教育センターニュース第135号 2020.07.17|岩手県立総合教育センターメールマガジン
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135
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[目次]
■1〔研究推進〕令和2年度の研究テーマ及び概要について

■2〔 コラム 〕手作りマスク


[本文]
■1〔研究推進〕令和2年度の研究テーマ及び概要について

【所員の研究】

◎児童が造形的な活動を思いついたり、表したいことを見付けたりする学習指導に関する研究
 -指導の手立てを明確にする題材構想シートの活用を通して-
(担当:教科領域教育)

 小学校図画工作科において、児童が創造的に発想や構想をする学習の充実に資することが目的です。
 表現領域の「ア 造形遊びをする活動」と「イ 絵や立体、工作に表す活動」において、発想や構想に関する事項の指導に当たって必要な手立てを明確にし、教員が題材構想を深めることができる題材構想シートを開発し、それを用いて、児童自らが、創造的に発想や構想をする学習の充実を図る指導の一例を示すことを目指します。


◎新科目「歴史総合」における歴史的な見方・考え方を働かせる学習指導に関する研究
 -生徒が問いを表現し、資料を活用して追究する授業の在り方について-
(担当:教科領域教育)

 本研究は、高等学校地理歴史科の新設科目である「歴史総合」において、生徒が公民としての資質・能力を身に付けるための授業を先行して実践することで、地理歴史科の授業の充実に資することが目的です。
 生徒が系統的かつ総合的に歴史的事象を捉え、課題(問い)を表現し解決する過程を重視する授業展開例及び単元の構想例を示します。併せて、多面的・多角的に考察したり構想したりする際の根拠となる資料を効果的に活用する方策を示すことを目指します。


◎「エネルギーを柱とする領域」の基本的な概念を段階的に身に付けさせる指導の在り方 
 -音の性質について規則性や関係性を児童生徒が見いだしたり、捉えたりする授業づくりを通して-
(担当:理科教育)

 本研究は、児童生徒に「エネルギーを柱とする領域」の基本的な概念を段階的に身に付けさせるために、小・中・高等学校の理科教員が、学習内容の系統性を考慮した授業についての理解を深め、その指導の充実に資することが目的です。
 音の性質において、小・中・高等学校を通じて身に付けさせる基本的な概念及び資質・能力のつながりを明確にし、規則性や関係性を児童生徒が見いだしたり、捉えたりする授業の提示を目指します。


◎高等学校共通教科情報科「情報I」における情報活用能力を育成する学習指導の在り方に関する研究
 -プログラミングによって問題を解決する活動を通して-
(担当:情報・産業教育)

 本研究は、高等学校共通教科情報科における、生徒の情報活用能力の育成に資することが目的です。
 高等学校共通教科情報科「情報I」の内容「(3)コンピュータとプログラミング」において、プログラミングによって問題を解決する学習指導の在り方を明らかにし、情報活用能力を育成するための指導事例を示すことを目指します。


◎「共に学び、共に育つ教育」の充実に向けた授業づくりに関する研究
 -小学校通常の学級と特別支援学級における体育及びパラリンピックスポーツの体験を通して-
(担当:教育支援相談)

 本研究は、体育の授業及びパラリンピックスポーツの体験を通して、「共に学び、共に育つ教育」の充実に資することが目的です。
 小学校通常の学級と特別支援学級において、パラリンピックスポーツの体験を学習活動に取り入れることで、共に運動を楽しみ、個々の多様性を認め、共に学び合う機会を充実させることを目指します。また、体育科(運動領域)において、共に学び、共に育つ体育の授業の指導事例を示すことを目指します。



【長期研修生の研究】

◎中学校理科における、生徒が見通しをもって観察、実験を行う授業の在り方に関する研究
 -自らの考えを基に「課題設定」、「仮説設定」、「検証計画の立案」に取り組むことに着目した指導の充実を通して-
(担当:理科教育)

 本研究は、中学校理科において、生徒が見通しをもって観察、実験を行うために、生徒自らが、課題を設定すること、仮説を設定すること、検証計画を立案することに着目した指導の充実を通して、生徒の主体的な学習の実現に資することが目的です。
 観察、実験の目的意識や問題の解決への道筋を明確にもたせることを指導の手立てとして、生徒が見通しをもって観察、実験を行う授業の在り方の事例を示すことを目指します。


◎自閉症・情緒障がい特別支援学級における教育課程の適切な実施に関する研究
 -教育活動における自立活動の効果的な取組を通して-
(担当:教育支援相談)

 本研究は、自閉症・情緒障がい特別支援学級において、子供が人とのかかわりを円滑にし、生活する力を育てていくために、教育課程に位置付けた自立活動の効果的な取組による授業実践を行い、自閉症・情緒障がい教育の充実に資することが目的です。
 自立活動の考え方を整理するとともに、子供の教育的ニーズに応じた自閉症・情緒障がい特別支援学級の教育課程を類型化し、教育活動全体を踏まえた自立活動の効果的な取組を明らかにすることで、教育課程の適切な実施の事例を示すことを目指します。


◎特別支援学校における障がい種に応じた専門性の向上と指導の充実に関する研究
 -自立活動指導資料(視覚障がい)の作成を通して-
(担当:教育支援相談)

 視覚支援学校において、視覚障がいのある子供の自立と社会参加のために必要な資質・能力を育成するために、視覚障がい教育の専門的な視点をおさえた授業実践を通して、教員の専門性の向上と指導の充実に資することが目的です。
 視覚障がい教育における教員の専門性の要素を明らかにし、専門的な視点や内容等を示した自立活動指導資料を作成するとともに、その資料を活用した授業実践を通して、教員の専門性の向上と充実を目指します。



■2〔 コラム 〕手作りマスク

 新型コロナウイルス感染症の流行により、様々な場面で窮屈な生活を余儀なくされています。
 教育センターでも正面玄関の他、出入り口となるところに消毒液を置き、3密を避けるため、研修講座の受付を携帯端末で行ってもらうなど、感染防止に努めています。所員のマスク姿も日常となり、着用しているマスクも不織布のものだけでなく、様々な模様やデザインの手作りのものがあり、インフルエンザ予防や花粉症対策のグッズから生活必需品に変わってきていることを感じます。
 先日、「夏用マスクを購入しようか。手作りをするとしたらどんな生地がいいか、どんな素材があるのだろうか。」とインターネットで検索していたとき、日本の手作りマスクについて、中国のSNSに上海在住の中国人女性がコメントを投稿しているというサイトを目にしました。その内容は、「日本では小池東京都知事をはじめ、一般の人たちがオリジナルの手作りマスクを着用しており、手作りマスクの輪が広まっている。」ことを紹介したもので、「中国では家庭で裁縫をする習慣がなく、マスクを手作りするという発想に驚いたこと。買えないのであれば作ればいいという発想は、日本に家庭科という教科があり学校で裁縫を習う授業があるからではないか。また、実質的な効果よりも、周囲に迷惑をかけず、お互いが安心できるようエチケットとして手作りマスクをしている姿に、日本人の生活の質の高さを感じる。」というもので、マスクを買えずやむを得ず始めたことが、海外からこのように見えていたことを嬉しく思いました。
 マスクの着用が日常となり初めての夏を迎えます。今年の夏の気温は平年より高いことが予想されています。こまめな水分補給や状況に応じてマスクをはずす他、体から熱を逃がすアイテムなどを利用しながら今年の夏を乗り切りたいものです。



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