印刷用紙:B4縦 1ページの行数:57 1行の文字数(半角で):114   −−以下 指導案本文−−   第1学年学級活動(進路)指導案   日 時:平成8年11月1日(金)2校時 学 級:1年A組 男子13名 女子17名 合計30名 指導者:菊池 春夫 1.題材名  『自分を知ろう』 2.題材設定の理由 (1) 題材について    進路の学習をすすめていくうえで,自己理解の分野は欠くことのできない重要な内容を含んでいる。しかし,中学1年   生の段階で,自分というものを客観的・総合的にとらえるということは一般に困難といえる。自分の長所や短所を含め,自   分自身がよくわからないという生徒も多い。それは,これまで意図的な『自己理解』についての指導を受けた経験のない   ことや,生徒の発達段階からしても当然のことであろう。    そこで,進路にかかわって自分を知ることの必要性やその方法・内容等を生徒たちに理解させることが必要である。    本題材は,進路指導における自己理解の導入でもある。誰もがすばらしい個性をもっており,お互いの個性を認め合う   なかで自分の良さも理解できるようにさせたい。そして,自分の特色をつかみ,のばすことから,将来の職業に生かして いこうとする意欲や態度を身につけさせたい。また,明日からの中学校生活に目的意識を持ち,各自が努力目標を明確に   し,自分を成長させていけるよう指導や援助をしていきたい。 (2) 生徒の実態 学級の雰囲気は明るく,男女とも協調性がある。リーダ−的な動きができる生徒が多く,周囲の生徒も比較的協力的である。   話し合いの際には,全体的に話し手の内容をよく聞こうとする姿勢が見られるが,発表する立場になったとき個々における   意思の伝達の仕方については指導を継続しているところである。(挙手の仕方,声の大きさ,発言内容の構成の仕方等)。   将来の進路に対する意識は,年間の指導計画に沿って徐々に高まってきている。入学当初の漠然としたとらえかたをして   いた生徒が大半を占めているという状態からは脱したといえる。 以下の表は,9月下旬に行った進路希望調査の結果明らかになった生徒たちが将来希望している職種の一覧である。 +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | 保母・保父 4名 | 公務員 1名 | 美容師 3名 | 教師(養護教諭含む) 2名 +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | 獣医 2名 | 福祉関係 2名 | 自動車整備士 2名 | ウエータ-・ウエイトレス 2名 | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | スポーツインストラクター  2名 | 病院関係 1名 | スポーツ関係    1名    プロスポーツ選手 1名 +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | 建築士 1名 | 消防士 1名 | 事務員 1名 | アナウンサー 1名 | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | アニメ関係 1名 | 声優 1名 | 漫画家 1名 | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 以上のように生徒たちは自分の将来の職業について何らかの希望をもっている。5月上旬にも同様の調査を行っているが,   これまでの進路学習や9月上旬の職場訪問等を経て希望する職種が以前と異なる生徒は30名中17名と目立つ。中学卒業後の   進路については全員が以前と同様に高校進学と回答している。この件については,全ての家族において生徒と保   護者の意見が一致している。しかし,将来の希望職種については,一致しているまたはやや一致している家族は30家族中13   家族に留まっている。 その要因としては,子どもの将来の進路について家族内での話し合いの機会がまだ十分ではないという   こととか,生徒自身が将来の進路を考えるときに,保護者と比較して現実面より夢や可能性に重点をおいたとらえかたをして   いるということ等が挙げられると思われる。 3.指導目標 (1) 人にはそれぞれ個性があり,個性と職業は密接な関係があることを理解させる。 (2) 自己理解の内容や方法を理解させる。 (3) 現在の希望職業と照らし合わせて,自己の課題が分かり,その改善に努力する姿勢を養う。 4.指導計画 (1) 『級友の長所』について記入する用紙を配布。記入後,翌日持参の指示。 10/23(水) 帰りの会 (2) 人と個性                          10/24(木) 学級活動・・・・・・・1時間 (3) 『級友の長所』についてのまとめを学級に掲示。       10/28(月) 帰りの会までに (4) 『自分についてのまとめ』ができる用紙を配布。一部記入後,翌日持参の指示。 10/30(水) 帰りの会 (5) 『自分の特色』の授業進行についての打ち合わせ(班長会)。 10/30(水) 放課後30分 (6) 自分の特色(2時間扱いのうちの1時間目)      10/31(木)  学級活動・・・・・・・1時間 (7) 『自分の特色』の授業進行についての打ち合わせ(班長会)。    10/31(木) 放課後30分 (8) 自分の特色(2時間扱いのうちの2時間目) 11/1(金) 学級活動・・・・・・・1時間(本時) (9) 『学習の記録』を通しての励ましや進路相談を通してアドバイスするなど進路学習の意欲づけ。 適宜 5.本時の目標  (1) 自分の特色から,自分をのばすための改善点をつかませる。 (2) 希望職業と関連づけて,今後の自分の努力目標を持たせる。 6.本時の指導 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 段階 | 学習内容・生徒の活動 | 教師の支援 | 評価活動 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |課 | | | | |題 1.開会 ・班長会(6人)が中心となって進めることがで|・班長会を中心に会の前 | |を 2.班長会から |きるよう事前に指導しておく。 | 半の流れをスムーズに | |つ | ・会の目的と進め方の説明を聞き,本 ・隊形を事前に決めておくよう指導しておく。| 進めることができたか。| |か | 時の課題をつかむ。 ・学習課題の紙板書を事前に用意させる。 |・学習課題を確認できた | |む | | | か。 | 5分 | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | +−−+−−−−−−+ 自分の改善点を発表しあい,互いに自分の今後の努力目標をもとう。 +−−−−−−+ | | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | | | | |+−−−−−−−−−+| | 3.発表・意見交換 ・前日に記入用紙を配布しておき,記入後持参 |・自分の特色を適確につ | |み | ・自分の改善点について発表すると |するよう指導しておく。 | かんだうえで,自分の | |ん | ともに,互いに級友の自己理解や自 ・全員に発言の機会が与えられるように配慮す| 改善点を記入用紙にま | |な | 己分析の現状を知る。 |る。 | とめることができたか。 | | | |+−−−−−−−−−+| |で | ・客観的な視点からアドバイスやは ・自主的に発言できるような雰囲気をつくる。 |・自分の改善点を前向き | |考 | げましの言葉を与える。 ・発表の仕方(声の大きさ,文章表現等)につい | な態度で発表すること | |え | |てその場で改善させる必要がある場合は指導| ができたか。 || | | | |+−−−−−−−−−+| |る | |する。 |・発表の仕方は適切か。 | | | ・黒板書記が要点を模造紙に記入できるよう事|・興味を持って級友の発 | | | |前に指導しておく。 | 表を聞き、温かな気持ち| 25分 | | | でアドバイスをしているか。 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | 4.努力目標のまとめ・発表 ・机間指導 |・自主的に発表しようと | | | ・希望職業と関連づけて個々の努力 ・自主的に発表できるような雰囲気をつくる。 | しているか。 | | | 目標をまとめ,幾人かが発表し,互い |場合によっては各班ごとに発表者を出しても| | |自 | の決意を知る。 |らうよう班長会に指導する。 | | | | | |+−−−−−−−−−+| |分 5.班長会から ・班長同士での打ち合わせをさせ,話の内容を |・班長会のまとめが本時 | |の | ・班長会による会全体のまとめの話 |確認してから発表させる。 | の目標に迫っているか。| | | | |+−−−−−−−−−+| |も | や、授業にのぞむ学級全体の態度に | | | |の | ついての評価等を聞く。 | | | |と 6.先生から ・会の進め方,会への参加態度を評価する。 | | |す | ・将来のために自分を高めていこうとする姿勢| | | | | |+−−−−−−−−−+| |る | |や意欲を評価する。 |・級友の努力目標や進路 | | | | |意識の現状を知り,互い | | | ・『学習の記録』の感想欄に本時の授業の感想をに建設的な感想を持つ|| | | |家で書いてくるよう指示する。 |ことができたか。 || | | | |+−−−−−−−−−+| 20分 7.閉会 ・次の学習内容の予告をする。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+                                                         7.本時の評価  (1) 自分の特色について理解を深め,自分の改善点をつかむことができたか。  (2) 将来の希望職業と関連づけて自分の努力目標を持つことができたか。 1年学活(進路)学習プリント 自分の特色  1996,10,31 11,1 1年 組 番 +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | 自分が思うこと | 資料や体験から |友人,家族,先生からみて| +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |行| | | | |動| | | | |や| | | | |性| | | | |格| | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | | | |生| | | | |活| | | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |仕| | | | |事| | | | |の様 | | | | 子 | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |人き | | | |とあ | | | |のい | | | |つ方 | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | | | |学| | | | |習| | | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | | | |身| | | | |体| | | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |趣特 | | | |味技 | | | |や| | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 自分の改善点(自分を伸ばすために直していきたいこと,心がけたいことなど) 1,行動や性格について 2,生活面について 3,仕事ぶりについて 4,人との付き合い方について 5,学習面について 6,身体面について 7,趣味や特技について 自分の今後の努力目標 + 自分の希望職業は           −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | | 自分の特色や改善点を学んでみて −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | | これからの具体的な努力目標は −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+