教育センターニュース
第52号
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岩手県立総合教育センター
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岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校へ、教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けします。
2011.02.15 お問合せ:ml-maga@center.iwate-ed.jp

[目次]
■1 〔コラム〕 『中一ギャップと県立中学校』
■2 〔刊行物紹介〕「教育研究岩手」第98号発行のお知らせ
■3 〔研究紹介〕幼稚園・保育園においても『園内支援体制』づくりを
■4 〔研究紹介〕授業改善に「校内ネットワーク」の活用
■5 〔担当紹介〕教育相談担当

[本文]

■1 『中一ギャップと県立中学校』

 一昨年、宮崎県の中学校を訪問した際に、中一ギャプについて尋ねてみました。すると、校長先生から、
「4月の指導は、中学生としての生活習慣の確立と家庭学習の習慣化に重点を置いています。新入生の本格的な部活動は5月以降なので、新入生の下校時間が遅くなることはありませんし、運動会は秋なので、運動会にかかわる練習や応援歌練習で新入生が緊張する、疲れるという心配はありません。小学校から中学校への移行は比較的うまくいっていると思います」
といった説明が返ってきました。中学生の家庭学習の時間に大きな差が見られる宮崎県と岩手県。両県には、中学校生活のスタート地点から違いがあると感じました。

 ところで、校長先生の話を聞いて、県立中学校一期生の娘のことが思い浮かびました。娘の中学校生活のスタートは、宮崎県の中学生と様子がよく似ていました。新設ということもあり、本格的な部活動は5月以降だったので、4月の帰宅は早く、さらに、運動会は6月末で高校と一緒ということから、4月、5月に新入生を待ち構える“きつい”応援歌練習も、運動会練習もなかったようです。親には、娘が小学生のまま中学校に通っているように見えました。唯一、悩みの種は、小学校より多い宿題でしたが、帰宅時間が早いので、家庭学習の時間は十分保証されていました。

 宮崎県の中学校と県立中学校、どちらも中学校生活が学習指導、生活指導を中心にゆるやかにスタートしていました。このあたりに、中一ギャプや不登校の解消、学力向上の“鍵”が潜んでいるような気がします。(利)


■2 「教育研究岩手」第98号発行のお知らせ

 教育センターから「教育研究岩手」第98号を発行しました。特集テーマは「岩手が取り組む学力向上」です。

 昨年度2月に岩手県教育研究発表会において、岩手県の教育における最重要課題である「児童生徒の学力向上」の解決を図るため、これからの岩手の教育をじっくりと考える場として、「全体会」を行いました。校種を越え、岩手の教育の現状を共有しながら、「学力向上」を図るため、共に手を携えて取り組むこと、教育行政機関と学校がそれぞれ重視して取り組むことを、それぞれ協議しました。

 なお、本年度の岩手県教育研究発表会のテーマは「真の学力向上をめざして」です。午前の全体会では、昨年度の発表会の成果を受る形で、この一年間に、県内各地で取り組まれた実践が紹介されます。また、午後のシンポジウムでは、家庭学習の在り方と部活動について協議していただく予定です。

 研究発表会の協議を深めるために、ぜひ「教育研究岩手」第98号により昨年度の発表会を振り返って頂ければと思います。

 本号の発行にあたりましては、ご多用のところ快く執筆をお引き受けいただき、 原稿を賜りました皆様、関係各位に深く感謝申し上げます。

 先頃、県内各校に発送しましたので、是非ご覧いただき、特集をはじめとする本号の内容につきまして、各校及び教職員の教育実践・指導のさらなる充実に生かしていただければ幸いです。


  ★教育研究岩手
 http://www1.iwate-ed.jp/kankou/kk_iwate/index.html

■3 特別支援教育の充実を目指し、幼稚園・保育園においても『園内支援体制』づくりを

 支援が必要な幼児の保育を行うためには、担任や保護者の気付きから、幼児の実態把握を行い、具体的な課題や支援方針を明らかにすることが大切です。そして、明らかになった支援方針や内容、家庭との連携の在り方などについて、職員間で共通理解し、保育にあたります。

 そのためには、園内支援体制を整えることが重要です。また、必要に応じて「幼児理解シート」「園内支援体制計画シート」「支援計画シート」「関係機関連携シート」等を活用することをおすすめします。

 平成20年度末に、センターで作成した『支援が必要な幼児の育ち合いを促す保育ガイド ―特別支援教育園内体制づくりをとおして― 』を活用していただきながら、支援の必要な幼児へのよりよい保育につなげていただければ幸いです。


  ★支援が必要な幼児の育ち合いを促す保育ガイド
 −特別支援教育園内体制づくりをとおして−
 http://www1.iwate-ed.jp/tantou/tokusi/tebikitop_tokusi.html

■4 授業改善に「校内ネットワーク」活用してみませんか

 日々の授業改善の手法の一つとして、校内ネットワークの活用に取り組んでみてはいかがでしょうか。もちろん、1時間の授業すべてでネットワークを活用する必要はありません。

 導入・展開・終末のいずれかの場面で、児童生徒がコンテンツを閲覧したり、ディスカッションしたりといった学習活動を行うことで、生徒の興味・関心を高めたり、学習の内容を深めたりすることができます。

 教育センターでは、学習指導の効果を高める「ネットワーク利用モデルプラン」を冊子としてまとめましたのでご活用ください。


  ★校内ネットワークの活用
 http://www1.iwate-ed.jp/tantou/joho/network/index.html

■5 教育相談担当

教育相談担当では、教育相談に関する支援・研修・研究業務を行っています。

◇今教育相談について

 教育相談担当では、学校生活にかかわるあらゆる相談を受け付けています。
  【電話相談】平日の午前9時〜午後5時
  【来所相談】平日の午前9時〜午後4時《要予約》
    児童生徒、保護者、教員に対して相談担当者が1対1で面談し具体的な支援を行います。必要に応じて、学校等への訪問相談も行います。
  【どようび相談】原則として、5月から1月の第2、第4土曜日。《要予約》
    特別の事情により、土曜日でなければならない来所相談のみを受け付けます。


◇随時研修・要請研修のご案内

【随時研修】
 先生方の都合のよい時に教育センターに来ていただき、ご希望の内容で研修を行います。
  〔例〕…「保健室における児童生徒の社会性を育む支援について」
                           (養護教諭対象)
【要請研修】
教育相談に関する各種講義・演習を、県内各地に出向いて実施します。
  〔例〕…「保護者との信頼関係づくり」(小学校校内研)
  「学校不適応生徒の理解と対応」(中学校校内研)
  「グループアプローチの理論と演習」(高等学校校内研)


◇長期研修生研修講座について

 教育相談担当では、「教育相談コーディネーター」を養成するための長期研修生養成講座を行っています。
 〔校種・講座定員〕小・中・県立学校12名
 〔研修内容〕主な内容は以下の通りです。


     
  • 児童生徒個々及び学級集団、学校組織への援助の理論と技法等の専門研修
  •   
  • 面談(来所相談、訪問相談)及び電話相談等の実技研修(事例発表、報告書の作成)
  •  
  • 所属校のニーズに応じた実地研修
  •  
  • 教育センターで実施している基本研修、希望研修の受講

  ★教育相談に関わることで、ご要望やご質問等がありましたら、お気軽にご連絡ください。
  TEL ;0198−27−2714(担当直通)
  FAX ;0198−27−3562(センター共通)
  Mail;sodan-r@center.iwate-ed.jp
  Webページ; http://www1.iwate-ed.jp/tantou/soudan/index.html

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