印刷用紙:B4縦 1ページの行数:52 1行の文字数(半角文字で):120                     理科学習指導案                                              指導者 佐藤 進 1 日時 平成7年7月7日(金) 第1校時 2 学級 2年1組 男15名 女子21名 合計 36名   第3理科室西校舎4階 3 主題 動物の世界(動物のからだ) 4 主題について 第2分野の生物領域において1年生では光合成をおこない、みずから養分をつくって成長する植物のからだのつくりとはたらき、  及びその種類の多様性について学習してきた。2年生ではその学習をもとに、養分をつくれず他の生物を食べて活動する動物のから  だのつくりとはたらき、種類などを生活と関連づけて考えさせる。そして、動物の生活を植物と比較させながら、動物は養分をとる  ために捕食し、そのために感覚器や運動するためのつくりが発達していることなどの特徴をとらえさせる。また、食べたものを消化  し、血液中に吸収しやすくするためのつくりとしての消化系、外界と血液とのガス交換のしくみとしての呼吸系、細胞の生命維持に  かかわる心臓・血流・血管などの循環系といった、ヒトを中心としたからだのつくりやはたらきについて観察・実験を通して理解さ  せ、生物に対する科学的な見方、考え方を深めることをねらいとしている。また、生きることに対する動物に備わった巧妙なしくみ  を知ることは自然観を広げることになり、生命尊重の態度を養うことにつながる。 事前調査によると、生徒は動物に対して関心が強く、8割近い生徒が「動物を飼ってみたい」という希望を持っている。実際にイ  ヌやネコ、ハムスター、インコ、熱帯魚などを飼っている生徒が半数おり、これまでに動物を飼ったことがないという生徒は2名だ  けという結果であった。その一方で、メダカを手ですくえない、ミミズがつかめない、カエルの卵を見たことがないなど、自然に対  する直接経験不足が学習全体に大きく影響していると思われる。このような実態を踏まえ、可能な限り直接経験を伴った学習を多く  取り入れるよう工夫しながら、動物のからだのつくりやはたらきについて論理的に考えたり、科学的に見たりする力を養っていきた  い。 本時は、目がどのようなしくみをもっているのかを、人間の目のつくりに近いウシの眼球を解剖することによって実際に確かめ、  そこから感覚器としての目が、どのように光の刺激を受け取っているのかを学習させたいと考える。そこから、透明かつ弾力性に富  むレンズの存在、眼球を支え、刺激を網膜に伝えるガラス体、像を写しだす網膜など、動物のからだの素晴らしさにじかに触れさせ  たい。また、網膜に伝えられた刺激は視神経を通って大脳に伝えられるという、神経系の学習へつなげるきっかけとしたい。   5 指導計画  (1)食物をとり入れるしくみはどうなっているか。…………3時間  (2)からだはどのようにして酸素をとり入れるか。…………2時間  (3)血液はどのようにして生命を支えているか。……………2時間  (4)不要物はどのようにしてとり除かれるか。………………1時間  (5)行動のためのしくみはどうなっているか。………………4時間(本時2/4) 6 本時の達成目標        (1)ウシの眼球解剖観察で気付いたことから、目のしくみに関する新たな学習課題を設定することができる。  (2)眼球解剖に進んで取り組み、様々な視点で観察することができる。 7 下位行動目標   a.目のしくみに関する新たな学習課題を設定することができる。(科学的思考、技能・表現)   b.自分達の班の観察結果と、他の班の観察結果を比較しながら、共通点、相違点について考えることができる。                                        (科学的思考、技能・表現)   c.気付いたことを記録することができる。(科学的思考、技能・表現)   d.解剖器具を安全に使用することができる。(技能・表現)   e.学習課題を把握し、進んで解剖、観察に取り組むことができる。(関心・意欲・態度) 8 本時の評価の観点  (1)目のしくみに関する新たな学習課題を設定することができたか。  (2)眼球解剖に進んで取り組み、様々な視点で観察することができたか。9 本時の展開   〈個に配慮する視点〉       〈A〉達成度   〈B〉学習速度    〈C〉取り組み方   〈D〉見方・考え方                    〈E〉興味・関心 〈F〉生活経験 +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−− |段|過|時| |  個  人  差  に  対  す  る  配  慮 | | | | | 学 習 活 動 +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+資料・教材等 |階|程|間| |評 価 の 観 点・方 法 |   留  意  事  項 | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−− | | | | | −−−−−−−−−−−−−+ | | | | |1.本時の学習課題を確認できる|1 本時の学習課題を確認する| |・学習シート | |課| | +−−−本時の学習課題−+ ||ことができたか。 | | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−+ | |導| | | | 目のしくみについて調| | | | | |題| | |べよう。 | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | |設| | | | | |入| | | | | | | |定|5| | | | | | |分| | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−− | | | | | −−−−−−−−−−−−−+ | | | | |2.ウシの眼球を解剖し、観察、|2 工夫しながら眼球を解剖し|2−1〈E〉 |・解剖用具 | | | | 記録することができる。 ||、様々なつくりについて気付|  解剖に抵抗のある生徒には班| | |情| | ||くことができたか。 | の協力を得ながらすすめるよう| | | | | |+−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | |  机間巡視 | アドバイスする。 |・書画入力装 |展|報| | |G、M:細かい部分にも気を配|2−2〈B〉 | 置 | | | | |  り、観察を進めることがで|  解剖がうまくすすまない生徒| | |収| | |  きたか。 | に対して、適切なアドバイスを| | | | | |P:班員と協力しながら観察を| 与える。 | | |集| | |  進めることができたか。 | | | |・| | | | | | |情| | | | | | | | |3.班内で話し合い、気付いた事| |3〈B 〉 | | |報| | を小黒板に記入することができ| |  図などをうまく利用し、簡潔|・小黒板 | | | | る。 | | にまとめるよう指示する。 | | |解| | | | | |開| | |4.小黒板の記入から、観察結果| |4〈D 〉 | | |釈| | の共通点や相違点を明確にでき| |  9枚の小黒板を見比べさせ、| | | |35| る。 | | 短時間で観察結果の比較をさせ| | | |分| | | る。 | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−− | | | | | −−−−−−−−−−−−−+ | | | |5.各班の発表から新たな学習課 |5 新たな学習課題を設定でき |5〈A、D〉         | |終|一| | 題を設定することができる。 ||たか。           |  自分なりの考えを自由に発表| | | | | |+−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | |G:詳しく調べたいと思った理| できるよう、話し合いの方向付| | | | | |  由とその方法を明確にして| けを図る。         | | | | | |  課題を設定できたか。  | | | |般| | |M、P:詳しく調べたいと思っ| | | | | | |  た理由を明確にして課題を| | | | | | |  設定できたか。     | | | | | | | | |・チェック |末|化| | | | |  カード | | |10|6.次時の学習について確認する| | |・道しるべ | | |分| | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−