印刷用紙:B5縦 1ページの行数:42 1行の文字数(半角で):76 中学部3年 生活単元学習学習指導案 日 時 平成3年10月18日(金) 9:20〜10:25 場 所 中学部3年2組教室 対 象 中学部3年 校外実習グル−プ (男子5名 女子4名 計9名) 指導者 及川道子(T1) 斎藤道幸(T2) 畠山明子(T3) 1 単元名 「職場実習」 2 単元設定の理由 中学部では、3年生の生徒全員を対象に、年2回6月と9月に職場実習を行って いる。実習先は、事業所や授産施設、作業所、校内等であるが、働くことに意欲を もって取り組むことができる生徒から、日常生活に援助を要する生徒までと個人差 が大きいので、生徒の実態によって実習先を決め、事前・事後指導は、主に校外実 習グル−プと校内実習グル−プに分けて実施している。 校外実習グル−プは、1組4名(男子2名、女子2名)、2組2名(男子1名、 女子1名)、3組2名(男子1名、女子1名)、重複学級1名(男子1名)の計9 名である。対象の生徒は、日常生活面においてはほぼ自立しており、コミュニケ− ションもとれ、前期にも同じ授産施設や作業所等で実習している。個人差はあるが 学校での学習をはじめ、家庭や施設の生活を通して、みんなで協力しあって行動す ることや働く態度等をある程度身につけている。また、前期の職場実習以降、後期 の職場実習に対する期待感や意欲もふくらんできており、日常生活の様子をみても 場をふまえた挨拶ができるようになったり、根気強く物事に取り組むことができる ようになった生徒もみられる。 職場実習は、これまで生徒一人一人が身につけてきた物事に取り組む態度や意欲 を発展させていくことのできる良い機会であり、社会のきびしさを学ばせる場でも ある。単に、働くことだけでなく、社会のル−ルに従うこと、交通機関の利用のし かた、金銭の使用、人とのかかわり方等を学ぶなど、様々な要素が含まれており、 最も効果的に学習できる単元である。 本時は、前期の実習とかかわりをもたせながら、今回の実習で学んだことを役割 分担により、みんなで協力しあって発表させると共に、教材・教具の使用を多く取 り入れ、一人一人が興味をもって楽しく学習に参加できるように取り組ませたい。 指導にあたっては、実習内容の発表だけにとどまることなく、学習中の態度も本時 の学習内容の一つとしてとらえたい。さらに、この単元を通して身につけたものを 一層充実・発展させ、今後の学校生活の中においても生かせるように指導していき たい。 3 目標 @ 学習を通して、社会のル−ルやきびしさを知らせると共に体験を広める。 A みんなで協力して仕事をしたり、最後までやり通す根気強さを養う。 B 返事や挨拶がしっかりできるようにさせる。 4 指導計画(14時間 本時11・12/14) +---------+------------------------------------------------+----------+ | 小単元 | 主 な 活 動 内 容 | 時 間 | +---------+------------------------------------------------+----------+ | 職場実習| ・実習についてあらましを知る。(合同) | 1時間 | | の準備を| 期間、実習先、仕事の内容、服装、持ち物 等 | | | しよう +------------------------------------------------+----------+ | | ・実習の具体的内容、実習先までの経路、きまり、実習| 1時間 | | | 日誌の記入方法を理解する。(実習先別) | | | +-----------------------------------------------+-----------+ | | ・努力目標を決める。(実習先別) | 1時間 | | | 前期の実習の反省、後期の実習の努力目標 | | | +-----------------------------------------------+-----------+ | | ・努力目標を発表する。(合同) | 1時間 | | | ・実習の心得を理解する。(合同) | | | | ねらい、返事や挨拶のしかた、態度 等 | | +---------+-----------------------------------------------+----------+ | 職場実習| ・盛岡市民福祉バンク (4名) | 2週間 | | へ行こう| ・盛岡市立しらたき学園 (2名) | | | | ・(株)ファッション カタオカ (3名) | | | +-----------------------------------------------+ | | | ・校内工場 (11名) | | +---------+-----------------------------------------------+-----------+ | 職場実習| ・実習のVTRを見る。(合同) | 1時間 | | のまとめ+------------------------------------------------+-----------+ | と反省を| ・お礼の手紙を書く。(実習先別) | 5時間 | | しよう | 校外実習グル−プ | | | | ・実習内容のまとめと反省をする。(実習先別) | | | +------------------------------------------------+-----------+ | | ・グル−プ報告会をする。 | 2時間 | | | | (本時) | | +------------------------------------------------+-----------+ | | ・全体報告会をする。(合同) | 2時間 | +---------+------------------------------------------------+-----------+ 5 本時の指導 @ 本時の目標 ア みんなの前で、大きな声で発表する。 イ 友だちの発表に関心を示し、他の実習先の様子を知る。 ウ 返事や挨拶、動作をきちんとする。 A 生徒の実態、本時の個人目標 (別紙) B 本時の展開 (別紙) C 評価 ア みんなの前で、大きな声で発表することができたか。 イ 友だちの発表に関心を示し、他の実習先の様子を知ることができたか。 ウ 返事や挨拶、動作がきちんとできたか。 印刷用紙:B4横 1ページの行数:57 1行の文字数(半角で):190 5−(2)生徒の実態、本時の個人目標 5−(3)本時の展開 +-----+-------------------------+---------------------------------------------+-------------------------------------------------------+---------------+ | 段階| 学 習 内 容 | 学 習 活 動 | 教師の働きかけと指導上の留意点 | 教材・教具 | +-----+-------------------------+---------------------------------------------+-------------------------------------------------------+---------------+ | 導 | 1 始めの挨拶 | ・挨拶をする。 | ・当番の生徒を前に出し、元気に挨拶させる。 | | | 入 | | ・当番以外の生徒は注目して挨拶をする | | | | | 2 前時の学習内容の想起 | ・前時の学習内容を思い出す。 | ・実習先毎に実習のまとめをしたことを思い出させる。 | | | 5 | 3 本時の学習内容の確認 | ・本時の学習内容を知る。 | ・校外実習グル−プで、それぞれの実習先の仕事内容を発表し、| | | 分 | | | 他の実習先の様子もお互いに学習することを知らせる。 | | +-----+-------------------------+---------------------------------------------+-------------------------------------------------------+---------------+ | | 4 実習内容の発表 | ・「盛岡市民福祉バンク」で実習した生徒4人は | ・生徒4人を前に出して並ばせ、元気に挨拶させる。 | | | | @ 盛岡市民福祉バンク | 前に出て挨拶をする。 | | | | | | | ・資料を渡す。(T1) | ・移動黒板 | | | | ・役割分担に従って発表する。 進行---- | | ・資料 | | | ア 実習先の説明 | <実習先の説明> | ・役割分担に従い、みんなにわかるように、大きな声で発表させ | ・指示棒A | | | | 資料を持つ。 | る。 | | | | | 指示棒を使って説明する。 | | | | | | 説明に沿って、移動 | ・発表を聞いている生徒には、発表者の方を注目させる。 | | | | | 黒板に貼ってある絵カ−ドを指示棒で | | | | | | 指す。 | ・上手にできた時は賞賛し、自信をもたせる。 | | | | イ 実習内容の発表 | <実習内容の発表> | | | | | | 資料を持つ。 | | | | | | 指示棒で文字を指しながら発 | | | | 展 | | 表する。 | | | | | | 発表に沿って、指示 | | | | | | 棒で写真を指す。 | | | | | | ・資料を黒板に貼る。 | ・黒板の左端に資料を貼るように指示する。 | | | | | ・実際に、みんなの前で仕事をする。 | | | | | | 身じたくをする。 | ・帽子・軍手を身につけさせ、準備が整ったかどうかを確認して| ・帽子 | | | | | から仕事をさせる。 | ・軍手 | | | | <紙の仕分け> | ・準備とあとかたづけは、全員にさせ、紙の仕分けは代表として| ・シ−ト | | | | 床にシ−トを敷く。 | にさせる。他の生徒3人はしゃがませ、様子を | ・箱(4) | | | | ばらまかれた新聞紙や雑誌類を一番紙と | 見せる。 | ・新聞紙 | | | | 二番紙に分類する。 | ・やり終えたら他の生徒に確認させ、間違いがあれば に直| ・雑誌 | | | | かたづける。 | させる。 | | | | | <空き缶つぶし> | ・仕事を始める前に、機械の使い方について注意をし、安全面に| ・空き缶つぶし| | | | 準備をする。(配置図A) | 気をつけるように促す。 | 機 | | | | 空き缶を機械に入れる。 | ・T2は、説明を交えながら生徒に仕事をさせる。 | ・ブロック | | 開 | | 空き缶をつぶす。 | ・T1は、必要に応じて援助をする。 | ・空き缶 | | | | 磁石を使ってアルミ | ・T3は、発表を聞いている生徒に対し、発表者の方へ注目する| アルミ缶 | | | | 缶とスチ−ル缶に分類する。 | ように声がけをする。 | スチ−ル缶 | | | | ・実習で頑張ったことを一人一言ずつ発表--+ | ・前期の実習と比較させながら感想を述べさせる。 | ・磁石 | | | | する。 | | ・質問があれば出させ、答えさせる。 | | | | | ・質問を受けつけ、それに答える。 | | | | | | | ・実際に仕事をやってみたい人がいるかど | | | | | | | うか聞く。 | | ・機械の使い方について注意をし、安全面に気をつけさせる。 | | | | | ・指名された生徒は前に出て身じたくをし | *| | | | | | 仕事をする。 | | ・他の実習先の仕事を実際にやってみた感想を述べさせる。 | | | | | ・発表者は一列に並び挨拶をする。 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | ・道具をかたづける。 --+ | ・実習した生徒4人で、道具を所定の場所にかたづけさせる。 | | | | A 盛岡市立しらたき学 | ・「盛岡市立しらたき学園」で実習した生徒2人 | ・生徒2人を前に出して並ばせ、元気に挨拶させる。 | | | | 園 | は前に出て挨拶をする。 | | | | | | ・資料を移動黒板に貼る。 | ・資料を渡す。(T1) | | | | | ・役割分担に従って発表する。 進行 | | ・移動黒板 | | | ア 実習先の説明 | <実習先の説明> | ・みんなにわかるように、大きな声で発表させる。 | ・資料 | | | | 指示棒を使って説明する。 | | ・絵カ−ド | | | | 説明に沿って、絵を | ・発表を聞いている生徒には、発表者の方を注目させる。 | ・指示棒A | | | | 指示棒で指す。 | | | | | イ 実習内容の発表 | <実習内容の発表> | | | | | | 指示棒で文字を指し | | | | | | ながら発表する。 | | | | | | ・みんなの前で仕事をする。 | ・実習でやった仕事のいくつかをやらせる。 | ・皮 | | | | 仕事の準備をする。(配置図B) | | ・皮細工の作業| | | | <皮のくり抜き・模様つけ> | ・使用する道具や材料を、みんなに見せるように促す。 | ・道具 | | | | | ・T1は、必要に応じて援助をする。 | ・作品 | | | | | ・T2、T3は、発表を聞いている生徒に対し、発表者の方へ注| ・机A | | | | | 目するように声がけをする。 | ・椅子A | | | | | | | | | | ・以下「*」と同じような流れで行う。 | | | | | | | ・やり方について、 に説明をさせる。 | | | | | ・移動黒板の資料を黒板に貼る。 | ・「盛岡市民福祉バンク」の資料の右側に貼らせる。 | | | | | | | | | | B (株)ファッション | ・「(株)ファッション カタオカ」で実習した | ・生徒3人を前に出して並ばせ、元気に挨拶させる。 | | | | カタオカ | 生徒3人は前に出て挨拶をする。 | | | | | | | ・資料を渡す。(T1) | | | | | ・役割分担に従って発表する。 進行 | | | | | ア 実習先の説明 | <実習先の説明> | | | | | | 資料を持つ。 | | ・資料 | | | | 指示棒を使って説明する。 | | ・指示棒A | | | イ 実習内容の発表 | <実習内容の発表> | | | | | | 資料を持つ。 | | | | | | 指示棒で文字を指しながら発 | | | | | | 表する。 | | | | | | ・資料を黒板に貼る。 | ・「盛岡市立しらたき学園」の資料の右側に貼らせる。 | | | | | ・みんなの前で仕事をする。 | ・模型の機械を使って仕事をさせる。 | ・模型の機械 | | | | 仕事の準備をする。(配置図C) | | ・布地 | | | | <接着芯取り作業> | ・T3は、必要に応じて援助をするが、できるだけ生徒の主体性| ・アイロン | | | | 布と芯を機械に入れる。 | にまかせる。 | ・アイロン台A| | | | 機械から出てきた布 | | ・ネ−ムタック| | | | を取って重ねていく。 | | ・机B | | | | <アイロンがけ> | ・アイロンの使い方について注意をし、やけどをしないようにさ| ・椅子A | | | | ネ−ムタッ | せる。 | | | | | クにアイロンをかける。 | | | | 50| | | ・T1は、必要に応じて援助をする。 | | | 分 | | | ・T2は、発表を聞いている生徒に対し、発表者の方へ注目する| | | | | | ように声がけをする。 | | | | | ・以下「*」と同じような流れで行う。 | | | +-----+-------------------------+---------------------------------------------+-----------------------------------------------------------+---------------+ | ま | 5 本時のまとめ | ・本時の学習内容をふりかえる。 | ・本時の学習をふりかえり、頑張った点を誉める。 | | | と | | | ・T2とT3から、本時の学習の様子について話をしてもらう。 | | | め | 6 次時の学習の予告 | ・次時の学習内容を知る。 | ・校内実習グル−プと合同で発表しあい、職場実習の最後の学習 | | | | | | とすることを告げる。 | | | 10| 7 終わりの挨拶 | ・挨拶をする。 | ・元気に挨拶させる。 | | | 分 | | ・当番以外の生徒は注目して挨拶をする | | | +-----+-------------------------+---------------------------------------------+-----------------------------------------------------------+--------------+