印刷用紙:B4横 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):100   −−以下 指導案本文−−   3 学 年 数 学 科 学 習 指 導 案 日 時 平成8年11月 7日(木) 5校時 学 級 3学年A組 (男子15名 女子11名 計26名) 場 所 3学年A組教室 授業者 佐々木 秀一 1、単 元 名 6章 三平方の定理  2、三平方の定理の応用 2、単元について (1)教材観 図形をある観点から数値化する計量化についての学習は小学校から続けられている。平面図形の面 積(ただしおうぎ形は除く)、柱体の表面積や体積、錐体の表面積(円すいの場合、側面の展開図の 中心が90°、180°などのもののみ)や体積を求めることを小学校で学習している。  ここでは、直角三角形の三辺の長さの関係を取り扱う。つまり図形の性質を計量の面から考察する のである。このような、計量に関する学習を通して図形の概念や性質の理解は一層深められる。また 逆に、図形の性質についての理解は、図形の計量に関する内容の考察、処理に当たって有効な働きを するといえる。  「三平方の定理」は、他の章の内容の関わりや、応用場面が豊富であることから中学校数学の中で も特に重要な内容としてあげられる。また、この定理は直角三角形の三辺の長さの関係を表してお り、数学の研究上でも重要な定理である。中学校数学の中では、「円周角の定理」と並んで美しい定 理である。  「三平方の定理」の証明方法としては、図形による方法、代数的な方法など260種以上の証明方 法が知られている。証明の中には生徒にとってその理解が困難な技巧的なものもあるので、成就感を 味わえ、印象にも残りやすい方法として面積に注目するのが有効であると思われる。  この定理の良さは、その応用面にあるので、平面図形や空間図形を含め、平方根などについて、そ の良さが実感できる場面を工夫したい。 (2)生徒の実態 (2)展 開 段階 学習過程 学習活動          支援 課題把握  1、「三平方の定理」の確認をする。 ・三平方の定理について次のことを確認する。     直角三角形において斜辺をcとすると                          a2+b2=c2                          *三平方の定理は直角三角形に 導                        おいてのみ成立する。                         *直角三角形の直角に対する辺                            を斜辺という。 2、例題を見て、今日の課題をつかむ。・学習課題を生徒自身に作らせる 入         学習課題             ため、次のことを確認する。          四角形の対角線や正          三角形の高さを求める。      *今までの問題との違い。」 10                         *今までの問題との共通点。 分 課題追究 3、解決のための予想と見通しを立てる。 例1 次の正方形の対角線        を求めよ。 例2 次の正三角形の高さ     ・なかなか見いだせないような時       の長さを求めよ。       は次のことをヒントとする。                     *補助線を引く。 *三平方の定理をどのように 利用すれば良いか。 展 ・発見した見通しを全体のものと するために、何人かの生徒が自 分の言葉で表現し波及をねらう。 ・直角三角形がどこにあるのか。 ・直角三角形の斜辺はどこになるのか。 気づいたことを発言する。 課題解決 4、見通しを元に全体で解き方を確認していく。 5、正方形の対角線、正三角形の高さを求めるために 三平方の定理を利用して計算することを確認する。 ・まとめは生徒自身の表現で表記 する。 6、練習問題を解く。 ・机間指導しながら、個別に対応 する。 開 7、発表する。 8、答え合わせをする。 ・計算過程において、書き方のチ ェックを全体で行う。 35 分 課題発展 9、直角二等辺三角形、1つの鋭 角が60°である直角 ・対角線には2、高さには3を 終 三角形の辺の比について考える。 かければいいこと に着目させる ため、全体を振り返る。 結 10、評価カードで評価問題と自己評価を行う。・評価問題で間違えた生徒には、 5 授業後治療を行う。 分 (3)評 価 ・三角形の定理を用いて、四角形の対角線の長さや正三角形の高さを求めることができたか。 ・直角二等辺三角形の3辺の長さの比が1:1:2、1つの鋭角が60°である直角三角形の3辺の長さ の比が2:1:3の関係を見つけることができる。