印刷用紙:A4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角文字で):100 理科学習指導案 日  時 平成7年11月17日(金) 2校時 場  所 和賀東中学校 第一理科室 指導学級 2年B組 (男子20名、女子16名) 指 導 者 佐々木 東吾 1、単元名 電流 2、題材設定の理由 (1)教材について 小学校では、乾電池を電源として閉回路のとき豆電球が点灯することや、乾電池のつなぎ方によって豆電球の 明るさやモーターの回り方が違うこと、光電池、さらに電流のはたらきとして、電磁石電流による発熱を学習し ている。小学校では事象を定性的にとらえさせ、学習への興味・関心を持続させようとしている。これらの学習 を受けて中学校での学習は定性的な扱いから定量的な扱いに移行していく。従って、電流回路、回路におけるオ ームの法則、回路における電流、電圧の規則性、電流の発熱作用、磁気作用、さらに電流と電子の流れを定量的 な扱いを中心に学習を進める。 (2)生徒について  定性的な観察や実験は男子を中心に多くの生徒が好きで意欲的に取り組むが、定量的になるとその技量が未熟 なために有効なデーターが得られず立ち止まる生徒が多い。また、アンケートの中の「電流についてイメージす ること」では、感電する、電気ショックなどさわると恐いと言うイメージもあり、実際に自ら実験をやりたがら ない生徒も女子の中で数名いる。 電流の学習に意欲的に取り組み、学習内容が定着するためには、生徒が実験に興味を持つことを手がかりとし て、生徒が主体的に学習に取り組めるようにしたい。そのために、回路の組立、電流計、電圧計の取り扱いに自 信が持てること。さらにその技術をもとに、生徒自身が疑問を持ち、自ら規則性発見できるような、探求活動が できるように個別化を図っていきたい。 3、単元の目標 (1) 自然現象への関心・意欲・態度 電流や磁界のはたらきに対して、興味、関心を持ち、自ら進んで観察、実験を行い、その基礎的概 念や規則 性を調べようとするとともに、電流や磁界に関する事象を、日常生活と関連づけて調 べようとする。 (2) 科学的な思考  観察や実験などから得た結果から、電流や磁界に関する事象について科学的に考え、その基礎的概念や規則性 を見いだすことができる。また、それらの事象の生じる要因や仕組みを分析的、総合的に説明できる。 (3) 観察・実験の技能 電流や磁界に関するさまざまな現象を調べる観察、実験を行うための、回路の作り方や電流計、電圧計の使い 方などの基礎的な操作を習得するとともに、実験の計画、実験の実施、結果の記録、グラフ化など、事象を科学 的に調べる方法を学び、それらを通して事象の基礎的概念や規則性を見いだすことができる。また、観察、実験 から得られた事実や測定したデータをもとに、創意ある観察、実験報告書を作成したり、それらをまとめて発表 することができる。 (4) 自然事象についての知識・理解  観察・実験を通して、電流や磁界に関するさまざまな事象の基礎的概念や規則性を説明でき、その量的関係を 式などを用いて説明できる。また、これらの知識を活用して、電流や磁界に関して日常生活に関係ある基礎的な 問題を解いたり、現象を説明することができる。 4、学習計画 (1) 回路を流れる電流( 11 時間)      1.電流はどのように流れるか   4時間 2.電圧と電流にはどのような関係があるか  2時間 3.回路によって電流や電圧はどのように違うか 4時間(本時2/4) (2) 電流のはたらき( 10 時間) 1.電流による発熱量はなにに関係するか    3時間 2.モーターはなぜ回るか 5時間 3.交流と直流はどのようにちがうか 2時間 (3) 電流は空間を流れるか( 2 時間) 1.電流は空間を流れるか 1時間 2.金属中を流れる電流の正体は何か 1時間 5、本時の学習目標 抵抗を、直列につないだ回路ではどの点でも電流の強さは変わらず、電圧の大きさは各抵抗にかかる電圧の和 が電源電圧に等しいことを調べる。 6、本時の評価 ・直列回路の各点の電流の強さや各部分の電圧の大きさについて関心を持ち、進んで調べようとする。(関心・ 意欲・態度) ・直列回路の各点の電流の強さや各部分の電圧の大きさの測定を行う。(観察・実験の技能・表現) ・結果から直列回路の各点の電流の強さと各部分の電圧について関係を求める。(科学的な思考)  展開案 +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |    学 習 活 動 |  主 な 支 援 |  評価方法及び留意点 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 前時の話し合いを確認する。 | 1 イメージしやすいように紙板|・紙板書1(回路図) | |導| |書を提示する。 | | | | 発表 | |・OHPを準備する | | |直列回路の電流と電圧について | | | | |・予想したこと | | | |入|・調べ方 | |・紙板書2(学習課題) | | | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | +−+−−−−−+  直列回路における各点の電流と全電圧と各電圧の関係を調べよう +−−−−−−+ | | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | | | | ・大まかな時間計画を示す |・紙板書3(実験時間計画) | | |1 回路図に従い実験装置を組み立| (この時間より遅れた場合援助 | | |てる。 |をもらうように呼びかける) |+−−関心・意欲・態度−−+| | | | ||進んで観察・実験を行い調|| | |2 電流計を使い回路の各電流を | ||べようとする。 | |展|測定する。 | |+−−−−−−−−−−−−+ | | | |  《机間指導》 | | | | | | | | |+−−  技能 −−−+| | | | ||直列回路の各点の電流や電|| | | | ||圧を手際よく調べることが|| | |3 電圧計を使い電圧を測定する | ||できる。 | | | | |+−−−−−−−−−−−−+| | | | | 《机間指導》 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |4 終了したグループは測定結果を|・実験が終了したグループに、ま| | | | 黒板に記入する。 |だ終了していないグループの援助| | | | |行うように呼びかける。 |+−− 科学的思考 −−−+| | |5 測定結果をまとめる。 | ||直列回路の電流の強さと各 | | |・直列回路の3地点の電流が等し| ||部分の電圧についてまとめ || | |いことをレポートにまとめる。 | ||ることができる。 || |開|・各電圧AB、BCの和と全電圧| |+−−−−−−−−−−−−+ | | |ACが等しいことをレポートにま| | 《レポート》 | | |とめる。 | | | | | | |   | | |6 5について発表する。 | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 直列回路の電流と電圧について|・レポートが不完全な生徒を個別|・OHP(まとめ) | | | の説明を聞く。 |指導する。 | | |終| | | | | |2 レポートの自己評価を行う。 | | | | | | | | | | | | | |3 教科リーダーの指示で後かた | | | | |づけを行う。 | | | |末| | | | | | |・次回予告 | | | | |(直列回路の電流、電圧について| | | | |小テストを行うことを知らせる。| | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+