印刷用紙:B4縦 1ページの行数:53 1行の文字数(半角で):110   −−以下 指導案本文−−                    保健体育科学習指導案                                日 時 平成8年11月5日(火)2校時                                場 所 湯田町立湯田中学校 特設コンピュ−タ−室                                学 級 1学年女子 19名                                授業者 大西 淑恵子 1 単元名 心身の機能の発達と心の健康(二次性徴の発現) 2 単元について  (1)教材観  中学生期は心と体が大きく変化する思春期の真っただ中にあり、客観的に自己を見つめることが難しい時期である。その ため不安や悩みを多く持ち、試行錯誤しながら生活する時期である。本単元は、このような中学生期はどのような時期にあ り、どのような特徴を持っているのかを理解させること。また、望ましい発達を成し遂げるために何が必要であるかを考え させることを大きなねらいとしている。  そこで、心身の発育発達の著しい思春期にある生徒に「身体の機能の発達、二次性徴の発現」「精神機能の発達と自己形 成」「心の健康」を学習する中で理解した基本的事項をもとに、自己を客観的に見つめ、心身共に健康でたくましく生きて いく力を育てることが大切であると考える。  (2)生徒の実態  年度当初のアンケ−トでは「体育の授業が好きですか」という質問に対し、好きと答えたのは14/19 (74%)、普通と 答えたのは5/19(26%)であり、全体的に運動に対して興味・関心が高く、授業に取り組む姿勢が積極的な生徒である。 また、個人だけでなく仲間と交わりながら楽しく授業を進めていくことができるので、苦手な種目でも比較的いやがらずに 授業に参加している。このことから保健分野の学習においても、真面目に授業に取り組むことができ、話し合い活動が展開 しやすいと予想される。  教育機器活用面からみると、コンピュ−タ−を他教科で数多く経験していることもあり、操作に対する不安や抵抗はほと んどない。コンピュ−タ−の活用により、より興味を持って意欲的に授業に取り組むことができるであろう。  (3)指導観  授業前におこなった二次性徴のアンケ−トによると、「身体の発育と心の発達」については小学校高学年学習してきてい るが、その理解度には個人差があり、二次性徴の大きな特徴である月経・射精について、知識として残っている生徒は半数 以下であった。  思春期にある中学生は身体の変化・精神の発達が著しく、性差・個人差がはっきりとしてくる。また、このことで不安や 悩みを抱き動揺する生徒も少なくない。そこで、中学生期の身体と心の成長過程とその必要性を理解させることで、自分の 変化を肯定的に受け止めていく姿勢を持たせたいと考える。  指導する際は、@生徒の実態に合った身近な題材・資料を提示することにより課題意識を持たせる。A課題解決の方法を 工夫し、自主的・自発的に学習を進めさせることに重点を置く。以上の学習活動を援助する役目として教育機器を活用した いと考える。 3 単元目標   (1)人間の心身の発達について理解し、自己の在り方を考える。  (2)思春期の心身の発達の学習を通して、自己理解を深める。 4 観点別指導目標 +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ |意欲・関心・態度 | 思考・判断 | 知識・理解 | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ |・心身の機能や心の健康についての|・中学生期における心身の発達段階|・中学生期における心身の発達の| | 学習を通して、自己理解を深める| を理解し、自分を見つめ直し、こ|特徴を理解し、知識として身につ| | ことができる。 | れからの行動を考えることができ|けることができる。 | |・資料をもとに仲間と協力し合い課| る。 | | | 題決定、課題解決ができる。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 指導計画(10時間) (1)中学生期のからだの発達の特徴 −+ (2)二次性徴の発現(1) +−3時間(本時3/10) (3)二次性徴の発現(2) −+ (4)呼吸器のしくみとその発達 −+−1時間 (5)循環器のしくみとその発達 −+ (6)脳と精神機能の発達 −−−1時間 (7)精神の発達のしかた −−−1時間 (8)中学生期の精神発達の特徴と自己形成−+−3時間 (9)欲求と心の健康 −+ (10)心身の相関と健康 −−−1時間 6 本時について  (1)本時の目標     @二次性徴の発現を示す月経および射精がおこるしくみについて理解させる。     A個人差を知り、互いに思いやる心を養う。  (2)教育機器活用の意図     @教育機器活用の意図と活用法一斉に学習した内容や既習事項について確認したり、深めたりする手段としてコン      ピュ−タ−を活用する。         A教育機器活用で期待できること実感としてとらえにくい現象でも、視覚に訴えることにより理解の援助となる。  (3)本時の展開 +−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | | | | 指導上の留意点 | |段 階| 学 習 内 容 | 学 習 活 動 |形態 |(〇教育機器 ●その他)| +−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | 導 |1前時復習 |二次性徴の現れるしくみについて想起す|一斉 |〇オ−バ−ヘッド | | | |る | | | | | | | | | | 入 |2本時の内容説明 |本時の課題についてメモする。 | |●紙板書・学習カ−ド | | | | | | | |(5)| +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−+ | +−−−+−−−+ 月経と射精のおこるしくみを確かめよう +−−+ | | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−+ | | | | | | | | |3月経と射精のしくみ|@月経と射精のしくみについて、グル−|グル−|○各グル−プで発表に必要| | | のグ−ル−プ発表 |プごとに調べてきたことを発表する。 |プ |なものは準備しておく。 | | | | | | | | | | | | | | |4月経と射精のしくみ|A月経と射精のしくみについて確認する| |〇コンピュ−タ− | | 展 | の確認 | 。 | | | | | | | | | | | | | | | | |5月経と射精のしくみ|B補足説明 |一斉 |●理解の不十分な点につい| | | のまとめ | | |て説明を加える。 | | | | | | | | | |Cしくみについてまとめる。 | | | | | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−−+ 個人差について考えよう +−−−+−−−−−−−−−−−−+ | 開 | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | |6個人差の理解 |D月経と射精の経験率について個人差が|グル−|〇コンピュ−タ− | | | |あることを確認する。 |プ |●その他の現象についても| | | | | |、個人差があることを説明| | | | | |する。 | | | | | | | | | | | | | | |7二次性徴発現の意味|F二次性徴の発現は、大人のからだへ成|一斉 |●二次性徴(身体の発達)| | | |長している証拠である。 | |には個人差があり、互いに| | | | | |思いやって生活することの| | | | | |大切さについていて考えさ| | | | | |せる。 | |(38)| | | | | +−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | |8本時のまとめ |学習した内容について、まとめ・自己評|一斉 |●学習カ−ド | | 終 | |価を行う。 | |●時間があれば、発表させ| | | | | | る | | 結 | | | | | | |9次時予告 |次時の学習内容について説明する。 | | | |(7)| | | | | +−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+      (4)評価    @情報や資料をもとに、仲間と共に意欲的に学習に取り組んだか。(関心・意欲・態度)    A個人差があることを考え、自分の行動を考えることができたか。(思考・判断)    B月経・射精がおこるしくみについて理解できたか。(知識・理解)