印刷用紙:B4縦 1ページの行数:64 1行の文字数(半角で):112   −−以下 指導案本文−−   数 学 科 学 習 指 導 案 日  時:平成8年10月23日(水) 対  象:1年3組 男子20名、女子19名、 計39名 場  所:1年3組教室 指 導 者:村 田 純 子 1、単元名   第4章 関数と比例  第3節  座標とグラフ 2、目標   (1)平面上の点の座標を求めたり, 2つの数の組を平面上の点で表したりすることができる。   (2)y=axのグラフをかくことができ,そのグラフの特徴をいえる。   (3)y=−のグラフをかくことができ,そのグラフの特徴をいえる。 3、題材観  小学校での比例,反比例の学習では,次のような見方を学習している。   ・一方の量が2倍,3倍,・・・になると,他方の量も2倍,3倍,・・になる。   ・2つの量の対応する値の割合は,どこでも一定である。その比の値を〓とすると,y=〓x,または,−=〓という形   で表せる。   ・グラフが原点を通る直線になる。   反比例についても同様である。小学校の比例のとらえ方は,文字を使った式で表すとしても,それらは具体的な数量を表   しており,一般的な変数ではない。グラフについても,あくまでも折れ線としてとらえているのであって、点の集合とし   てとらえているわけではない。これが,比例の場合には原点を通る直線になるが,反比例の場合は双曲線ではなく折れ線   になると考えてきている。   そこで,学習してきたことをもとに,この単元では,   ・自分がとらえようとすることがらを,すでにわかっていることがら,よりとらえやすいことがらにおきかえて考えてい   くという関数の考えを理解させる。   ・小学校での比例・反比例のとらえ方の関連をはかるとともに,それをどのように発展させているのかを明確にする。 ということを注意して深めていく。 4、生徒の実態    学級の実態としては,明るい雰囲気の中で授業をしている。しかし,発言・発表は男子の生徒に偏っており,女子の生   徒は,それを聞いているということが多い。    4月初めの意識調査では,ほとんどの生徒が「算数が嫌い」と答えていた。しかし,1時間の授業で分かったとき「楽   しかった」「分かると数学もおもしろい」などと感想を書くようになってきた。    前提テストによると,比例・反比例ということばは,知っているが,その意味・関係を表に表したり,式に表したりす   ることができる人は,3分の1であった。3分の2の生徒は,なんとなくこういうのではないか位の理解度であった。比   例・反比例を復習しながら,授業をすすめ,下位の生徒も考え理解しようという気持ちを持たせるためにも班活動を取り   入れ友達の考えを広めていきたいと思う。 5、指導観    事象を考察していこうとするときに,何に着目していくか,いいかえると,どのように関数を見出していくか,何を何   におきかえていくか,というところに関数の考えがあるのであり,それが指導の重点である。数学の知識としての関数,   あるいは比例・反比例をあたえていくのではなく,事象の考察の中にある関数の考えを理解させ,そこに比例・反比例を   位置づけていくような指導を心がけていきたい。    本時の指導にあたっては課題設定の場を設け,既習事項との対比からできるだけ自分たちで課題を設定していくように   していきたい。自力解決の時間を十分確保できるようにする。自力解決できない生徒のために班で話し合い,発表できる   ようにまとめる班活動を取り入れていきたい。 6、指導計画 ・・・・・・(16時間)    第1節 変化と関数 ・・・・(4時間)    第2節 比例と反比例 ・・・・(4時間)    第3節 座標とグラフ ・・・・(7時間) ・座標−座標の意味 1時間 ・座標−点の座標を求める 1時間  ・y=axのグラフをかく 1時間        ・y=axのグラフの特徴 1時間 (本時)        ・グラフから式を求める  1時間        ・y=−のグラフをかく  1時間        ・y=−の特徴      1時間    章の問題A      ・・・・(1時間) 7、本時の計画  (1)目標    @ 進んでy=axのグラフの仲間分けを考えることができる。    A y=axのグラフの特徴を理解し,自分のことばでまとめることができる。  (2)展開 +−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | 過程 | 教 師 の 働 き か け | 生 徒 の 活 動 |時間 | 指 導 上 の 留 意 点 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+ | 1,既習のグラフからその特徴 1,比例・反比例のグラフの特徴を想 | ・紙板書を用いて短時間で確 | | | を想起させる。 | 起する。 | 認する。 | |と | | ・比例−直線 | | | | | | ・反比例−曲線 | | | |ら 2,前時にかいたグラフを用い 2,学習課題をつかむ。 | ・前時に生徒がかいた数多く | | | て問題を提示し,本時の学習 | | のグラフを提示する。 | |え | 課題をつかませる。 | | | | | | | | | | |る | 学習課題 −−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | | || y=axのグラフから,その特徴を考えよう。 | | 5 | | | |+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | | | | | | | +−−+ | +−−−+ | | 3,グラフから自分たちが考え 3,y=axのグラフを見て,自分た | ・自由に考えさせる。 | | | た観点で仲間分けをさせる。 | ちで観点を決め仲間分けをする。 | | | |考 | | ・aの正負から分ける。 | | | | | | ・aの絶対値の大きさから分ける。 | | | |え 4,仲間分けとその観点を発表 4,仲間分けとその観点を発表する。 | | | | | させる。 | | | | |る 5,仲間分けをしたグラフの特 5,それぞれの仲間のグラフの特徴を | ・共通点,相違点について特 | | | 徴を考え発表させる。 | 考え,まとめ,発表する。 | 徴を考えさせる。 | | | | ・a〉0のとき,右上がりである | ・考えたことを数多く発表さ | | | | ・a〈0のとき,右下がりである | せる。 | | | | ・y=axのグラフは原点を通る | ・机間巡視をし,個別指導す | | | | ・aの絶対値が大きいとグラフの | る。 | | | | 傾きが急になる。 | | | | | | ・aの絶対値が小さいとグラフの | | | | | | 傾きがゆるやかになる。 | 25 | | +−−+ | +−−−+ | 見つ 6,y=axのグラフの特徴を 6,y=axのグラフの特徴をまとめ | ・教科書を使って,まとめる | ける | まとめさせる。 る。 | 10 | | +−−+ | +−−−+ | | | まとめ−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | 表す | ・a>0のとき,右上がりである。 | | 5 | | +−−+ | | +−−−+ | | | ・a<0のとき,右下がりである。 | | | | | | ・y=axのグラフは原点を通り,直線である。 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | まと 7,授業のまとめをする。 7,今日の学習したことについて学習 | ・数名を発表させる。 | める | | シートに感想等をまとめる。 | | | | 8,次時の予告をする。 8,次時の学習内容を知る。 | 5 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−+  (3)評価   @ 進んで仲間分けをしたか。   A 自分たちで観点を決め,仲間分けができたか。   B y=axのグラフの特徴を自分のことばでまとめることができたか。