印刷用紙:B4横 1ページの行数:44 1行の文字数(半角で):174    小学部5年 国語学習指導案               日 時 平成3年10月18日(金) 2校時                   9:45〜10:25               場 所 小学部5年3組教室                対 象 小学部5年Bグル−プ                   (男子3名、女子2名、計5名)               指導者 阿部 宏子 1 題材名 「おみせやさん」 2 題材設定の理由  本グル−プは、自閉症や自閉的傾向の児童が中心である。「聞くこと」 では教師の簡単な指示を理解することができ、「話すこと」では二語文が 出はじめている児童から、話しことばのない児童までと個人差が大きい。 「読むこと」「書くこと」では、文字に関心をもっており、なぞり書きを 集中してできる児童、ひらがな、あるいはカタカナや簡単な漢字の読み書 きができる児童など、いずれも集中して取り組めるようになってきている  本グル−プの児童は、身振りや音声、簡単な言葉を用いて要求を表現す るようになってきている。しかし、要求したり訴えたりする前に行動に移 してしまい、時には、友達同士で物の取り合いになる場合もある。これは 自分の意思を相手に伝えるにはどのようにしたらよいかわからないために 生じるものと思われる。  ごっこ遊びは、興味・関心の強い楽しい体験や見聞したことを見立てて 再現する活動であり、役割をもった対人関係が含まれてコミュニケ−ショ ンがなされるものであり、実際に役立つ言語活動として発展していくこと ができる。  児童は生活単元学習の「宿泊学習」や「遠足」を通して実際に買い物を 経験し、買い方についての一連の流れをだいたい把握している。そこでお みせやさんごっこを楽しむ中で、お客さんになったりお店の人になったり して、欲しい物を表現し、やりとりをすることにより、人とのかかわり方 や自分の意思を言葉や動作で伝える力を身につけることができると考えて 本題材を設定した。  おみせやさんごっこには、商品の選択、価格、会計など様々な要素が含 まれるが、本題材では特に「応答する力を伸ばす」という意図で、ことば のやりとりに重点をおきながら指導を進めていきたい。さらに実際の店の 雰囲気をつくり、教師も一緒に加わってごっこを盛り上げながら、児童の 話す意欲を引き出していきたい。 3 目標 1)身近な品物の名称を言ったり、カ−ドで示すことができる。   2)身振り、音声、カ−ドや簡単な言葉を用いておみせやさんごっこに必   要な応答をすることができる。     3)簡単な指示を注意して聞き、それに応じた行動をとることができる。 4 指導計画     (13時間 本時 8/13) 次  項   目    主 な 活 動 内 容      時 間 1 いろいろなお店  いろいろな店で売っている物       2 2 買い物の仕方   おみせやさんごっこに必要な言葉     1            おかしやさん             (2)              おもちゃやさん            (2)   3おみせやさんごっこ やおやさん            10(2)(本)            さかなやさん             (2)             ぶんぼうぐやさん           (2)   5 本時の指導 (1)本時の目標  ア 果物や野菜の名称を言ったり、カ−ドで示すことができる。   イ おみせやさんごっこのなかで身振り、音声、カ−ド、言葉を使って   応答ができる。        ウ 指示を終わりまで注意して聞くことができる。      (2)児童の実態、本時の個人目標  (別紙) (3)本時の展開  (別紙) (4)評価  ア 果物や野菜の名称を言ったり、カ−ドで示すことができたか。  イ 身振り、音声、カ−ド、言葉を使っておみせやさんごっこができたか。  ウ 指示を終わりまで注意して聞くことができたか。         6 配置図                             5-(2)児童の実態、本時の個人目標 5-(3)本時の展開                              段階  学 習 内 容     学 習 活 動      教師の働きかけと指導上の留意点    教 材・教 具    1 始めのあいさつ ・S・Yがあいさつをする。 ・はっきりとあいさつできるように声がけを  導                          する。    2 呼名に対する返事・元気よく返事をする。                         入                                                                                                   5 3 学習内容の確認 ・VTRでやおやの様子を見る・席をテレビの前に移動させる。      ・VTR  分                         ・店ではどんな物が売っているか注目させ、              ・やおやでおみせやさんごっこ やおやであることに気付かせる。                      をすることを知る。    ・意欲をもってできるように励ます。      4 八百屋の様子と買・VTRを見てやおやに売って・VTRを一時停止させながら、品物の名称 ・小黒板  展  い物の仕方     いる物の名称を確かめる   を答えさせる。             ・絵カ−ド、文字カ              ・買う時に使われることばを確・VTRを見て文字カ−ドで確かめながら、   −ド(品物)               かめる。          買い物に必要な言葉を確かめさせる。   ・文字カ−ド(こと    5 おみせやさんごっ・やおやさんごっこで客の役を・店の方に移動させ、店にかけてあった布を  ば)  開  こ         する。(店員の役は指名によ とって品物を見せる。                    り交替で行う)      ・最初は教師とS・Yが店員の役になる。                   @店に行き、あいさつをする・他の4名は客の役であることを理解させ、 ・店   25            A欲しい物を選び店員に伝え お金を配る。              ・品物(ニンジン、サツマイモ、                る。          ・勢いよく呼びかけをして、店の雰囲気を盛  ジャガイモ、リンゴ、バナナ等)  分            Bお金を払い、品物と交換す り上げる。               ・絵カ−ド                る。          ・順番を待っている児童にも注目させる。  ・文字カ−ド               Cお礼をして席に戻る。買っ・役割を交替して行う。        ・お金(牛乳ビンノフタ)                た物を机上の箱に入れる。                       ま 6 本時のまとめ  ・買ってきた物を発表する。 ・席を最初の配置に戻し、一人ずつ発表させ  と                          てがんばったことを賞賛する。       め 7 次時の予告   ・次時もおみせやさんごっこを・次時で使われる品物に期待をもたせる。                することを知る。                           10 8 終わりのあいさつ・T・Tがあいさつをする。 ・はっきりとあいさつできるように声がけを   分                          する。