印刷用紙:A4縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):100   −−以下 指導案本文−−   理  科  学  習  指  導  案 日 時 平成8年11月1日(金)5校時 学 級 2年A組 男子15名・女子14名                      授業者 堀岡政基 1.教材名 磁界はどのようにはたらいているか <単元名「電流と磁界」(東京書籍 1分野下)> 2.指導目標 +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | 関心・意欲 | 技 能 | 思 考 | 知識・理解 | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |・磁界や、磁界と電流|・電流と磁界に関する|・実験から、磁界の中|・磁界とその強さ、向| |について関心を持ち、|実験を行い、結果をま|にあるコイルに電流を|きについて説明でき、| |進んで調べようとする|とめることができる。|流すと、コイルに力が|磁界のようすを磁力線| | | |はたらくことを見いだ|で表すことができる。| | | |すことができる。 |・電流の流れる導線の| | | |・磁界の向き、電流の|まわりに磁界が生じる| | | |流れる向き、コイルに|ことを知り、そのとき| | | |はたらく力の向きの間|できる磁界の向きと電| | | |に規則性があることを|流の向きとの関係を説| | | |見いだすことができる|明できる。 | | | |・コイルに磁石を出し|・モーターの回るしく| | | |入れすることで、コイ|みを説明できる。 | | | |ルに電流が流れること|・発電機の原理を説明| | | |を見いだすことができ|できる。 | | | |る。 | | | | | | | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 3.教材について (1)教材について この教材は、小学校での学習経験をもとに、電流のはたらきから各計器の扱い方や計測の仕方を 身につけ多くの観察・実験を通して原理、法則を導いていく領域であり、またそのはたらきの発展から 電流による磁界のしくみや原理・法則について思考していく内容である。生徒は小学校での経験やTV などによる情報で、ある程度の知識を身につけており、身近な問題としてとらえやすく、興味・関心を 生かせる分野である。そのためできるだけ多くの体験的観察・実験を工夫して行い、生徒の主体的活動 の場を保障することによって、科学に対する興味・関心をさらに高め、学習意欲の向上につなげること ができるものと考える。  (2)生徒について 生徒は元気で明るく、また理科の授業では進んで取り組んでいこうとする子が多い。しかしなが ら科学的思考や定量的計算に対しては、苦手意識があり、教師から回答を受け身の状態 で待つ傾向がある。  観察・実験では男女の実験意欲の差を補うために、男女別の班(グループ)をつくり、観察・実 験を行っている。各グループの中には意欲的に準備や活動に取り組む生徒がおり、自主的活動の観察・ 実験ができる状態にある。しかしながら、生徒の中にはリーダー的生徒の活動に頼ったり、逆に準備さ れた物で遊ぶなど授業や観察・実験に対して、意欲不足の生徒も1、2名いることも確かである。そこ で、自らの課題をしっかり持たせ、責任ある活動の意識づけに留意しながら育て、生徒の主体的活動の 場の保障、及び取り組みやすい教材を工夫することによって、学習意欲の向上が図れるものと考える。  (3)指導法について この教材は小学校での経験を生かし、また前節の電流のはたらきから発展させ電動機、発電機な どの原理を導いていく領域であり、また観察・実験を通して法則性や原理を調べることができる力を身 につけていく領域のものである。そのため生徒の主体的な活動場面を設定し、その中から創り出された 課題や疑問を解決していく方法や工夫について考えさせていくことによって、学習意欲を高め、自ら学 び続ける力の育成を考えた。    また本校生徒の実態から、生徒の主体的な活動の場(本校理科科では「今日の博士」)を設定し 、生徒個々に発表・表現活動の場を保障し、学習意欲の向上を図っている。本時の学習活動でも生徒の 興味・関心を生かし、観察・実験の中から発見したこと、学びたいこと、疑問点などを発表させ、生徒 相互の話し合いから今後の学習課題としてとらえさせたいと考えた。 加えて、自らが発見した喜びを、生徒達が互いに共有できるような指導を行うことによって、科 学的思考力の育成や現在の生徒の「理科嫌い」からの脱却、むしろ科学とは楽しく自分の生活や社会に 役立っていることを理解させたい。 4.指導計画(23時間扱い) 第1節 電流と電圧 (11時間)  (1)回路を流れる電流のしくみ  (2)電圧と電流の関係 (3)回路における電圧と電流のしくみ 第2節 電流のはたらき (10時間) (1)電流による発熱(3時間) (2)電流と磁界(5時間) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |第1時 大電流電線による観察・実験を通して、電気による磁気現象に興味を持たせ| | る。(本時) | |第2時 磁石のまわりの磁界について説明し、まとめさせる。 | |第3時 コイルのまわりの磁界のようすを調べ、まとめさせる。 | |第4時 電流が磁界の中で受ける力を調べ、モーターの回る原理を考察させる。 | |第5時 コイルに磁石を出し入れし、電流が流れることを調べ、電磁誘導の現象や発| | 電機の原理を考察し、まとめさせる。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ (3)交流と直流(2時間) 第3節 電流と電子 (2時間) (1)放電現象と陰極線 (2)電流と電子 5.本時の指導 (1)本時の目標 @ 自分達で実験方法を工夫し、調べることができる。 A 実験から電流による磁気現象について興味・関心を持つことができる。 (2)本時の展開 +−−+−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+ | | | | 学習活動 | | | |段階|形態| 学習内容 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+指導上の留意点| 評価 | | 分 | | |教師のはたらきかけ|  生徒の活動 | | | +−−+−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+ |導入|一斉|・あいさつ |・生徒個々の様子を|・大きな声であいさ|       |・しっかり| |10| | |確認する。 |つする。 |       |したあいさ| | 分 | |・既習内容の|・学習シートを使い|・自ら進んで復習で|・生徒の意欲や|つができる| | | | 想起 |小学校での既習事項|きる。 |学習の定着度を|。 | | | | |等を把握する。 | |確認、観察する|<意欲> | | | | | | |       |※観察 | | | |・課題の確認|・学習課題の提示を| | | | | | | |する。 | | | | | | | +−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | | | +−−+−−+−+学習課題 +−+−−−−−−−+−−−−−+ |展開| | | 大電流電線を使い、電線のまわりにどんな | | | | |25| | | ことが起きているか調べよう。 | | | | | 分 | | +−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | | | | |グル|・グループで|・共通課題を提示し|・説明を聞き、グル|◎共通課題  |・グループ| | |ープ| の検討 |グループで話し合わ|ープで話し合わせる| 2mの大電流|での話し合| | | | |せる。(5分程度)| |電線を使って行|いができる| | | | |その発表させる。 | |う実験の工夫。|。 | | | | | |・前に出て、記入し|       |<意欲> | | | | | |発表する。 |        |<思考> | | |一斉| |・今日の博士に評価|例・コイルの電磁石|・生徒の考えた|※シート | | | | |検討させる。 | ・コイルの磁界観|案をできるだけ|・個々の意| | | | |1班( )| 察 |生かす。   |見を聞き思| | | | |2班( )| ・方位磁針観察 | |考できる。| | | | |3班( )| など|       | | | | | |4班( )| |       |<思考> | | | | |5班( )|・個々の意見をよく|・生徒同士の互|※挙手 | | | | |6班( )|聞き検討しあう。 |いの意見交換に| | | | | | | |なるように進め| | | | | | | |る。 | | | | | | | |・よく考えられ| | | | | | | |た意見を賞賛す| | | | | | | |る。 | | | | | | | | | | | |グル|・実験方法の|・生徒の考えを生か|・説明をよく聞き、|・安全に留意さ|・工夫した| | |ープ|提示と実験 |した方法と教師側か|実験を行う。 |せる。    |観察実験が| | | | |らの実験方法を提示| |・電流による発|でき結果を| | | | |し実験を行わせる。| |熱に留意させる|まとめるこ| | | | | | |       |とができる| | |個 | |・実験を終了したと|・結果、感想、評価|・記入時間を保|<技能> | | | | |ころから結果、感想|を記入させる。 |障する。   |※シート | | | | |評価を記入させる。| |       | | | | | | | |       | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−+−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+ |終結|一斉|・結果の発表|・実験の結果、生徒|・実験結果、発見、|・生徒の気づき|・自ら進ん| |15| |・感想の発表|の気づきや発見した|疑問点などを発表す|を賞賛する。 |で発表でき| | 分| | |ことを発表させる。|る。 |        |る。 | | | | | | |       |<意欲> | | | | |・生徒の感想を発表| |        |※挙手 | | | | |させる。 | | | | | | | | | |・授業での頑 | | | | | |・授業の評価をする| |りを評価する | | +−−+−−+−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−+ (3)評価  @自分達で実験方法を工夫し、調べることができたか。  A電流による磁気現象について興味・関心をもてたか。 生徒座席表(理科室用…男女別出席簿順、固定グループ)並びに個人分析表     黒板 +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ |男14意欲○|男11意欲○||男9 意欲○|男6 意欲◎||男4 意欲 |男1 意欲○| | 技能○| 技能 || 技能 | 技能◎|| 技能○|   技能○| | 思考 | 思考○|| 思考 | 思考○|| 思考○|   思考◎| | 知識 | 知識 || 知識 | 知識○|| 知識 |   知識○| | | || | || |    | | | || | || |   | +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ |男15意欲○|男12意欲○||男10意欲○|男7 意欲 ||男5 意欲○|男2 意欲 | | 技能○| 技能○|| 技能△| 技能 || 技能 |   技能△| | 思考○| 思考 || 思考○| 思考○|| 思考 |   思考○| | 知識◎| 知識 || 知識△| 知識 || 知識 |   知識△| | | || | || |    | | | || | || |   | +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ | |男13意欲 || |男8 意欲 || |男3 意欲○| | | 技能 || | 技能 || |    技能△| | | 思考○|| | 思考 || |   思考 | | | 知識 || | 知識 || |   知識△| | | || | || |     | | | || | || |    | +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ 廊    3班    2班    1班    窓 下 側  側 +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ |女12意欲○|女10意欲○||女7 意欲○|女5 意欲○||女3 意欲 |女1 意欲◎| | 技能△| 技能 || 技能○| 技能 || 技能 |   技能 | | 思考○| 思考○|| 思考○| 思考○|| 思考 |   思考○| | 知識○| 知識 || 知識 | 知識 || 知識 |   知識 | | | || | || |    | | | || | || |    | +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ |女13意欲○|女11意欲○||女8 意欲 |女6 意欲○||女4 意欲○|女2 意欲◎| | 技能○| 技能 || 技能△| 技能○|| 技能 |   技能○| | 思考○| 思考○|| 思考○| 思考○|| 思考◎|   思考◎| | 知識○| 知識○|| 知識 | 知識 || 知識△|   知識 | | | || | || |    | | | || | || |   | +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+ |女14意欲○| ||女9 意欲○| || |    | | 技能 | || 技能 | || |    | | 思考 | || 思考○| || |    | | 知識 | || 知識 | || |    | | | || | || |    | | | || | || |    | +−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−++−−−−−−+−−−−−−+  6班    5班    4班 見方 ・記号 ◎ ………よくできている。 ○ ………できている。 記号なし…少しだけできている。 △ ………できていない。