印刷用紙:B4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角で):96   −−以下 指導案本文−−   数学科指導案 1年A組 日 時 平成8年11月20日(水)5校時 指導者 菅原 正浩 松尾 伸世 題材名 関数と比例 1、題材(単元)と生徒 関数指導のねらいである「具体的な事象から2つの数量を見いだすこと」や「関数的な見方や考え方によ り、問題解決を図ることができること」の能力や態度は、これからさき学習していく数学の様々な分野で有 効な働きをし、広く活用されていくものである。また、これらの能力や態度は自然現象や社会現象を考察し たり、理解する上で重要な役割を果たすと考えられる。 小学校では、第6学年で比例の意味については、「伴って変わる2つの数量x,yがあって、xの値が2 倍、3倍、4倍、・・・になると、yの値も2倍、3倍、4倍、・・・になるとき、yはxに比例するとい う」として指導している。また、反比例についても同様に、xに変化に伴うyの値の変化に注目した指導を している。そして、それぞれについては具体的で簡単な事象を扱い、簡単な式やグラフを用いてその特徴を 知ることを取り扱っている。中学校第1学年では、事象に即しながらも、より一般的な形で関数関係につい て考察する。比例や反比例を中心に一般式を導き具体的な事象を式や表やグラフに表したりしてその特徴を 学習する。第2学年では、比例の発展として、より一般的な1次関数を学習し、式や表、グラフ、変化の割 合などを通して関数の概念を深めていく。第3学年では、2乗に比例する関数を中心に、いろいろな事象に おける関数関係についてより深く学習する。 中学校第1学年では、われわれが過ごしている日常生活の中には、関数関係でとらえられる事象は少なく ないことに、いかに気づかせ興味を持たせるかが大事である。その中から、色々な事象について「伴って変 わる2つの量」を見つけその2つの量の表・グラフ・式への表し方を理解させ、それらを使って2つの量の 変化の様子や対応関係を分析する方法を理解させたい。そして、小学校での比例・反比例の学習を基礎に、 比例・反比例の関係を負の数の範囲まで広げながら、表・グラフ・式の形から比例・反比例を判断できるこ とまで学習を発展させる。簡単な事象の関係を表・グラフ・式による抽象的扱いによって関数的思考の基礎 を養いたい。 (2)生徒について このクラスにおける数学の関心は高く、計算問題など意欲的に解く生徒が多い。正負の数や文字式の計算 でつまづいている生徒が2、3名いるが、全体的にみると計算処理の能力は比較的高い。しかし、問題や課 題が解けそうもない、難しいと判断するとすぐに投げ出したり、やり方や答えをすぐに要求する生徒が少な くない。できるだけ興味を持つ題材を提示し、興味を持ちながら自分達で考え、発表するような雰囲気を作 っていきたい。 (3)学習活動について 日常生活の中には、関数関係でとらえられる事象が多いことに気づかせ興味を持たせたい。その事象の中 からともなって変わる2つの量について、表・式・グラフの表し方を理解させ、2つの量の変化の様子、対 応関係を探らせ、関数的思考の基礎を養いたい。 2、主な学習と育てたいこと +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |時数| 主 な 学 習 活 動 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | ||いろいろな事象の中から、ともなって変わる2つの量を見つけよう。 || | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | 3 |・事象の中からともなって変化する量を見いだし、何が何にともなって変化するか判別す| | |る。 | | |・ある変数が他の変数の関数であることの意味を理解する。 | | |・変域の意味を知り、yがxの関数であるような具体例について、xの変域からyの変域| | |を求める。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | ||比例について調べよう。 || | 2 |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |・事象の中から比例する2つの量を見いだし、その関係を式に表す。 | | |・比例、比例定数の意味が理解でき、負の数場合についても考える。 | | |・比例の式を用いて、事実問題を解く。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | ||反比例について調べよう。 || | 2 |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |・事象の中から反比例する2つの量を見いだし、その関係を式で表す。 | | |・反比例、比例定数の意味が理解でき、事実問題を解く。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | ||平面上への点の表し方を学ぼう。 || | 2 |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |・平面上の点の座標の意味を理解し、座標をとる。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | 2 ||y=axのグラフをかき、特徴を調べよう。 || | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| |本時|・y=axのグラフをかき、その特徴を理解する。 | | |・グラフから数値を読みとったり、式を求める。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | ||y=−− のグラフをかき、特徴を調べよう。 || | 2 |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |・ のグラフをかき、その特徴を理解する。 | | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 育てたいこと(創造的思考力) | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |数学的な事実を発見する力 |数学的な事実を追求しようとする|数学の広がりやよさに気づく| | |意欲と態度 |力 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |いろいろな事象の中からとも|ともなって変わる2つの量の変化|身近な事象の中に関数関係に| |なって変わる2つの量を見つ|や対応の様子を、調べようとする|あるものが多く存在すること| |けることができる。 | |に気づく。 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |比例の表や式から比例の特徴|具体的な事象の中から、ともなっ|関数の中に比例の関係にある| |を指摘することができる。 |て変わる2つの数量の間に比例の|ものに気づき、比例の性質や| | |関係を見つけようとする。 |式を使って具体的問題を解け| |比例関係の式がy=axの形| |るよさに気づく。 | |にあらわせることに気づく。|比例の関係の特徴を調べようとす| | | |る。 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |反比例の表や式から反比例の|具体的な事象の中から、ともなっ|関数の中に反比例の関係にあ| |特徴を指摘することができる|て変わる2つの数量の間に反比例|るものに気づき、反比例の性| | |の関係を見つけようとする。 |質や式を使って具体的問題を| |反比例関係の式がy= の| |解けるよさに気づく。 | |形にあらわせることに気づく|反比例の関係の特徴を調べようと| | | |する。 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |平面上にx,yの値の組を点| | | |で表す方法に気づく。 | | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |比例のグラフの特徴を見つけ|比例のグラフからその特徴を探ろ|いろいろな関数のグラフの中| |ることができる。 |うとする。 |で比例のグラフの特徴や、変| | | |化の様子を探る。 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |反比例のグラフの特徴を見つ|反比例のグラフからその特徴を探|いろいろな関数のグラフの中| |けることができる。 |ろうとする。 |で反比例のグラフの特徴や変| | | |化の様子を探る。 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ 本時の指導 (1)題材名 y=axのグラフ (2)目 標 ・グループで協力してグラフをかき、y=axのグラフの特徴を調べようとする。 ・式とグラフの関係を考察し、y=axのグラフの特徴を明らかにすることがで きる。 (3)授業の構想 前時までは、対応表からの座標のとり方は学習している。本時はいろいろな関数のグラフ     をかかせその中から比例のグラフの特徴をつかませていく。T・Tの動きでは、特にグラフ をかくグループ学習でうまく支援したい。 (4)展 開 +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ | | 教 師 の 動 き | | | 生 徒 の 活 動 +−−−−−−−+−−−−−−−+留 意 点 (*評 価) | | | T1 | T2 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |1、前時までの学習内容を小|プリントを配布|小テストを集め| | |テストを通して確認する。 |し指示をだす。|チェックする。| | | | | | | |2、本時の課題を確認する。|課題提示 | | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−+ | +−−−−+関数のグラフをかき、y=axのグラフの特徴を知ろう。 +−−−−−−−−−−+ | +−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−+ | |3、与えられた式から対応表|4人1組のグル|グループ作りを|グループを作らせ、教え合い| |をつくり、グラフをかく。 |ープを作らせる|スムーズに行わ|学習を通して、グラフをすべ| | | |せる。 |てかかせたい。 | |A群 | | | | | 比例の式 | | |*グループで協力できたか。| |B群 |支援活動 |支援活動 |*対応表を作りグラフがかけ| | 比例以外の式 | | |たか。 | | | | | | | | | |早く終わったグループに発表| | | | |の準備をさせる。 | | | | | | |4、対応表とグラフを発表す| |発表者の補助に|対応表はグループごと紙にか| |る。 | |あたる。 |かせ、提示させる。グラフは| | | | |教具を使う。 | | | | | | | | | | | |5、A群、B群のグラフをみ|T1主導で進め|補助 |比例でないグラフと比較させ| |て、気づいたことを発表する|る。 | |ながら、比例のグラフの特徴| | | | |をつかませたい。 | | | | | | |6、比例のグラフの特徴をま| | |比例のグラフと式に注目させ| |とめる。 | | |比例定数が正の場合、負の場| | | | |合の違いをつかませたい。 | |7、練習問題を解く。 |机間巡視と解答|机間巡視 |*比例のグラフの特徴をつか| | | | |むことができたか。 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |8、自己評価と感想をかく。|本時のまとめを|授業中の生徒の| | | |する。 |よさを紹介する| | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+