印刷用紙:A4縦 1ページの行数:43 1行の文字数(半角文字で):104 技術・家庭科学習指導案 日  時  平成7年11月17日(金)1校時                         場  所 和賀東中学校  技術室                         指導学級  3年D組(男子18名・女子13名)                         指 導 者 加藤 暢之 1,領域(単元)名  機械 2,題材設定の理由  (1)教材について    機械を使うことによって仕事を能率的に、速く、正確に行うことができる。最近ではコンピュー   タによって制御され自動化された多くの機械が家庭に普及しており、ますます生活を豊かで快適な   ものにしている。これらの生活機械の普及にともない、中学校の技術・家庭科の授業において機械   の基礎的な知識や機械を目的に合わせて上手に使うための能力や知識を学習することが必要と考え   ている。    そこで機械領域では、機械の発達の歴史を学ばせ、今までの知識をもとに機械の構成やエネルギ   ーの利用について認識させる。次に機械要素を身近な機械や機構をもとに項目別に知らせる。動く   模型の設計・製作や機械の点検・整備を行うことによって機械のしくみが理解でき、機械を適切に   活用する能力が養えるよう題材を設定した。 機械の整備・点検の学習では、「自転車」を題材として取り上げることにした。「自転車」は普   及率が高く多くの家庭で使用されている。しかし、その整備や仕組みの知識は希薄であり、一般的   な日常点検をさせることによって自転車を安全にしかも効率的に使う態度を身につけさせ、動くし   くみを理解させることにした。    また「ガソリン機関」は、いろいろな種類があり入手しやすいことや生徒の身のまわりの内燃機   関の中でもっとも身近に感じられること、ピストン機関のしくみを知るために分解・組立が比較的   容易であることなどの利点から機械学習の発展題材として設定した。エネルギーを変換し動力とし   て利用するしくみの学習においてガソリン機関を取り上げ、エネルギーを変換し利用するしくみを   実験を通して実感・体験させることにした。    機械と生活の学習では機械の発達と生活や産業の関係を考えさせ、主に内燃機関の普及がもたら   すエネルギー問題や環境保全の問題について考えさせることができるよう、大気汚染やその対策な   どの資料も題材として取り上げることにした。  (2)生徒について    技術の授業に興味を持っている生徒は多く、授業や課題に対して疑問に思ったことや理解できな   いことについてその場で質問するなど積極的に取り組む。しかし、与えられた学習課題の中から発   展できず新しい課題を見つけ探求する態度に乏しい。    機械領域については、男子の中にふだんから個人的に興味を持ち積極的に機械に関する情報収集   をしているものが何人かいるほか、他の男子についてもほとんど興味を持って取り組む。女子は積   極的とは言えないが学習に臨む態度はよい。    また、地域性から農業機械に触れることが多いと思われ、題材として内燃機関を取り上げる必要   があると感じている。 3,領域の目標(単元の目標)  (1)生活や技術への関心・意欲・態度   機械について関心を持ち、生活をよりよくするために、進んで機械を活用しようとしている  (2)生活を創意工夫する能力   機械が生活に果たしている役割を見直し、機械を適切に活用することを目指して工夫し、創造する  (3)生活の技能   機械の適切な活用に必要な機械に関する基礎的な技術を身につけている  (4)生活や技術についての知識・理解   機械に関する基礎的な事項や生活と機械の関わりについて理解し、知識を身につけている 4,学習計画   ○機械と生活・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間     1機械と生活      (1)道具から機械へ      (2)エネルギー   ○自転車や内燃機関の仕組みと整備・・・・・11時間     2運動伝達のしくみ      (1)機械の構成      (2)リンク装置のしくみ      (3)カム装置のしくみ      (4)チェーン・歯車・ベルト車による動力伝達としくみ     3機械要素の特徴と働き      (1)工具の種類と使用法      (2)ねじ・ピン・ばね等の働き     4機械の整備      (1)工具の種類と使用法      (2)分解・組立・点検・調整     5機械材料の特徴と働き     6エネルギーを変換し動力として利用するしくみ      (1)エネルギーの利用と変換のしくみ・・・・・・(本時)      (2)内燃機関の構成と作動原理      (3)測定具の種類と使用法      (4)動力を取り出す機関本体のしくみ      (5)燃料装置、点火装置の等のしくみ      (6)動力伝達装置のしくみ   ○簡単な動く模型の設定と製作・・・・・・ 7時間     7簡単な動く模型の設定と製作   ○機械の利用・・・・・・・・・・・・・・ 1時間     8日常生活や産業の中で果たしている機械の役割      (1)機械の利用と生活      (2)機械の進歩と産業 (計20時間) 5,本時の目標     実験を通して、エネルギーを変換し、利用するしくみを理解する 6,本時の評価   ・点火装置を作り、実験に取り組もうとする【関心・意欲・態度】   ・安全に留意し、実験器具・用具を正しく使おうとする【技能】   ・爆発のしくみがわかる(エネルギーの変換のしくみがわかる)【知識・理解】 7,展開  +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | 学  習  活  動 |   主  な  支  援       |  評価方法及び留意点 | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | |1原動機の分類(前時の復|・原動機の分類を確認させながら、本時のガソ|○紙板書1 | |導| 習)を確認する | リン機関に視点を向けさせる  |●生徒に発言 | | |2エネルギーが変化するこ|・燃料→熱→運動(機械)と変化することを知| | | | とを知る | らせる | | | |3皿の上で燃えるガソリン|・演示から外燃機関が連想される。内燃機関は|○濡れ雑巾の準備 | |入| を観察する(教師演示)| エネルギーをどう利用しているか考えさせる|●皿の上に燃料をたらし、| | | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−++火をつけ燃焼させる | +−+−−−−−+どんな工夫をすると、もっと効率のよい燃焼(爆発)になるのか+−−−−−−−−−−−+ | | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−++ | | |1学習課題を確認し、プリ|・「爆発」という言葉を引き出すため「効率の| | | | ントに記入する | よい燃焼」とはどういうことかを考えさせる| | | |2学習課題の予想をたてる|・出てこないときには、先にビデオをみせて映|●「圧縮」は、無理に出さ| | | 密閉した容器・ガス化等| 像から考えさせ支援する  | せない←−−−−−−+| | |3茶筒の中に燃料を入れ、|・安全面に留意させる | || | | 火をつけて燃焼の様子を|   | || | | 観察する(教師演示) | |☆ビデオ−−−−−−−+| | |4ビデオを見ながら、装置| |●先にビデオを見せた場合| |展| のしくみを確認する | | には次に進める | | |5放電するように装置をつ|・プリントを見させながら放電できることを確+−【関心・意欲・態度】−−+ | | くる | 認させる |点火装置を作り、実験に取| | | |・感電しないよう留意させる |り組もうとする | | | | +−<観察・自己評価>−−+ | |6実験の手だてを確認する|・注意事項を板書し、安全に留意させる |○紙板書2 | | |7フィルムケースの中に燃|・ガソリンを使用するが、失敗が多い時には、+−【技能】−−−−−−−+ | | 料をいれ火をつけてみる| メタノールを使用し成就感を与えつつ、爆発|安全に留意し実験器具・用| | | | の難しさを実感させる |具を正しく使おうとする | | | |・机間指導を行い燃料などの扱いに留意させ支+−<観察>−−−−−−−+ |開|8実験の様子をまとめ班ご| 援する  +−【知識・理解】−−−−+ | | とに発表する | |爆発のしくみがわかる | | |9爆発のしくみを確認する|・密閉・気化という用語を用い、爆発エネルギ|(エネルギー変換の | | | 密閉・気化 | ーが得られることを確認させる |    しくみがわかる)| | |10もっと大きな爆発(燃焼)|・もっと大きな爆発(燃焼)をさせるためには+−<ペーパーテスト>−− | | をさせる方法を考える | 圧縮が必要であることを知らせる  |●前段部分で「圧縮」がで| | |11動力の取り出し方を考え|・燃焼(爆発)エネルギーからピストン機関の| る可能性があるが、この | | ながら次時の確認をする| 原理へと結び付けさせる | 場面で大きく取り上げる| +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |終|1自己評価など本時のまと|・学習プリントへの記入をしっかりさせる | | |末| めを確認する | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+