岩手県立総合教育センター研究集録(2000)


平成12年度 岩手県立総合教育センター 研究集録


No 研 究 主 題 及 び 内 容
12_01
小学校理科「振り子」の学習において児童の主体的活動を促す実験装置の開発に関する研究
−ワンチップ・マイコンを活用した測定活動を中心に−


研究の概要
 この研究は、小学校理科「振り子」の学習において、児童の主体的活動を促すことのできる、ワンチップ・マイコンを活用した時間を手軽に測定できる装置を開発し、これを実験で活用することで振り子の規則性についての理解を深めさせることに役立てようとするものである。
 そのために、‖定値の信頼性が高いこと、∋間を瞬時に提示すること、児童が簡単に扱えることの3つの特徴を持つ実験装置を開発した。そして、この実験装置を活用し振り子の規則性について「感じる」、「考える」、「実感する」という一連の学習活動を行った。
 その結果、児童は主体的に条件を制御しながら繰り返し測定活動を行い、振り子の規則性を発見し、さらにその規則性を生かして意図した周期の振り子をつくることができた。このことから、開発した実験装置は、児童の主体的活動を促し、振り子の規則性についての理解を深めるうえで効果があることが確かめられた。
12_02
小学校国語科における伝え合う力を育てる学習指導に関する研究
−メモに書きとめたことを組み立て、まとめる活動をとおして−
研究の概要
 この研究は、国語科の学習指導において、メモに書きとめたことを組み立ててまとめる活動をとおして、伝え合う力を育てる学習指導の在り方を明らかにし、国語科の学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのため、児童が話の要点や大事な点をメモに書きとめ、書きとめたものを組み立ててまとめ、交流する活動を指導の手だてとし、授業実践をとおしてその有効性を確かめた。研究の結果、児童は話の要点や大事な点に目を向けたり、考えや意見を述べる場において相手意識・目的意識をもって自分の考えを伝えようとしたりすることができるようになった。このことから、本研究の指導の手だてが、伝え合う力を育てるうえで効果があることが確かめられた。
12_03
自ら活動しようとする意識が高まる係活動の在り方に関する研究
−考えを交流し合い、ともに活動を創る「係コーナー」の活用をとおして−


研究の概要
 この研究は、係活動において、考えを交流し合いながら活動を創意工夫し高めていくような「係コーナー」を活用することによって、自ら活動しようとする意識が高まる係活動の在り方について明らかにし、小学校学級活動の指導の充実に役立てようとするものである。
 そのため、「係コーナー」の活用として、「係を決める段階」における取り組みたい係のPR活動、「活動に取り組む段階」における係レターや朝の会・帰りの会での考えを伝え合う活動、「活動をまとめる段階」における活動の成果を認め合う集会活動を取り入れた指導試案を作成し、実践をとおしてその有効性を検討した。
 その結果、児童は、学級生活の充実向上に係活動が役立つことを実感し、他とかかわってさらによりよい活動しようとする姿勢をみせるようになってきた。このことから、本研究の指導の手だては、自ら活動しようとする意識を高めるうえで、効果があることが確かめられた。
12_04
社会的事象の意味を考える力を高める小学校社会科の学習指導に関する研究
−児童自作の映像資料の活用をとおして−

研究の概要
 この研究は、小学校社会科において、児童自作の映像資料の活用をとおして、社会的事象の意味を考える力を高める学習指導の在り方を明らかにし、小学校社会科の学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのため、調べ学習によってわかったことの表し方を臨場感、強調、再生という観点で児童が検討し、自作の映像資料としてまとめさせ、その映像資料を視聴して話し合いを行うという手だてを取り入れた指導試案を作成し、授業実践をとおしてその妥当性を検討した。
 その結果、児童は、社会的事象の特色や相互の関連などについて考えたり、社会的事象の意味を広い視野からみたり考えたりすることができるようになった。このことから、小学校社会科において、児童自作の映像資料を活用することは、社会的事象の意味を考える力を高めることに有効であることが確かめられた。
12_05
論理的に考える力を高める算数科の学習指導に関する研究
−自分の考え方を他と比較して分析する活動をとおして−


研究の概要
 この研究は、学習をまとめる段階に、自分の考え方と他と比較して分析する活動を取り入れ、自分の考え方を見直させる指導を行うことにより、論理的に考える力を高める学習指導の在り方を明らかにし、算数科の学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのため、問題解決的な学習の「たしかめる」過程に、自他の考え方の類似点と相違点を見つける「比較する活動」と、自分の考え方を修正していく「分析する活動」を位置付けた学習指導試案を作成した。そのうえで、試案に基づく授業実践を第2学年単元「三角形と四角形」、第5学年単元「四角形と三角形の面積」において試み、その効果を確かめることにした。
 その結果、児童は、視点の違う様々な見方で問題の構造をとらえ、自分の考えの筋道を把握し順序立てて問題を解くようになった。このことから、自分の考え方を他と比較して分析する活動を取り入れた指導は、論理的に考える力を高めるうえで有効であることが確かめられた。
12_06
小学校図画工作科の木版画における見通しをもった制作の指導の在り方に関する研究
−でき上がりを視覚的にイメージできるコンピュータ教材の開発をとおして−


研究の概要
 この研究は、見通しをもった制作の指導の在り方を明らかにすることによって、高学年の木版画における指導の改善に役立てることを目的とするものである。
 そのため、コンピュータの画面で、白と黒のバランスの判定やトリミング、描画などを試し、構想の段階、刀を選択する彫りの段階、仕上げの段階で、でき上がりを視覚的にイメージできるコンピュータ教材の開発をした。開発した教材は、授業実践をとおしてその有効性を検討した。
 その結果、視覚的イメージをもとに、白と黒の割合を意識した下絵の作成、刀の効果を生かした彫り、色刷りや淡彩を効果的に施した仕上げができ、思いに迫った版画の制作ができることを確認した。このことから、本研究で開発したコンピュータ教材を活用することは、高学年の木版画における見通しをもった制作の指導をするうえで、有効であることが確かめられた。
12_07
小規模校における集団のなかで伸びようとする意識を高める指導の在り方に関する研究
−体育科の合同学習における学び合いの活動をとおして−


研究の概要
 この研究は、体育科の合同学習における学び合いの活動をとおして、小規模校における集団のなかで伸びようとする意識を高める指導の在り方を明らかにし、複式・小規模校教育の充実に役立てようとするものである。
 そのため、4・5・6年体育科の指導過程を「つかむ」「ためす」「たかめる」の3段階とし、各段階の1単位時間において、異年齢構成のグループによる「話し合う」「教え合う」「認め合う」学び合い活動を取り入れた指導試案を作成し、実践をとおしてその有効性についいて検討した。
 その結果、児童は、自分に適した課題を設定し、努力しようとするようになること、集団のなかでの自分の役割がわかり、それを果たそうとするようになること、互いのよさを認め、協力して楽しく活動しようとするようになることがわかった。このことから、本研究の手だては、小規模校における集団のなかで伸びようとする意識を高めるうえで効果があることが確かめられた。
12_08
追究する意欲を高める「総合的な学習の時間」の展開の在り方に関する研究
−学習過程における地域素材の活用をとおして−


研究の概要
 この研究は、学習過程に地域素材を三つの視点で位置付け活用することをとおして、追究する意欲を高める「総合的な学習の時間」の展開の在り方を明らかにしようとするものである。
 そこで、四つの学習過程に視点に基づく地域素材を位置付けた指導試案を作成した。
1「把握」の過程 地域の特色や児童の関心を生かした体験<々佑┐篁詭遒鮃げる視点>
2「追究」の過程 調査・体験に対する父母の評価<⊃癖發鮗覚する視点>
3「発信」の過程 学習の成果を地域にむけて情報発信<,了訶澄
4「整理・発展」の過程 発信に対する地域の評価<△了訶世鉢5震笋箍歛蠅鯣見する視点>
 指導実践を行った結果、進んで対象とかかわりながら自分の方法で課題解決に取り組み、さらに学習を発展させていこうとする児童の姿がみられた。このことから、本研究の指導の手だてが、児童の追究する意欲を高めるうえで、効果があることが確かめられた。
12_09
児童がよりよい学び方を身に付ける「総合的な学習の時間」の指導に関する研究
−自らつくる「学びマップ」の活用をとおして−


研究の概要
 この研究は、小学校「総合的な学習の時間」において、学び方の学習に焦点をあてた課題解決の学習をとおして、児童自身がよりよい学び方を身につける指導の在り方を明らかにし、その指導法の改善に役立てようとするものである。
 そのため、指導の手だてとして、児童が自分なりの課題を設定し、解決の方法を考え、選択、実行、自己評価できる「学びマップ」を作成しながら活用する活動を取り入れた指導思案を作成し、実践をとおしてその有効性を検討した。
 研究の結果、指導試案に基づく指導実践によって学習課題の設定、学習内容の決定、学習過程の決定、評価活動のそれぞれにおいて学び方を身に付けようとする態度が望ましい傾向へ変容していることが確かめられた。このことから、本研究の指導の手だてが、よりよい学び方を求める態度を培い、よりよい学び方を身に付けるうえで、効果があることが確かめられた。
12_10
応答力を育てる中学校英語科の学習指導に関する研究
−学習段階に応じたペア活動をとおして−

研究の概要
 この研究は、英語科の学習指導過程において、学習段階に応じたペア活動をとおして、応答力を育てる学習指導の在り方を明らかにし、中学校英語科の学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのため、既習事項と新出事項を組み合わせた言語材料を用いて、導入、練習、応用の三つの学習段階に応じて行うペア活動を取り入れた指導試案を作成し、授業実践をとおしてその妥当性を検討した。
 その結果、英文を組み立てて、正しい発音や適正な声の大きさで、相手の質問などに適切に応じることができるようになり、英語で対話しようとする意識も高まってきた。このことから、学習段階に応じたペア活動を取り入れた学習活動が、応答力を育てるうえで有効であることが確かめられた。
12_11
技術・家庭科において自ら課題解決に取り組む意欲を育てる学習指導に関する研究
−生徒一人一人が課題を設定する活動をとおして−


研究の概要
 この研究は、実践的・体験的な活動を大切にしながら、技術・家庭科における問題解決的な学習において、生徒一人一人が課題を設定する活動に焦点をあて、自ら課題解決に取り組む意欲を育てる学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのため、指導の手だてとして、授業への目的意識を高めるために必要な条件や方向性を提示する課題の把握場面を設定し、その要素を満たす課題を生徒が発見・発表・修正する課題の設定場面を設けて活動を行った。また作成した指導試案について、実践をとおしてその妥当性を検討した。
 研究の結果、指導試案に基づく授業実践から、\い箸亮業に対する目的意識が高まったこと、∪古未取り組むべき作業内容や活動方法がより明確になったこと、授業に消極的な生徒の課題解決に対する意欲が高まったことなどが明らかになった。こららのことから、本研究の指導の手だてが、自ら課題解決に取り組む意欲を育てるうえで効果があることが確かめられた。
12_12
自分で意志決定しようとする意欲を高める進路指導の在り方に関する研究
−生徒一人一に進路選択の規準を考えさせる活動をとおして−


研究の概要
 この研究は、中学校進路指導において、生徒一人一人に自分としての進路選択の規準を考えさせる活動を工夫することにより、自分の進路を自分で意志決定しようとする意欲を高める進路指導の在り方を明らかにし、進路指導の充実に役立てようとするものである。
 そのため、自分のよさや働くことの意義を発見させる職場体験学習を取り入れ、そこでの気付きをもとに、進路選択の規準を考えさせるための話し合い活動や交流活動、さらに見直す活動の工夫を位置づけた指導試案を作成し、実践をとおしてその有効性を検討した。
 研究の結果、指導試案に基づく授業実践によって、働くことの意味を深く考え、自分の価値観に自信をもち、自分のよさを生かす進路を自分で決めようとする生徒の姿を認めることができた。このことから、本研究の指導の手だての工夫が、自分の進路を自分で意志決定しようとする意欲を高めるうえで、効果があることが確かめられた。
12_13
社会的な思考力を深める中学校社会科の学習指導に関する研究
−「新聞」を活用した追究活動をとおして−


研究の概要
 この研究は、中学校社会科の学習指導過程において、「新聞」を活用した追究活動をとおして、社会的な思考力を深める学習指導の在り方を明らかにし、中学校社会科の学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのために、生徒が「新聞」を根拠資料として、異なった立場から学習課題を調査し、それをもとにした主張を述べ合い、意見交流をしながら、自分の考えをまとめる活動を取り入れた指導試案を作成し、授業実践をとおしてその妥当性を検討した。
 その結果、生徒は学習課題に対する多様な見方や考え方を受け入れながら、社会的事象を自分自身や自分の生活とのかかわりで考え、正しい判断ができるようになってきたことが確認された。このことから、「新聞」を活用した追究活動が、社会的な思考力を深めるうえで、効果があることが確かめられた。
12_14
主体的に課題を追究する態度を育てる中学校社会科の指導の在り方に関する研究
−コンピュータを用いたシミュレーション教材「株主体験ソフト」の開発をとおして−


研究の概要
 この研究は、中学校社会科の学習指導において、主体的に課題を追求する態度を育てる指導の在り方を明らかにし、学習指導の充実に役立てようとするものである。
 そのために、公民的分野「生活と経済」の指導において、生徒が擬似的に株主となり、体験的に株式について学習できるコンピュータを用いたシミュレーション教材を開発し、授業実践をとおしてその有効性を検討した。
 研究の結果、授業をわかりやすく楽しく感じることができ、学習に対する意欲が高まること、より実感的な疑問や矛盾、驚きを感じることができ、課題意識が高めること、自分の力で課題解決にむけて取り組むことができ、課題追求への意欲が高まること、社会的事象と自分とのかかわりの深さを感じることができ、興味・関心が高まること等が確認された。これらのことから、本研究の指導の手だてが、主体的に課題を追求する態度を育てるうえで、効果があることが確かめられた。
12_15
中学校理科「生物界のつながり」における食物連鎖の観察・実験教材の開発に関する研究

研究の概要
 この研究は、中学校理科「生物界のつながり」の学習において、身近な地域に生息する動植物を用いて観察、実験を行うとともに、その結果を基に、コンピュータを利用して生物間のつながりを考察できるような教材を開発することによって、食物連鎖についての理解を深めさせ、その指導の改善に役立てようとするものである。
 そのために、食物連鎖の観察、実験に適する生物教材と、理解を深めるコンピュータシミュレーション教材を開発し、授業実践をとおしてその有効性を検討した。
 その結果、ナス科野菜を食する「オオニジュウヤホシテントウ」が教材として適することと、野外観察や飼育等の学習と開発したコンピュータシミュレーション教材を用いた学習とを組み合わせることによって、身近な自然の中における食物連鎖の量的な変化やバランスについての理解を深めさせることができることが確かめられた。
12_16
高等学校「国語表現」における適切に表現する能力を高める学習指導に関する研究
−地域社会の言語生活調査に基づいた学習活動をとおして−

研究の概要
 この研究は、高等学校「国語表現」の学習において、地域社会の言語生活調査に基づいた学習活動をとおして、適切に表現する能力を高める学習指導の在り方を明らかにし、高等学校「国語表現」の学習指導の改善に役立てようとするものである。
 そのため、地域社会の人々が、どのような点に留意して実際の言語生活を営んでいるかを調査することによって、自身の言語生活を見つめ直し、調査結果を交流し、実践的行動に生かすよう相互評価する活動を取り入れた授業実践を試み、その有効性を検証した。
 その結果、生徒は円滑な社会生活を送るためには、聞き手が理解しやすいよう、表現方法を工夫して話す必要があることを実感するとともに、話し方を改善することへの意欲を高め、目的や場に応じた話し方で話すことができるようになった。このことから、本研究における指導の手だてが、適切に表現する能力を高めるうえで、有効であることが確かめられた。
12_17
高等学校家庭科における保育への関心を高める指導展開の工夫に関する研究

研究の概要
 この研究は、子どもの発達を体験的に知る機会の少ない高校生に、直接子どもと触れ合う保育実習の機会を設定するとともに、子どもとの触れ合いを効果的なものにするために、体験的な活動を取り入れた指導展開の工夫によって、保育への関心を高める学習指導の在り方を明らかにし、高等学校家庭科の学習指導の充実に役立てようとするものである。
 そのために、指導の手だてとして、〇劼匹發亡悗垢觴匆駝簑蠅了駑措集・分析をする、他者との意見交換や発表から子どもに対する考えを深める、6戯燹Χ偽颪篳欅藜遜から子どもを観察し交流を図る等の活動を取り入れた指導試案を作成し、実践をとおしてその妥当性を検討した。
 研究の結果、指導試案に基づく授業実践から、生徒は親のかかわり方の重要性とそれを支える社会支援の必要性に注意を向け、子どもと適切にかかわろうとするようになった。このことから、本研究の指導の手だてが、保育への関心を高めるうえで効果があることが確かめられた。
12_18
新教科「情報」における実習教材の開発に関する研究
−「情報活用の実践力」を育成する指導を中心に−


研究の概要
 この研究は、新教科「情報」において、「情報活用の実践力」を育成する教材を開発し、コンピュータや情報通信ネットワークを積極的に活用することにより、新教科「情報」の目的である情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てるための指導に役立てようとするものである。
 そのため、生徒にとって身近な学習課題を題材とし、その課題解決のためのインターネットを利用した情報の収集・選択、情報の整理・分析のための様々なソフトウェアを活用した情報の統合的処理及びコミュニケーション能力を高めるためのホームページ等を用いた情報の発信・伝達について理解を深めることができる教材を開発し、授業実践をとおしてその教材の有効性を検討した。
 研究の結果、生徒は、情報の収集・選択、情報の統合的処理、情報の発信・伝達について理解を深め、「情報活用の実践力」を高めることができた。このことから開発した教材は、情報を主体的に活用できる能力と態度の育成を図るうえで、効果があることが確かめられた。
12_19
小学校初任者研修における社会科の教科研修の進め方に関する研究
−問題解決的な学習指導についての理解を深める研修資料の作成とその活用をとおして−


研究の概要
 この研究は、小学校初任者研修における社会科の教科研修において、問題解決的な学習指導についての理解を深めるための研修資料を作成し、その活用を図ることによって初任者の実践的指導力を高め、校内初任者研修における教科研修の充実に役立てようとするものである。
 そのため、社会か教育のねらいや内容、問題解決的な学習の基本的な考え方やその組み立て方を内容とする研修資料を作成し、それを活用した研修試案に基づく指導実践をとおして、仮説の有効性を検討した。
 その結果、研修資料を用いた研修は、初任者の問題解決的な学習指導方法の理解の深まりや、児童を主体的な学習に取り組ませるための多様な活動を取り入れようとする意欲の高まりに効果があったことが確認された。このことから、本研究の指導の手だてが、初任者の実践的指導力を高め、校内初任者研修における教科研修の充実に役立つことが確かめられた。
12_20
知的障害養護学校初任者研修における児童生徒理解の在り方に関する研究
−コミュニケーション行動を理解するための研修資料とビデオ記録の活用をとおして−


研究の概要
 この研究は、知的障害養護学校初任者研修において、生徒のコミュニケーション行動を理解するための研修資料と実践のビデオ記録の活用をとおして、コミュニケーション行動に関する生徒理解の在り方を明らかにし、初任者研修の充実に役立てようとするものである。
 そのため、初任者の実態を把握し、生徒のコミュニケーション行動を観察するときの観点やコミュニケーションをとるためのかかわり方についての研修資料を作成し、初任者がそれに基づき授業実践と授業実践のビデオ記録用いた振り返りを行い、結果について分析・考察を行った。
 研究の結果、初任者は、生徒のコミュニケーション行動を注意深く観察するようになり、生徒の行動の意図をくみ取り、わかりやすいかかわり方を工夫するようになった。このことから、研修資料に基づく実践のビデオ記録を活用した研修は、初任者の生徒のコミュニケーション行動への理解を深めることができ、初任者研修の充実に役立つことが確かめられた。

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