岩手県立総合教育センター研究集録(2001)


互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方に関する研究

−自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動をとおして−

盛岡市立桜城小学校 教諭  近 藤 澄 江


T 研究目的

 学級は、児童にとって生活や学習の場であるが、考え方や感じ方などにおいて異なる児童の集まりである。学級において、児童は他の児童との感じ方や考え方の対比をとおして互いの違いに気付き自分に対する理解を深めていく。また、児童は他の児童から認められているという思いをもつことによって、精神的な安定感をもち、互いに成長していこうという気持ちをはぐくんでいく。児童にとって学級は、生活や学習の場をとおして、自分をみつめたり他の児童とかかわったりするなかで、望ましい人格形成をしていく場となる。
 学級における児童の実態をみると、小集団で一緒に活動することはできるものの、生活や学習の場において他の児童の考えやよさに着目し、そのよさを認めていこうとするところまでは育ってはいない。このことは、児童が他の児童のよさに気が付かなかったり、自分との差異を受け止めていこうとしたりするところまでは意識が高まっていないことによるものと考えられる。また、指導の面からは互いのよさを気付かせるような場の設定と指導を意図的に行っておらず、他の児童から自分のよさを認められて嬉しいという満足感を味わう経験を十分にもたせることができなかったことが考えられる。
 このような状況を改善していくためには、学級の生活や学習のなかに、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の場を設定し、互いの感じ方や行動の仕方のよさに目を向けさせ、それを伝え合わせることをとおして、他の児童と自分との相違に気付き、他の児童のよさを理解し、尊重し合うという、互いに認め合う意識を育てていくことが必要である。
 そこで、この研究は、学級の生活や学習活動に自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動を取り入れることによって、互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方を明らかにし、小学校における学級経営の充実と向上に役立てようとするものである。

U 研究仮説

 小学校の学級経営において、生活や学習のなかに、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の場を設定し、互いの感じ方や行動の仕方に目を向けさせ、伝え合わせれば、他の児童と自分との相違に気付き、互いのよさを理解し、尊重し、互いに認め合う意識をもった児童が育つであろう。

V 研究の内容と方法

1 研究の内容
 (1) 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての基本構想の立案
 (2) 互いに認め合う意識を育てる学級経営にかかわる実態調査及び調査結果の分析と考察
 (3) 自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動についての指導試案の作成
 (4) 指導実践及び実践結果の分析と考察
 (5) 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についてのまとめ

2 研究の方法
 (1) 文献法   (2) 質問紙法   (3) 指導実践

3 授業実践の対象
 盛岡市立桜城小学校 第4学年1学級 27名(男子13名、女子14名)

W 研究結果の分析と考察

1 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての基本構想

(1) 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての基本的な考え方

ア 互いに認め合う意識を育てる学級経営のとらえ方

(ア) 互いに認め合う意識を育てる学級経営の意義
 
学級は個と個が互いに影響し合う場である。個と集団のかかわりは、個人の学習や生活への意欲に大きく関連する。児童は、学級のなかで他の児童から自分を受け入れてもらい分かってもらったり、期待されたりすることによって、自分への理解が深まり存在感が生まれる。これによって、互いに理解し認め合い、ともに成長することができる。このように互いのよさや相違を認め合う意識を育てる学級経営の意義は、学級集団のなかで個をかかわらせていくことにより、一人一人が生かされ、自分に対して自信をもたせたり自己の存在感をもたせたりすることにある。

(イ) 互いに認め合う意識のとらえ方
 意識とは、表情や身振り、言葉つき、考え方などの態度に結び付いていく心のはたらきである。意識を高めていくことなしには、積極的に何かをしようという気持ちや態度、物事をやり遂げる力を育てることはできない。したがって、児童の互いに認め合う意識を育てていくことは、互いに認め合う態度や能力の育成につながると考える。
 互いに認め合う意識は、児童が自分のよさを他に発信したり、他の児童のよさや自分のよさを受信したりすることを繰り返していくことによって成立する意識である。認め合うという行為が成立しているとき、そこにかかわる個人の内面では、他の児童に対する意識と自分に対する意識がはたらいている。これを、「自分を認める意識」と「他の児童を認める意識」と考えた。本研究では、この「自分を認める意識」「他の児童を認める意識」に着目し、意識の変容をとらえていく。
 また、互いに認め合う意識の構成要素を【表−1】のようにとらえ研究を進めるものとする。

(ウ) 「互いに認め合う意識を育てる過程」のとらえ方
 互いに認め合う意識を育てるための学級経営を進めるにあたって、児童に課題を設定させ活動のねらいと見通しをもたせる「課題の設定と把握」、課題の解決の方法を考えさせ解決に向かって活動させていく「課題解決活動」、一連の活動の評価を交流させ新たなねらいをもたせる「まとめ」の三つの段階を「互いに認め合う意識を育てる過程」と考える。

イ 自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の仕方

(ア) 「よさ」のとらえ方
 「よさ」とは、児童の一人一人のもので、「その人らしいところ」や「考え方の素晴らしさ」であり、自分からみて「自分で自分を好きになれるところ」「自分で誇りに思えるところ」でもある。このように、一人一人の表現の仕方や感じ方は、個人の内面のはたらきによって違いがあるということを前提にしている。また、活動のなかでよさをとらえるとき、結果のよさだけにとどまらず、活動の過程にも目を向け、個人内でとらえた個の伸びに着目していくことが重要である。

(イ) 自他のよさを見取る視点のとらえ方
 「見取る」とは、児童の心の動きや行動について共感的に把握していくことである。「よさを見取る視点」は、活動のねらいとして設定した内容である。児童が、生活や学習のなかで他の児童のよさや自分のよさを見取るとき、他の児童の言動をよりどころにして評価できるように、学級経営のなかで、教師が「よさを見取る視点」を児童に対して意図的に具体的に示していくことが重要である。
 「よさを見取る視点」を設定することにより、児童は生活や学習において、「いつ」「だれが」「どんなことをした」ということを、自分や他の児童の具体的な姿でみていくことができる。生活のなかでは活動のねらい、学習のなかでは学習活動のねらいに即して、下の四点を「よさを見取る視点」として児童に与える。これまであまり他から認められてこなかった児童でも、他の児童からよさを取り上げてもらったり、自分でよさに気付いたりできるように、多くの場から見取らせていく。また、教師は、児童のつぶやきなどの背景を探ることで、よさを見取らせるために支援していくようにしたい。

 評価活動における「よさを見取る視点」
@ ねらいに照らし合わせたときの、活動をとおして分かったこと
A ねらいに近付いたり近付くのに役立った、自分の考え
B ねらいに近付いたり近付くのに役立った、友達の考え
C ねらいに照らし合わせて、深まっていった自分の考え

(ウ) 「自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動」の手だて
 本研究では、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の手だてとして、次の三点を設定する。

 自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の手だて
手だてA :自他のよさを見取る視点を取り入れる
手だてB :互いの感じ方や行動の仕方のよさに目を向けさせる
手だてC :互いの感じ方や行動の仕方のよさを伝え合わせる

(2) 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての基本構想図
 これまで述べてきた互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての基本的な考え方に基づいて、その基本構想図を次ページ【図−1】のようにまとめた。

2 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての実態調査及び調査結果の分析と考察
 互いに認め合う意識を育てる学級経営についての基本構想に基づいて、「自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動」を進めるうえでの課題を把握するために、自己評価の経験及び発表意欲にかかわる実態について調査問題を作成し、7月中旬に調査を実施した。児童の実態調査の結果、明らかになった課題は次の四点である。

ア 活動の課題意識を明確にもつことができる手だてが必要であること
イ 活動の過程に着目できるような評価の視点を段階的に与える工夫が必要なこと
ウ 自分の考えを積極的に伝えたいと思えるような手だての工夫が必要なこと
エ 互いに伝え合うことのできる場の工夫が必要なこと

3 自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の指導試案作成

(1) 自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の指導試案作成の観点

 活動についてのねらいを明確にして、活動に対する見通しをもたせること
 自己評価や他の児童が見取ったよさに着目した評価をとおして、活動を振り返ることの満足感を味わわせること
 話し合い活動では自分の考えに自信をもって話すことができるように、学級の雰囲気作りを考え、支援していくこと
 評価の方法として、話し合いの他に評価カードを活用して評価の視点を与え、自他のよさを考える場を設定すること

(2) 自他のよさを見取る視点 を取り入れた評価活動の指導試案
 指導試案作成の観点に基づき、指導試案を【図−2】のように作成した。指導試案のなかの太字はよさを見取る視点にかかわる手だて、丸枠は伝え合うことにかかわる手だてである。

(3) 検証計画
 基本構想をもとに、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の指導試案の妥当性について、【表−2】のような検証計画を設定して分析を行う。また、互いに認め合う意識の状況を検証するために、【表−3】のような評価規準を設定して分析を行う。

 質問紙や評価の記述内容を分析するにあたり、児童を実態調査から下の三つの型に分類して、意識の変容状況の傾向をみることとする。
  ・a型(振り返りの経験が多く、発表することが多い)
  ・b型(どちらかというと振り返りはするが、発表は少ない)
  ・c型(どちらかというと振り返りの経験は少なく、発表も少ない) 
 さらに、個人の意識の変容を分析することは変容の過程をより細かくとらえていくうえで、有効であると考える。そこで、本研究において、上記の三つの型より、典型的な抽出児を四名あげ、その意識の変容過程について、検証内容から総合的に分析することにする。そして、社会科及びスピーチ(学習場面)、朝の会・帰りの会(生活場面)の三つの活動と児童の意識の変容状況のかかわりについて考察する。

4 指導実践及び実践結果の分析と考察

(1) 指導試案に基づく指導実践
 指導実践で行った活動は、4年生の社会科「火事をふせぐ」(全9時間)、スピーチ「もしもまほうがつかえたら」(全5単位時間)、朝の会・帰りの会(全9日間)である。
 社会科は、多様な学習活動をとおして消防の工夫や安全な暮らしについて考え、新聞作りの形で学習をまとめた。活動では、個やグループでの活動などの学習形態を工夫し、新聞作りをとおして多くの交流する場面を取り入れた。また児童が学習の目的意識や課題意識をもって取り組みながら自他のよさを見取るのに適した1単元の学習である。スピーチはモジュラー方式による時間設定で、15分を1単位時間として週に3回設定し、年間をとおして継続する活動である。自分の考えを他の児童の前で話し、話を聞いた児童は受け取ったことに対して反応を返すという互いのやりとりが活動として行われる。このことからも、自他のよさを見取るのに適した1単位時間の活動である。朝の会・帰りの会は、朝の会で1日の流れの生活全体を見通してねらいをもち、このねらいに対して活動したことを帰りの会で振り返ることができる。帰りの会の振り返りは、視点にそって自他のよさを見取るのに適した一日の活動である。
 ここでは、上記三つの指導実践のなかからスピーチでの実践をとりあげ、児童の活動と互いのよさを見取る視点を取り入れた評価活動とのかかわりにそって考察する。

ア スピーチ「もしもまほうがつかえたら」の1単位時間の実践
 スピーチ「もしもまほうがつかえたら」のねらいは「例示の仕方を工夫しよう」である。その実践について、児童の活動と振り返りについて手だてとのかかわりにそって、以下のようにまとめる。太字は手だてにかかわる事項である。

イ 5単位時間の流れ(省略)

(2) 互いに認め合う意識の変容

ア 全体の意識の変容状況

(ア) 事前・事後調査(四肢選択)の結果
 右の【表−4】は、自他を見取る視点を取り入れた評価活動をとおした指導の事前と事後の変容についてχ2 検定(変化の検定)を用いて表したものである。この結果から認知、受容、承認・尊重にかかわる項目で有意差が認められた。この理由を次のように考える。
 「認知」にいては、活動のねらいとしてよさを見取る視点を与えたことにより、児童は具体的に自分と他の児童との相違に気付くことになり、相違を一人一人のよさとして認めていこうとする意識が高まったものと考えられる。
 「受容」については、他の児童の相違を理解することにより、相違をよさとして自分のなかに取り入れようとする児童が増えたことは、学級の成員相互によさを認め、全体の向上心が高まったためと考えられる。
  「承認・尊重」については、自分や他の児童のよさを認めたり、大切に考えたりする児童が増えたことが分かる。このことは、他の児童から具体的な場面を取り上げてよさを示されることから、自分のよさを確認したり発見したりできる児童が増えたためであると考えられる。

(イ) 事前・事後調査(記述)の結果

 【表−5】は、事前・事後調査の記述式の回答について、前述した【表−2】の評価規準を用いて分析し、全体的にどのように意識が変容しているかを把握したものである。予め、児童を学習場面における振り返りの経験や発表の経験についての実態調査の回答もとにして、a型(振り返りや発表の経験が多い)、b型(どちらかというと振り返りはするが、発表は少ない)、c型(振り返りや発表の経験が少ない)に分類し、意識の傾向をみたものである。結果をみると、【表−5】に示したように、各設問とも互いに認めていこうと強く意識していっている傾向がうかがえる。
 「認知」については、自他の相違に目を向けることに関する記述から、他の児童の言動について広くとらえていこうとする意識の高まりがうかがえる。記述には、新聞作りやスピーチ、朝の会や帰りの会のなかでみつけた他の児童のよさについて具体的に記述しており、よさに目を向ける手だてが児童に有効にはたらいたことがうかがわれる。また、c型の児童は、どちらかというと変容の幅は小さく、他の児童との相違に気付いてきているところではあるが、共感的にとらえるまでの認知には至っていない傾向にある。
 「受容」ついては、自分が他から認められているという意識に関する記述から、全体的な高まりがみられる。これは、児童が評価活動のなかで、具体的によさを認めている言葉を受け取ったからであると考えられる。a型の児童の伸びが比較的大きいのは、発言回数が多く、他の児童からよさを認められやすいためと考えられる。
 「承認」については、他の児童のよさを認めている場面に関する記述から、他の児童の活動の過程に着目していることがうかがわれる。また、相手の内面を思いやる記述も事後調査に多くみられたことは、多面的によさをみていこうとする意識の表れであるととらえる。全体的にb型の児童の変容が大きい傾向にあるのは、これまでの活動を振り返る経験が生かされ、記述に表れたものと考える。
 「尊重」については、他の児童に具体的によさを伝えていこうとする記述から、具体的な場面をとらえてよさをみていこうとする児童が増加していることが分かる。これまで発表経験が少ないc型の児童の意識は、伝え合う場をとおして、自分のよさを伝えられることの満足感を味わったり、自分の考えを他の児童に伝えていくことの楽しさを感じたりすることによって、高まったものと考えられる。また、記述からは、他の児童を大切にしたり感謝したりしようという意識への変容がうかがわれる。
 前の設問に続いて、a型の1名がマイナス傾向の変化を示しているが、消極的な性格と事前の意識の高さがかかわっているものと考えられる。事前・事後調査の記述以外の場では、プラス傾向にあり、この児童の全体的な傾向として、認め合う意識が高まっているものと思われる。

イ 抽出児の活動と変容状況
 個人の意識の変容を分析することは変容の過程をとらえていくうえで、有効であると考える。そこで、前述の三つの型から強いマイナス傾向が表れていた四名を抽出した。これらの児童の変容は、共通項をみていくことによって、学級全体の児童の傾向を示すものととらえる。ここでは、c型の児童Sの例から、【表−6】により検証する。

 Sの自分のよさを認める意識がプラス傾向に変容する契機として、他の児童によるよさの賞揚があげられる。また、よさを見取る視点として活動の過程にも着目させることで、結果だけではなく、個人の伸びを認めていこうとする意識が表れていることがうかがわれる。 
 Sは進んで発表することが少ない児童ではあるが、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動を重ねていくことによって、よさを見取ることについて自分の考えをもって互いによさを伝え合うようになっている。このことは、自分のよさを受容しながら自信をもってきたためと考えられる。

5 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についてのまとめ
 互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方について、「 成果として考えられること 」と「 課題として考えられること」の二点についてまとめることにする。

(1) 成果として考えられること

活動のねらいを設定し自他のよさを見取る視点を与えることは、自他の実態を把握し個のよさに着目することに役立つこと。
評価活動によりとらえた自他のよさを、カードや付箋紙、発表という形で伝え合うことは、自他の考え方や行動の過程や努力に気付くことにつながること。
自分のよさに気付くことは個人のなかに喜びをもたらし活動の意欲をもたらすこと。
学習や生活の様々な場面で獲得したよさを見取る視点は、学級経営のなかに相互にかかわりをもちながら生かされ高められていくこと。
互いのよさを見取る視点を取り入れた評価活動をとおして、「認知」「受容」「承認・尊重」の意識が高まったこと。

(2) 課題として考えられること

伝え合う場合において、考えを出し合って交流して深めていく工夫が必要であること。
活動の場面において、自分のよさを自覚させたり自信をもたせたりするために、時間を保証したり活動形態に工夫がさらに必要であること。

 以上のことにより、伝え会う場面における深め方や活動における形態については、さらに工夫が必要であるが、学級経営において、自他のよさを見取る視点を取り入れて、児童が学習や活動を振り返り互いに伝え合う評価活動は、互いに認め合う意識を育てるうえで効果があるものと考えられる。

X 研究のまとめと今後の課題

1 研究のまとめ
 この研究は、学級の生活や学習のなかに自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動を組み入れることによって、互いに認め合う意識を育てる学級経営の充実と向上に役立てようとするものである。そのため、互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についての基本構想に基づき、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動を組み入れた指導試案を作成し、指導実践を行った。そして、この指導実践の結果に基づき、指導試案の妥当性を検討し、互いに認め合う意識を育てる学級経営の進め方についてまとめることができた。

2 今後の課題
学級経営の多くの場を機能的に関連付けながら、互いに認め合う意識の変容状況をさらに指導実践をとおして検討していく必要がある。また、自他のよさを見取る視点を取り入れた評価活動の期間や実施の仕方について、さらに工夫していく必要がある。

【主な参考文献】
石田 恒良編 「子どもの評価」 教育開発研究所 2001年
平井文雄編著 「新しい学級経営の条件−当面の課題と実践の要点」 学陽書房 2000年


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