印刷用紙:A3横 1ページの行数:66 1行の文字数(半角で):112   −−以下 指導案本文−−   音楽科学習指導案           日 時 平成8年 9月27日(金) 1校時            学 級 大東町立興田中学校    3年B組                                        男子15名 女子13名  計28名           指導者 綱川 美代子 1 題材名      ふるさと 2 題材について  (1) 本題材は、中学校学習指導要領2内容A表現1のク「歌詞にふさわしい旋律や楽器の特徴を生かした旋律を作り、     声や楽器で表現すること」を主なねらいとして設定した。      創作活動は、「音楽を総合的にとらえる」という学年の目標にも直接せまることができる学習活動であり創造力     ・理解力・思考力を育成することができると考える。本題材では、特に声で表現する学習活動を通して、歌唱活動     で、歌詞のニュアンスを生かした表現の工夫をする学習活動によって培った音楽性を生かしさらに表現力を伸ばす     学習活動としたい。      本題材では、歌詞にふさわしい旋律を工夫しながらグループで作品を作り上げ、その作品を声で表現することに     より、一人一人の創造性を生かしたいと考える。  (2) 学校通学時など生徒たちは身近な地域に目を向け四季おりおりの様子を敏感に感じ取りふるさとを思うあたたか     い気持ちを持っている。そういう生徒の素直に感じ取れる心を大事にしたい。      生徒たちは明るく素直な態度で学習に臨んでいる。歌うことは好きだが、思い切って声を出すことが難しい。内     気な面もあり、自ら進んで発表しようとする生徒は多くはない。      歌唱活動の中で表現を工夫する際に、教師の「作詞者はどういう思いでこの詩を書いたのだろうか。」という発     問に対して生徒は作詞者の気持ちをよく考えながら答えることができる。しかし、実際に歌って表現する技能につ     いては十分な力が身についてはいない。  (3) 「ふるさと」は、歌詞と旋律の関係においては、創作の参考になるとは言えないと考える。しかし、ふるさとを     思う生徒の気持ちに合う曲であり、自然に目を向ける心が育っている本校生徒にとっては、表現の工夫をすること     ができる曲であると思われる。      したがって、「ふるさと」を歌うことによつて表現の喜びを味わった生徒は、郷土(ふるさと)を歌った詩に対     して曲をつけようと意欲を持つのではないかと考え、本教材を選択した。  (4) 指導にあたっては、一人一人が主体的にグループの学習活動に参加し、その成果を積極的に発表できる雰囲気を     大切にしたい。      そこでまず「ふるさと」を学習して、その教材で学んだことを生かし、生徒の愛する郷土(ふるさと)に目を向     けさせ、その感動を詩によって表現させたい。次に学級で選んだ一つの詩を使ってグループごとに作曲させ、発表     をしたいと考えた。      生徒はこのような学習活動を通して、「自分たちで作った曲を表現する喜び」や「仲間と一緒に愛する郷土(ふ     るさと)を表現する感動」を体験させたい。また、各グループの創作した曲を尊重し、詩に合った表現を工夫する     ことを通して、一人一人の創意が生かされるよう、またグループの中で一人一人が主体的に音楽活動ができるよう     にしたい。      表現の工夫にもさまざまな方法が考えられるが、今回は歌詞にふさわしい旋律を作り、歌唱による表現を工夫さ     せたい。 3 指導目標  (1) グループによる学習活動を通して、一人一人の意欲を育てる。  (2) ふるさとに関する詩を使って旋律を作ったり、表現したりする。  (3) 他のグループ発表を聴き合うことによってお互いに表現の工夫をした点を感じ取る。 4 指導計画 +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−− |次|時| 主 な 学 習 活 動 |教 材| ねらい +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−+−−−−−−−−−− | |1|パートの音取りをすると同時に、表現の工夫をする。 | | | ・歌詞の内容や曲想を味わい、 曲に | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ↑ | ふさわしい表現をする。 |一|2|混声四部合唱の響きを感じながら、歌詞の内容を理解して|ふる | | | |表現の工夫をする。 | さと| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ↓ | | |3|ア・カペラによる響きを味わいながら、曲想を表現する。| | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−+−−−−−−−−−− | |4|我が愛する郷土(ふるさと)に目を向け、詩で表現するこ| | | ・詩を生かし、歌詞にふさわしい旋 | | |とによって歌詞の大切さについて考える。 | | | 律を作り、「わたしたちのふるさ | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ↑ | と」をつくる。 |二|5|歌詞にふさわしい旋律をつけ、自分たちで考えた曲を楽譜|生徒 | | | |に書き表す。 | 作品| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ↓ | | |6|グループごとに作った曲を発表し合い、工夫した点を感じ| | | | |本|取る。「わたしたちのふるさと」を歌う。 | | | | |時| | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−+−−−−−−−−−− 5 教材  (1) 「ふるさと」(文部省唱歌)  (2) 「わたしたちのふるさと」(生徒作品)・・・ふるさとを歌った詞にグループで作曲。 6 評価規準  (1) グループ活動の中で一人一人が意欲を持って創作しようとする。(観点1)  (2) 歌詞にふさわしい旋律を作り表現を工夫する。(観点2)  (3) 歌詞を生かして歌うことができる。(観点3)  (4) 他のグループ演奏を聴き、そのグループのよさを聞き取る。(観点4) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 観点1 音楽への関心・意欲・態度 | | 観点2 音楽的な感受や表現の工夫 | | 観点3 表現の技能 | | 観点4 鑑賞の能力 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 7 本時について  (1) 目 標     @ 歌詞にふさわしい旋律かどうかを感じ取り、考えようとする。     A 自分たちで作った曲を、歌詞を生かして表現することができるようにする。     B 他のグループ発表を聴き、そのグループのよさを見つけ、感じ取ることができるようにする。  (2) 授業の工夫改善の観点     @ 生徒の活動の場の設定(一人一人の意欲の高揚)      ・歌詞にふさわしい旋律をグループごとに発表させる。     A 互いに学び合い、高め合う授業の工夫。(関心と意欲を高めさせる)      ・グループごとに発表し、すばらしい点を互いにほめ合い、認め合う。  (3) 評 価     @一人一人の生徒がグループの中で生き生きと活動できたか。(観点1)     A他のグループの演奏を聴き、そのグループのよさを聞きとることができたか。(観点4)  (4) 展 開                          (◎=授業の工夫改善の観点/○=評価項目/☆=指導上の留意点) +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−− |段階| 学 習 内 容 | 学 習 活 動 |交流形態| 指導上の留意点と評価の観点等 +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−− | 導 |1 発 声 |1 既習曲を歌う「翼を抱いて」|全 体|☆生徒が好きな曲を歌うことによって意 | 入 | |・ 曲のイメージを感じ取りなが| | 欲的に学習する雰囲気をつくる。 |3分| | ら歌う | | | | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−− | |2 本時の課題把握 |2 本時の学習課題を把握する。| | | | (2分) |+−−−−−−−−−−−−−+| | | | ||@グループで作った曲の表現|| | | | || を工夫しょう。 || | | | ||A他のグループの発表をよく|| | | | || 聴き、よさを見つけよう || | | | |+−−−−−−−−−−−−−+| | | |3 グループごとの表|3 キーボードを使って、3つの|個と |○グループ活動の中で、一人一人が意欲 | | 現の工夫 | グループに分かれ、自分たち| グループ| を持って取り組んでいるか。 | | (15分)| の作った曲を練習する。 | | (観点1) | 展 | | ・強弱の工夫 | | (観察) | | | ・テンポの工夫 | |○学習活動の視点に沿って、表現の工夫 | | | ・歌詞を生かした表現の工夫| | をしているか。(観点2) | | | | | (学習活動の観察) | |4 発表の交流 |4 グループごとに前に出て発表|個と |◎歌詞にふさわしい旋律をグループごと | | (15分)| する。 | グループ| に発表する。 | | | ・1班の発表と学習カードへの| | (活動の場) | | | 記入 | |☆気持ち良く歌うことができるように、 | 開 | | ・2班の発表と学習カードへの| | 教師が簡単な伴奏をつける。 | | | 記入 | |○歌詞を生かして歌うことができたか。 | | | ・3班の発表と学習カードへの| | (観点3) |42| | 記入 | | (演奏発表) | 分 | | | |☆聴く際の観点を与える | | | | |@強弱は工夫しているか。 | | | | |A曲にあったテンポを工夫しているか。 | | | | |B歌詞を生かした表現になつているか。 | |5 表現のよさの交流|5他のグループのよさを発表しあ| |◎他のグループの演奏を聴きそのグルー | | ( 5分)| い互いのよさを学び合う。 | | プのよさを聴き取っているか。 | | | | | (観点4) | | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−− | 終 |6 教師の創作した曲|6教師が作った「遠きなる蓬莱山|全体 | | 末 | を聴いて、感想を| 」を聴いて感想を書く | | |5分| 書く。 | | | | | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−