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平成28年度(第60回)岩手県教育研究発表会
確かな学び,豊かな学びをつなぐ
〜次期学習指導要領等を見据えた授業づくり〜

岩手県の教育課題を解決するために,県内各学校及び教育関係機関,岩手県立総合教育センターにおける実践研究の成果を広く教育関係者に公開し,その理解と普及を図り,もって本県の教育の向上に資する。
【テーマ設定理由】
 次期学習指導要領等は幼稚園(幼稚部)が平成30年,小学校(小学部)が32年,中学校(中学部)が33年,高等学校(高等部)は34年度以降に全面実施の予定である。この改訂に向けて,平成26年度に文部科学大臣より中央教育審議会に対しての諮問がなされた。これを受け,同年に中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程特別部会が設置され,平成27年に「論点整理」がまとめられた。この中で各学校及び教員一人一人に「三つの柱」の育成を踏まえた教育課程の編成と主体的・対話的で深い学び「アクティブ・ラーニング」の展開が求められている。これは「何を知っているか」という知識偏重ではなく,「知っていることを使ってどのように社会・世界と関わるか」という活用を重視したものである。また,日本社会を「将来の予測が困難な複雑で変化の激しい社会」と位置付けた上で,育成すべき能力として,(1)主体的な判断、(2)議論を通じて力を合わせること、(3)新たな価値の創造,の3つを提示し,物事を多角的・多面的にとらえる論理的思考のほか,自国文化や異文化への理解を教育することの必要性を強調している。さらに,小学校高学年では英語が教科として本格的に導入され,高等学校においては地歴・公民や理数などの分野で新科目が設けられる見通しとなっている。
 このように新しい学習指導要領の方向性が示されつつある中で,岩手県では平成28年度から「確かな学び,豊かな学びプロジェクト〜一人一人の学力を保障し,豊かな人間を育成する〜」を掲げ,「いわての授業づくり3つの視点」に基づく授業づくりを推進している。「学習の見通し」に沿った主体的・対話的で深い学びを行うとともに,「何ができ何がわかったか」を児童生徒自身が実感できる授業を進めることにより,確かな学びと豊かな学びを目指している。
 本テーマは,今年度からの3年間継続設定とし,特に今年度は「次期学習指導要領を見据えた授業づくり」に焦点を当てた先行的な取り組みについて情報提供し,岩手県内の教職員の共通理解を図っていきたいと考える。
岩手県教育委員会
岩手県立総合教育センター
岩手県小学校長会
岩手県中学校長会
岩手県高等学校長協会
岩手県市町村教育委員会協議会
岩手県教育研究所連盟
岩手県小学校教育研究会
岩手県中学校教育研究会
岩手県高等学校教育研究会
岩手県私学協会
岩手県国公立幼稚園・こども園協議会
岩手県私立幼稚園連合会
岩手県社会福祉協議会保育協議会
岩手大学
平成29年2月9日(木)〜10日(金)
岩手県立総合教育センター,岩手県立生涯学習推進センター
花巻温泉(ホテル千秋閣,ホテル花巻)
岩手教育情報交流ネットからの申込は終了いたしました。
申込みに関わる問い合わせは、事務局(0198-27-2833)までお電話下さい。
■9:00〜12:30 全体会
【開会行事】9:00〜9:30
【講 演 会】9:30〜10:50
「学びを深めるアクティブ・ラーニング(仮)」
京都大学高等教育研究開発推進センター
教授 松下 佳代 氏
【パネルディスカッション】11:10〜12:30
「アクティブ・ラーニングの実際(仮)」
■13:30〜16:30 特設分科会・分科会
花巻温泉会場 13:30〜16:30
  【特設分科会1】「知」
  【特設分科会2】「徳」
  【特設分科会3】「体」
総合教育センター会場13:45〜16:30
  【分 科 会】◇幼児教育/幼小接続
生涯学習推進センター会場13:45〜16:30
  【分 科 会】◇教員の人材育成
花巻温泉
【特設分科会1】
確かな学力(知)
瑞雲(ホテル千秋閣)
13:30〜16:30
【特設分科会2】
豊かな心(徳)
胡四王(ホテル花巻)
13:30〜16:30
【特設分科会3】
健やかな体(体)
亀祥(ホテル千秋閣)
13:30〜16:30
教育センター
【分科会】
幼児教育/幼小接続
大会議室
13:45〜16:30
生涯学習推進センター
【分科会】
教員の人材育成
第1・2研修室
13:45〜16:30

■9:00〜16:30 分科会
花巻温泉会場 9:00〜12:15/13:15〜16:30
総合教育センター会場 9:00〜12:15/13:15〜16:30
生涯学習推進センター会場 9:00〜12:15/13:15〜16:30
  【分 科 会】
◇国語 ◇社会/地理/歴史・公民 ◇算数/数学 ◇理科
◇図工/美術 ◇音楽 ◇体育/保健体育 ◇家庭/技術・家庭 ◇外国語活動/外国語
◇教員の人材育成 ◇キャリア教育 ◇道徳 ◇総合的な学習の時間/小規模・複式指導
◇情報教育 ◇幼児教育/幼小接続 ◇教育相談 ◇特別支援教育
◇いきる・かかわる・そなえる

午前 9:00〜12:15
花巻温泉
【分科会】
01 国語
瑞の間(ホテル千秋閣)
【分科会】
03 算数/数学
胡四王(ホテル花巻)
【分科会】
17 特別支援教育
亀祥(ホテル千秋閣)
教育センター
【分科会】
04 理科
第1研修室
【分科会】
11 道徳
第6研修室
【分科会】
05 図画工作/美術
美術研修室
【分科会】
12 キャリア教育
第3研修室
【分科会】
13 情報教育
第2情報研修室
生涯学習推進センター
【分科会】
09 外国語活動/外国語
スタジオ
【分科会】
18 いきる・かかわる・そなえる
セミナーホール


午後 13:15〜16:30
花巻温泉
【分科会】
01 国語
瑞の間(ホテル千秋閣)
【分科会】
03 算数/数学
胡四王(ホテル花巻)
【分科会】
17 特別支援教育
亀祥(ホテル千秋閣)
教育センター
【分科会】
04 理科
第1研修室
【分科会】
07 体育/保健体育
第6研修室
【分科会】
05 図画工作/美術
美術研修室
【分科会】
14 総合的な学習の時間
/小規模・複式指導
第2研修室
【分科会】
08 家庭/技術・家庭
第2情報研修室
【分科会】
16 教育相談
大会議室
【分科会】
06 音楽
音楽研修室
生涯学習推進センター
【分科会】
02 社会/地理歴史・公民
第1・2研修室
【分科会】
09 外国語活動/外国語
スタジオ
【分科会】
18 いきる・かかわる・そなえる
セミナーホール
  【分科会外部講師】
分科会
講師
所属
特設2(徳)
貝塚 茂樹 教授
武蔵野大学
特設3(体)
竹中 晃二 教授
早稲田大学
国語
西川さやか 学力調査官
国立教育政策研究所
算数/数学
清水 宏幸 准教授
山梨大学
理科
三浦 秀行 主任指導主事
学校教育室
図工/美術
東良 雅人 教科調査官
文部科学省
体育/保健体育
佐藤 豊 教授
桐蔭横浜大学
教育相談
加藤 哲文 教授
上越教育大学
特別支援教育
近藤 武夫 准教授
東京大学
いきる・かかわる・そなえる
山森 光陽 総括研究官
国立教育政策研究所

・・・・・・分科会内容の紹介・・・・・・

◇講演会
 京都大学高等教育研究開発推進センター松下佳代教授をお招きし,アクティブ・ラーニングに関して学修者が他者と関わりながら対象世界を深く学び,これまでの知識や経験と結びつけると同時にこれからの人生につなげていくような学習とはどうあるべきかについてお話しを頂戴し,これからの社会を生き抜く子ども達を育成するにあたり,学習方法の方向性についてご示唆いただきます。
◇パネルディスカッション
 アクティブ・ラーニングの実践として高等学校地歴・公民科「現代社会」授業のダイジェストビデオを視聴し,小学校,中学校,高等学校の各パネリストから授業への感想や日頃の実践について意見を出し合い情報交流します。さらに,京都大学松下佳代教授からご助言をいただき,本県におけるアクティブ・ラーニングの実践と交流を深める場としていきます。
◇特設分科会1「確かな学力」
 岩手県教育委員会では,「確かな学び,豊かな学びプロジェクト」の推進に当たり,学校の組織的対応と諸調査等エビデンスの活用を柱に, 取組を進めてきました。本分科会は,その趣旨に沿った具体的な取組事例の共有と考え方の共通理解の機会と位置付けました。前半の事例発表では, 本年度の「先進実践校」である紫波町立長岡小学校と宮古市立河南中学校,「各種調査等に基づいた学力向上に係る学校全体での組織的な取組」を 推進している県立水沢商業高等学校の実践を紹介します。 後半は,「調査結果から見える課題解決の方策」と題して,エビデンスを基にした校内の 取組について考える機会とします。
◇特設分科会2「豊かな心」
 道徳の教科化に向けて,これから道徳教育をどのように改善・充実を図っていけばよいのでしょうか。本特設分科会では, 文部科学省の方針等の説明,本県の研究指定校である久慈市立長内中学校による実践発表を通して,これからの道徳教育の在り方,「特別の教科 道徳」の 趣旨を踏まえた授業改善の方策等について理解を深めていきたいと思います。 そして,今回の中教審教育課程部会の「考える道徳への転換に向けたワーキンググループ」の委員である武蔵野大学貝塚茂樹教授をお迎えして, 「考え,議論する」道徳の授業とはどうあればよいのか,具体的な指導内容や指導方法,評価等についてご講演をいただきます。
◇特設分科会3「健やかな体」
 本分科会では,学力や豊かな心の支えとなる「健やかな体」に焦点をあて,児童生徒の望ましい生活習慣・運動習慣の定着の意義と, 児童生徒の行動変容を促す指導の在り方について,理解を深める機会とします。 講師に早稲田大学人間科学学術院竹中晃二教授をお迎えし, 児童・生徒の健康行動に関する行動変容について専門的見地から解説いただくとともに,本県の課題である肥満予防に係るご指導をいただきます。
◇国語
 言語活動の充実を図る授業づくりに取り組んでいる各学校の実践発表とともに,教育センターからは所員の授業実践に基づいた 「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善を提案します。さらに,国立教育政策研究所西川さやか学力調査官の講演を通して, 国語科の授業改善について学びを深めていきたいと考えています。
◇社会/地理歴史・公民
 各校種における実践の交流を通して,相互に理解を深めるとともに,日常の授業改善の視点を確認し,そのための方策について 参会者の方々に具体的なイメージをもっていただければと思います。さらに,次期学習指導要領において社会科及び地理歴史・公民科が育成を目指す 資質・能力やそのための授業づくりの在り方について,共通理解を図る場としたいと考えています。
◇算数/数学
 「いま求められる『資質・能力を育成する学びの過程』と『学習評価の充実』の具体像」と題し,山梨大学清水宏幸准教授にご講演いただき, 指導と評価の在り方についてご教授いただきます。10本の研究発表と助言を通して充実した分科会を目指していきたいと考えています。
◇理科
 小学校4校,中学校2校,高等学校1校から,主体的に学ぶ児童生徒の育成を目指した授業改善等についての発表を行います。 また,講演「新しい理科教育の動向」や教育センターからの提案を通して,次期学習指導要領改訂のポイントについて共通理解を図りたいと思います。
◇図画工作/美術
 小・中・高等学校の実践発表と文部科学省東良雅人教科調査官の講演を通して,図画工作科・美術科で育成を目指す資質や能力とは何か, そして資質や能力の育成に根ざした題材の設定や授業はどうあればよいかについて,理解を深める機会とします。
◇音楽
 中学校では鑑賞,高等学校では器楽・創作の内容で,知覚・感受を大切にした生徒の学びを深めていく授業実践を発表します。 また,聴覚支援学校の器楽の実践発表は,特別支援学校のみならず,きめ細かい手立てが他校種の先生方にも大変参考になる内容となっています。
◇体育/保健体育
 体育授業における「オリンピック3つの価値」「パラリンピック4つの価値」等の指導の在り方,保健授業における「思考・判断」の 評価の在り方について,校種の枠を超え,実践発表・協議,桐蔭横浜大学佐藤豊教授による講演を通して考える機会とします。
◇家庭/技術・家庭
 学習指導要領のねらいに沿った家庭科の授業改善と,チームでの技術・家庭科の授業づくりの取組の発表を行います。家庭科,技術・家庭科の 教材展では,教育センター製作の教材と児童生徒作品を紹介します。ぜひ,来年度の実習題材構想にお役立てください。
◇外国語活動/外国語
 児童生徒が主体的にコミュニケーションを図ろうとする授業の在り方に関して,各学校の実践及び各校種間の連携を意識した取組について 発表を行います。また,教育センターからは所員の授業実践をもとにアクティブ・ラーニングを取り入れた授業づくりの在り方について提案します。
◇教員の人材育成
 教職員をどのように育成するか,人材育成に関する先進的な取り組みを小学校2校,中学校と高等学校各1校の校長先生方から発表していただきます。 助言者は,豊富な行政経験に加え,校長経験もお持ちの一関市教育委員会小菅正晴教育長にお願いしております。
◇道徳
 これから,多様な道徳的な課題を一人一人の児童が自分自身の問題と捉え,向き合う「考え,議論する」道徳への転換が求められてきます。 小,中,高等学校の授業実践を通して,どのような視点から授業を改善していけばよいのか,理解を深める場としていきます。
◇キャリア教育
 小学校,中学校,高等学校から先進的な実践事例の発表をしていただきます。後半は,「自校の実践に生かすキャリア教育」と題してグループ 協議を行います。キャリア教育指導者養成研修を受講した先生方をファシリテーターにお願いし,グループ協議により理解を深めたいと考えています。
◇情報教育
 情報モラル教育,教科指導におけるICT活用,遠隔システムを用いた遠隔授業について,それぞれ実践的な研究発表をしていただきます。 発表後は,質疑を通して情報教育のあり方について理解を深め,最後に岩手大学教育学部の田代高章教授から助言をいただきます。
◇総合的な学習の時間/小規模・複式指導
 洋野町立中野小学校の「海洋科」の発表から,豊かな自然や地域の特色を生かした実践のよさについて学びます。 また,小規模校並びに複式学級を有する学校の実践発表から,その成果について理解を深め,日常の授業改善に向けた取組について学びます。
◇幼児教育/幼小接続
 幼稚園・こども園・保育所の実践発表と協議を行います。園の実態や地域の特色を生かした「生きる力の基礎」を育む幼児期にふさわしい生活は どうあればよいか,幼児期に育まれた資質・能力をどのように小学校教育につないでいけばよいのかを共に考える機会としていきます。
◇教育相談
 科学的実証性のある応用行動分析を視座とした児童生徒への適応支援研究の第一人者である上越教育大学加藤哲文教授には, 教育現場での支援の経験をもとに,応用行動分析の考え方と「チームとしての学校」支援の方向性と具体策を講義していただきます。 講義に先立って,「養成コース」長期研修生の実践事例を発表します。
◇特別支援教育
 インクルーシブ教育システムの確立に向けて,小学校,高等学校,特別支援学校の実践について発表を行います。 また,特別支援教育におけるICT活用について,教育センターからの提案と東京大学先端科学技術研究センターの近藤武夫准教授の講演により理解を 深めていく機会とします。
◇いきる・かかわる・そなえる
 震災から間もなく6年が経ち,記憶の風化や復興教育の温度差が懸念されてきています。本分科会では講演・実践発表・パネルディスカッションを 通して,復興教育の理念・意義を再確認すると共に,今後の復興教育の在り方について全県で共有する場として位置づけています。
2017.01.13
開催要項の更新
2016.12.27
特設分科会・分科会内容紹介の情報追加
2016.12.19
特設分科会・分科会会場の情報追加
2016.11.22
開催案内等関係ファイル追加
2016.11.14
「分科会講師」追加/申込み案内追加
2016.10.31
分科会スケジュール公開
2016.08.29
「サブテーマ」「テーマ設定理由」「分科会講師」掲載
2016.07.19
特設Webページ公開開始

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