印刷用紙:B4縦 1ページの行数:65 1行の文字数(半角で):119                 学    習    指    導    案                                                 岩手県立総合教育センター                                                研修主事 工 藤 昌 雄 1.指導日時等  平成4年2月14日(金)第5校時〔岩手県立総合教育センター視聴覚研修室〕 2.指導対象   岩手県立紫波高等学校 第1学年F組 45名(男子24名,女子21名) 3.使用教科書  『高等学校 新訂 現代社会』(第一学習社) 4.単 元 名  第1章 人間生活における文化  第2節 日本の生活文化と伝統  5.教 材 名  表現と伝統美         6.指導目標   (1) 古典や日常生活の中に伝統的な日本人の意識や行動様式を見いださせる。          (2) 日本人の自然観を中心に日本の伝統美を理解させる。          (3) 日本人の生活や伝統をささえ,人々の心と願いを表す民衆の文化を理解させる。 7.指導計画   第1時  1 日本人の心の表現--------1時間          第2時  2 伝統美------------------1時間(本時)          第3時  3 民衆と地方の文化--------1時間 8.本時の指導  (1) 本時の目標 ア虫の音などの音に対する感じ方から日本人の特質を理解させる。          イ古典などに見られる自然観を中心に伝統的な日本人の考え方を理解させる。          ウ日本の伝統美の学習を通して日本人としての自己を考え確認させる。  (2) 本時の展開                                   +-----+----+----------------------+-----------------------+---------------------------------+----------+-----+ | 段階| 時間|     学習内容    |     学習活動    |       指導上の留意点     |  資料等 | 形態| +-----+----+----------------------+-----------------------+---------------------------------+----------+-----+ |   |   | 1 前時の学習内容であ| 1 前時の学習内容を思い| 1 前時で使用した能面を用いて学習|  能面  | 一斉| | 導 |   |  る日本の美の特色を確|  起こす。       |  内容を想起させ,本時につなげる。|      |   | |   |  5|  認する。      |             |                  |      |   | | | | | | | | | |   |  分| 2 本時の学習内容が伝| 2 学習内容を把握し学習| 2 授業で使用するVTRテープやカ|  VTRテープ | | | 入 |   |  統美に関する事項であ|  への見通しを持つ。  |  セットテープを示し,授業への興味|  カセットテープ|   | |   |   |  ることを把握する。 |             |  を持たせる。          |      | | +-----+----+----------------------+-----------------------+---------------------------------+----------+-----+ |   |   | 3 日本人としての音に| 3 音を聞きわけ,イメー| 3 虫の音と鐘の音を聞かせて,音の|  カセットテープ| 個人| |   |   |  対する感覚を自覚する|  ジや感想を持つ。   |  種類と感想を求める。      |    | | | | | | | | | | |   |   | 4 日本人とアメリカ人| 4 アメリカ人の音に対す| 4 虫の音と鐘の音に対するアメリカ|  VTR | 一斉| |   |   |  の音に対する反応の違|  る感覚を知る。    |  人の反応の違いは何かを疑問として|      |   | |   |   |  いを知る。     |             |  投げ掛ける。          |      |   | | | | | | | | | |   |   | 5 日本人の音に対する| 5 日本人,アメリカ人,| 5 音に対する日本人,アメリカ人,|  模写図 |   | |   |   |  特質の原因を理解する|  日系2世の音に対する反|  日系2世の脳の働きの違いを図で示|      |   | |   |   |    |  応の違いを理解する。 |  す。              |      |   | | | | | | | | | |   |   | 6 音に対する日本人の| 6 3者の反応の違いから| 6 音に対する日本人の特質に影響を|  模写図 |   | | 展 |   |  特質は環境(伝統)に|  音に対する日本人の特質|  与えているものは何かを発問し,理|      |   | |   |   |  よって影響を与えられ|  に影響を与えているもの|  解を図る。           |      |   | |   |   |  ていることを理解する|  を推測し理解する。  |                  |      |   | | | | | | | | | |   |   | 7 音に対する日本人の| 7ア 正岡子規の俳句から| 7ア 正岡子規を国語の教科書や岩手|  資料1 |   | |   |   |  特質が俳句や古典に伝|   音に対する日本人の特|   とのかかわりから,また俳句を修|  国語の |   | |   |  40|  統的に表われているこ|   質を理解する。   |   学旅行と関連づけて紹介する。 |  教科書 |   | |   |  分|  とを理解する。   |  イ 正岡子規の俳句をイ|  イ イメ−ジ化させ詩情を持たせる|  VTR |   | |   |   |            |   メージ化する。   |                  |      |   | | | | | | | | | |   |   | 8 古典に見られる日本| 8 『平家物語』の冒頭か| 8 「祇園精舎」は国語で学習済みで|  資料2 |   | |   |   |  人の人生観・死生観を|  ら日本人の伝統的な人生|  あることから,余りは深入りしない|      |   | |   |   |  理解する。     |  観・死生観を把握する。|                  |      |   | | | | | | | | | | 開 |   | 9 古典に見られる日本| 9 『枕草子』から日本人| 9 「春はあけぼの」から伝統的な日|  資料3 |   | |   |   |  人の心情や自然に対す|  の心情や自然に対する態|  本人の心情や自然に対する態度を理|      |   | |   |   |  る態度を理解する。 |  度を理解する。    |  解させる。           |      | | | | | | | | | | |   |   | 10 現代にも伝わる伝統| 10 川端康成の「美しい日| 10ア 必要以上な説明はさけ,生徒自|  資料4 |   | | | |  的な美の感覚や自然に|  本の私」から日本人の伝|   身の受容を中心とする     |  教科書 |   | | |  |  対する風流心を理解す|  統的な美の感覚と風流心|  イ 日本人が伝統的に美と感じる風|  写真集 |   | |   | |  る。        |  を理解する。     |   景を示す。          |      |   | | | | | | | | | | | | 11 伝統美の学習を通し| 11 伝統美の学習を通して| 11 「日本人としての自分」という題|  プリント| 個人| | |   |  て日本人としての自己|  日本人としての自分自身|  をつけた欄に,感想文を記入させ,|      |   | | | |  を考え確認する。  |  を考えてみる。    |  授業終了後に提出させる。    |      |   | +-----+-----+----------------------+-----------------------+---------------------------------+---------+-----+ | | | 12 本時の学習内容を確| 12 学習内容の中核を説明| 12 日本人の特質や伝統美を中心とし|      | 一斉| | 終 | 5|  認する。      |  を聞きながら確認する。|  て簡単にまとめる。       |      | | | | | | | | | | | 結 | 分| 13 次時の学習内容を把| 13 次時の学習が地方の民| 13 地元の祭りや地元の民芸品を調べ|      |   | | | | 握する。      |  衆文化であることを知る|  ておくように指示する。     |      |   | +-----+-----+----------------------+-----------------------+---------------------------------+----------+-----+