印刷用紙:B5縦 1ページの行数:51 1行の文字数(半角文字で):80 −−  以下 指導案 本文  −−  国語科 学習指導案 日 時:平成7年9月14日(木)2校時 場 所:コンピュータ室 学 級:宮古市立宮古西中学校1年A組 男子18名,女子20名,計38名 授業者:及川順子 1 教材名【表現の広場】遊ぶ−言葉の特性を生かして− 2 教材について   1 教材観          「遊ぶ」という一見自由そのもののような行為には、自由であるだけにより主体的で   個性的な活動を期待することが できる。この遊びの概念を表現活動に取り入れて、   生徒の創造性を最大限に引き出したい。   教科書に出てくる言葉遊びの例はアクロスティックと呼ばれるもの、もしくはその変   形である。ひとくちに遊びといっ てもその内容や技法は多岐にわたるが、アクロス   ティックはその中で非常にオーソドックスでわかりやすいものの代表 であると言わ   れる。日本語の音の調べをよりどころに、遊び心で新しい情報を生産し、それを発表   するもので、表現の楽しさを味わうことを通して、日本語の響き、意味をつかませよ   うとするものである。   この言葉遊びを本指導では便宜上「折り句」と呼ぶことにする。本来「折り句」は和   歌における技巧の一つであるが、それは和歌が伝達手段であったころに発生したもの   である。現代では和歌は特殊な詩歌であり、日常にはなじみが薄いと言わざるを得な   い。しかし教科書に出てくるこの言葉遊びの源流が「折り句」であることは日本文学   史上では自明のものと考えられる。したがって生徒の後々の国語(古典)学習を見通   したときには便宜上でも「アクロスティック」よりは「折り句」の方が適切と考えた 2 学習目標           1.[関心・意欲・態度/理解/言語事項]日本語のおもしろさに気づく。   2.[表現/理解]自分の感じたこと考えたことを表すのにふさわしい素材を見つけ、    「折り句」で表現する。   3.[表現]自分の作った「折り句」を、画面を使って発表する。  3 指導計画(総時数4時間)   1. いろいろな言葉遊びを紹介・・・・・1時間   2. 「折り句」作り・・・・・・・・・・2時間     作り方の手順を指導し2人1組で課題の言葉を折り込ませる。創作に取り組ませ、    作った折り句の発表会を開く。・・・・・本時(2/2)   3. 教材文「50音図」を読み、発音・発声させながら、平仮名の世界を味わわせる。    ・・・・・・・・・・・・・・・・・1時間 3 生徒の実態について   元気よく明るい生徒たちである。どの教科に対しても取り組み方が意欲的で、授業の  始めと終わりのあいさつもよくできている。家庭学習も大方の生徒が毎日取り組んでい  るが、高い目標に向かって取り組もうという意識は不十分である。しかし全般に正義感  が強く、悪いものは悪いと指摘できる雰囲気を持っている。   国語の授業は発表をしよう、聞こうという雰囲気があり、授業そのものを楽しく思う  生徒が多い。文章を書かせることに対する抵抗は少なく、作文に対してはどの生徒も意  欲的に取り組む。   コンピュータに対する意欲・関心は強く、操作指導の時間はもとより、コンピュータ  を使った授業に対しても積極的に取り組む。ふだんの授業に比べ、コンピュータを使っ  た授業では、説明を聞く・読むということよりも、まず自分でやってみようという意識  が強い。はじめの頃は「コンピュータ」=「ゲーム」という感覚が強かったようだが、  ローマ字入力にも慣れて、最近は道具の一つという感覚が身に付いてきたようである。 4 コンピュータ利用の意図・ねらい  1コンピュータの機能(特性)とソフトウェアの概要説明     統合型ソフト Hiper Cube 2 [Cube Word]   ワープロ機能 [Cube Projector]  図形表示機能を生かした資料の提示ができる  2コンピュータの利用場面と利用法    導入と終結場面でキューブ プロジェクターを使う。    展開中「折り句」の製作場面でワープロ機能を使う。   展開中「折り句」の発表場面で中継・一斉送信する。  3コンピュータの利用で期待できること   1.生徒作品の提示に、中継・一斉送信の機能を利用し、全体の生徒に見やすくさせる   ことで関心を高める。   2.改行キーによって文の並べ換えが容易に行えることを生かし、隠された言葉を提示   する際の作業時間を短縮する。   3.ワープロ機能を使うことで、作品が早くきれいにでき上がるため生徒の意欲を高め   る。 5 本時の学習について (1) 学習目標  1.「折り句」の楽しさを味わう。  2.自分の感じたこと・考えたことを「折り句」で表現する。  3.自分の作った「折り句」を画面を使って発表する。                (2) 学習過程 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階|学習内容|学  習  活  動|   配  慮  事  項   | |《時間》|  |     《学習形態》 | 《評価の場面と方法 ●》 、 《PCに関しての配慮○》  |−−| −−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| |  |0.入力|0.早打ち練習をする。  |○係の生徒フロッピーを配布   | |導 |  練習|             |○各自立ち上げておく      | |  |    |             |○お互いに10秒カウント    | |  |    |             |                | |  |1.前時|1.前時の学習内容をPC画|○ロックして作業を中断し集中させ| |  | の学習|  面で想起する。《一斉》| る              | |入 | 内容の|             |                | |  | 想起 |             |                | |  |    |             |                | |  |2.本時|2.本時の学習課題をPC画|○画面で集中させる       | |5分 | の学習|  面で確認する。《一斉》|                | |  | 課題を|             |                | |  | 確認 |             |                | |  |    |             |                | |  |  +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+     |  |−−|−−|本時の学習課題     折り句で遊ぼう  |−−−−| |  |  +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+    | |  |    |             |                | |展 |3.折り|3.前時(家庭学習で)作っ|○1ページに1作品       | |  |  句を| た折り句を入力する。  |                | |  |  入力|      《PC・2人》|○●2人で協力して、正しく早く打| |開 |《12分》|             |  ち込もうとしているか。    |  |    |             |「折り句」の内容を含めて机間巡視| |  |    |             |               2.| |  |4.発表|4.提示されたPC画面のい|○改行キーを使って隠した言葉を発| |  |(ゲーム| くつかの「折り句」に隠さ| 表              | |35分|《23分》| れた言葉や人名を捜し出す|●積極的に探そうとしているか。1. |  |    |      《PC・2人》|●積極的に発表しようとしているか| |  |    |             |               3.| +−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |終 |5.まと|5.友人の作品の感想をカー|○一斉送信によりカード記入のポイ| |  | め  | ドに記入する。自己評価を| ントを示す          | |  |    | する。     《個別》|●自己評価カード        | |  |    |             |                | |結 |6.次時|6.次時の学習      |○一斉送信           | |  | の予告|         《一斉》|                | |10分|    |             |                | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  (3) 評価項目と評価規準  +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | 評 価 項 目| 十分満足できる | おおむね満足できる|努力を要する  | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |1.「折り句」の楽|積極的に探したくさ|自分で見つけることが|楽しめなかった。| | しさが、わかっ|ん見つけることがで|でき、友人の発見にも|探そうとしなかっ| | たか。    |きた。      |共感することができた|た。      | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |2.自分の感じたこ|折り込む言葉にふさ|「折り句」を作ること|「折り」を作るこ| | と考えたことを|わしい素材で「折り|ができた。     |とができなかった| | 「折り句」で表|句」を作ることがで|          |        | | 現できたか。 |きた。      |          |        | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |3.発表が積極的に|自ら発表できた。 |指名されれば発表でき|発表しなかった。| |できたか    |         |た。        |        | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+