印刷用紙:B4縦 1ページの行数:80 1行の文字数(半角文字で):94 その1 (次の登録番号は 950080.JXW) 技術・家庭科学習指導案  指導者 佐々木平子 1、日時 平成7年7月7日(金)1校時 2、学級 1年1組 男子17名 女子19名 南校舎3階 被服室 3、主題 「家庭の仕事」衣服の着用と手入れ(衣服のしみぬき) 4、主題について  近年の急激な社会の進展は、核家族化の進行、子供の数の現象、父親の存在感の希薄化、女性の社会進 出、舵労働の機械化・社会科など、家族や家庭生活に大きな変化をもたらしている。このような中にあっ て、今学校教育に求められているものは、人間の一生を通じての成長・発達の基礎となる、基礎的・基本 的な内容を理解させるとともに、社会の変化に主体的に対応する実践的な態度を育てることであると思わ れる。そこで、「家庭生活」問う息では、糧邸を取り巻く環境や社会の変化に対応して、男女が協力して 家庭生活を築き、人間の生活の基盤としてのやる割りが果たせるよう、家庭生活の基礎的・基本的事項を 身に付けさせたい。人として自立して生きる力は、本来家族によって助けられ家庭生活の中で育てられる ものである。中学生になったことを契機に、これまでほとんど家族に依存してきた生活から、自分ができ ることを増やして、もっと自分でやれる用になりたいと言う意欲を持つようになったこの時期に、家庭生 活の中で行なわれているさまざまな仕事について学ぶことは、大変意義のあることであると思われる。本 題材は、家庭の仕事の中の衣生活の私語と砥としての実験実習である。自我の確立に向けて成長しつつあ るこの年代の生徒は自己表現の手段としての衣生活には、かなり興味・関心を持つようになってきている が、毎日必要とされる洗濯を初めとする衣生活の仕事については、ほとんど家族、特に母親に任せている ものが多い、衣生活の仕事の必要性、仕事の種類について考えさせ、実習させることによって、家族の一 員として、快適な衣生活をするために協力しようとする態度を育てたいと思う。また、衣類の手入れや保 管について学習することは、衣類を大切にし、有効活用しようとする消費態度を育てることにもつながる と考える。  事前調査によると、この学級は、家庭での仕事を手伝っていると答えた生徒は、36名中13名いたが、 その内容 をみると食卓の配膳や、新聞の取り入れ、ふとんのあげおろしなど比較的簡単で、計画も準 備、後始末も必要ない ようなものがほとんどであり、せいぜい風呂洗い(4名)、食器洗い(1名)程 度である。衣生活に関する仕事の 体験も極めて少ない。毎日着用している通学用ブラウス・ワイシャツ についても、手入れに関する仕事は、ほとん ど母親任せである。生徒が登校した後に母親が洗い、アイ ロンをかけておいたものを次の朝来てくる、という繰り 返しがおおかたの傾向である。洗濯機を使い、 自分で洗っているものは2名、たまに自分でアイロンをかけるとい うものが4名だけであり、休日でな ければ洗濯をしている様子を見ることもないという現状である。したがって、 自分の家の洗濯機の使い 方を知っているかという問いに、8名のものが「知らない」「忘れた」と答えている。ま た、衣服にに しみをつけて困った経験は全員が持っているのに、それを自分で取り除いた経験はあまりなく、「親に とってもらった」「洗ってもとれなかったのであおのままにした」と答えている。しかしそれだけに、 「洗濯機を使って洗濯をしてみたい」「どうしたら汚れがきれいに落ちるか知りたい」「洋服についたし みを簡単にとる方法を知りたい」という意欲は持っている。学習への取り組み方については、積極的に発 言したがる生徒は他の一年生の学級に比べ少ないほうであるが、グループでの話し合い、作業にはま とまって活動でき、その結果を発表する かちをとれば、自信を持って発表できる。 前時は、簡単な実験を通し、洗剤の働きや種類について学習し、選択の実習をした。本時は、日常生活 でつきやすいしみを調べ、その取り方を知る学習である。生徒が日常よくつけるしみとして体験している ものには、食べこぼしによる食物のしみがある、また、洗ってもなかなか落ちないしみに墨のしみがある。 ここでは食物のしみの中らしゅうゆなどのしみ、及びしみ抜きの必要感の高い墨のしみを取り上げ、その 性質にあった正しい取り方を理解させたい。特に、水溶性のしみは、つけた時にすぐ取れば簡単にきれ いにとれることを実習を通して気づかせ、日常生活の実践化につなげたい。墨のしみについては、練り歯 磨きでとれるらしいという知識を持っている生徒が数名いるので実際に試みさせてみる形をとりたい。生 徒の話し合いの中から、必要感の高い、とりたいしみにできるだけ対応できるように必要な溶剤を用意し ておくが、時間的なことも考慮し、しょうゆでしみのとり方の基本を学習させ、もう一種を班で選ばせ、 結果を発表させることで全体のものとしたい。しみ抜き上の注意事項の認識は極めて低いと予想されるの で、教師の演示により視覚的にとらえさせ、繊維や染色の堅牢度により使途を考える必要のあることを理 解させたい。 5、指導計画 (1)衣生活の仕事の種類と内容がわかる。             ・・・・・・1時間 (2)衣服の汚れの種類がわかり、手入れの必要性とその方法がわかる。・・・・・・1時間 (3)衣服の繊維の種類と特徴がいえ、洗濯にかかわる溶剤・用具をいえる。・・・・1時間 (4)しみの種類を調べ、とり方がわかる。             ・・・・・・1時間(本時) (5)ほころびにあった修理ができる。               ・・・・・・1時間 (6)季節や目的にあった衣服の着方がいえ、衣服計画を立てることができる。・・・1時間 6、本時の達成目標 (1)日常生活でつきやすいしみを調べ、その取り方をいえる。 (2)日常つきやすいしみをとることができる。 7、本時の下位行動目標 a,日常つきやすいしみをとることができる。(技能) b,しみの種類に応じた取り方がいえる。(知識) c,しみを取る溶剤・用具をいえる。(知識) d,しみぬきの注意事項をいえる。(知識) e,しみがついたら自分ですぐとるようにしたいといえる。(関心) f,試行した結果を積極的に発表できる。(関心) g,試行した結果をまとめることができる。(知識) h,推測に基づき積極的に試行できる。(創造)(関心) i,しょうゆのしみをとるこよができる。(技能) j,つけたときにすぐとればとりやすいといえる。(知識) k,日常生活でつきやすいしみの種類をいえる。(知識) 8、本時の評価の観点 (1)日常生活でつきやすいしみのとりかたをいえたか。 (2)日常つきやすいしみをとることができたか。 (3)グループの仲間と協力して積極的にしみ抜きが試みたか。 印刷用紙:B4縦 1ページの行数:70 1行の文字数(半角文字で):120 その2 (前の登録番号は 950079.JXW) 9.本時の展開  <個に配慮する視点> <A>達成度 <B>学習速度 <C>取り組み方 <D>見方・考え方             <E>興味・関心<F>生活経験 +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ |段|過|時| |  個人差に対する配慮 | | | | | | 学習活動 +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+資料・教具等| |階|程|間| | 評価の観点・方法 | 配慮事項 | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ | | | |1.しみをつけて困った経験| |1.<E>しみのついた衣服を提示する|・しみのつい| | | | | を発表することができる。| |  <E.F>洗濯しても取れなかった|た衣服 | |導|課| | | |    しみの経験、取ろうとして失敗| | | | | |2.日常生活でよくつくしみ| |    した経験を発表させ、しみとり| | | |題| | の種類を確認することがで| |    への意欲を持たせる。 | | | | | | きる。 | |2.<E>よくつくしみの種類をまとめ|・アンケート| | |設| | | |    た表を提示し、墨汁やしょうゆ|結果の表 | | | | |3.本時の学習課題を確認で| |    をつけたことがある人が多いこ| | | |定| | きる。 | |    とを知らせる。 | | | | | | +−−本時の学習課題+ | | | | | | | | | 衣服についたしみ| | | | | | | | | |は、どうすればきれ| | | | | |入| | | |いに取れるか | | | | | | | |10| +−−−−−−−−−+ | | | | | |分| | | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ | | | | | | | | | | | |4.しょうゆは水に溶けやす| |4<F>生活経験のある生徒に発表させ|・しょうゆの| | | | | く水をふくませたものでた| |   る。 | ついた布 | | | | | たけばとれるといえる。 | | <D>しょうゆは、水に溶けやすいこ| A,つけた| | | | | | |   とを視覚により確認させる。。 | ばかり | |展|課| | | | <A>しみぬきの方法を絵カードで示| B,7日前| | | | | | |   し、師範して確認させる。 | につけた | | |題| |5、用具を準備し、しみぬき| 5−−−−−−−−+ |5<C>グループ内で交代で実習させ、|・試験管、し| | | | | ができる。 | | Aのしみをきれ| | しょうゆの成分が下の布にしみていく| ょうゆ | | |の| | | |いに取ることがで| | ことを観察させる。 |・絵カード | | | | | | |きたか | | | | | |追| | | +−−−−−−−−+ | | | | | | | | 机間指導 | | | | |究| | |G.M:しみの場所をずら| | | | | | | | しながらたたくことがで| | | | | | | | きる。 | | | | | | | |P:水をつけてたたくこと| | | | | | | |ができる。 | | | | | | | | | | | | | | |6.Bの方に、しみが残って| 6−−−−−−−−+ |6<A>実物で示し、水溶性のものでも|・水溶性のし| | | | | いるわけを考え、時間がた| | つけたときにす| |   時間がたったものはしみになるこ| みのついた| | | | | つと取れにくくなるといえ| |ぐとらなければと| |   とを確認させる。 | 布 | | | | | る。 | |れにくくなるとい| | | | | | | | | |えたか。 | | | | | | | | | +−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | |7.墨汁のしみをとることが| 7−−−−−−−−+ |7<C>すぐ洗ってもとれないのは、墨|・ビーカー2| |開| | | できる。 | | 墨汁のしみを、| |   汁の浸透性が強いためであること| 布片2 | | | | | | |とることができた| |   を、視覚により確認させる。 | | | | | | | |か。 | |<F>生活経験のある生徒に、取り方を| | | | | | | | | |   発表させながら、方法を確認させ| | | | |30| | +−−−−−−−−+ |   る。 | | | |分| |G.M:ほとんどめだたな|<A・B>他のグループの試行結果と比| | | | | | | くなるまでとれる。 |   較しながら、しみの種類に応じた| | | | | | |P:すこしうすくなる。 |   取り方を確認できる。 | | | | | | |机間指導 | | | | | | | | | | | | | | |8.とってみたいしみの種類| | |・グループ分| | | | | を決め、方法を話し合って| | | の溶剤・用| | | | | 、しみぬきをしてみる。 | | | 具・しみの| | | | | | | | ついた布 | | | | |9.しみの種類・しみぬきの|9−−−−−−−−+ |9<C>他のグループの試行結果と比較|・学習プリン| | | | |方法・結果をまとめることが|| しみの種類にお| |   しながら、しみの種類に応じた取| ト | | | | |できる。 ||うじたとりかたが| |   り方を確認できる。 | | | | | | ||いえたか。 | | | | | | | | |+−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ |終|ま| |10.本時の感想を発表し、し| | |・道しるべ36 | |と|5|みがついたら、自分ですぐと| | | | |末|め|分|るようにしたいといえる。 | | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+