印刷用紙:B4縦 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):94   −−以下 指導案本文−−   技術・家庭科 学習指導案                      日 時 平成8年11月5日(火)1校時     場 所 湯田町立湯田中学校・特設コンピュータ室  学 級 1年B組 男子15名 女子9名 計24名          授業者 奥 秀樹 1.単元名 木材の性質 (木材加工) 2.単元について (1)教材観 木材は、加工技術として大昔から生活の中に取り入れられてきた材料であり、身近な道具や機 械を使えば容易に加工でき、しかも比較的短時間に製作することができる。機械文明全盛のなか、 木材加工で道具を使うことは、単に技能を習得するだけのものではなく、道具がなぜそうなってい  るのか、道具の秘密を知り、道具や材料、製作品を大切にする心を育てることにある。「ものづく  り、木に教えられ技みがく」の格言のように材料の生かし方、丈夫な構造にも目を向け、なぜそう  するのかを理解させたい。 本単元では、木材の性質(重さ・強さ・変形等)の学習を深め、設計や製作の時にその性質を 長所として利用できるような指導をしていきたい。       (2)生徒の実態 1年B組は、前期に「家庭生活」の学習をし、「木材加工」の学習を始めて数週間経ったとこ ろである。全体的に明るく、何事にも積極的であるが、集中力の続かない場面がみられることも  ある。木材加工の授業は、全員が小学校時代に木製品の製作を経験していることもあり、興味・関  心が高く、事前のアンケート調査でも、木材加工に関する興味・関心は高い結果が出ている。しか  し、「作ることが好き」という程度であって、本来の木材の性質や特徴を考えながら設計や製作を  するレベルには至っていないようである。この「木材加工」の授業を通して、生徒の興味・関心を  持続させながら、教育機器を有効に活用し、生徒が自ら考え、主体的に授業に取り組めるようにし  ていきたい。 (3)指導観  木材加工学習の目標は、生活に役立つ簡単な木製品の設計と製作を通して、木材および木材加 工についての関心を高め、創意工夫しながら進んで製作しようとする意欲と、木製品を完成させ  るまでの総合的能力を養うことにある。しかし、最近の生徒たちの製作活動が著しく減少している  ことは、生徒たちの手先の器用さを失っていることからもわかる。その製作にしても、ほとんどが  キットを組み立てるような工程であり、製作意欲や創造性を引き出せない原因となっているだけで  なく、材料に自らはたらきかける機会をも失わせている。また、金属とプラスチック・新建材など  に囲まれた生活をしているため、木材の性質や特徴を実感として感じることは少ない。 ここでは  多くの実験を行う中で、教育機器を効果的に活用しながら、木材のすばらしさに目を向けさせたい  。 3.単元目標 木材の特徴とその適切な利用法を理解させる 4.観点別指導目標 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | 関心・意欲・態度| 創意 ・ 工夫 | 技 能 | 知識 ・ 理解   | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |・実験に積極的に取|・考えたこと、実験し|・コンピュータを活|・木材の重さと空げき| | り組み、発表しよ| たことをわかりやす| 用し、実験のまと| の関係について知る| | うとする | くまとめようとする| めをすることがで| | | | | きる | | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 5.指導計画(4時間) (1)身近な木の断面の観察 ・・・ 1時間 (2)木材の重さ ・・・ 1時間 (本時) (3)木材の強さと変形 ・・・ 1時間 (4)木材と他の材料との比較 ・・・ 1時間 6.本時について (1)本時の目標 ・木の種類による重さの違いを理解する。 ・木の重さと空げきの関係について理解する。 (2)教育機器活用の意図・ねらい @ 教育機器の活用場面と活用法 実践の場面で、班ごとに行う実験のデータをコンピュータを活用して表にする。ソフトは、生徒たち が日頃使っている統合型ソフト「ハイパーキューブ・フォー・ウインドウズ」の中の表計算ソフト「キ ューブカルク」を使用する。また、データを入力した表をそのままOHPシートに印刷し、OHPを使 って全体に発表させる。データは保存しておく。 A 教育機器活用で期待できること コンピュータを使用することで、生徒の興味・関心を引き出し、意欲を持って授業に臨ませることが できる。また、計算を正確にし、時間の短縮を図ることができる。さらに、手書きの表と比べ見やすく わかりやすい表を作成することができる。実験終了後はデータを保存し、レポートを作成する際の資料 として活用することができる。 (3)本時の展開 +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |   | |   | 指導上の留意点 | |段階| 学 習 内 容 | 学 習 活 動  |形態| ○・教育機器 / ●・その他 | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |   | |   | | | |1 前時の復習 |・前時の復習をする |一斉|●紙板書を提示する | | 導 |   | |  | | | |2 学習課題の確認 |・学習課題を学習プリントに書く |個別|●学習プリントに記入させる | | |   | |   | | | 入 |   +−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−+| | | |  | 木材の種類と性質の違いについて調べよう|| | | |   +−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−+| | |5分|   | |   | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |  | |  | | | |3 予想 |・なぜ木材の浮き方が違うのか予想|個別|●水槽・木材を提示する | | |   | する |   | | | |  | |  | | | 展 |4 実験1   |・予想をもとに実験してみる |一斉|●学習プリントに記入させる | | | (予行)   | (重さを計る) |  |●はかりで計る | | |  | |   | | | |5 違いを考える   |・なぜ重さが違うのか考える |個別|●学習プリントに記入させる | | | (思考)   | |   |●シャボン玉、げんのう  | | |   | |  | | | |6 理解  |・木材の重さと空げきの関係につい|一斉|○OHPを提示する | | |  | て理解する |  |●学習プリントに記入させる | | |   | |  | | | +−−−−−−−−−−+−−−−− 起 動 −−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |  | |   | | | |7 実験2 |・木材の重さと空げきの関係を実験|班毎|○コンピュータを活用させる | | | (実践)   | を通して確認し沈水の度合いを予| |○プリンタを活用させる | | |   | 想する |  |○OHPシートに印刷し発表 | | 開 |   | @木材のデータを計り入力する |   | させる | | |   | (重さ・体積) |   |●水槽・木材 | | |   | A浮き方の予想を話し合い入力す| | | | |   | る |  | | | |   | BOHPシートに印刷する |  | | | |   | COHPを使い発表する |  | | | |   | D実験する |  | | | |   | Eまとめと保存をする |  | | | |   | |  | | | +−−−−−−−−−−+−−−−− 終 了 −−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ |35分|   | |  | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |   | |  | | | |8 本時のまとめ |・木材の重さと空げきの関係につい|一斉|●学習プリントに記入させる | | 終 |   | てまとめる |  | | | |   | |   | | | |9 自己評価 |・学習プリントに自己評価・感想を|個別|●学習プリントに記入させる | | |   | 記入する |   | | | 結 |   | |  | | | |10 次時の予告 |・木材の強さについて学習すること|一斉| | | |  | を知る |   | | |10分|   | |  | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−+ (4)評価 @ 実験に積極的に取り組み、発表したか。 (関心・意欲・態度)    A 考えたことや、実験したことをわかりやすくまとめたか。 (創意・工夫) B コンピュータを活用し、実験のまとめをすることができたか。 (技能) C 木材の重さと空げきの関係についてわかったか。   (知識・理解)