印刷用紙:B4縦 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):122   −−以下 指導案本文−−   第1学年  技術・家庭科学習指導案                                    日 時 平成8年10月17日(木)4校時 学 級 第1学年男子16名女子16名 計32名        授業者 堀村 千鶴子 1 単元名  家庭生活「わたしたちの家庭と地域社会」  2 単元について (1)題材の指導について 社会の高度成長や科学技術の進歩で、わたしたちの生活は物質的にも恵まれ、豊かで、便利な生活ができるようになっ     た。しかし、豊かさや便利さの背景には水質汚濁や廃棄物処理などの生活環境を取り巻く問題もでてきており、社会的な     問題として大きくクローズアップされている。また、このような環境問題に対して、人々の関心も高まり、この数年間で、   各地で環境づくりのための対策や活動が繰り広げられてきている。      本題材では、健康で快適な生活をまもるため、環境汚染の問題について関心をもたせながら、生徒一人ひとりに、生活    者として環境を守るためにできることは何かを考えさせ、環境に配慮した生活や責任ある行動ができるような力を育てた     いと考えている。また、生徒一人ひとりの、生活のしかたの違いが環境に大きな影響を与えていることに気づかせ、自分     自身の生活を振り返りながら、家庭生活と地域との関係を考えさせるような学習を展開していきたい。具体的には地域の 環境が家庭生活と大きくかかわっている題材として、「生活排水」を取り上げ、生活の上での意識化と実践化を図ってい     きたいと考えている。     家庭生活領域は、必修領域であり、小学校家庭科の内容を基礎として、高校家庭科へつながる領域である。本題材は小     学校家庭科の「住みやすい地域の環境」また「家庭科の学習とこれからの生活」と関連しており、高等学校では「家庭一     般」の中で、「住生活〜地域と環境衛生」へと関連していくものである。 (2)生徒の実態について     生徒は、家庭生活や地域生活をとりまく環境に関する問題は、TVなどで情報として、断片的には知っているものの、     わたしたちの家庭生活がそこに密接かかわっているということは、ほとんど理解していない。事前調査では、約4割の生     徒が身近な環境問題に関心を示している。しかし、「地域の川はきれいだと思いますか」という問いに対し、約2割の生     徒が水質の汚染を指摘しているが学級のほとんどの生徒はあまり意識していない。     日常生活では、明るく、元気な生徒が多い。普段の学習でも、わからないことは恥ずかしがらずに質問したり、積極的     に意見を述べたり、前向きに取り組もうという姿勢がある。 3、単元指導目標 @ 家庭と地域社会とのかかわりに気づかせ、協力や助け合いの必要なことに気づかせる。     A 地域の生活環境に関心を持たせ、自分たちにできる環境保全の方法を考えさせる。     B 地域社会の一員としての自覚を高め、自分のできる身近な仕事を見つけて実践できる。  4、指導計画 わたしたちの家庭と地域社会・・・・・・・・・4時間 1、家族や地域の人々とのかかわりを考えよう(1) 2、地域の生活環境を快適にしよう(本時2/3) 5、本時の学習 (1)主題  「生活排水の汚れを防ぐ工夫」 (2)本時の目標 @生活排水の種類と汚れを理解することができる。    A地域の環境保全のために、自分たちにできる対策や方法を考え実践しようとする意欲と態度を養う。 (3)具体目標行動 @生活排水が地域の川を汚している原因となっていることがわかる。 A生活排水の種類がわかる。 B実験を協力して取り組むことができる。 C実験を通して、生活排水の汚れ具合がわかる。 D川の汚れを少なくする方法を考えることができる。 E話し合ったことをもとに、自分の生活を振り返り、生活に生かそうとする。 F進んで発表できる。 (4)本時の展開 +−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−+−−−−−−+ | | | 学 習 活 動 | | | | | 段階 学 習 内 容−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+具 体 教 師 の 支|援 資 料 ・ 教 材 | | | 教 師 の は た ら き か け 予 想 さ れ る 生 徒 の 活 動 目 標 | | +−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−+−−−−−−+ | 導入 1、前時の確認 ・前の時間に学習したことを振り返らせる。 ・前の時間に学習したことを振り返る。 ・あまり時間をかけず、簡単にふれる | |2、学習課題の把握 ・生徒のアンケート調査の結果を提示する。 ・アンケート結果から様子がわかる。 程度にする。 | | | 10分 | ・「これが水質調査の結果です。」水質調査の結果を提示する。 「色々な虫がいたっけ。」 「汚いところに住む生物がいる。」                                 F ・ほとんど意識していない生徒に気づか ◆水質調査の結果 | | | 「少しずつ汚れてきている。」 | |せたい。 | | | | | ・「年々、小友地区の川も汚れてきているということが | ・地域の川が年々汚れてきているとい | | | わかりますね。」 | | |実態を明らかにさせたい。 | | | | ◎「川が汚れる原因は何だろうか」 「ゴミをすてる人がいるから」 「川の工事をしたから」 F ◆多くの生徒に考え させる場面にする。 | | | 「うちから汚い水を流すから」 | |発言をさせるようにはたらきかける。 | | | ・「生活排水が川の水質汚染の主な原因なのです」 「初めて知った。」「やっぱりそうか。」 @ |◆資料 | | | | 生活排水が水質汚染の主原因であることを把握させる。 | | |◆学習シート | | | |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−+−−−−−++川の汚れを少なくするために、私たちにできることは何だろうか +−−+−−−−−−−−+−−−−−−+ | | |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |3、生活排水の種類 ◎「みんなのうちから出る生活排水には、どんなものが ・「洗濯の時の水」・「風呂の残り湯」・「食器を洗う時の水」                                    A ・具体的に出させ、生徒の生活を見つめ ◆シート | | と汚れの程度 あるだろうか 」 ・「米のとぎ汁」 ・「食事の残り物」|F |させたい。また、生活と地域の環境が | | | | | |むすびついているという状況を | | | | | | |わからせたい。 | | | | | ・「実際に生活排水の汚れ具合を調べてもらいます。」 | | | | | | | ・実験の方法を説明する。 「黒板を見てください。」 ・実験の方法をきちんと聞く。 B ◆実験がスムーズにいくように |展開| | 「@各グループごとに汚れた水を準備します。 ・グループごとに実験用資料を準備する。 配慮していきたい。 ◆CODパックテスト | 33分 | AこれをCODパックテストでしらべます。 ・実験で使用するものの確認をする。 ・役割分担の確認|◆試料 | | | | B調べた結果を黒板にまとめてもらいます。 ・協力して実験を行い。 結果をまとめる。 ・実験用具の確認 ・汁もの(水+醤油) | | | グループの代表者1名は黒板に出て、 (黒板・個人の学習シート) ・実験方法の確認 ・油しる | | | | 結果をまとめてください。 | | | (机間指導) | (水+マヨネーズ) | | | では実験を開始してください。 」 | | | ・洗濯水(水+洗剤) | | | | | | | ・川の水 | | | | ◎「実験から分かることはなんですか。」 ・「油の汚れ具合が高い。」|C ・実験結果から、確かめられることを | | | 台所など生活排水のCODが高いことに気づかせる。 ・「醤油のはいった汁も、結構、汚れている。」 F きちんとおさえたい。 | | | ・「どれも、汚れるんだなあ。」 | ・また、家庭生活と地域の環境との | | | | | | |結びつきをおさえさせたい。 | | |4、生活排水の汚れを ・「わたしたちの毎日の家庭生活が、川の水を汚すことにつなが ・生活のしかたの工夫で、地域の川を | | 防ぐ工夫| っているのです。つまり、生活のしかたによって、 | |守ることができるということを | | | | わたしたちの川を守ることができるのです。」 | |確認させる。 | | | | | ◎「では、どのようにすれば、汚れを防ぐこと ・今までの生活生活を思い浮かべながら、グループで話し合う。                                            D ◆どの生徒も意見を出せるように | | | ができるでしょうか。グループごとに生活排水の汚れを ・発表する。 | はたらきかけていきたい。 | | | | 減らす方法を考えてみよう。」 | ・ゴミなどの投げ捨てをやめる。 ・たべものを残さない。 (具体的な場面で考えられるように | | | | ・油を直接流しに捨てない。・・・固めたりする方法もある。 はたらきかける) | | | | ・みそ汁やラーメンの汁を捨てない。 (机間指導) | | | | | ・「食器を洗浄する時、できるだけ汚さない方法を具体的に ・実演を見ながら、確認する。 ・ 実演しながら、生徒の意識化を ・(カレー皿) | | | やってみたいと思います。」 | | |図りたい。 | | +−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−+ | | | 5、学習のまとめ ・ 今日の学習を振り返り、自己評価カードにまとめよう。 ・自分自身の学習やグループでの学習をふりかえり、自己評価                                    E ・ 時間を考慮しながら、自己評価と ◆自己評価カード |終末| | |カードにまとめる。 | |ともに、自己評価を交流させたり、| | 7分 | ・ 県内の市町村の実践例にふれる。 | |相互に評価できる場にしていきたい。 | | | ・ 次の時間は今日の学習をもとに、小友地区の環境を守る ・次時の取り組みを確認する。 ・ 県内の市町村の実践例に簡単に | | | ために地域のみなさんによびかける取り組みをしていきましょ | |触れ、実践化につなげたい。 | | | | う。 | | | | | +−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−+−−−−−−+ (5)評価 @生活排水の種類と汚れを理解することができたか。 A地域の環境保全のために自分たちにできる対策や方法を考えようとしたか。 B自分の生活に生かそうとしたか。   板書計画 学習課題 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |川の汚れを少なくするために私たちにできることは何だろうか。| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 1、川の汚染原因 4、 −−+−−−−−+−−+−−−−+5、生活排水の汚れを少なくする方法 +−−−−−−−−−−−−−+ | 班 | 資 料 予 想| 結 果 | +−−−−−−−−−−−−−−+ | グラフ | +−−+−−−−−+−−+−−−−+ |1班 | | | | 1 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−+ +−−+−−−−−+−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ | 2 | | | | |2班 | 2、生活排水 +−−+−−−−−+−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ ・ ・ | 3 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+ ・ ・ +−−+−−−−−+−−+−−−−+ |3班 | ・ ・ | 4 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+ +−−+−−−−−+−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ 3、パックテストの方法 | 5 | | | | |4班 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−+−−−−−+−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ | | | 6 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+ | 図 | +−−+−−−−−+−−+−−−−+ |5班 | | | | 7 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−+−−−−−+−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ | 8 | | | | |6班 | +−−+−−−−−+−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ |7班 | +−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ |8班 | +−−−−−−−−−−−−−−+