印刷用紙:B4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角で):108   −−以下 指導案本文−−                 第1学年数学科学習指導案                           日  時  平成8年10月8日(火)第1校時                           学  級  1年A組 男子23名 女子12名 計35名                           授業会場  1年A組教室(校舎2階)                           授業者   柴田紀子 1 単元名  方程式 2 単元について    方程式の学習に関連するこれまでの学習内容をみると、小学校では□やxなどの文字を用いて数量の関係を表し   たり、□やxに当てはまる数を逆算で求めたりすることを学習している。中学校第1学年では、方程式の意味を理   解し、等式の性質を用いて1元1次方程式を解くことができるようにすることをねらいにしている。指導に当たっ   ては、等式の性質を根拠としながら見通しを持って方程式を解くことができるようにし、代数的な操作のよさが分   かるようにしていきたい。また具体的な問題の解決を通して方程式の有用性を理解できるようにしたいと考える。    生徒の発達段階からみると、中学生のこの時期は、論理的、抽象的思考が発達する時期であり、また、記号的、   形式的操作に興味を示す時期でもある。このような時期に方程式を学習することは大変意義のあることであると考   える。    本学級の生徒は数の計算には進んで取り組むが、文字を含んでいる式や小数や分数を含んでいる式に対して苦手   意識を持っている者も見受けられる。しかし、1人では解決できなくても学級でいろいろな考えを出し合い話し合   うことによって分かっていく様子が自己評価カードの記述からうかがわれる。教師のほうから教えこむのではなく   生徒たちが自分たちで解決していくような授業にしていきたいと考えている。    本章での方程式の学習は、第2学年の不等式、連立方程式、第3学年の2次方程式の学習へつながっていく。そ   の土台となる学習なので、方程式の有用性を理解するとともに積極的に方程式を活用していこうとする態度を育て   たい。 3 指導目標     (1)等式や方程式の解き方に関心を持ち、方程式を具体的な問題の解決に活用しようとすることができる。     (2)いろいろな方程式についてその方程式にあった解法を選び、解法の見通しを持つことができる。     (3)等式の性質や移項の考え方を使って方程式を解くことができる。     (4)等式の性質や方程式の解の意味について理解することができる。 4 指導計画(15時間)      *等式とその性質・・・・・・・・1時間      *方程式とその解・・・・・・・・3時間      *1次方程式の解き方・・・・・・5時間<本時3/5時>      *1次方程式の応用・・・・・・・4時間      *章の問題・・・・・・・・・・・1時間      *章末テスト・・・・・・・・・・1時間 5 本時について(3/5時間)  (1)主題  小数係数をもつ方程式  (2)目標      @ 小数係数をもつ方程式の解き方に関心を持ち、等式の性質を進んで活用しようとすることができる。      A 等式の性質を用いて小数係数を整数に直して解決するという見通しを持つことができる。      B 等式の性質や移項を使って小数係数をもつ方程式を解くことができる。      C 小数係数をもつ方程式の解き方を理解することができる。  (3)指導の構想      前時までに整数係数の方程式の解き方を学習している。本時では小数係数をもつ方程式の解き方を学習する     わけであるが、前時までの方程式と対比する形で問題を提示し、ちがいに気づかせ学習課題を設定させたい。     そのまま移項しても解ける方程式ではあるが、どのような解決方法があるのか各自に考えさせ、その後話し合     いを通してよりよい解決の方法を見い出させたい。そして、等式の性質を使った解法にたどりつかせ、その手     法を定着させたい。      本時の目標については、机間巡視や挙手、感想発表などで評価したい。  (4)評価の観点       @ 小数係数をもつ方程式の解き方に関心を持ち、等式の性質を進んで活用しようとしたか。       A 等式の性質を用いて小数係数を整数に直して解決するという見通しを持つことができたか。       B 等式の性質や移項を使って小数係数をもつ方程式を解くことができたか。       C 小数係数をもつ方程式の解き方が理解できたか。  (5)展開案 +−−+−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−+ |段階| 学 習 内 容 |時間| 学 習 活 動 | 留 意 事 項 |準備物 | +−−+−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−+ | |1 問題把握 | |1 提示された問題から、本時の学習内| | | |導 | | | 容を予想する。 |・前時までの方程式との|紙板書 | | | | | @ 0.2x+0.1 =0.5 | 違いに注目させ、どん| | | | | | A 0.7x= 0.3x +1.2 | な方程式を解くのか予| | | | | | | 想させる。 | | |入 |2 課題設定 | |2 問題の方程式から本時の学習課題を| |自己評価| | | | | 発表する。 | |カード | | | |10| | | | | | +−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−+−−−−−−−+ 小数を含む方程式の解き方を考えよう +−+−−−−−−−−−−−+−−−−+ | | +−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | |3 課題解決 | |3 @の方程式について、どうやったら|・学習シートに解決方法|学習シー| | | | | 解けるか考え、自力解決を図る。 | を記入させ、見通しを|ト | | | | | | 持たせたい。 | | | | | | |+−−−−−−−−−+| | |展 |4 解決方法の発表| |4 自分の考えたやり方を発表する。 ||自分の考えを発表す|| | | | | | ・両辺から0.1 をひいて解く ||る。他の人の発表を|| | | | | | ・左辺の0.1 を移項して解く ||聞いて同じ考えでも|| | | | | | ・両辺を10倍して係数を整数に直し||発表するようにする|| | | | | | てから解く |+−−−−−−−−−+| | | | | | | | | | |5 解法の比較検討| |5 出てきたやり方からどのやり方がも|+−−−−−−−−−+| | | | | | っとも良いかを考え、やり方をまとめ||どの方法がやりやす|| | | | | | る。 ||く間違いにくいのか|| | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−+||話し合いの中からよ|| | | | | | |等式の性質を使って、係数を整数|||りよい方法を見いだ||紙板書 | |開 | | | |に直してから解く |||させたい。 || | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−+|+−−−−−−−−−+| | | | | | | | | | |6 練習問題 | |6 練習問題を解く。 |・机間巡視をして途中の|紙板書 | | | | | @ 0.3x+ 0.2= 0.8 | 計算の書き方にも気を|学習シー| | | | | A 0.7x= 0.3x +1.2 | つけさせる。 |ト | | | |30| | | | +−−+−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−+ | | | | | | | |終 |7 まとめ | |7 本時の学習をふり返って、自己評価|・本時の授業について、|自己評価| | | | | し、感想を発表する。 | 感じたことや分かった|カード | | | | | | ことなどを発表する。| | |末 | | | | | | | | | | | | | | | |10| | | | +−−+−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−+