印刷用紙:A4縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):80   −−以下 指導案本文−−   国 語 科 学 習 指 導 案 日時 平成8年11月1日(金) 5校時 学級 3年A組 男子20名・女子10名 授業者 黒 田 栄 子 1、単元名 古典を味わう 君待つとー万葉・古今・新古今ー 2、指導目標 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | 関心・意欲 | 表 現 | 理  解 | 言  語 | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |・自ら進んで古典に|・歴史的仮名遣いに|・和歌を通して、|・文語の語句・語法| |親しもうとする。 |注意して朗読するこ|昔の人のものの見|を理解することがで| |・古典を学んで、文|とができる。 |方や感じ方を捉え|きる。 | |化や伝統について関|・和歌のリズムに慣|ることができる。| | |心をもとうとする。|れながら、朗読する|・ 脚注を手掛かり| | |・和歌を読み味わい|ことができる。 |にして、現代語訳| | |、作者の思いを発表|・和歌の感想・鑑賞|ができる。 | | |しあうことができる|文を書くことができ| | | |。 |る。 | | | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ 3、単元について (1)教材について 古典の和歌を味わうというねらいの中で、教材が万葉集・古今和歌集・新古今和歌集に 限定されたのは、この三歌集が、和歌文学上の三大ピークをなすと考えられているからで あろう。万葉集は素朴で力強く、古今和歌集は機知的で優美、新古今和歌集は感覚的で華 麗といわれ、この三集は、個性的な色彩を相互に際立たせる特性をそなえている。その原 文に接し、味わうことによって、古典に親しむ態度が育つようにと選びだされたものであ る。 三年の古典学習は、一・二年の古典学習の総合的役割をになうものである。音読を中心 に、文語のリズムに慣れさせ、表現にこめられた思いを味わうこと、表現にこめられた思い を通して、古人のものの見方・考え方について考えたり、古人の生活の中に息づいている 思索や感性に触れて、自分自身の生き方や考え方・感じ方に思いを巡らすこと、 これらを 学習の中心的事項として、古典への興味・関心を育てることをねらいとしている。 (2)生徒について 古典の学習については、「仮名遣いが面倒。言葉の意味がわからない。読み取りが難し い。」という理由から、不得意だという意識が強い。しかし、わからないところや不得意な ところを意欲的に解決していこうという解決意欲はかなり高い。歴史的仮名遣いの読みと和 歌の定型については、ほぼ理解できている。仮名遣いに注意して朗読することも、ほぼでき ている。脚注を参考に大意をとらえたり、作者の心情や詠まれている情景を読み取ることに 、苦手意識をもっている生徒が多い。音読を通して和歌のリズムをつかませたり、脚注の 言葉から現代語訳を考えさせたり、参考図書を活用させながら、古典の学習が意欲的に進められるように考えていきたい。 (3)指導法について 意欲的に学習させるために、まず、古典の学習の不得意意識をやわらげたいと考える。仮 名遣い等の復習をふまえ、学習シートを利用しながら、学習を進めていきたい。また、 一人ひ とりに課題をもたせ、調べたり考えたりさせながら、課題を解決させたい。さらに、一人ひと りの学習をふまえ、グループで練り合い、発表しあうことにより、深め合うことができること を感じさせ、和歌に込められた古人の心をとらえさせ、自己との引きくらべをしながら、和歌 のすばらしさを気づかせたい。 4、指導計画(時間配分 12時間)  第1次   「君待つと」についての興味・関心をもつ。(1時間)      古典の基本的なことについて、復習をする。(1時間)  第2次 和歌の種類や形式などを理解し、和歌を読み慣れる。(1時間)        九首の和歌について疑問点を出す。  第3次   「万葉集」を鑑賞し、鑑賞の仕方を学ぶ。(3時間)        「古今和歌集」を鑑賞し、鑑賞の仕方を学ぶ。(1時間)       「古今和歌集」の紀貫之の和歌について視点をもつ。(1時間)  (生徒からの視点がない場合、教師から提示する。)        疑問点を調べたり、考えたりする。        グループで、まとめ、発表準備をする。(2時間)      調べたり、考えたりしたことを発表し、鑑賞する。(本時) 第4次 「古今和歌集」「新古今和歌集」を各自一首選択し、鑑賞する。(1時間) 5、本時の指導 (1)本時の目標 ・グループで調べたり、考えたりしたことを発表しあいながら、和歌に込められた作 者の思いを考えることができる。 (2)本時の展開 +−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+ |段|形| | 学 習 活 動 | | | | | | +−−−−−−+−−−−−−+ | | |階|態| 学習内容 |教師の働きか| 生徒の活動 |指導上の留意| 評 価 | | | | |け | |点 | | +−+−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+ |導|個|1、本時の学| | | | | |入| |習課題の確認| | | | | |5| | +−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+| | |分| | | 学習課題 || | +−+−+−−−+ ++−−−−−+ | | | | なぜ、「人はいさ……」と返歌したのだろうか。 || | | | | +−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+| | | |班|2、鑑賞作品|・各班分担し|・鑑賞した作|発表の仕方の|・大きな声| |展| |の発表 |ながら発表さ|品を発表する|確認をする。|で和歌を音| | | | |せる |。 |「人とは……」|読できたか| | | | | | | |〈意欲・表| | | | | | |「いさ……」 |現〉※観察| | | | | | | |・まとめた| | | | | | |「花ぞ……」 |解釈が適切| |開| | | | | |であるか。 | | | | | | | |〈理解〉 | | | | | | | |※観察 | |35|班|3、意見交換|・発表を聞き|・発表を聞き| |・意見交換| |分| | |、解釈を確認|、解釈を確認| |を行い、解| | | | |させる。 |する | |釈を深めれ| | | | |・ひきくらべ|・ひきくらべ| |たか。〈意 | | | | |をさせる。 |を通し、深め| |欲・理解〉 | | | | | |る。 |返歌の紹介 |※挙手観察| +−+−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+ |終|個|4、自己評価|・自己評価カ|・自己評価を| |※シート | | | | |ードを記入さ|する。 | | | | | | |せる | | | | |末|個|5、学習のま|・学習のまと|・紀貫之の和| |〈意欲・理| |10| |とめ |めとして、意|歌を学習を通| |解〉※指名| |分| | |見の発表させ|して気づいた| |発表 | | | | |る。 |ことを発表す| | | | | | |・和歌を音読|る。 | | | | | | |させる。 | | | | +−+−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−+−−−−−+ (3)評価 ・グループで調べたり、考えたりしたことを発表しあいながら、和歌に込められた作 者の思いを考えることができたか。 生徒座席表並びに個人分析表 黒 板 +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | 1 || 6 ||11 ||16 ||21 ||26 | | 意欲○|| 意欲○|| 意欲 || 意欲 || 意欲○|| 意欲 | | 表現○|| 表現 || 表現 || 表現 || 表現 || 表現 | | 理解 || 理解 || 理解○|| 理解 || 理解 || 理解 | | 言語○|| 言語○|| 言語 || 言語○|| 言語 || 言語 | +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | 2 || 7 ||12 ||17 ||22 ||27 | | 意欲○|| 意欲○|| 意欲 || 意欲 || 意欲○|| 意欲○| | 表現 || 表現 || 表現 || 表現 || 表現 || 表現○| | 理解○|| 理解 || 理解△|| 理解○|| 理解 || 理解 | | 言語△|| 言語 || 言語△|| 言語○|| 言語○|| 言語○| +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | 3 || 8 ||13 ||18 ||23 ||28 | | 意欲○|| 意欲 || 意欲 || 意欲○|| 意欲○|| 意欲○| | 表現○|| 表現 || 表現○|| 表現 || 表現 || 表現 | | 理解○|| 理解 || 理解 || 理解○|| 理解 || 理解 | | 言語 || 言語 || 言語 || 言語○|| 言語 || 言語 | +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | 4 || 9 ||14 ||19 ||24 ||29 | | 意欲 || 意欲 || 意欲○|| 意欲 || 意欲 || 意欲○| | 表現 || 表現 || 表現 || 表現△|| 表現 || 表現○| | 理解 || 理解 || 理解 || 理解△|| 理解 || 理解 | | 言語 || 言語 || 言語 || 言語△|| 言語 || 言語 | +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | 5 || 10 ||15 ||20 ||25 ||30 | | 意欲△|| 意欲○|| 意欲 || 意欲○|| 意欲○|| 意欲 | | 表現 || 表現○|| 表現 || 表現 || 表現 || 表現 | | 理解 || 理解○|| 理解 || 理解 || 理解 || 理解○| | 言語 || 言語○|| 言語 || 言語○|| 言語 || 言語 | +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ 記号 ◎……よくできている ○……できている 記号なし……すこしだけできている  △……あまりできていない