印刷用紙:B5縦 1ページの行数:49 1行の文字数(半角文字で):76 数 学 科  学 習 指 導 案 日   時:平成7年9月14日(木)1校時                  場   所:3年D組教室                  学   級:宮古市立宮古西中学校3年D組                       男子17名、女子15名、計32名                  授 業 者:村上 正和                  操作支援者:岩崎 弘 1.単元名  「 関 数 」 2.単元について  (1) 教材観 これまで生徒たちは正比例・反比例の関係、1次関数を学習しているが、我々   が直面する現象はさらに複雑であり、これらの概念でとらえられるものではない。 そこで、それに対応するためのひとつとして、変化の割合が一定でない2乗に比   例する量を取り上げる。 指導に当たっては、素材として自然現象や日常生活の中に存在している関数関  係にあるものを用意し、少しでも現実の関数を見る目を育てたい。 中学校3学年での関数は、今まで学習してきた関数的な見方や考え方の総まと めである。教材内容も、比例、1次関数、2乗に比例する量、と段々と次元を高 た課題に取り組むものになっており、時には次元を下げて既習内容と比較しなが ら、考え方や学び方を総合的に身につけることもできる単元である。そこで、グ ラフの形状と変化の割合については1次関数と比較しながら指導していく。さら に、変化の割合については、単に変化の割合を計算で求めることに終始せずに、 グラフの形状と関連させることによって、変化の割合を考える意義も感じさせら   れるようにしたい。 こうして、関数y=aχ2 の変化の様子や特徴を追究させていく中で、追究 仕方や考え方を身につけさせ、さらに複雑な事象に対応できる能力を培うため   本単元を設定した。  (2) 学習目標  ア 事象の中から2乗に比例して変化する量を見い出し、それを式で表すことや、    式を使った問題解決ができる。  イ 関数y=aχ2 のグラフをかくことができ、グラフを使って値の変化の特徴    が理解できる。   ウ 関数の変化の割合の求め方とその意味が理解できる。   エ 変化の割合などを通して、1次関数と2次関数の違いが理解できる。 オ 関数y=aχ2 のグラフを用いて、与えられたχの変域に対応するyの変域    が求められる。 カ 1次関数と2次関数について、その変化のようすのちがいや、グラフの交点 の意味などを理解し、グラフを利用する力を一層伸ばすことができる。 キ いろいろな事象の考察を通して、関数的な見方や考え方を豊富にすることが    できる。  (3) 指導計画(総時数  15時間)   ア レディネステスト      0.5 時間   イ 2乗に比例する量       3 時間   ウ y=aχ2 のグラフ      3 時間  (本時 1/3)   エ 変化の割合          2 時間   オ グラフの利用         2 時間   カ いろいろな事象と関数     1 時間   キ 練習問題          2.5 時間   ク 単元テスト          1 時間 3.生徒の実態について 3年生になって前向きに学習に取り組むようになってきており、発言する者も多 少出てきている。関心のあることはいくら勉強してもあきないと考えている生徒が  多いが、勉強がおもしろいと感じている生徒は少ない傾向にある。 関数を苦手とする生徒は多く、レディネステストの結果からも1次関数の意味が 十分につかめていないと思われる点がある。2次関数の指導においてもその点を留  意しなければならない。 コンピュータの操作に自信を持ち、コンピュータを使いたいという生徒は多く、 意欲は高い。コンピュータそのものに関心を持ち、与えられた条件よりも高いもの  に取り組もうとする生徒もいる。 4.コンピュータ利用の意図・ねらい  (1) コンピュータの機能(特性)とソフトウェア(市販)の概要説明    中学校数学シミュレーションPart2(東京書籍) メニュー画面への復帰や再実行、その他いろいろな機能を最小限のキーに割    り当て、短いコメントによる指示を加えて、キー操作を簡明にしてある。  (2) コンピュータの利用場面と利用法 ア 導入で、日常生活の中にある事象を関数としてみさせ、そのグラフの形を確    認する。2乗に比例する量のグラフがどんな形になるか調べるきっかけとする。 イ 展開の課題解決への見通しを持つ場面で、生徒がかいたグラフをビデオで紹    介する。 ウ 展開の課題の追究・検証の場面で、班ごとに正しいグラフの形を調べていく    ための道具として利用する。  (3) コンピュータの利用で期待できること ア 点の集合が線であることのシミュレーションにより、グラフがなめらかな曲    線になることが強調でき、しかも容易に納得させることができる。 イ 計算に時間がかかりすぎたり計算の煩雑さのために意欲をなくさせたり、計 算違いのためにグラフが正確にかけないというようなことを防ぐことができ、    効果的に授業のねらいにせまることができる。 ウ 一般的に画面に出てくるものに期待感をもつので、生徒の興味を引きつける    ことができる。 5.本時の学習について  (1) 学習目標   ・y=χ2 のグラフの特徴が分かり、かくことができる。  (2) 学習過程 +−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ −段階− 学習内容 −    学 習 活 動    − 配 慮 事 項  − −(時間)−     −        (学習形態)−(評価の場面と方法 ●) − −  −      −            −(PCに関しての配慮 ○)− +−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ −  −1.既習の関−・比例、反比例、1次関数のグラ−          − −  − 数のグラフ− フの形を復習し、2乗に比例す−          − − 導− の復習  − る量のグラフはどんな形になる−          − −  −      − か調べようという気持ちをもつ−          − −  −      −             (一斉)−         − −  −2.本時の学−               −          − −  − 習課題設定−               −          − − 入−  +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+     − −  −  −  y=χ2 のグラフはどんな形になるだろうか  −      −  −  +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+      −(7) −      −               −           +−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ −  −3.課題解決−・グラフの形を予想し、グラフを−●それぞれの考え方で− −  − への見通し− かく。         (個別)−グラフをかくことが− −  −      −               − できたか。    − −  −      −・グラフの形をビデオで中継し、−・直線になりそうにな− −  −      − 相違点があることに気づく。 − いことが意識できた− −  −      − (折れ線になる、曲線になる)− か見取る。    − −  −      − (原点の近くが尖っている、尖−          − − 展−      −  っていない)    (一斉)−          − −  −      −・皆のグラフがひとつの形になる−●見通しをもって調べ− −  −      − 方法を考える。    (個別)− ようとしているか。− −  −      −               −・見通しを何人かに発− −  −      −               − 表させ、全員に自分− −  −      −               − なりの解決の糸口を− −  −      −               − もたせる。    − −  −      −・班ごとに話し合い、方針を確認−●グループでの話し合− −  −      − する。       (班ごと) −いに積極的に参加し− −  −      −              − ているか。     − −  −4.課題の追−・自分たちなりの方法で調べる。−○班の方法に有効なソ− −  − 究、検証 −           (班ごと) − フトをわたす。 − −  −      − ・点を細分化してとっていく −○ソフト使用上の注意− −  −      − ・原点の近くを詳しく調べる − をする。     − −  −      −               −○画面の指示に従って− −  −      −              − 操作することを指導 − −  −      −               − する。 (操作支援)− −  −      −・班ごとの考えをコンピュータを−・必要に応じて、電卓− −  −      − 使いながら確かめてみる。  − を利用させる。  − −  −      −      (PC) (班ごと)−●グラフがなめらかな − − 開−      −               − 曲線になることに気− −  −      −               − づいたか。    − −  −5.発表  −・自分たちの調べたことを発表す−●グラフが曲線になる− −  −      − る。           − ことが確認できたか− −  −6.グラフに−・y=χ2 のグラフについてまと−           −  − ついてのま− める。        (一斉)−           −  − とめ   − ・グラフは条件を満たす点の集−・グラフの意味を押さ −  −      −  合である         − えさせる。    − −  −      − ・なめらかな曲線になる   −・原点の近くの様子に− −(36)−      −               − 注意させる。   − +−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ − 終−7.本時のま−・本時のまとめをする。    −          − −  − とめと次時−・次時はy=χ2 のグラフをかき−●本時の自己評価をす − 結− の予告  − その特徴を調べていくことを知− る。        − (7)−      − る。            −          +−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+  (3) 評価項目と評価規準 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ − 評 価 項 目 −十分満足できる −概ね満足できる −努力を要する  − +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ −1)グラフの形を調べ−・グラフの形を見−・グラフの形を調−・グラフの形を調 − ようとしたか。 − 通しをもって調− べようとした。− べようとしなか− −         − べようとした。−        − った。    − +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ −2)グラフがなめらか−・グラフがなめら−・グラフがなめら−・グラフがなめら− − な曲線になること− かな曲線になる− かな曲線になる− かな曲線になる− − に気づいたか。 − ことに気づき、− ことに気づいた− ことに気づかな− −         − 調べて分かった−        − かった。   − −         − ことをまとめる−        −        − −         − ことができた。−        −        − +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ −3)y=χ2 のグラフ−・y=χ2 のグラ−・y=χ2 のグラ−・y=χ2 のグラ − をかくことができ− フを丁寧にかく− フをかくことが− フをかくことが− − たか。     − ことができた。− できた。   − できなかった。− +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ −4)グラフが曲線であ−・グラフが曲線で−・グラフが曲線で−・グラフが曲線− − ることを理解でき− あることを進ん− あることが理解− あることが理解− − たか。     − で調べ、それが− できた。   − できなかった。− −         − 理解できた。 −        −        − +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+