印刷用紙:B5縦 1ページの行数:45 1行の文字数(半角で):80 理  科  学  習  指  導  案   日  時 平成5年9月10日   対  象 花巻市立湯本中学校     1年男18女21名計39名 指 導 者  岩手県立総合教育センター 石 川  清  ア 単 元 名 「種子植物の仲間」  イ 単元の目標 本単元のねらいは、種子植物の花、葉、茎、根などの体の特徴やはたらきを理解する とともに胚珠のつくりの違いにより、被子植物と裸子植物に分類できることを理解させ、 さらに、身の回りの植物を野外観察などを通して、植物の自生状態や種類の多様性ある いは共通性などを理解させることを目標とする。  また、普段身の回りの植物を何気なく見ている生徒たちが野外に出て植物をじっくり 観察することにより、身の回りに自生している植物に興味・関心をもち、意識的に身近 な植物を観察しようとする態度の育成を図ることも目標としたい。 ウ 単元の観点別目標 (ア) 興味・関心 ・身の回りの植物を興味をもって採集及び観察しようとする。 ・採集した植物の体の特徴を調べ、意欲的に種類の分類・検索学習に取り組もうとする。 (イ) 観察・実験の技能 ・植物の体の特徴を検索資料の観点を基に植物名の同定ができる。 (ウ) 科学的な考え方・表現 ・植物の体の特徴について、その違いや共通性を種類ごとに分類・検索できる。 (エ) 知識・理解 ・種子植物の体の特徴から、植物がいくつかの種類に分類でき、さらに植物名の同定が できることを理解する。 ・身の回りの植物について、植物の自生状態や植物名を理解する。 エ 生徒の実態 ・調査結果によると植物の名前を知りたいと考えている生徒が学級の7割にも及び野外 観察についても7割の生徒が興味・関心を持っている実態である。  しかしながら、植物名についての知識は限られた植物のみで、さらに、分類体系の理 解や植物の分類・検索の観点の把握などは十分とはいえない実態である。  ただし、全体として学習に対する取り組みはまじめで、協力して真剣に取り組む態度 が見られる。 オ 単元の指導計画 植物の生活と種類 (ア) 植物の生活と体のつくり ・生物の観察 ・花のつくりと働き ・葉のつくりと働き ・根、茎のつくりと働き (イ) 植物の仲間 種子植物の仲間 −−−−−−−− 5時間の指導計画   胞子植物の仲間 本時の指導2時間 カ 本時の目標 ・被子植物の体の特徴から、いくつかの種類に分類・検索を行うことができる。 ・身の回りの植物の自生状態を確認し、意識的に植物を観察し、身の回りの植物に対す る興味・関心が高まる。 キ 本時の主題名「被子植物の分類・検索学習」   主題設定の理由  中学校の植物の学習は、大部分が限られた植物の体やそのはたらきが中心であり、身 の回りに自生している植物を観察及び採集して種の同定を行う学習はあまり行われてい ないのが実態といえる。  このことは植物の種の同定が、その種類の多さにより指導が難しいことや野外観察を 行う場合の様々な困難点が学習の障害なっていることが理由として上げられる。その結 果、植物の学習を行っても知識として植物のはたらきや体のつくり及び植物の生活史な どの理解は図られたものの、身の回りの植物に目を向けようとする生徒は限られており、 興味・関心もあまりないのが実態といえる。それゆえ、身の回りの植物の様子を認識さ せるために野外観察の学習を取り入れながら、植物の体の特徴の理解や種の同定を行う ことによりじっくりと植物に触れる学習が必要となっている。  そこで、学校の回りに自生している植物を中心とし、体の特徴から8種類の仲間に分 類し、さらに検索の観点に基づいて種を同定していく過程により、植物の体の特徴や共 通性及び分類・検索の観点の理解を図ることをねらいとして本主題を設定した。 ク 本時の目標 ・被子植物には体の特徴から、いくつかの種類に分類でき、さらにいくつかの観点に より、検索することにより種名の同定ができる。 ・身の回りの植物の自生状態を確認し、興味・関心を高めるようにする。 ケ 本時の主題名「被子植物の分類・検索学習」  主題設定の理由 ・学校の回りの被子植物を、体の特徴から8種類の仲間に分類し、さらに検索の観点 に基づいて植物を同定していく過程により、身の回りに自生している植物の様子を認識 するとともに、植物の体の特徴をもとにした検索方法を習得することは、身の回りの自 然に対する興味・関心を高めるために最も有効な学習といえる。 +−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |学習内容・・・・・・・・|評価の観点・・・|学習活動・・・・・・・・・・・・・・|指導上の留意点・・| +−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | 植物の自生状況| 身の回りの植| 学校の回りの植物の生| スライドなどを| |について説明する|物についての興|育状況について理解する|活用して、できる| | |味・関心をもっ| |け、興味・関心を| | |て説明を聞いて| |もたせるようにす| | |いるか。 | |る。 | | |(興味・関心)| | | +−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | 植物の特徴につ| 植物の体の特| 8種類の植物の体の特| 身の回りの植物| |いての説明する。|徴についての理|徴について理解する。 |キク科、イネ科、| | |解を深める。 | |ユリ科などの植物| | |(知識・理解)| |の特徴をTPなど| | | | |で説明する。 | | | | | | | 野外観察につい| | 学校の回りの野外観察| どの植物を採集| |ての説明を行う。| |の方法を理解する。 |するかについて、| | | | |できるだけ、8種| | | | |類が偏らないよう| | | | |に選ばせる。 | | | | | | | それぞれの班で| | 8種類の植物について| 学校の回りの植| |どの植物を採集す| |どの植物がよいか決める|確認する。 | |るかについて話合| | | | |う。 | | 検索資料の配布及び説| 採集に必要な用| | | |明をきく。 |検索資料につい固| | | | |まりにならずとに| | | | |行動する。 | | | | | | |検索学習 | | 採集したものを検索す| | | | |る。 | | | | | |  | | | | |検索資料の活用 | | | | | | | | | TPシートに記載して| | |検索学習の発表 | |それがどのような植物か| | | | |を確認する。 | | | | | | | | | | 同定した植物について| | | | |説明する。 | | | | | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+