童には→★他に絵にしてみたい場面は。 | | | | ★同じ場面でもバックや登場人物の位置や視点を変え| | | | ると全然違う絵になるよ。 | | | |☆自分の想像した世界の感じ出るように工夫して表現しているか。 | | | | | | | | | | | | | |思|3.本時の活動について |○今日の活動で自分なりに気にいっているところを発表させる。 | |い| 学習カードに記入を |★感じがでるように工夫しているところをほめる。 | |を| する。 |★子供たちが気づかないところがあれば、教師が取り上げて紹介する。 | |味| | | |わ| | | |う| | | | | | | |7|4.次時の活動内容を知る|○次時の活動の予定を発表させる。 | |分| |★本時の活動をふり返り、次時の活動に意欲を持たせたか。 | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 3評価 ・自分の想像した世界のイメージに合うように、画面構成や技法を工夫しながら表現することができたか。