印刷用紙:A4縦 1ページの行数:45 1行の文字数(半角文字で):92 数学科学習指導案 日  時  平成 7年 11月 17日(金) 1校時 場  所  北上市立和賀東中学校 2年A組 教室 指導学級  2年A組 男子19名,女子16名,計35名 指 導 者  教 諭 齋 藤 三 男 1.単元名  第6章 『三角形と四角形』 1節 三角形の性質  3 直角三角形の合同 2.単元設定の理由  (1)教材について    図形学習の基本的なことについては既習内容であり,基本的なことを根拠としながら,仮定から   結論を導く演繹的な推論についても学習してきている。ここでは,いろいろな三角形や四角形の性   質を調べることを通して,演繹的な推論の仕方の経験を深めるとともに,一般的な形式で記述でき   るようにさせることが中心である。二等辺三角形や平行四辺形は,図形学習全体にかかわる基本的   な図形であり,また,数学的にきれいで興味深い性質を持っている。二等辺三角形の底角が等しい   ことは小学校で十分に学習されており,平行四辺形・正方形・長方形・ひし形などの性質も既に学   習済みの内容である。 そこで,ここでは,このように既習の内容を題材として,論証のしかたを   学ぶことに主眼を置きたい。  (2)生徒について    日常生活の中で,厳密さ・全体の体系はそれほど意識されないが,論証に似た議論は盛んに行わ   れている。個々の意見の主張にもそれなりの論理があり,数学学習においても理由を口頭で述べさ   せればかなりきちんとした論理の展開を行う生徒も若干いる。しかし,そのことを整然と記述する   ということになると多くの生徒はあまり慣れてはいない。また,用語などの知識も不足しており,   直感に頼る生徒が多い。そこで,口頭による説明を重視し,しだいに一般的な形式で記述できるよ   うにさせていきたい。 3.単元の目標 (1)二等辺三角形についての用語や定理・定義の意味を理解する。 (2)二等辺三角形の性質を理解し,それを用いることができる。  (3)定理の逆の意味について理解する。  (4)直角三角形の合同条件について理解し,それを用いることができる。  (5)三角形の内角の二等分線の性質について理解する。 4.指導計画  (1)二等辺三角形の性質・・・・・3  (本時1/3)  (2)定理の逆・・・・・2  (3)直角三角形の合同・・・・・2.5  (4)基本問題・・・・・0.5 5.本時の目標  ・二等辺三角形の辺や角に関する用語がいえる。  ・二等辺三角形の性質(二等辺三角形の底角は等しい)を理解し,それを用いることができる。 6.本時の評価  (1)二等辺三角形の性質に興味を持ち,それを証明しようと努力しているか。【関心・意欲・態度】  (2)三角形の合同条件を用いて底角が等しいことを証明することができる。また,定理を理解し,     それを用いて三角形の角度を求めることができる。【知識・理解&表現・処理】 7.本時の展開 段階 学 習 活 動 主 な 支 援 評価方法及び留意点 1,二等辺三角形とはどんな ・いろいろな二等辺三角形を ・いろいろな二等辺三角形 導  三角形なのか考える。  用意し二等辺三角形の特徴 (紙を切り抜いた模型数種) がわかりやすいようにする。 入 2.「2辺が等しい三角形を ・定義の意味がわかるように  二等辺三角形という」と約  する。  束することを知る。 (8) 二等辺三角形の2角が等しいことを説明してみよう。 3.二等辺三角形を紙に書く。 ・コンパスと定規による作図。 ・コンパス,定規,はさみ, ・ 白い薄手の用紙(コピー???) ・ ・ 4.△ABCで,AB=AC ・∠B=∠Cの確かめはどん 関心・意欲・態度】  ならば ∠B=∠C を確か  な方法でもよしとする。  二角が等しいということに  める。 A A ・補助線を見つける伏線とし 関心を持ち,確かめようと  て,等しい辺が重なるよう しているか。    (??) → に折らせる。   展 B C B C 5.頂角, A ・できるだけ生徒から引き出  底辺,底  すようにする。 角の用語 頂角 を知る。 底角 B C 底辺 ・△ABCで,AB=AC ・△ABC で, AB=AC ならば ∠B=∠C を用 ならば ∠B=∠C を用語 語を用いて表す。  を用いて表せるようにする。 開 6.三角形の合同条件を用い ・口頭による説明を重視し,そ 【関心・意欲・態度】  て底角が等しいことを証明  れをわかりやすく記述する。 二等辺三角形の性質に興味  する。 ・補助線は,頂角の2等分線 を持ち,それを証明しよう (1) AB=AC の ?ABC をかく。  中線のどちらでもよしとし, と努力しているか。 (????) (2) 仮定と結論を明らかにす  どちらで証明してもよい。 る。 A A (3) 合同になりそうな三角形 。。 【表現・処理】   をつくる。 三角形の合同条件を用いて (4) ?ABD??ACD を証明し, 底角が等しいことを証明す   ?A=?Cを導く。 B   C B ‖ ‖ C ることができたか。(????) M M   ・適切な助言を与える 7.二等辺三角形の底角の性 ・二等辺三角形の底角の性質 ?知識・理解&表現・処理?  質(定理)を用いて三角形  を定理として扱うことを強 定理を理解し,それを用い  の角度を求める。  調し,定理を使うことの良 て三角形の角度を求めるこ   (学習プリント)  さや必要性に気づかせるよ とができたか。 (??・??) (35)  うにする。 8.二等辺三角形に関する用 ・本時の学習を振り返り,用 ・時間があれば直角二等辺 終  語,底角の性質をまとめる。  語・定理をまとめさせるよ 三角形の定義も扱う。 うにする。 末 (家庭学習課題を確認する) ・定理を使って問題を解こう (7) 9.次時の予告 とする意欲を高める。