印刷用紙:B4縦  1ページの行数:63 1行の文字数(半角で):78          小学部6学年ぽぷら組「遊びの指導」指導案                       日 時:平成元年8月30日(水)                           2校時 (9:35 〜10:15)・                       場 所:築山(本校校庭)                       指導者:佐 藤  文 円(T1)                           杉 本  明 子(T2) T 題材名     輪  ┘・┐ころがして遊ぼう┘・┐  U 題材設定の理由   このような実態を受け,ぽぷら組の「遊びの指導」は,「〜で遊ぼう」というめあ  てや目的を持って参加し,特定の遊具を使って,みんなでかかわり合いながら楽しく  一時を過ごすことをねらって指導を進めている。・・・・・・・・・  ・本題材として取上げた「輪」は,まわす,ころがす,くぐる,投げるなど遊びとし  ては主に自ら目的的に操作して楽しむことを必要とする題材である。また,「順番に  やる」「交代しながら遊ぶ」ということや,お互いの様子を見合ったり,声を掛合う  など一人で遊ぶより多くの人とかかわりあって取組むことのほうがより楽しめる題材  であり,目的的に物に働きかけつつ友だちとのかかわりをもたせていく上では適切な  題材であると考える。今回は主に「ころがす」ということを取上げ,幅の広い輪(タ  イヤ,電線用ドラム等)を準備し,斜面を利用しての遊びをメインにして,内容を発  展させていきたい。   展開するにあたっては,みんなで力を合せなければ取組めない教具や,交代しなが  ら取組んだり見て楽しむことができるような場の設定を工夫し,一つの輪にみんなで  かかわって遊ぶように指導を組立てていきたい。また,教師は集団の一員となって共  に遊びを楽しみながら集団や個に働きかけていくよう心がけたい。・・・  ・この題材全体を通しては,以下のような工夫を図って行く。・・  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・音の出るスロ−プやジャンプ台を準備し,コ−スに変化や・  ・        ・ 抵抗を持たせ意欲を喚起し活動の持続を図る。・・・・・・  ・教材,教具の工夫・・様々な大きさ・幅の輪を用意し,興味をひきつけるともに・ ・・・・・・・・・・・・みんなで力を合せて転がすように活動を促す。・・・・・・  ・        ・・「スタ−ト合図機」やゴ−ルゲ−トを準備し簡単なル−ル・  ・        ・ を守らせるようにする。               ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・広いスペ−スを確保し,ダイナミックな輪の動きを楽しめ・ ・・場の設定の工夫・・ るようにする。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・新しい教具を提示するときには,見えないようにしておく・ ・・・・・・・・・・・・休んだり,友だちの様子を見る場をはっきりさせる。・・・ ・・・・・・・・・・・・リ−ダ−となる にまず取組ませ,他をさそ・ ・・・・・・・・・・・ わせる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・教師の働きかけ方・・取りかかりが遅く,行動の緩慢な ・・・の工夫・・・・・・な間を取り,無理が生じないように配慮する。・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・個々の「題材」への関心や見通しの深まりに応じて,遊ば・ ・・・・・・・・・・・ せる,遊ぶ,遊ばれるというかかわりをもって働きかける・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・授業展開(流し方)・自由な活動から統制した活動へと学習活動の流れをおおよ・・ ・の工夫・ ・・・・ そ一定にし,繰返す。・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・その他の工夫・・・・準備や後始末の手順を一定にし,継続,反復する。・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ V 指導目標 ・1 色々な輪をころがして遊ぶ。 ・2 「交代」や「順番」など簡単なきまりに従って,友だちや教師と一緒に遊びを楽   しむ。         遊びの指導 指導マップ(ぽぷら組 題材「輪」) W 指導計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・     活    動    内    容・・・・・・・時 数・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・第1次・色々な輪をころがしてみよう。・・・・・・・・・・・・・・・4・・・ ・・・・・・・・各種の輪を斜面や整地の上をころがして遊ぶ。・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・第2次・力を合せて輪をころがしてみよう。・・・・・・・・・・・・・4・・・ ・・・・・・・・大きな輪を友だちや教師と一緒にころがして遊ぶ。・・(本時1/4)・ =E   ・ ・順番を守ったり,交代しながら取組む。      ・     ・ пE・・пE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・пE・・・・ 印刷用紙:B4縦  1ページの行数:63 1行の文字数(半角で):76 Y 本時の指導  1 本時の指導に当たって   ・子ども達はこれまでタイヤやブロックの輪等を使ってころがして遊ぶ楽しさを   味わい,音の出るスロ−プや自然な斜面を利用したりして自在に操るようになっ   てきている。また,「スタ−ト合図機」を使ったことにより築山の上からみんな   で一斉にころがそうという気持ちも見られてきた。   ・本時は,指導計画の第2次の最初の時間である。これまでは,一人で一つの輪   をころがしての取組みが中心であったが,本時からはみんな(複数)で一つの輪   をころがして遊ぼうということにねらいを置いて指導していきたい。   ・そこで,まず子ども達が見たことがない大きい輪(ドラム)を準備し,授業の   流れに区切りをつけ,それを提示し,教師がころがして見せることによって「や   ってみたい」と動機づけることを大切にしたい。そのために,輪(ドラム)を色   鮮かに装飾し,音が出るようにした。また,より強い期待感を抱かせるように子   ども達に見えないようにしておき提示するようにした。   ・その上で,最初に跳付くであろう にやらせ,「一人では斜面を   上げれない(ころがせない)」ということに気付かせみんなで力を合せていくよ   うに働きかけていきたい。  ・チ−ムティ−チングを進めていくに当たっては,全体的な指示はT1が出し授業   を進めるが,実際の活動場面では十分に声を掛合いながら二人で共に集団や個に  働きかけ楽しい雰囲気を作り出していくようにする。なお,移動を伴う活動の時   には,特に に対して,T1は手招きをし,T2が側での補助を受持つようにす   る。また,輪(ドラム)を斜面の上からころがすにさいしては,安全に配慮しど   ちらかが下にいて子ども達に働きかけるようにする。       ・・・・ ・2 本時のねらい ・・(1) 共通のねらい・・・ ・・・・ 大きい輪(ドラム)が,斜面をころがる様子を見て楽しむことができる。 ・・・・ 友だちや教師と一緒に力を合せて,大きい輪(ドラム)をころがすことが     できる。 3、本時の展開                                                                               +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+--------------------------------+---------------+ |  活動および内容(分) |   主な予想される児童の動き  |       指導上の留意点・指導の手立て       |     評 価 の 観 点    |  教 具 等 | +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+--------------------------------+---------------+ | 1、準備する      |                 | ・自分の名前が表示してある輪を運ぶようにさせる。   | ・所定の場所に進んで行き、輪を築山| ・ブッロクの輪| |             |                 |                            | にころがしていこうとしたか。   | ・音のでるスロ| | 2、築山で自分の輪をころ|                 | ・輪をころがして上げる場所を守らせるようにする。   |                  |  ープ    | |  がして遊ぶ      | :斜面の途中で止まってし | :先に築山に上がっていっている O・K 等に援助に| ・輪をころがしたり、輪の動きを見た| ・スタート合図| |             | まうだろう。          | 行かせる。                      | りして楽しんだか。        |  機     | |             |  :斜面を上がれずにいるだ |  :Tが援助し一緒に上げるようにする。     | ・友だちと同じ活動に取り組んでいた| ・ゴールゲート| |             | ろう。             |                            | か。               | ・風船    | |             |   :輪をころがそうとせず、 |   :輪の上にうつぶせに乗せゆらしたり、ころがる輪| ・合図に従ってころがそうとしていた|        | |           (10)| ぼんやりしているだろう。    | を追いかけさせたりして楽しさを味わわせるようにする。 | か。               |        | +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+---------------------------------+        | | 3、集まる       |                 | ・所定の場所に自分の輪を移動させる。         | ・好奇心を持った表情や行動を示した|        | |             | :取りかかりが遅く、|  :十分に間を取り、待ってあげるようにし、| か(何かが始まるという期待を感じ取|        | |             | 時間がかかるだろう。      | みんなで励ましの声がけをする。            | らせることができたか)。     |        | |           (5) | :集まる場所がわからずじ|   に手をつながせ一緒に移動させる。|                  |        | |             | っとしているだろう。      | ・T1 は、子どもとともに行動し、T2 の動きに注目させ、|                  |        | |             |                 | 期待感を持たせるような働き掛けをする。        |                  |        | +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+---------------------------------+        | | 4、示範を見る     |                 | ・T2 は、子ども達に声をかけながら輪をころがして登場す| ・T2 の動きや、提示された大きい輪| ・ドラム(大)| |             |                 | る。                         | やその動きに関心を持ってまなざしを|        | |             | :輪に目を向けずに|   :個別的な声がけ、指差しをして注意を向か| 向けたか。            |        | |           (5) | いるかもしれない。       | せる。                        |                  |        | +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+---------------------------------+        | | 5、力を合わせて大きい |                 | ・元気よく一斉に輪を取りに行かせるようにしたい。   |                  |        | |  輪(ドラム)をころがす| :自分達だけでやろ| :  を誘って一緒に取り組| ・大きい輪をころがすとき、歓声や、|        | |             | うとするだろう。        | むよう言葉かけをし、どこに手をやり力を合わせればよいか| 笑顔、真剣な表情が見られたか。  |        | |  ・教師と一緒に交代しな|                 | それぞれの子どもにはっきり指示するようにする。    | ・大きい輪をころがしたり、手を掛け|        | |   がら        |   :輪の大きさにおど|   :友だちの取り組みや、輪のころがる様子を| たりして一緒に移動することができた|        | |             | ろき、取り組むことに尻込するだろ| 十分に見させた上で、教師と一緒に、やってみるよう促す。| か。               |        | |  ・自分達でみんな一緒に| う。              |                            |                  |        | |             |                 | ・T1 は「交代」や指示をはっきり示し、子どもとともに活| ・子ども達がバンザイや手を打ち合わ|        | |             |                 | 動し、やりとげたことを賞賛する。           | せたりしたか。          |        | |             |                 | ・T2 は主に斜面の下に位置し、ころがす方向やゴールを示|                  |        | |             |                 | すようにする。又、見ている子ども達に、安全に留意しなが|                  |        | |             |                 | らころがってくる輪に注意を向けさせる。        |                  |        | |             |                 | ・最後に自分たちだけで取り組むよう促し、教師は、声がけ|                  |        | |           (17)|                 | のみにとどめ、やりとげさせるようにしたい。      |                  |        | |             |                 | ・やりとげた時は、大いにほめ満足感を味わわせたい。  |                  |        | +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+---------------------------------+        | | 6、かたづける     |                 | ・T1 は、前にいて方向を示し、T2 が後ろにいて取り組も| ・子ども達の顔に汗が出ていたか。 |        | |             |                 | うとしない子どもを補助するようにし、みんなで運ばせるよ| ・楽しかったという表情が見られた |        | |           (3) |                 | うにする。                      | か。               |        | +-----------------------+-------------------------------+---------------------------------------------------+---------------------------------+--------------+