中学校 第1学年 道徳指導案

日 時
学 級 宮古市立河南中学校
第1学年
指導者 臼沢恭一

1 主題名 「自己との対話」 自主・自立、誠実と責任 < 1−(3)>

2 資料名 『二丁目の自動販売機』(出典「かけがえのないきみだから」1年学研)

3 主題設定の理由

(1)ねらいについて

 本主題は、指導項目1-(3)「自律の精神を重んじ、自主的に考え、誠実に実行してその結果に責任をもつ」に基づいて指導するものである。
 中学生になると自主的に考え、行動することができるようになる。しかしその反面、自分の考えよりも、周囲を気にするあまり、悪いこととはわかっていても、他人の言動に左右されて失敗してしまうことも少なくない。したがってこの時期に、他人に左右されず、善悪に対し望ましい行動が取れるように指導することは大切であると考える。
 良心に基づいて行動することの大切さに気づかせ、良心が勝る強い意志を育てたいと思い、この主題を設定した。

(2)生徒について

 入学してから2ヵ月が過ぎ、生徒の諸活動にも活気が見られるようになった。新しい仲間を見つけ、笑顔の絶えない学級である。社会見学の成功も彼らの自信となったようだ。
 しかし生徒一人一人が、自分の考えや意見を出し、より良い方向へと集団を導くところまでは到っていない。仲間意識が「周りに流される」といった雰囲気を生み出している場面を見かけることもある。

(3)資料について

 主人公の明は、友人の長野から10円でジュースが買える自動販売機のことを聞き、買いに行こうと誘われ、悪いこととは思いながらも「親友だから…」といった長野について行く。そして最後には、棒を手渡され、引くに引けずに困っている主人公の明の姿が描かれている。
 人間は誰でも、誘惑に負けそうな時に良心が芽生えるが、誰か(ここでは友人)がその場に一緒にいたりすると、その良心が負けてしまうことがある。この資料は、自分の良心に誠実に生きることの大切さを教えてくれるものである。

4 本時の学習指導

(1)本時のねらい

周囲の状況や他人の言動に流されることなく、良心に基づいて行動することの大切さを理解させ、人間としてよりよく生きようとする心情を育てる。

(2)本時の展開

段階 教師の働きかけ 予想される生徒の反応 時間 指導上の留意点
導入 1 資料を範読し、二丁目にある自動販売機とはどんなものかをつかませる。(そんな自動販売機の話を聞いたらどう思いますか)
・ 資料を黙読する。
・ 10円を入れて棒でたたくとジュースが出てくる自動販売機。
・ 得をする話だと思った。
・ 面白いと思った。
・ 信じられないだろう。
10 ・ 事前に資料を読ませ感想をまとめさせておく。
・ 資料を黙読させる。
・ 主人公が悪いことと知りながらも、興味をもつことに共感させる。
展 開 (その長野君から「明君は特別だよ、僕の親友だもの」と言われた時の主人公の気持ち) ・ 絶対抜けられない。
・ 親友と言われて嬉しい。
・ 悪いことだけれど、長野君を裏切れない。
・ 一度やってみたい。
30 ・ 興味本位、親友を裏切れない気持ち、秘密を打ち明けられた主人公の割り切れない気持ちを確認させる。
2 どうして割り切れない気持ちになったのか。 ・ 信頼されて良い気持ちだが、悪いことなので割り切れない。  
3 「悪いことかもしれないけれど一回ぐらいはやってみたい気もした」と思った主人公をどう思いますか。 ・親友の手前仕方がない。
・得をする話だから仕方がない。
・悪いことをしようとする明は悪い。
・ 主人公の弱い面を意識させその面に共感させる。
・ 主人公の弱い面を理解しながらも批判的な考えを持つ生徒がいることを考慮する。
・ 主人公の気持ちの中で葛藤が始まったことに気づかせる。
(実際に二丁目に向かった主人公をどう思いますか)    
4 「重いおもりを引きずって自転車をこいでいるような気がした」とあるがどうしてだろう。 ・2丁目の自動販売機に行ってはいけないという気持ちから。
・やめた方が良いかなと思い始めた。

 
5 「両手が鉛のように、ずっしりと重たくなるのを感じた」とあるがどうしてだろう。 ・これからしようとすることは悪いことだから。
・ためらいの気持ちが強くなってきたから。
・やりたくなくなっているから。
・良心が止めている。
・ 悪いことと知りながら行動を起そうとする時、自分の中の良心が自分にどう働きかけているか気づかせる。
終末 6 今日学んだことについて書かせ、発表させる。 ・悪いことは悪いとはっきり言える事が大切だ。
・誘惑に負けない強い自分になりたい。
10 ・ 自分の良心に誠実に生きる事、自分の行動に責任を持つ事の大切さを理解させたい。