印刷用紙:B4横 1ページの行数:52 1行の文字数(半角で):92   −−以下 指導案本文−−                   第1学年道徳指導案                           日 時 平成8年9月20日(金)2校時                           対 象 第1学年 7名(男3・女4)                           指導者 教 諭  及 川  浩 司 1.主題名  『生命の尊重』(3−2) 2.資料名  『ありがとうクリッカー』(自作:東京放送製作番組より) 3.主題設定の理由  1 価値について      内容項目3−2には「生命の尊さを理解し、かけがえのない自他の生命を尊重するように     する」とある。幼少年期を脱し、成人にむけ不安定な時期にある中学生は、ともすれば自己     と異なる価値観を排除したり時には傷つけてしまうことさえある。現在さかんに報道される     「いじめ」問題についても、こうした生命軽視の価値観が根本にあるものと考える。      従って、生きとし生けるものの生命の尊厳に気づかせ、生命あるものは互いにささえあっ     て生きていることに感謝の念をもつような指導が中学生段階において行なわれることが非常     に重要な意味をもってくることは疑うべくもない。      中学1年のこの時期、自己の生命とともに周囲の生命との関わり方についてふりかえり、     考えさせることを通して、互いの理解を深め、いっそうの連帯感を育むことが今後の集団づ     くりにおいて最も大切なことではないかと考える。生徒の「生命を大切にする」ことへのイ     メージを、命を奪わない、といった次元から、共有した時・場を全力でかかわりあうという     という積極的な次元まで広げたいと願い、本主題を設定した。  2 「生命の尊重」から見た生徒の実態      小学校では複式学級が続いてきた生徒である。そのため入学以来、学級7人で行なう活動     を大切に扱い、「集団」に対する意識を強めるよう配慮してきた。具体的には学級経営の中     心に「畑づくり」をすえ、個々の思い入れを育ててきた。      そうした中で1学期末の反省では、苦手な土いじりに挑戦した生徒の勇気を認めたり、放     課後トマトの支柱をさがしてくれた生徒に感謝する、あるいは金魚にエサを欠かさずあげた     仲間を見つける等、他の生命に思いやりをもって接することのすばらしさが分かるようにな     るとともに、その価値を認めあえる雰囲気が育ってきている。      道徳性検査(HUMAN)によれば、「生命の尊重」についての総合評価はA判定4名、     B判定3名と比較的発達している項目であるといえる。しかし、さらに細かく分析すると、     「判断」面は十分な発達が見られるものの、「心情」面の発達が不十分とされる生徒が2名     見られる等、「道徳的心情」をより豊かにさせるはたらきかけが必要ではないかと思われる。      以上を考えると、本学級は「生命の尊重」について「道徳的心情」をさらに深めることで、     自分たちの行なってきた道徳的実践の意義が整理され、いっそう価値あるものとして再認識     されるという状況にあるといえそうである。再認識された行為は自己への自信となり生徒の     今後の活動をささえていくであろう。      よって、主人公(3年順組)のひたむきな姿に感銘を受けながら、自分たちも似たような     体験をし、乗り越えてきたのだと気づかせ、自信を深めさせるというねらいをもった本授業     を設定した。  3 資料について      長野県伊那小学校6年順組と、1頭のポニー(クリッカー)との3年半のふれあいの記録。     6年順組は3年生のときから1頭のポニーを飼っている。この3年間、日々の世話から結婚     ・出産に備えた産小屋づくりまで、子どもたちが自分たちで行なってきた。卒業を間近に控     えた12月、順組の子どもたちは2つの問題を抱えていた。一つはクリッカーが病気で倒れた     ことである。冬休みを返上して、子どもたちとクリッカーは病魔と戦った。      もう一つは、卒業後クリッカーをどうするかという問題である。中学生になり、みんなバ     ラバラになるという現実と、大好きなクリッカーをずっと世話してあげたいという思いとの     葛藤に、子どもたちは悩み、苦しむ。その中である生徒は「クリッカーが卒業前に死んでく     れれば…」とさえ考えた。9回もの話しあいを経て、結局、親子そろって暮らすのが一番の     幸せだとの結論に至り、小康状態にあったクリッカーは御殿場の牧場に戻される。      皆が新しい生活に入ってまもなく、クリッカーが再び倒れたとの知らせが入る。牧場にか     けつけた順組の皆の前でクリッカーは歩いて見せてくれた。翌日、クリッカーは息をひきと     った。葬儀の席、代表の子どもはこんな弔辞をおくった。「ク | | 本校研究主題「一人一人の生徒に生きる力を育 | | てる道徳教育の在り方」を、学級の実態にあわせ | | て具現化するために、サブテーマ「ゆさぶりを大 | | 切にした指導の工夫」に基づき、次のような手だ | | てを工夫した。 | | | | 1 本時のゆさぶり(図1) | | 【資料について】 | | 本資料は生徒と同年代の子どもの実体験に基 | | づく感動資料である。また映像教材で、視覚的 | | にも心情に訴えられるであろう。それ故、生徒 | | は順組の子どもたちの葛藤や喜びに共感しやす | | いものと思われる。 | | また、内容は生命にかかわるものであり、生 | | 徒の心に深く訴えかけていくであろう。よって | | 本時は発言を要求し活発な話しあいを展開させ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+    るというよりは、生徒が感動をじっくりと噛み しめ、整理し、気づくという段階を大切にっ   +−−−−−図2:連携の構想−−−−−+ ていきたい。 | | 【発問について】 | | 発問によるゆさぶりも最小限にとどめ、クリ | | ッカーが死ねばいいといった子どもの心の中を | | 考えさせる場面及びクリッカーが幸せだったの | | はどんな理由によるかの2点を中心に追求させ | | ていく。皆と楽しい時をすごしたこと、たくさ | | んの思い出をつくれたこと等生徒から出る意見 | | をまとめ、一つの命に全員が正面から向きあい | | 喜びも悲しみも共有できたことが感動につなが | | ったことをとらえさせる。 | | | | 2 連携の構想(図2) | | 本時のゆさぶりは、次時の葛藤資料を用いた | | 同一項目の学習での個々のよりどころとなる。 | | 複数資料により高められた価値観は、畑づくり | | をはじめとする集団活動にいかされるであろう。+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  5.本時の指導   1 ねらい   周囲と積極的に関わり、共に高めあうことが生命を尊重することであることに気づく。   2 指導構想  簡単な内容把握の後、「どんな気持ちで足をもんであげただろう」の発問により、順組の子どもたちのクリッカーへの愛情を感じ取らせる。その後、卒業後の問題に直面した子どもたちの          葛藤に共感させながら「死んでしまえば…なんて、残酷だね」と問い、充実した日々と愛情ゆえにそうした言葉を発した子どもの苦しさに気づかせる。「クリッカーは幸せだった」という言          葉について深く考えさせることで、子どもたちがクリッカーに感謝するようになった過程を明らかにさせる。終末として、感想をまとめるとともに、自分たちも畑づくりを通して同じような          行為をしてきたことを評価し、自信を深めさせる。   3 展 開 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− | 事 | 【学級活動】学級畑づくり  活動の中で、てきぱき作業した子、苦手だったが挑戦した子、 倒れそうになっているトマトの苗木に支柱を探してくれた、                   | | 前 | 金魚にかかさずエサをあげていた子、毎日の水やりに気づいて声をかけてくれた子等を相互評価しあっている。           | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階 | 学 習 活 動 | 教師の発問・支援 | 予想される生徒の反応 時間| 指導上の留意点・評価 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 1.本時の学習内容への導入 |○「生命を大切にすること」とはどんなことなのか考える | | ・生徒の気持ちをやわらげる雰囲 | | 導 | | | ことを告げる。 | | | 気をつくりながら。 | | | | | | | | | | 入 | 2.資料視聴@ |●VTR@《順組とクリッカーの交流場面》 | | | | | | | ・順組の子たちは何年生? ・ポニーの名前は? |・小学校6年生、クリッカー。 | ・テンポよく、全員で。 | | | | 等の補助発問により、内容を把握させる。 |・学級の生徒の家にもクリッカーがいる。 10 ・生活体験をひきだしながら。 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | ○主人公への共感を高める発問 | | | | 3.順組のクリッカーへの思い | クリッカーが倒れたとき、順組のみんなはどんな気持ち |・かわいそうに…がんばれよ。 | ・動作化させながらイメージを深 | | つ | | を感じ取る | でマッサージしただろう? |・絶対守ってやるからな。 | | めさせる。 | | | | | | | | | | | か | | | | | | | | | | 4.資料視聴A・葛藤場面の把握 |●VTRA《卒業後についての話し合いの場面》 | | | | 展 む | | 簡単な応答により、順組の子どもたちが何について葛藤 |・中学生になってもクリッカーを飼い続けることと、| | | | | | | したのかをつかませる。 | 無理だから他の方法を考えること。 10 | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 5.葛藤への共感を深める |○順組児童の発言を紙板書として掲示。 | | | | | | || | | | ○思考を深め、より深い心情に気 | | | || |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| (児童の発言そのものについて) | | づかせる発問 | | ふ || || 死んでしまえば…なんて、残酷な子だね? ||・ひどいことを言う。残酷な子だ。 | | | | | || |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・残酷だと思うけど、なにか理由があるのでは。 | | 自己の考えをまとめることが | | | || | |・残酷ではない。クリッカーが好きだからだ。 | | できる。 | | | || | |・どんな理由でも、死ねば…とはよくない。 | | | | か || | 【ゆさぶりを通した話し合い活動】 |・なるほど、分かるなぁ。 | |+−−−ゆさぶり場面−−−−−+| | | || | |・つらかったろうなぁ。 | ||生徒間の話し合いのながれに || | | || | 生徒の反応をみながら、いろいろな考えを | ↓ | ||応じて、ゆさぶりをかける応 || | | || | ひきだす。 | (クリッカーをどうするか) | ||答を工夫する。 || | め || | |・絶対に飼い続けるべきだと思う。 | |+−−−−−−−−−−−−−−+| | | || | |・判断がつかない。 | ・厳密な判断は求めず、主人公の | | | || | |・あきらめるべきだ。牧場に帰してあげた方がよい。| | 葛藤が味わえたか観察する。 | 開 | || |○順組の出した結論を告げる。 | | | | | る || | | | ○学習内容をふりかえり、意義を | | | 6.資料視聴B・思考の整理 |●VTRB《クリッカーとの別れ》 |・順組のみんなにお世話してもらったから。 | | まとめる発問 | | | | | |・順組と楽しく過ごすことができたから。 | | | | | | | 藤本さんは「クリッカーは幸せだった」と言った。どん |・順組のみんなといろいろな思い出ができたから。 | | 仲間の意見を取り入れながら | | | | | なことが幸せだったんだろう? | | | 価値観を高めようと主体的に | | +−+ | |・最後に家族がいっしょになれたから。 | | 取り組むことができる。 | | ふ | |○各自の考えを発表させる。 |・幸せじゃない。一緒にいてあげるべきだった。 25 | | +− り +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | か | | | | + 否定せず認め、説話により充実 | | え | 7.価値の収束 |●生徒の発言を受けながら、「ありがとう」の意味にふれ、|・色々一緒にしたことが思い出になったんだなぁ。 | | した時間を共有した両者に着目 | 終 る | | 本時の価値の焦点化を図る。 |・楽しいだけじゃなく、悲しかったことや苦しかっ | | させる。 | | +−+ | | たことも思い出になったんだなぁ。 | | | | ひ | | | | | 自分たちの活動をふりかえり、 | 末 ろ 8.価値のひろがり |●教師の説話により、本学級が取り組んできた「畑づくり」|・驚いた。学級の仲間を見つめ直す。 | | その価値に気づける。 | | げ | | の価値について評価する。 | 5 | | | る | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+評 | 1 感想の中に生命を大切にすることの意味が表現できる。 +−+ +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+価 | 2 主として「学び方」に対する、授業中の形成的評価。 +−+ | 事 | 【道徳の時間】 同一価値について葛藤資料を用い、本時の体験をいかしつつ、価値観を深める指導。 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 後 | 【学級活動】 生命の尊重について互いの努力を認めあう学級の雰囲気をつくる評価・激励の継続。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 「ありがとうクリッカー」資料分析表 資料のながれ | 登場人物の心情 |心のながれ 発問計画・備考 −−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−− +−前提となる主人公(3年順組)のおかれた背景−−−−−−−−−−−−−−−−+ |【時間的状況】 【空間的状況】 | | ・卒業を間近に控え、クリッカーを ・小学校3年生の時から、1頭のポニ | | どうするかが問題となる。 ーを飼育、病気の時も懸命に世話を | | してきた。 | | ・主人公は小6、卒業生 | +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−+ | | | | | | クリッカーとの出 | | |補助発問により、内容 会い | | |を把握させる | ・意地 |・主人公は何年生? ・「小3には無理」 |・自分たちで絶対やってみせる・願いの叶っ|・ポニーの名前は? | |た喜び |・子供の名前は? ・結婚、出産にむけ |・銀杏を売って材料を買おう | || て産小屋づくり |・クリッカー、がんばったね ・充実感 || | | || | | || クリッカー倒れる | | || |・マッサージを欠かさない ・不安 || どんな気持ちで足 ・懸命の介抱 |・かわいそうに… | || をもんであげただ |・立った!やった! ・喜び || ろう? ・新たな病気の発見 |・どうして… | || |・なぜクリッカーだけが… | || ・絵馬の製作 |・はやくよくなれよ | | |・絶対乗り越えような ・心の通あい| | | | 卒業後のクリッカ |・夢をかなえてくれたクリッ | || ーについての話し | カーに、責任をもって飼い | || あい | 続けてあげたい | || |・学級の誰かの家で飼ってく | || | れたらいい。 | || |・飼いたいけど、自信がない | || | || 児童)私は思いました。残酷なことかもし | || 死んでしまえなん れないけど、クリッカーが卒業前に ◎葛藤 || て残酷な子だね? 死んでくれたらいいのに、と…。 | || | || |・中学のことを考えると無理。| || |・クリッカーの幸せのことも | || | 考えてあげないと… | || | | || | 家族一緒に暮らせるのが | || | 一番幸せではないか | || クリッカーを富士 | | || 牧場にかえす |・ごめんね、クリッカー | || |・元気でな | || | | || クリッカー逝く |・最後までついてあげれなか ・悲しみ || | った… | || | || 藤本さん:まぁ、幸せだったってことじゃな | クリッカーはなに いですか… ・ふりかえり| が幸せだったの? | | | 生命尊重 | 児童:一番の思いではやっぱりいつも一緒 | | にいたことです。 |生きる喜び| | |   +−−−−資 料−−−−−+ +−−−−−−発 問−−−−−−−−+ |・生徒に近い実体験資料 | | | |・卒業後のことについて | 「死んでしまえなんて残酷な子だね?」| | の子どもたちの葛藤 | | | |・3年半のクリッカーと | 「クリッカーはどんなことで幸せだっ | | の歩み、思い入れ | | たと思いますか?」| +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−+                                    生命尊重の価値観へのゆさぶり   生命尊重の意識をより積極的な意味             (に広げる) +−−−−形 態−−−−−+ +−−−−−−−その他−−−−−−−+ |・生徒が「考える」時間 | |・視聴覚教材を用いた生徒の心に深 | | を十分に保障する | | く訴えかける手だて | |・互いの思いを交流しや | |・写真を利用した、生徒のこれまで | | すい座席の工夫 | | の歩みをふりかえる終末の工夫 | +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 図1.「本時のゆさぶり」用     【学級活動】 畑づくり | 【釜中教師からのねがい】 | ・自分の命を大切にしよう +−−−−−−−−− ・自分の所属集団の名誉を大切にしよう ・自分の将来を大切にしよう |      【道徳の時間】『ありがとうクリッカー』             ・順組の子どもたちとポニーとの交流から、生命を大切にす              ることの積極的な意味に気づく。             ・自分たちも、畑づくりを通してそうした取り組みをしてき              たことに気づき、自信を育てる。      【道徳の時間】 葛藤資料を用い、より日常に近い場面における自己の判断             基準を見直していく。 | +−−−−−−−−−−−−−− | 深められた生命尊重への価値観を もとに展開される社会福祉活動      【学級活動】 畑づくり          ・お年よりや地区民との日        畑づくりに対する生徒のイメージ     常的な交流       が深まり、誇りをもてる活動として    ・釜中祭、開校記念行事等       定着していくだろう。 図2.「連携の構想」用 【板書計画】  長月/二十        ありがとう クリッカー                 クリッカーと順組の子どもたちが作った      順組の写真       未有馬の   絵馬の写真                   写真 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 卒業後、クリッカーをどうしたらいいだろうか | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+    順組の子どもたちの代表的な意見      残酷かもしれな      いけれど、クリ      ッカーが卒業ま      でに死んでしま      えばいいのに、      と…。      私は思いました。  生徒の考え             −−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−− +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | まあ、幸せだったってことじゃないですか… | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 生徒の考え −−−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−−− −−−−−−−−−    「クリッカー、死んじゃったって」と言われました。「最後まで見てあげられなくてごめんね」  フンが残っていました。もうさわれないし、声も聞けない、見えない、動かないと思うと悲しくて  たまりませんでした。クリッカーとの一番の思い出はいっぱいあるけど、やっぱり一番はいっしょ  にいたことです。毎日、いつもいっしょでいろんなことを、悲しいこと、嬉しいこと、泣いたこと、  みんないっしょにです。クリッカー、がんばってくれて本当にありがとう」   1年道徳学習シート『ありがとうクリッカー』わたしは思いました。残酷なことかもしれないけ  ど、クリッカーが卒業前までに死んでくれればいいのに、と…。わたしたち全員が最後の最後まで  一生懸命に世話をしてあげて、みんなに囲まれて息をひきとることができれば、それはわたしたち  にとっても、クリッカーにとっても幸せなことだと思いました。だって、中学に行けば、今のよう  に全員で手をかけてあげることはできないし、倒れた時のように泊まりがけで看病してあげること  もできなくなると思う。だから残酷でも、それが一番いいと思ったんです。   今が一番つらい時、苦しい時です。今はきっと、いい結果が出ると信じるしかありません。順組  にとって本当につらい毎日でした。 1.あなたの結論  こうする −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  その理由 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  藤本さんの言葉:まぁ、幸せだったということでしょう… 2.クリッカーは、 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−          −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  だから、幸せだったと思う。 3.今日の感想を書きなさい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4.今日のわたしは  1 クリッカーのお話にひきつけられた   【すごく・まあまあ・ぜんぜん】  2 自分の考えがしっかりもてた      【もてた・まあまあ・ぜんぜん】  3 「やるな!」「すごい!」と思った発言 【ある(      )・ない】  4 自分の考えは授業の前と…       【変わった ・ 変わっていない】  5 今日の授業は…            【もえた・まあまあ・つまらん】