印刷用紙:B4縦 1ページの行数:68 1行の文字数(半角で):108   −−以下 指導案本文−−                 理 科 学 習 指 導 案                            日 時  平成8年10月23日(水)                            指導者  小松山浩樹(T1) 小野寺清一(T2) 1.単元  2 化学変化と原子・分子             〜 第1章 物質の変化 〜 2.単元について    教材観   化学変化と原子・分子では、観察・実験を通して化学変化における物質の変化やその量的な関係を理解させるととも  に、これたの事象を原子・分子のモデルで説明する微視的な見方や関係を身につけることがねらいである。   中学1年では「熱と物質の世界」で状態変化を学習している。状態変化と比較し化学変化の1つである分解について  気づかせ、微視的な方向を与えたい。原子・分子の存在を提示し化学変化を原子の組み変えとしてとらえさせたい。   原子・分子のモデルを使った微視的な見方や考え方は、化合、酸化などの化学変化の基礎的な概念を養うことになり  中学三年のイオンの基本的概念形成に発展させていきたいところである。   生徒観   大多数の生徒は化学領域の学習に対する関心が高く、観察・実験は主体的に積極的に取り組む姿勢がみられる。しか  し、観察・実験の技能および表現力、科学的な思考・判断力は充分とは言えない。   この単元でも観察・実験を行い、実験結果までは指示通りしっかりできるが、その後、考察の段階でつまずく生徒が  多いと予想される。そのため実験の目的や手順としっかり確認し、見通しをもたせるとともに、既習事項を復習しなが  らなるべく小刻みなステップで進めていきたい。実験後も、考えるヒントを与え考察までていねいに助言し続けること  が必要な学級である。   指導観   身のまわりに起こっている様々な現象の中から化学変化を取り上げ、観察・実験を通して、化学変化に対する生徒の   興味・関心を高めさせ、倫理的思考力を育てたい。   具体的に学習プリントを活用しながら岩礁を観察・実験し、その中で生ずる“調べたいこと”や“疑問に思っている   こと”などから学習課題を設定し、予想、検証していくという操作をねばり強く行いたい。生徒の問題意識にもとづ   いた思考過程を考慮しながら進めていきたい。   基本的には終結が「自力解決の場」と考えている。実験結果をもとに考察し、そこから、次時の課題をみつける。そ   れが次時へ意欲づけとなり自力解決につながる。このような流れをベ−スにこの単元を進めていきたい。 3 単元目標  (自然事象への関心・意欲・態度)   化合、分解、還元などの化学変化について興味・関心を持ち、進んで観察・実験を行うなかで実験の変化や量的な関   係を追求しようとする。  (科学的な思考)   観察・実験から得た結果を原子、分子のモデルと関連付けさせ、ミクロ的な考え方を用いて説明できる。  (観察・実験の技能・表現)   化学変化を調べる観察・実験の基本的な操作を習得し、デ−タに対して自ら考察を加えて記録し発表できる。  (自然事象についての知識・理解)   実験で得られた事象を、原子、分子のモデルと関連付けてとらえることができる。また、物質や化学変化を記号で表   すことができる。 4 目標分析表 (別紙) 5 指導の構想と計画 (別紙) 6 本時について 1 本時の目標 ・炭酸水素ナトリウムを加熱した時に、でてくる物質が何か確認することができる。 ・計画した実験を責任をもって最後まで行うことができる。 2本時の展開                     評価の視点は ★ +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | | | | 個への配慮 留意事項 | | |段階| |自力解| 評価の視点や方法 |教具 | | | 学習内容・学習活動 | | | | |時間| |決の場+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+資料等| | | | | T1の動き | T2の動き | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−+ | 導 |前時の学習内容を確認する | |・前時までの学習内容を数| | | | |・演示で炭酸水をナトリウムを熱した| |名の生徒に発表させる | | | | 入 | ときの変化を確認する | | |・全員が学習プリン| | | | | | |トで確認しているか| | | 5 |本時の学習課題を確認する | | |机間巡視する |学習プ| | 分 | +−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−+ |リント| | | | | | | +−−+−−−−+ +−−−−−−+−−−+ | | | 炭酸水素ナトリウムを加熱したとき、でてきた物質が何か確かめよう | | | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−+ | | | |実験の予想と実験計画を確認する | 班 | | | | | 展 |・各班の実験の予想の確認をする | |★全員で実験を行い全員が| | | | | | |記録することを確認する | | | | |・各班で実験計画の確認をする | | |・机間巡視をし係分| | | | | |・係分担の確認をする |担の確認できていな| | | |・考察までの見通しを持つ | | |い班を点検して回る| | | | | | | | | | |・実験の安全確認をする | |・終了時刻を確認する | | | | | 試験管の傾け方 | | | | | | | 火を消すときの注意など | | | | | | | | | | | | | |実験を実施し、記入する | | | | | | |・炭酸水素ナトリウムをガスバ−ナで| |・担当班(1班〜4班)の|・担当班(5班〜9| | | | 加熱する | | 実験を支援する | 班)の実験を支援| | | |・でてきた気体、液体の確認をする | |・安全や操作ミス、迷いの| する |実験用| | | | | ある生徒を支援する |・実験時の生徒のつ|具一式| | 開 |・加熱前の白い粉と加熱後の白い粉は| | | ぶやきや気付いた|と | | | 同じ物質かどうか確認する | |★実験結果を書けない生徒| ことをT1に伝える|学習プ| | |・実験結果を学習プリントに記入する| | へ助言する | |リント| | | | |・紙板書の書き方の援助を| | | | |・実験結果を紙板書に書き、黒板には| | する | | | | | る | | | | | | | | | | | | | |実験結果をもとに話し合う | 集 | | | | | |・でてきた気体は何か | |★二酸化炭素であることを| | | | | | | 確認する |・机間巡視を行い生| | | |・でてきた気体は何か | |★水であることを確認する| 徒のつぶやきをT1| | | | | | | に伝える | | | |・残った白い粉は何か | |★炭酸ナトリウムであるこ| | | | | | | とを確認する | | | | |考察と感想を書く | 個 | | | | | |・考察と感想をプリントに記入する | |★担当班(1班〜4班)を| | | |35| | | 机間巡視をしながら援助|・担当班(5班〜9| | | |・自己評価を班ごとに話し合う | | する | 班)を机間巡視を| | | 分 | | |・評価の基準や記入の仕方| しながら援助する| | |   |・自己評価を各自記入する | | を援助する | | | |   | | |・長所を中心に評価するよ| | | |  | | | う促す | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−+ | 終 |本時の感想、評価の発表をする | 個 | | | | | 結 |・感想を発表させる | |・机間巡視をして書けない|・机間巡視をして書|学習プ| |10| | | 生徒に助言する | けない生徒に助言|リント| | 分 |・自己評価を発表させる | | | する | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−+ 3 評価の内容  ・実験計画にしたがい、協力して実験できたか。  ・実験計画をもとに考察を書くことができたか。  ・でてきた物質名を自分で確認することができたか。                       目 標 分 析 表 +−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | 観 点 | | | | |時+−−−+−−−+−−−+−−−+ |教材名| 実現目標 | 下位目標 | |関 心| |技 能|知 識| | | | |間|意 欲|思 考| | | | | | | |態 度| |表 現|理 解| +−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−+−−−+−−−+−−−+ | | |1食塩と砂糖の溶けていく時の変化や試験| | | | | | | ふ | | 管内の様子を興味をもって観察できる。| | 〇 | | | | | | 食塩と砂糖を加熱| | | | | | | | く |する演示実験をみて|2実験を安全に行なうために、試験管を下| | | | | | | |異なった変化をする| 向きにすることがわかる。 |2| | | | 〇 | | ら |ことを観察し、なぜ| | | | | | | | |そうなるのかを考え|3演示実験をみて、食塩と砂糖の変化の違| | | | | | | し |話し合うことができ| いについて自分なりに説明できる。 | | | 〇 | | | | |る。 | | | | | | | | 粉 | |4次時の実験について、安全に実験計画を| | | | | | | | | たてることができる。 | | | | 〇 | | | を +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−+−−−+−−−+−−−+ | | |1自ら計画したとおり、意欲的に実験する| | | | | | | 熱 | | ことができる。 | | 〇 | | | | | | 炭酸水素ナトリウ| | | | | | | | し |ムを加熱すると3つ|2結果の発表をしたり、他の意見を聞くこ| | | | | | | |の物質に分けられる| とによって、考え方を深めることができ| | 〇 | | | | | て |ことを実験で確かめ| る。 |1| | | | | | |ることができる。 | | | | | | | | み | |3炭酸水素ナトリウムを加熱すると、水と| | | | | | | | | 二酸化炭素、炭酸ナトリウムの3つの物| | | | | | | よ | | 質が生じることを実験で確かめることが| | | 〇 | 〇 | 〇 | | | | できる。 | | | | | | | う +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−+−−−+−−−+−−−+ | | |1演示実験を興味をもって観察することが| | 〇 | | | | | | | できる。 | | | | | | | | 酸化銀を加熱する| | | | | | | | |演示実験をみて、前|2演示実験をみて、酸化銀から酸素と銀が| | | 〇 | 〇 | | | |時の実験1を想起さ| 生じることを確かめることができる。 |1| | | | | | |せ、その変化につい| | | | | | | | |て考えることができ|3加熱によって、1つの物質が2つ以上の| | | | | | | |る。 | 物質に変化することがあることを説明で| | | | | 〇 | | | | きる。 | | | | | | +−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−+−−−+−−−+−−−+                       指 導 構 想 表 +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |時| 学習内容 | 学習活動 | 自力 | 個への配慮 | 評価内容 | |限| | | 解決 | |         | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | 食塩と砂糖を|・食塩は加熱すると溶け、冷| |・下位の生徒が、最後まで実|・食塩、砂糖の溶け| | |加熱すると、異| やすと元の食塩になること| 個 | 験できるように励ます。 | 方や冷やした後の| | |なった変化にな| がわかる。 | | | 変化の違いがはっ| | |ることを実験に|・砂糖は加熱すると溶けるが| |・学習カ−ドに結果を記入し| きりとつかめたか| | |よって気付かせ| 冷やしても元に戻らないこ| 個 | ているかどうか巡視し、書| | | |る。 | とがわかる。 | | いていない生徒を励ます。| | | | |・なぜ2つの変化が異なるの| |・話し合いに参加していない| | |1| | か話し合い、各自で推論し|集・個| 生徒へ、話し合いに参加す| | |・| | 説明ができる。 | | るよう、リ−ダ−に呼び掛| | |2| 教師の演示実| | | けさせる。 |・課題解決に向けて| | |験を見て、安全|・演示実験を見た後、出てく| |・課題がつかめない生徒や傍| の実験計画が立て| | |な操作、出てく| る物質が何かを確かめる実|集・個| 観している生徒に指導、助| られたか。 | | |る物質の様子を| 験の計画を立てる。 | | 言をする。 | | | |観察する。 | | |・学習カ−ドを提出させ点検| | | | | | | し、指導を要する生徒に助| | | | | | | 言し実験の見通しを持たせ| | | | | | | 意欲付ける。 | | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | 炭酸水素ナト|・実験計画を確かめ実験する|集・個|・安全点検や操作ミス、迷い|・実験を協力して最| | |リウムを加熱す| (安全、手順、操作等ノ確認)| | のある生徒に助言をし支援 | 後まで行うことが| | |ると水、二酸化| | | する。 | できたか。 | | |炭素、炭酸ナト|・出てきた物質は何かをそれ|集・個|・各係が積極的に活動してい|      | |3|リウムの3つの| ぞれの調べ方で確かめる。| | るかT1T2で巡視し励ます|     | | |物質ができるこ|・結果をもとに意見を出しあ| |・班員がそれぞれの異なった|     | | |とを実験で確か| い、話し合いによって出て|集・個| 意見を互いに尊重しながら|     | | |める。 | きた物質名を確定する。 | | 聞いているか声がけする。|     | |本| |・結果の発表や、他の意見を| |・学習プリントに記入してい|・自分なりに考察し| | | | 聞くことによって、見方、| 個 | ない生徒へ助言する。 | 3つの物質名がわ| |時| 加熱前の物質| 考え方を深める。 | | | かったか。 | | |と加熱後の物質|・発表をもとに課題が予想ど| |・なかなか考察を書けないで|     | | |の違いを実験で| おりかどうか、なぜそうな| 個 | いる生徒に助言と励ましを|     | | |確かめる。 | ったか考察しまとめる。 | | T1T2が行なう。 |     | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | 酸化銀の演示|・教師の演示実験を見て実験| |・下位の生徒によく見るよう|・実験1と同様に変| | |実験を見て、実| 1と同様に数種の物質が出| 個 | に促す。 | 化することがわか| | |験1と同様に1| てくることを確認する。 | | | ったか。 | | |つの物質が、2|・砂糖、食塩、炭酸水素ナト| |・共通点について、話し合い|・共通な物質は水で| | |つ以上に分けら| リウムの実験をとおして出|集・個| に参加しているか、考えて| あることがわかっ| |4|れる変化を分解| てくる共通な物質は何か話| | いるか、下位の生徒を重点| たか。 | | |といい、化学変| し合い、自分なりに考える。| | に机間指導を行なう。 |      | | |化の1つである|・共通な物質は水である。水| |・リ−ダ−に、課題をたてら|・水はさらに分解で| | |ことを説明でき| はさらに分解できるか話し|集・個| れない生徒ひアドバイスす| きるかということ| | |る。 | 合い、課題として、次時の| | るよう指示する。教師も巡| を課題にできたか| | | | 実験の計画を立てる。 | | 視して助言、支援する。 |     | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+                   2年 学習プリント                                     組   番 氏名 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 学習課題 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+ |できたと思| その理由 | 確かめる方法 | 準備するもの | 実験結果 | 物質名 | |われる物質| | | | (気づいたこと) | | +−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−+ 注意 □試験管の底のほうを下げているか                   □ガラス管を水からだしたあと                                        火を消したか    □ゴム管は折れ曲     がっていないか 考察 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 感想(疑問に思ったこと、もっと詳しく調べたいと思ったことでもよい) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 自己評価 ・実験計画にしたがい、協力して実験をすることができたか     A B C ・実験結果をもとに考察を書くことができたか           A B C ・でてきた物質名を確かめることができたか            A B C