印刷用紙:B4縦 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):98   −−以下 指導案本文−−   3学年  保健体育科学習指導案                               日 時 平成8年11月7日(木)6校時                              学 級 3学年(女子21名)                              場 所 体育館                              授業者 小山田 重行 1、単 元 名    器械運動「とび箱運動」 2、単元について    器械運動は、器械器具を使い、懸垂、倒立、回転、跳躍、バランスなどの運動を用いて、いろいろな技   に挑戦するスポ−ツである。器械運動の特性は、心理的面から見ると各種の技に取り組んで、その技や組   合せ技ができたとき、更には、より上手にできるようになった時、すなわち「技の達成や出来栄えに楽し   さや喜びを味わうことのできるスポ−ツ」である。また、頭が逆さま状態になる態勢が多いので、恐怖心   を伴うこともある運動である。技能構造の面から見ると、マット、鉄棒、平均台、跳び箱などの器械を用   いて行う身体操作の運動であり、特別の運動形態をもっている運動である。したがって、「各種の技を習   得し、技の組合せを工夫し、その出来栄えを目指す運動」である。    その中で跳び箱運動は、支持跳躍の運動であり足による跳躍と腕の支えによる交互ジャンプにより構成   されている。技能の内容としての技は、運動形態や技術の類似性により、切り返し系と回転系の2つの系   統が考えられる。したがって、切り返し系や回転系の技群から自己の能力に適した技を選択し、着手後が   雄大で安定した動作で着地できるように技能を高め、技の達成や出来栄えの楽しさや喜びを味わうことが   できるようにする指導の方向が重視される。また、単に高さのみの挑戦に終わることがないよう、自己の   力に応じた選択技の達成過程や出来栄えが主要な課題となることを重視するために、根気強さや、創意工   夫すること、自分の動きや他の動きを互いに観察し合うこと、教え合い励まし合いによって動きの良さ、   美しさを見分ける能力などを養う事が大切である。    生徒は失敗する事を恐れ、練習の過程を見られることが恥ずかしいと思っている者が多い。また、取り   掛りが全体的に遅く、軌道に乗り始めると授業が終わることも時々ある。跳び箱運動に対する生徒の姿勢   は、できないとあきらめやすい生徒が授業の雰囲気を左右し、全体的に消極的な動きが多い。ただし、よ   り上手にできるようになりたいと思っている生徒もいる。能力的な差が大きいが、互いに協力し合う気持   ちは持っている。    そこで、同じ種目では、あきらめてしまう生徒に自分に合った技を選択させ、自分の目標を持たせると   ともに、その技を把握し、技を達成するまでの過程に進んで取り組む授業を展開していきたい。そのため   に同じ種目に挑戦する生徒で小グル−プを作り、その中で互いを認め合い助け合う練習を取り入れ、より   上手になるために、グル−プとして協力し、その努力が一人一人へと広がるような雰囲気で指導していき   たい。 3、単元目標   1跳び箱の特性を理解し、技能を高め、技が雄大で安定した動作ができる。                            (知識・理解、運動技能)   2自己の能力に適した技を選択し、互いに協力、認め合いながら練習や演技ができる。                            (関心・意欲・態度、思考・判断)   3活動場所や器具、自他の健康、安全に留意して学習に取り組むことできる。                            (知識・理解) 4、指導計画  1オリエンテ−ション        ------------------------------- 1時間   2基礎的技能の復習         ------------------------------- 2時間   3切り返し系の技、選択練習     ------------------------------- 2時間   4回転系の技、選択練習       ------------------------------- 2時間(本時)1/2   5発表会、まとめ         ------------------------------- 1時間 5、本時の指導  1目 標   ・自分の能力に適した回転技を選択し、その技のポイントを理解して練習できる。   ・グル−プの中で互いに助け合い、認め合いながら練習できる。   ・練習するとき、器具、自他の健康、安全に留意し学習できる。  2展 開 +−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ |段階 学習過程 | 学 習 活 動 | 支 援 | +−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |課題把握 |1、集合、整列し、準備運動をする。 |・生徒の健康状況を確認する。| | | | ・教科リ−ダ−の指示で補強運動をする。 | | |導| | ・整列し、挨拶をする。 | | | | |2、学習課題の確認 |・前時の学習内容を想起させる| |入| | +−学習課題−−−−−−−−−+ |ように、話をする。 | | | | | 回転技に挑戦しよう! | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+ |・自分で選択した技の練習を確| |10| | ・グル−プごとに練習内容を確認する。 |認するためにプリントを配布す| |分| | ・グル−プごとに補助運動を行う。 |る。 | +−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |課題追究 |3、グル−プごとに協力して各種目の練習を計画的| | | | | に取り組む。 |・スム−ズに練習できるように| |展| | ・下向きとび |巡回指導する。 | | | | 回転技 ・台上前転 |・技の達成過程を大事にするよ| | | | ・頭はねおき |うに意識づけする。 | | | | ・前方倒回転とび | | | | | | | |開|課題解決 |4、グル−プごとに発表会を行い、お互いを評価し|・着目するポイントについて、| | | | 合う。 |プリントを見て確認し、評価し| | | | ・発表者のプリントにポイントにそってアドバ|あえるように指示する。 | |35| | イスを書く。 | | |分| | | | +−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |課題発展 |5、グル−プごとに学習課題についての反省を行な|・健康、安全面のチェックを行| |終| |う。 |う。 | | | | ・個人の反省を行なう。 | | |結| | ・整理運動をする。 | | | | | ・次時の確認をする。 | | |5| | ・整列し、挨拶する。 |・協力して後片づけを行えるよ| |分| | |う指示する。 | +−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+  3評 価   ・自分の能力に適した回転技を選択し、その技のポイントを理解して練習できたか。   ・グル−プの中で互いに助け合い、認め合いながら練習できたか。   ・練習するとき、器具、自他の健康、安全に留意し取り組むことができたか。         3学年 保健体育  目標分析票    教材名  跳び箱運動 8時間扱い +−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | 学 習 目 標 | 学 習 内 容 |時数 到達目標 | 関心・意欲・態度 | 思考判断 | 運動技能 | 知識理解 | +−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |【運動や健康安全への |1オリエンテ−ション |1|・跳び箱運動の特性を知り|・意欲と共に恐怖心を感| |・手のつき方、足|・跳び箱運動の特| |感心、意欲、態度】 | 体をならす | |練習計画を理解する |じ安全を考えて練習しよ| |の開き方などの動|性を理解できる。| | テレビ番組の跳び箱や| | | |うと考える。 | |きになれる。 | | |オリンピックの体操の中|2基礎的技能の復習 |2|・自分たちの技能程度を把| | | | | |で自分も高い跳び箱を跳| とびあがりおり | |握し、これからの練習でど|・基礎的技能がより上達|・助走のスピ−ド|・助走のスピ−ド|・それぞれの技の| |んでみたい、色々な技に| うさぎとび | |こに注意し取り組めば良い|するように、個々が進ん|踏み切り、着手な|踏み切り着手など|要領をとらえ、理| |挑戦したいと興味、関心| 開脚とび | |か理解して技能を高めるた|で練習を行なおうとする|ど自分なりにチェ|ポイントをおさえ|解できる。 | |を持ち、意欲的に練習し| 下向きとび | |め積極的に練習する。 | |ックしながら、状|て正確に行なうこ| | |ようとする。 | 台上前転 | | | |況に応じて練習す|とができる。 | | | | | | | |る。 | | | |【運動や健康安全につい|目標別グル−プ練習 |2|・自分の能力に適した技を|・自分でできそうな技、|・グル−プ練習の|・お互いに協力し|・挑戦している技| |ての思考・判断】 |3選択技の練習(切り返し系) |選択し、技のポイント、練|興味ある技を選択し、技|中で、ポイントを|て補助活動を行い|のポイント、難し| | 技を行なうためにはポ| ・閉脚とび | |習計画を理解し、グル−プ|のポイントを考えながら|おさえ、他の人の|ながら、選択した|い所を理解できる| |イントがあり、跳躍、腕| ・屈伸とび | |内で協力しながら、互いに|技の達成を目指し、意欲|動きに応じて補助|技が上達し、正確|また、補助の必要| |の支え、回転など、タイ| ・開脚とび(縦) | |認め合い助け合いながら練|的に練習しようとする。|法ができる。また|に行なうことがで|な所を理解できる| |ミングやフォ−ムが重要| ・大かかえとびこみ | |習する。 | |上手にできる人と|きるようになる。| | |であることに気づき、自| | | | |自分の違いについ| | | |分なりにチェックしなが| | | | |て分かり、改善で| | | |ら取り組める。また、技| | | | |きる。 | | | |に合わないスピ−ド助走| | | | | | | | |や踏みはかりなどの技の| | | | | | | | |技を練習するときに安全| | | | | | | | |な判断で行動できる。 | | | | | | | | | | | | | | | | | |【運動技能】 |4選択技の練習(回転系)|2|・自分の能力に適した技を|・自分でできそうな技、|・グル−プ練習の|・お互いに協力し|・挑戦している技| | 切り返し系や回転系の| ・下向きとび | |選択し、技のポイント、練|興味ある技を選択し、技|中で、ポイントを|て補助活動を行い|のポイント、難し| |技群から自分の能力に適| ・台上前転 | |習計画を理解し、グル−プ|のポイントを考えながら|おさえ、他の人の|ながら、選択した|い所を理解できる| |した技を選択し、雄大で| ・頭はねとび | |内で協力しながら、互いに|技の達成を目指し、意欲|動きに応じて補助|技が上達し、正確|また、補助の必要| |安定した動作で着地でき| ・前方倒立回転とび | |認め合い助け合いながら練|的に練習しようとする。|法ができる。また|に行なうことがで|な所を理解できる| |るように技能を高め、技| | |習する。 | |上手にできる人と|きるようになる。| | |の達成過程や出来栄えの| | | | |自分の違いについ| | | |楽しさや喜びを味わうこ| | | | |て分かり、改善で| | | |とができる。 | | | | |きる。 | | | | | | | | | | | | |【運動や健康安全につい|5発表会、まとめ |1|・自分で選択した切り返し|・練習の成果を生かし、|・より達成度の高|・練習の成果を出|・技の達成度、出| |ての知識、理解】 | | |系回転系の技を雄大で安定|完成した技をみんなの前|い技、雄大で安定|し自分なりに完成|来栄えの良さ、美| | とび箱の特性を理解し| | |した動作で発表することが|でしっかり発表しようと|した動作でできる|した技をしっかり|しさを理解し、楽| |練習での補助法、用具の| | |できる。また、技の達成過|する。また、他人の技の|ようにするために|演技することがで|しさ、喜びを味わ| |安全管理につとめ、グル| | |程や出来栄えを振り返り、|出来栄えを認めようとす|どうしたらよいか|きる。 |える。 | |−プ練習など安全な行動| | |自己評価ができる。 |る。 |考え、演技を行な| | | |と態度で取り組むことが| | | | |う他の人の演技を| | | |できる。 | | | | |見て、自分と比較| | | | | | | | |してどうか判断す| | | | | | | | |る。 | | | +−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+