印刷用紙:B4縦 1ページの行数:79 1行の文字数(半角で):108   −−以下 指導案本文−−                      数学科学習指導案                              日 時  平成8年9月27日(金) 1校時                              学 級  大東町立興田中学校   2年B組                                   男子19名 女子13名 計32名                              指導者  阿 部  剛  1.単 元  1次関数  2.単元について   (1)教材観     これまでに、数は有理数にまで拡張され、文字を使っていろいろな量を表し、1次方程式、不等式、連立方程式    などを用いて問題を解決する方法を学んできた。1次関数はこれらの学習を統合した内容をふくんでいる。たとえ    ば、変域の対応におけるグラフを用いた1次方程式や不等式の解の意味、さらに、2つのグラフの交点の座標とし    て連立方程式の解の意味を扱っている。     また、関数指導でみれば、第一学年では、ともなって変わる2つの数量の間の変化や対応について、比例や反比    例の関係を中心に取り扱い、関数関係の理解を深めてきた。また、これらの学習を通して、変数と変域について理    解させたり、比例、反比例の関係を表す式とグラフの特徴についての理解を深めている。第二学年では、その発展    として1次関数を中心に具体的な事象における変化の考察を通して、関数関係についての理解を一層深めたい。   (2)生徒観     全体的に明るく素直な生徒たちで、男女間の仲もよく和やかな雰囲気で過ごしている。     学習面においては、女子よりも男子の方が積極的に発言し、学力の面でも男子の方がやや優っている。また、上    位と下位の差が大きく、基本的学習事項を十分理解していない生徒も多い。そこで、個に応じる配慮はもちろんの    こと、復習事項は丁寧に扱い、既習事項との関連をより意識させながら指導を工夫していきたい。また、導入教材    についても、より具体的で取り組みやすいものを取り入れて興味・関心を高めさせていきたい。   (3)指導観     生徒一人一人が数学の学習に興味・関心を持ち、意欲的に取り組むために、授業の工夫改善の観点及び、評価の    観点に基づいた授業を進めている。特に、具体的取り組みとして、本単元では、興味・関心を引き出すよう、導入    教材を工夫し、OHPを活用している。また、意欲を高める上で、机間巡視により、一人一人への支援、援助を心    がけるようにしている。  3.指導目標   (1) 1次関数の意味を理解し、具体例から1次関数を見い出して、それを式で表すことができる。   (2) 1次関数の特徴として、変化の割合が一定であること、あわせて、y=ax+bのaとbの意味を理解する   (3) 比例のグラフを拡張して、1次関数のグラフの特徴を理解し、そのグラフをかいたり、グラフから式を求め       たりすることができる。  (4) グラフを使って、1次関数の増減のようすを調べることができる。   (5) グラフを使って、1次関数による変域の対応を調べることができる。   (6) いろいろな条件をみたす1次関数の式を求めることができる。   (7) 2元1次方程式が座標平面上で直線を表すことを理解し、実際にそれをかくことができる。   (8) 連立方程式の解が2直線の交点の座標であることを理解し、グラフを使って解を求めたり、グラフの交点の       座標を計算で求めたりすることができる。   (9) 連立方程式の解が無数にある場合や解がない場合を、グラフを通して理解する。   (10) 1次関数のグラフを利用して、具体的な問題が解決できる。  4.指導計画   (1) 1次関数       ・・・・・・・・・・<12時間>   (2) 1次関数と方程式   ・・・・・・・・・・<5時間>      @2元1次方程式のグラフ・・・・・・・・・・ 2時間(本時 1時限目)      A1次関数のグラフの利用・・・・・・・・・・ 3時間   (3) 単元のまとめ     ・・・・・・・・・・<1時間>  5.本時について   (1)目標      @二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)やその解とグラフの関係に関心をもち、進んで調べたり、グラフを使       って問題を解決しようとする。 (数学への関心・意欲・態度)      A二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)の解の集合を、座標平面上の直線としてとらえることができ、一次関       数と同じであることがわかる。 (数学的な考え方)      B二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)のグラフをかくことができる。 (数学的な表現・処理)      C二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)のグラフは直線であることがわかる。 (数量・図形などについての知       識・理解)   (2)授業の工夫改善の観点      ア 教材の工夫と教育機器の活用       @具体的な実験用具の操作を通して生徒の興味関心を喚起させる。       AOHPを活用することにより、学習への集中力を高めさせる。      イ 個に応じた指導のあり方を工夫する。       @机間巡視を行い、個に応じた指導を行う。   (3)評価      @二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)やその解とグラフの関係に関心をもち、進んで調べたり、グラフを使       って問題を解決しようとしたか。 (数学への関心・意欲・態度)      A二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)の解の集合を、座標表面上の直線としてとらえることができ、一次関       数と同じであることがわかったか。 (数学的な考え方)      B二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)のグラフをかくことができたか。 (数学的な表現・処理)      C二元一次方程式ax+by+c=0(a〓0,b〓0)のグラフは直線であることがわかったか。 (数量・図形などについて       の知識・理解)   (4).展開     ・授業の工夫改善の観点  ア教材の工夫と教育機器の活用  @導入教材の工夫                                  AOHPの活用                  イ個に応じた指導        @一人一人の実態にあった支援活動 ・評価の観点 ▼関心・意欲・態度  ▲数学的な考え方  ◆表現・処理  ★知識・理解 +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 学 習 内 容 | 学 習 活 動 |形 態|授業の工夫改善の観点と評価の観点等| +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | |1.課題の把握 |1.学習課題を把握する。[学習シ-ト1]|一 斉|・紙板書 | |導 | | +−−−−−−−−−−−−+ | |[ア@]実験用具を準備し、興味関心を| | | | |160l入る浴槽に、A、B2つの管を使って水を| 喚起させる。 | | | | |入れています。毎分20lずつ入れるA管を最初に ▼課題に対して自分なりに解決しよう | | | |使って入れて止め、次に毎分10lずつ入れるB管 という姿勢をもったか。 | | | | |で入れます。満水にするには、A管、B管をそれぞ | |入 | | |れ何分ずつ使えばよいでしょうか。 | | | | | +−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | |2.答えの確認 |2.(1)各自が自分なりに考え、答え |個 別|[イ@]各自がどんな解決方法であるか| | | | を見つける。 [学習シ-ト2]| | 机間巡視して観察する。      | | | | | | | | | | (2)答えを発表する。 | |・様々な見方、考え方をしている生徒| | | | | | を把握し、発表させる。 | | | | | |▼意欲的に発表しようとしたか。 | |15 分 | | |・板書する。 | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3.二元一次方程式と|3.Aをx分、Bをy分使ったとした|一 斉|・二元一次方程式の意味を確認する。| | | しての理解 | ら [学習シ-ト3]| |・@の式の解を求めればよいことに着| |展 | | (1) どんな式が作れるか考える。 | | 目させる。 | | | | 20x+10y=160…@ | | | | | | | | | | | | (2) @の式の解を求める。 | |◆二元一次方程式の解を求めることが| | | | | | できたか。 | | | | | |・x、yの値の組が無数にあることに| | | | | | 気づかせる。 | | | | (3) @の式のx、yの間には、どの| |▲x、yの間には関数関係があること| | | | ような関係があるか考える。 | | を理解できたか。 | | | | | | | | |4.二元一次方程式の|4.二元一次方程式にはどんな特徴が|個 別| | | | 追求 | あるか調べる。 | | | | | | | | | | | | (1) 表をつくる | |[アA]OHPを使用 | | | | (2) グラフをかく | |▲点の集合としてとらえることができ| | | | | | たか。 | | | | | |◆二元一次方程式のグラフをかくこと| | | | | | ができたか。 | | | | | |・グラフが一次関数と同じ形になるこ| | | | | | とから、式に向ける。 | | | | | | | | | | | | | | | | (3) 式を変形する。 | |・y=ax+bの形になればよいこと| | | | 20x+10y=160 | |を確認する | | | | ↓ | |[イ@]式変形について個別指導に当た| |開 | | y=−2x+16…A | | る。 | | | | | |◆式変形ができたか。 | | | | | |・傾きと切片を調べることによって、| | | | | | Aの式のグラフと同じものになって| | | | | | いることに気づかせる。 | | |5.二元一次方程式と|+−−−−−−−−−−−−−−−+|一 斉|★二元一次方程式のグラフが直線であ| | | してのまとめ ||この直線を、方程式20x+10y=160のグラフという。 ることを理解できたか。 | | | ||方程式20x+10y=160のグラフは、この方程式を成り立た ・紙板書 | | | ||せるようなx、yの値の組を座標にもつ点の集合である。 | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | |6.練習 |6.[学習シ−ト4]を考える。 |個 別|◆自力で解くことができたか。 | |30 分 | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |終 |7.評価 |7.本時を振り返り自己評価する。 |個 別| | | | | | | | |末 |8.次時の予告 |8.次時の予告を聞く。 |一 斉| | | 5 分 | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+