印刷用紙:B5縦 1ペ−ジの行数:41 1行の文字数:76 <<学  習  指  導  案>>                               指導者 稲森藤夫 1.日時      平成6年9月28日(水)3校時 2.対象生徒    2年6組 男子25名 女子0名 合計25名 3.主題      単振動 4.主題の位置づけ  教科書では単振動を、次のように説明している。「半径A[m]の等速円運動をし ている物体からX軸に下ろした垂線の足(正射影)Qは、X軸上を原点Oの両側に距 離A[m]の範囲内で往復運動(振動)をする。一直線上のこのような振動を単振動 という。」  しかしながら最初に単振動の指導で大切なのは、なぜ物体は振動するのかを「力」 と「慣性」の観点から理解することである。次に具体的な単振動の例を取り上げ、こ れらの運動が、等速円運動をする物体(の射影の運動)と一対一に対応している事実 を、実験やシミュレ−ションから、生徒達に気づかせることである。その後で、数式 的取扱いに入っていくべきであろう。 このような考え方に基づき、本時ではまず、生徒に落体の運動などをコンピュ−タ の画面上で再現させた後、自由にコンピュ−タを操作することで、「力」と「慣性」 を生徒に疑似体験させる。その後で振動が起きる条件をコンピュ−タシミュレ−ショ ンによって発見させることにした。 5.使用教材  数研出版 高等学校四訂版物理、ワ−クシ−ト、シミュレ−ション         実験器具 6.本時の目標 振動条件を発見し説明できる。 7.指導過程 +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−+ | | 学習内容   | 学 習 活 動 |時 間| 留意点  | |−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−+ |導|慣性の復習 |前時のビデオ教材で観察した無重| |必要であれば| | | |力状態における物体の運動を想起|10 |前時に用いた| |入| |する。 | |ビデオ教材を| | |運動の第一法則|運動の第一法則と無重力状態にお| |再び鑑賞する| | | |ける物体の運動を対応させる。 | |。(約4分)| |−|−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−+ | |力と運動 |<力と運動(2)>のシミュレ−| |左記既習事項| | | 鉛直投射 |ションを、ワ−クシ−トに沿って| |をコンピュ−| |展| 水平投射 |操作し、数値をマウス操作で入力| |タ画面に再現| | | 斜方投射 |し、いろいろな運動を画面上に再| |させることで| | | 等速度運動 |現する。なお、入力した値はワ−| |シミュレ−シ| | | |クシ−トに必ず記入する。 | |ョンの操作に| | | | | |慣れる。 | | | |<生徒による自由試行> | | | | | |一直線上で力の大きさを一定に保| |机間巡視 | | | |ち、質量の大きさを変えて慣性を|30 | | |開| |疑似体験する。 | | | | | |マウスを操作することでいろいろ| | | | | |な運動を画面上に作り出す等。 | | | | |振動条件 |<振動条件>シミュレ−ションを| |生徒に何が目| | | |用いて、下記の振動条件を発見す| |的なのかしっ| | | |る。 | |かりと把握さ| | | |(1)物体がつりあいの位置から| |せる。 | | | |ずれたときに、それを元へ戻そう| | | | | |とする力が働くこと。 | |生徒を観察す| | | |(2)物体がつりあいの位置へ戻| |ることで、達| | | |ったときに、その点を通り過ぎる| |成状況を把握| | | |慣性があること。 | |する。 | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−+ | |本時のまとめ |どのような条件を入力して種々の| |生徒が発表し| |ま| |運動(鉛直投射、水平投射、斜方| |た条件を入力| | | |投射、等速度運動)を実現したか| |し、運動をス| | | |を生徒が発表する。 | |クリ−ン上で| |と| | |10 |全員で確認す| | | | | |る。 | | | | | |教師が振動条| |め| | | |件をスクリ−| | | | | |ン上に再現し| | | | | |まとめる。 | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+−−−−−−+