印刷用紙:B4縦 1ページの行数:69 1行の文字数(半角で):112                     中学校第1学年 社会科学習指導案                              期 日  平成5年9月 日〜9月 日                              生 徒  1年A組 40名(男子21名 女子19名) 1、題材名 「身近な地域の歴史」 2、単元名 「古代の東北と中央政府」 3、題材について[省略] 4、生徒について[省略] 5、指導について[省略] 6、指導計画  [省略] 7、本単元の計画  (1)単元のねらい   ・古代の東北地方の状況と朝廷の進出の過程を通して、朝廷の東北地方支配の意図を理解させる。   ・律令に基づく朝廷の全国支配は、次的に行われたことを理解させる。  (2)単元指導展開案 +−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段 階| 学習内容 |    学   習   活   動    |   留 意 点、資 料、そ の 他   | +−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |第1時|・志波城跡 |・志波城跡についての資料を見る      |・復元想像図の絵(TP1)        | |   |      |・資料についての説明を聞き、志波城跡の概要|・国府の復元写真(TP2)        | |導|課|      |を知る                  |・概要の要点〜803年、今の盛岡市太田(雫| |入|題|      |・疑問に思ったり、これにかかわって調べてみ|石川の段丘)に、政庁(今の官庁〈県庁〉にあ| | |把|      |たいことを出す              |たる)及び軍事基地として築かれる     | | |握|      |                     |・課題を整理する             | | | |  +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  | | | |  | 奈良時代から平安時代にかけて、朝廷が東北地方を武力を用いてまでも、支配しようとしたのは|  | | | |  |なぜだろう                                       |  | | | |  | 1 当時の東北地方に住む人々の生活の様子や産業を通して、朝廷が東北地方を支配しようとし|  | | | |  |  たわけを探ろう                                   |  | | | |  | 2 当時の東北地方には、どのような人々が住んでいたかを通して、朝廷が東北地方を支配しよ|  | | | |  |  うとしたわけを探ろう                                |  | | | |  | 3 朝廷の支配のしくみを通して、朝廷が東北地方を支配しようとしたわけを探ろう     |  | | | |  | 4 当時の朝廷と東北地方の関係を通して、朝廷が東北地方を支配しようとしたわけを探ろう |  | | | |  +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  | | | |      |・各自の課題を設定する          |・記述にあたっては必要性、興味・関心、価値の| | | |      |・各自がとらえた今日の学習の意義を自己評価|観点から自己評価させるようにする     | | | |・学習の必要|票に記入する               |(評価票1を用いる)           | | | |性、価値  |・それぞれの意義を発表し、互いの活動を確認|                     | | | |      |する                   |                     | +−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |展|課|      |・課題について予想し、どのように調べればよ|・深入りはせず、必要と思われる資料は与える| |開|題|      |いかの検討をつける            | 資料1〜古墳、奈良、平安時代のエミシ社会| | |追|・古代東北の|・資料をもとに調べる           |    の様子              | | |求|産業    |(1)課題1にかかわって〜資料1・2・4・| 資料2〜エミシの農耕と古墳       | | | |・エミシ社会|               5・(3) | 資料3〜記録に残されているエミシ    | | | |のしくみ  |  ア 定住的な農耕村落が形成されていたこ| 資料4〜東北地方の産業         | | | |・朝廷のエミ|   とがわかる             | 資料5〜諸国の特産物          | | | |シ観    |  イ 一定のまとまりを持った集団が形成さ| 資料6〜古代の東北地方と朝廷とのかかわり| | | |・律令のしく|   れていたことがわかる        | 資料7〜東北地方にきずかれた城柵    | | | |み     |  ウ 金、馬、鉄等の特産物に恵まれていた| 資料8〜律令のしくみ          | | | |・東北の古代|   ことがわかる            |                     | | | |城柵    |(2)課題2にかかわって〜資料3(1・2)|・調べた内容をノートにまとめさせる    | | | |・征夷の経過|  ア 資料から野蛮人、あるいは未開地域の|・各課題ごとの留意点           | | | |・朝貢の実態|   人々といったマイナス面の印象(敵対的|(1)課題1にかかわって〜東北地方が朝廷に| | | |      |   な見方)を読み取ることができる   |  とっても魅力的な地域であったこと、及び| | | |      |  イ マイナス面の印象は朝廷が征夷の理由|  それが特産物のみではなく、しっかりした| | | |      |   付けのためのものであることを理解する|  生産基盤の上に成り立っていた社会のため| | | |      |  ウ 勇猛果敢な人々、あるいは豊かな自然|  であることに留意する         | | | |      |   といったプラス面からの考え方(好意的|(2)課題2にかかわって〜同じ資料でも、見| | | |      |   な見方)ができる          |  方によって、異なる解釈が可能なことに気| | | |      |(3)課題3にかかわって〜資料8     |  付かせる               | | | |      |  ア 支配のしくみは律令によっていること|(3)課題3・4にかかわって〜律令支配が一| | | |      |   を指摘し、律令支配の特色がわかる  |  気に全国に及んだのではないことに留意す| | | |      |  イ 天皇(朝廷)中心とした公地公民によ|  る                  | | | |      |   る直接支配、租庸調の税や労役による負|                     | | | |      |   担、役所のしくみ(中央省庁と国郡里制|                     | | | |      |   による地方支配)がわかる      |                     | | | |      |(4)課題4にかかわって〜資料6・7   |                     | | | |      |  ア 東北地方に置かれた役所(国府又は城|                     | | | |      |   柵)の設置年に違いがあることがわかる|                     | | | |      |  イ 支配に対して抵抗があったことを指摘|                     | | | |      |   する                |                     | | | |      |  ウ 朝廷とつながりを持っていた人もいた|                     | | | |      |   ことがわかる            |                     | |−−−|−−−−−−|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| |第2時|      |・調査結果をまとめ、発表する       |・発表者数は時間との兼ね合いによるが、なる| | | |      |・発表を聞き、自己評価票に他者の調べ方や考|べく多く発表させる            | | | |      |え方が自分とどのように違うかを記入する  |・教師も調査結果を発表する        | | | |      |                     |・記入は聞きながら行う、メモ程度でよい  | | | |      |                     |(自己評価票2を用いる)         | +−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |終|課|・方法の比較|・調査結果から学習内容をまとめる     |・学習プリントに整理(TPで確認)    | |末|題|・よりよい学|・思考過程、学習過程を振り返り、自己評価を|・歴史的事象をとらえる視点として、推移的、| | |解|び方    |行う                   |空間的、因果的見方、考え方に留意し、他者と| | |決|・歴史的事象|・他者の調査と比較し、よい点を確認する  |の調べ方、考え方の違いではそのよいと思った| | | |をとらえる視|                     |点を中心に評価する            | | | |点     |                     |(自己評価票2、3を用いる)       | +−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  ※資料作成使用文献:「古代の蝦夷」工藤雅樹、「蝦夷」高橋崇            「日本書紀ー景行天皇四十年紀ー」、「歴史群像シリーズ〜藤原四代」            「甦る埋蔵文化財 ー遠野路からのメッセージー」(埋蔵文化財展図録)埋蔵文化財センター 他