中学校1年 道徳(集団の中の自分)1/2 指導案 上田中学校 用紙は A4 縦  1行 90字(半角) 1ページ 49行に設定してください。 -道--徳--学--習--指--導--案- 指導者 渡邉 不二夫 1.日  時 昭和63年10月27日(木) 第5校時 2.学  級  1年2組 男子22名 女子19名 北校舎4階 3.主  題  集団の中の自分  資料名「星野君の二塁打」 4.主題について  内容項目13は「自己の属する様々な集団の意義を理解し、協力しあって集団生活の向上を図る」 とあり、具体的には「学校・学級などの集団の中での自分の役割を自覚し、すすんでその役割を果た そうとする態度を育てる。」に即して指導するものである。  集団生活の向上を図るためには、成員はなにをなすべきであろうか。いうまでもなく、人間は社会 的な存在であり、いかなる集団にあっても、個人の尊厳は最大限に尊重されなければならない。しか し、個人は、その属する集団の向上の発展に反することは厳に慎まなければならない。従って、集団 の望ましい成長が個人をも高めるということを考えるならば、より積極的に集団のために協力すると いうことが大切になる。と同時に、ルールを守ることや役割を果たすことは、集団生活向上のための 基本的要件であることの理解を深めることが大切である。  学校生活の中で、リーダーだからといって自分だけの考えを押し付けたり、みんなの願いを生かす という名目で、他人にまかせっきりにすることが実際にある。また、逆にリーダーを選んでおきなが ら、進んで集団の向上に努力しようとしないもの、自分の都合で集団への協力を惜しむものもいる。 特に、この学級では、後者の方が多くみられる。これらのことは、集団の構成員としての自覚に欠け ることからくる現象である。  それぞれの生徒が所属する集団の存在意義と集団が目指す目的を徹底させなければならない。いか なる集団にあっても個人の尊厳は、最大限に尊重されなければならない。しかし、それを強調する余 り、個人が集団向上発展に反する行為は慎まなければならない。そこで、集団の中での個人の協力の あり方を考えさせて、進んで集団の向上を図ることの大切さを理解させたい。 5.本時のねらい 中学校1年 道徳(集団の中の自分)2/2 指導案 上田中学校 用紙は B4 縦  1行 91字(半角) 1ページ 63行に設定してください。 6.本時の展開 +-------------------------+-----------------------------------------------+----------+ | 教師の働きかけ | 期待する生徒の反応 | 留意点 | +-------------------------+-----------------------------------------------+----------+ | あらすじを確認する | | 紙板書を用| | | | いて手短に| | 感想を求める | | | |  *星野君のとった行動や | ・監督のサインを無視し、二塁打を打った星野君は悪 | | | 考え方をどう思いますか。 | い。チームプレーなのにサインを守らないのは自分勝 | | | | 手である。 | | | | ・サインを守らず打ちにでたのは仕方がない。その日 | | | | の成績もふるわなかったし、打てる球がきたからつい | | | | 手がでたのだろう。 | | | | ・監督のきびしい処分に素直に従った星野君は立派で | | | | ある。 | | |  +---------------------+---------------------------------------------+ | | | | 監督の言葉に「異存ありません」と答えた後、星野君は心の中で何を考えた | | 教師が設定| | | のでしょう。 | | する。 | | +---------------------+---------------------------------------------+ | | | 1.監督のバントの指示に | ・今日は二回の打席がふるわなかったから今度は打ち | 星野君がど| | 素直に従う気になれない主 | たいのは当然である。 | うしても打| | 人公をどう思いますか。 | ・もともと大きいものを打てる力があるし、打てそう | ちたかった| | | な気がすれば、バントはつまらないだろう。 | 心情にひた| | | ・打てる気がするのに、バントはもったいないという | らせる。 | | | のも分かる。 | | | | ・チームの作戦の上で指示を出しているのだから、不 | | | | 満をもつのはおかしい。 | | |  *星野君の打撃を責める | ・確実に打てれば、バントするよりよいのではないか | | |  感想もあったが、そんな | ・星野君にとって最も好きな球がきたのだから、打ち | | |  に彼の打撃は責められる | にいってしまったのであってはじめっから無視しよう | | |  ことになるのだろうか。 | としたのではない。 | | | | ・星野君の二塁打でチームが勝ったのだから、それで | | | | 良いのではないか。 | | | | ・自分の活躍にばかり心を奪われて、バントをしない | | | | のだから許せない。 | | | | ・結果が良ければ良いというのではない。 | | | | ・チームプレーだから、みんなが好きかってにプレー | | | | をするのは許せない。 | | | 2.結果が良ければ、自分 | ・みんなでプレーする以上はきまりや約束を守らない | 集団におけ| | の判断でプレーをしてもい | と、チームがバラバラになる。 | る勝手な行| | いのだろうか。 | ・集団でプレーするには、みんなで協力をしなければ | 動の重さを| | | ならない。 | 考えさせる| | 3.監督の言葉を聞きなが | ・自分勝手な行動をとって、チームの統制を乱したこ | 次の試合に| | ら、星野君は涙を流したの | とにすまないと思ったからだろう。 | 出られない| | はどんな気持ちからだろう | ・自分は、自分のことしか考えない心の狭い人間だっ | 悔しさでは| | か。 | たことに気づき恥ずかしいと思ったことだろう。 | ない。 | | 4.自分の経験の中で自分 | ・合唱のとき、練習はいやだと思ったが精一杯パート | 自分の体験| | の責任を果して良かったと | リーダーなどに協力して練習をしたとき。 | で良い面を| | 感じたのはどういうときで | ・班や学級の活動で自分の役割を果して活動がうまく | 発表させる| | すか。 | いったとき。 | | | | ・クラブで試合のとき、監督の指示に従って試合が勝 | | | | ったとき。 | | | 本時のまとめをする。 | | | |  教師の感想と説話でしめ | | | | くくる。 | | | +-------------------------+-----------------------------------------------+----------+