印刷用紙:B4縦 1ページの行数:74 1行の文字数(半角で):126   −−以下 指導案本文−−   技 術・家 庭 科 学 習 指 導 案 日 時:平成8年10月23日(水) 2校時 場 所:コンピューター室 学 級:3年B組(男20名、女19名、計39名) 授業者:教 諭   松 岡  学 1 単元名    情報基礎領域 ソフトウェアの活用 − 応用ソフトウェアを活用しよう 2 単元について 情報化社会と呼ばれる今日、私たちの身の回りには様々な情報が存在している。日々刻々と常に新しい情報が生み出され、変化し続け ている状態である。このような社会の中で私たちに求められているのは、主体的に情報を選択し、活用する能力であると考える。そのた めには、情報機器(コンピュータなど)の適切な活用能力、すなわち「情報」を適切に入・出力(情報の保存・呼び出し、加工、選択な ど)する力が大切である。中でもデータベースは、自分が必要とする情報を選択し活用する能力を育成するために有効であると考える 。 データベースは、その字が示す通り、情報の基地としてあらゆる場所で多種多様の情報の分類・管理がなされているものである。銀行 における預金管理や病院での患者カルテ、駅のキップの販売管理や乗客状況、企業における取引相手先の住所録など広域多岐にわたる。 また、現在注目を浴びている「インターネット」も世界規模のデータベースと位置づけることができる。情報基礎領域においてデータ ベースを扱うことは、この情報化社会の中で主体的な情報選択(検索)・活用能力を育むことにつながると考えた。  このクラスは、男女とも仲が良く、活発でお互いが発見したり覚えたりした操作方法などの教え合いや学び合いを積極的に行い、また リーダーを中心とした教え合い学習が定着してきている。これまでワープロ、表計算、図形処理を行ってきたわけだが、これらは技術以 外の教科でも活用され、操作法の習得や活用が比較的容易に行われた。しかし、ことデータベースとなると、言葉自体のなじみがうすく 更にどの様な場面で使われているのか、考えたり想像したりすることが難しいようである。  そこで本時はコンピュータによる情報検索を通して目的にあった情報を短時間で探し出せるという特徴を生徒につかませると共に、学 校生活や家庭生活、社会生活などでのデータベースの活用場面も考えさせたい。 3 単元の目標  <関心・意欲・態度>    応用ソフトウェアのはたらきに興味を持ち、進んで活用しようとする。  <知識・理解> 作業目的に適した応用ソフトウェアを選択し、情報(データ)を処理し、表現できる。  <技能>    応用ソフトウェアを適切に扱えると共に、情報の収集、処理、管理ができる。 4 指導計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 計20時間 1.生活とコンピュータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2時間   (1) 身のまわりでのコンピュータの利用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間   (2) ハードウェアとソフトウェア ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間  2.ソフトウェアのはたらきと活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10時間   (1) 応用ソフトウェアの基本操作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間   (2) 日本語ワードプロセッサ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2時間   (3) 表 計 算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2時間 (4) 図形処理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2時間   (5) データベース ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間   (6) 情報の統合と活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2時間 3.簡単なプログラミング ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  6時間 (1) プログラムの作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4時間   (2) プログラムの発表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間   (3) 産業とコンピュータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間  4.コンピュータと情報社会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   2時間   (1) 通信とコンピュータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間   (2) 情報化社会と私たちの生活 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1時間 5 本時の指導  (1) 観点別評価 <関心・意欲・態度>     情報検索の方法に興味を持ち、取り組もうとする。   <知識・理解>     コンピュータの活用による情報検索の利点を考えることができる。   <技能>     コンピュータの活用による情報の検索ができる。   (2) 思考力・判断力・表現力を高めるために    データベースの特徴として、@必要な情報を収集・整理する、A目的に合わせて情報を検索したり並び替えたりすることなどが挙げ られる。本時では、特徴のAの理解に重点を置き、生徒自身の手による検索とコンピュータの活用による検索とを比較させる場面を 設定した。その対比を通して、コンピュータの活用による情報検索の特徴である「多量な情報を高速に、しかも性格に処理する」こと を感じ理解する中で思考力・判断力・表現力を高めさせたいと考えている。 (3) 展 開 ★・・・思考力  ●・・・判断力  ■・・・表現力 を主として育成したい場面 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |段 階| 学 習 内 容 と 生 徒 の 活 動 | 教 師 の 働 き か け 備 考 +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− | | |1.プリント「犯人を捜せ」を配布し、次の条| | | | 件に該当する犯人をコンピュータを使わずに|・ 条件にあった情報を探し出すことを ・ プリント「犯人を捜せ」 | | | 探し出す。 | 「検索」ということを提示する。 | | | 犯人の特徴 | ・ 学習プリント | 課| 条件1 車の色は白 | |導| | 条件2 4ドア | | | | 条件3 ナンバーの4桁の数字の中に | | | | 28を含む | | |題| 条件4 髪の形から女性らしい | | | | | |入| |2.人間自身による検索について、気がついた|・ 労力や時間、正確さなどの観点を意識させ | | | ことを発表し合う。 | るようにする。 | 把| ・ めんどうくさい。 |・ 生徒にコンピュータによる検索を行ってみ | | | ・ とても時間がかかる。 | たい気持ちを促す。 | | | ・ 正確さに欠ける。 | | | | ・ 何度も見直さなければならない。など ・ できるだけ生徒の言葉で課題設定をする。 | 握| | |10| 3.学習課題を設定する。 | |分| | +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | 学習課題 | | | | | コンピュータを使って情報を検索してみよう。 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− | | |4.「鹿島アントラーズ選手データ(ファイル|・ 「ハイパーキューブ2」を起動し、キュー ・ ハイパーキューブ2シス | | | 名)」を例に、コンピュータ活用による検索| ブベースを呼び出させる。 テムディスク | | | の仕方を学ぶ。 ・ 教師画面を送り、検索方法を提示する。 | | | ・ 練習問題を解きながら、検索の仕方を習|・ 画面に注目させ、検索方法だけではなく、 ・ ハイパーキューブ2デー | | | 得する。 | 検索の様子も観察させる。 タディスク | 課| <練習問題> |・ 複数条件の検索の場合、条件の関係を表す | | | @ ポジションがMFの人数。 | 言葉「かつ」についての語句の説明を行う。 ・ 学習プリント | |題| A ポジションがMFで、身長が175以上| | | | の人数。 | ・ 「かつ」・・・・ある条件に | |追| B ポジションがMFで、身長が175以上| もう一つの条件が加わるこ |展| | で、年齢が30歳以下の人数。 | と。 | |求| C ポジションがMFで、身長が175以上| | | | で、年齢が30歳以下で、推定年俸が | | |・| 500万円以上の人数。 | |開| | | | 課 5.「犯人を捜せ(ファイル名2)」をコンピ ・ 操作方法が定着したか、机間巡視を行う。 | | | ュータを利用して行ってみる。 |・ カード(画面)の項目に着目させ、どの条 | 題 | | 件を組み合わせて検索すればよいかを考えさ | | | | せる。 | 解 | | (条件1〜3までを組み合わせた検索) | | | | | 決 6.コンピュータの活用による検索の方法の特 ★ ● ■ ・ 時間的に余裕があれば | | | 徴について発表し合う。 ・ 人間の手で数えたときと比較させ、処理結 「鹿島アントラーズ選手デ | | | ・ コンピュータを使うと早く探せる。 | 果の正確さや検索時間の短さなど、コンピュ ータ」を利用し、自分で条 |30| | ・ 多くの条件での検索は、コンピュータの | ータ活用の利点についてまとめさせる。 件を設定し、検索する場面 |分| | 方がよい。 | を設定したい。 | | | ・ データベースは便利だ。 など | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |終|課|7.次時の予告を示唆する。 ・ データベースの利用場面だけではなく、利 |結|題| ・ どんなところでデータベースが利用され| 用する際にどの様な点に気をつけなければな |5|解| ているのか、そしてどんなデータベースを作| なないかを考えさせたい。 |分|決| 成し、活用してみたいのかを考え発表する。|・ 学校生活や家庭生活の中での活用場面を考 | | | | えさせる。 +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 6.目標分析表 +−−+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | | 項   目 時間 | 関 心・意 欲・態 度 | 知 識・理 解 技 能 +−−+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | 1|(1) 身の回りでのコ | |・ 自分たちの生活の中でのコ |・ コンピュータ利用の特徴を |ピ | ンピュータの利用 |1 | ンピュータ利用について関心 | 考えることができる。 |ュ生| | | を抱く。 | | ||活+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− |タと|(2) ハードウェアと | |・ ハードウェアとソフトウェ |・ 基本構成や周辺機器の名称 ・ コンピュータの起動及び終 | コ| ソフトウェア 1 | アとの関連や利用について興 | や利用を理解できる。 了のさせ方を習得できる。 | ン| | | 味を持つ。 | | +−−+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | (1) 応用ソフトウェ | ・ 応用ソフトの必要性や有用 ・ システムディスクとデータ ・ 適切な取り扱いを習得する | | アの基本操作 |1 | 性を考えることができる。 ディスクの関係と扱い方を理 | 2| | | | 解できる。 | | +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−− | ソ |(2) 日本語ワードプ | |・ 日本語ワードプロセッサ用 |・ 文字入力の種類と特徴を考 ・ キーボードによる操作法 | フ | ロセッサ |1 | ソフトウェアの利用に関心を | えることができる。 を習得し、自分にあった方法 | ト |   | | 深めることができる。 | | を選択できる。 | ウ | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−− | ェ |   |   ・ 日本語ワードプロセッサ用  ・ 文章の作成や修正、編集、 ・様々な機能を活用し、文章 | ア |   |1 | ソフトウェアの活用場面を考 | 印刷の仕方を理解できる。   を作成できる。 | の |   |   | えることができる。    | | | 働 +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−− | き | | ・ コンピュータによる図形処 | ・基本的な操作方法を習得し | と | |1 | 理に興味関心を抱くことがで | 活用できる。 | 活 |(3) 図形処理 | | きる。 | | | 用 | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−− | | | ・ 図形処理用ソフトウェアの ・ 図形処理用ソフトウェアの ・部分保存や印刷、外部から | |1 | 活用場面や利用法を考えるこ | 活用の利点について考えを深 の図形入力及び処理法を習 | | | | とができる。 | めることができる。 | 得できる。 | +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−− | |   |  ・ どのような場面で利用され ・ 表設計とデータの入力・処   ・ 表計算やデータ入力・処 | |   |1 | ているか考えることができる | 理の方法を理解できる。  理法などの基本操作を身に | (4) 表 計 算  |  |   | | つけることができる。 | | +−+−−−−−−−−−−− −−−+−−−−−−−−−−−−−−− | |   |  ・ 活用場面を考え、作成計画  ・データを見やすくまとめる  ・ 様々な機能を活用しなが | | |1 | を立てることができる。 | ことができる。 | ら表設計や処理法を習得で | |   |  |   | |  きる | +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−− | (5) データベース | ・ 情報検索の方法に興味を持 ・ コンピュータを活用しての ・コンピュータを活用しての | | |1 | つことができる。 | 検索の特徴を理解することが 情報検索ができる。 | | | | | できる。 | | +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−− | (6) 情報の統合と | ・ 「データ共有」に興味関心 ・ それぞれのソフトウェアの ・必要なデータを呼び出し、 | | 活用 |2 | を抱き、さらなる活用場面を | 特徴・操作方法を再確認でき 移動、統合ができる。 | | | | 考えることができる。 | る。 | +−−+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | (1) プログラムの | ・ プログラムに興味を抱き、 ・ プログラム作成に必要な操 ・手順に従ってプログラムを | 3 | 作成 | | どのような場面で利用されて | 作方法やプログラム言語を理 作成することができる。 | | | | いるか考えることができる。 | 解することができる。 ・作成したプログラムの保存 | 簡 | 4 ・ プログラムの必要性や有用 | 呼び出し、組み合わせを行う | 単 | | | 性を考えることができる。 | | ことができる。 | な | | | | | | プ +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | ロ (2) プログラムの | ・ 友だちが作成したプログラ | | | グ | 発表 | | ムを関心を持って鑑賞するこ | | ラ | | | とができる。 | | | ミ | 1 ・ 友だちのプログラムの長所 ・ 参考になったプログラムの | ン | | | を自分のプログラムに生かそ | 良さに気づくことができる。 | グ | | | うとする。 | | | +−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−− | (3) 産業とコンピュ | ・ 生産場面におけるプログラ ・ なぜ生産場面での利用が多 | | ータ |1 | ムの利用に関心を抱くことが | くなってきたかを考えること | | | | できる。 | ができる。 | +−−+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | 4|(1) 通信とコンピュ | |・ コンピュータの通信利用に |・ コンピュータを利用した通 |タ | ータ |1 | 興味関心を持つことができる | 信の形態や特徴を考えること |とコ| | | | ができる。 | |情ン+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− |報ピ|(2) 情報化社会と | |・ 情報化社会とコンピュータ |・ 情報化社会とどのように関 |社ュ| 私たちの生活 1 | の発達・利用について考えを | わればよいか考えることがで |会|| | | 深めることができる。 | きる。 | +−−+−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−