第5学年理科学習指導案
日 時 | 平成13年2月16日(金) 9:15〜10:00 |
児 童 | 花巻市立湯口小学校 第5学年 |
水沢市立真城小学校 第5学年 | |
場 所 | 岩手県立総合教育センター 第2情報処理実習室 |
指導者 | 岩手県立総合教育センター 情報処理教育室 |
1 単元名 「日本の天気」
2 単元の目標
@自然事象への関心・意欲・態度
天気の変化と気象情報に興味をもち、進んでそれらの関係について考えたり調べたりしようとする。
A科学的な思考
気象情報から天気の特徴と変わりかたについて考え、説明することができる。
B観察・実験の技能・表現
気象情報をインターネットを使って、調べることができる。
C自然現象についての知識・理解
天気の変化は、気象情報などを用いて予想することができることを理解する。
3 単元について
(1)教材観
単元「気温と天気の変化」は、第3学年の「日なたと日かげをくらべよう」第4学年の「水のすがたとゆくえ」をふまえて、「ア 天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあること」「イ 天気の変化は、映像などの気象情報を用いて予想できること」を学習し、1日の天気の様子を観測したり、映像などの情報を活用したりして、天気の変わり方を調べ、天気の変化の仕方についての考えをもつようにすることをねらいとしている。
新指導要領では、小単元「空気の温度はどう変わるか」において、太陽高度や雲・風の部分が削除され、本年度の移行措置としては、数日間の1日の気温の変化を観察・記録をし、天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあることを学習する。小単元「天気はどう変わるか」においては、数日間天気を観察・記録をし、数日間の天気情報をもとに天気の変化にはきまりがあることを学習する。また、新指導要領では、天気の変化のきまりに当てはまらない台風の進路による天気の変化や台風と降雨との関係にも触れるものとするとなっており、移行措置により教科書もこれに準じて、「台風の進路や降雨」についても取り扱っている。
本時「日本の天気」では、これらの学習をふまえ、気象情報を調べ、それらの情報から天気を予想する学習をとおして、天気の変化の仕方について考えを持つことができるようにすることをねらいとしている。
(2)児童観
「気温と天気の変化」の単元では、主に、気温について数日間観察し、それらを記録する活動をとおして、天気によって気温の変化の仕方が違うことや時刻によって気温の変化の仕方が同じような変化をすることを学習してきている。天気の変化の学習では、教科書や資料集の写真等の資料から天気は西から変わること、冬の天気は日本海側と太平洋側では違うことなどを調べる活動や資料から考える活動をグループで学習してきている。いずれの学習においても児童は、観察・記録したり、資料を活用しながら、学習を深めてきている。
本時に直接的に関わるところでは、情報を収集する過程、いろいろな情報から考察する過程、考えたことを明らかにする過程において、情報は身近にある教科書・資料集など限られた資料を活用してきた。したがって、より広い範囲からの情報収集やリアルタイムな資料を活用するまでにはいたってはいない。また、グループ活動による天気の変化について考えることについては、根拠を明らかにしながら天気の変化について考えを進めるにはいたってはいない状況である。
(3)指導観
新指導要領では、「指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項」の中で、「各教科等の指導に当たっては、児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ、適切に活用する学習活動を充実するとともに、視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること。」となっており、理科における「指導計画の作成と各学年にわたる内容の取り扱い」においても、「観察、実験、栽培、飼育及びものづくりの指導については、指導内容に応じてコンピュータ、視聴覚機器など適切な機器を選ぶとともに、その扱いに慣れ、それらを活用できるようにすること。」「個々の児童が主体的に問題解決活動を進めるとともに、学習の成果を日常生活で見られる自然現象の理解に生かすようにすること。」となっている。また、本単元でも「この学習で活用する気象衛星やアメダスなどの気象情報については、テレビや新聞を利用するとともに、インターネットを利用することも考えられる」となっている。
そこで、本時「日本の天気」においては、「気温と天気の変化」の学習後、個々の児童が主体的に問題解決活動に取り組め、学習の成果を日常生活で見られる自然現象の理解に生かすことができるように、「自分たちの地域の明日の天気を予想する」学習を行う。学習においては、グループ学習を基本とし、情報通信ネットワークを活用し、「ひまわり」・「アメダス」・「天気図」・「各地の空のようす」などの気象情報を収集する活動を行う。気象情報を収集した後、収集した気象情報から根拠を明らかにしながら、自分たちのグループの「天気予報」をさせる。さらに、根拠となる気象情報を示して、自分たちのグループの「天気予報」を発表させる。他のグループの発表を聞きながら、自分たちの天気予報を振り返ることで、さらに、天気予報の根拠を明らかにさせていきたい。また、花巻市と水沢市(水沢市立真城小学校)をテレビ会議システムで結び、それぞれのところでの天気予報をさせ、地域的な違い、共通点など意識させることによって天気の変化の仕方についての学習を深めていきたいと考える。テレビ会議システムで、2つの学級を結ぶことについては、発表場面だけではなく、授業のはじめから、終わりまで、授業全体を画像・音声で結ぶことにし、2つの場所にいるが、1つの授業を受けている状態で授業を進めるものとする。教師の役割としては、花巻側ですべての授業を進め、水沢側では、個に配慮する、机間指導をするなど補助的な役割とする。
4 指導計画
第1次 空気の温度はどう変わるか 5 ・空気の温度は、1日の間でどう変化するかを予想する。 1 ・1日の気温測定、天気判別、風の記録のしかたを学習する。(観察1) 1 ・晴れた日と、くもりや雨の日の1日の気温の変化を話し合う。 1 ・晴れた日の太陽高度と気温の変化を調べる。(観察2) 1 ・晴れた日の太陽高度と気温の変化との関係をまとめる。 1 第2次 天気はどう変化するか 3 ・返気の変化を知る情報について話し合い、天気を予想できるか、天気の変化にきまりがあるかを考え、実際の天気の変化を調べる。(観察3) 1 ・天気の記録をまとめ、資料写真から春の天気の変化のきまりを考える。 1 ・気温と天気の変化についてまとめる。 1 第3次 台風と天気の変化 2 ・台風の進み方と天気の変化 2 第4次 「日本の天気」 1 ・天気情報を調べ、それらの情報から天気を予想する。(本時) 1
5 本時の学習
(1)本時の目標
@自然事象への関心・意欲・態度
天気の変化と気象情報に興味をもち、進んでそれらの関係について考えたり調べたりしようとする。
A科学的な思考
気象情報から天気の特徴と変わりかたについて考え、説明することができる。
B観察・実験の技能・表現
気象情報をインターネットを使って、調べることができる。
C自然現象についての知識・理解
天気の変化は、気象情報などを用いて予想することができることを理解する。
(2)本時の展開
段階 | 主な学習活動と学習内容 | 評価及び備考 | ||||
導入 8分 |
1前学習内容の想起 ○日本の天気の変わりかたを確認する。 ・天気は西から東へと変化する ○冬の天気の特徴について確認をする。 ・日本海側では雪の日が多く、太平洋側では晴れの日が多い |
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2学習課題の設定 ○天気予報について話し合う ○学習課題を設定する
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・インターネット上から気象情報を調べて、天気の変化を進んで調べようとしたか。(興味・関心−−表情)
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展開 27分 |
3気象情報を調べる ○インターネット上から気象情報に関するリンク集を用いて、気象情報をグループで調べる。 |
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4気象情報をまとめる ○気象情報を調べたことをワークシートにまとめる |
・インターネット上から気象情報を調べ、地図にまとめることができたか。(技能・表現−−地図)
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5天気を予想する ○気象情報をまとめたワークシートをもとにグループで話し合い、天気を予想する ・日本海側では雲が多いので雪になる ・西日本は雲がないので明日は晴れる ・西日本は降水量がないので明日は晴れる |
・気象情報から天気の特徴と変わり方について自分たちの考えをまとめることができたか。(思考−−記録) | |||||
6天気の予想について発表をする ○湯口小の児童と真城小の児童でテレビ会議システムを用いて天気の予想を発表する |
・気象情報から天気の特徴と変わり方について自分たちの考えを説明することができたか。(思考−−発表・記録)
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7天気予報について考え深める ○お互いの天気予報を聞き、他のグループの考えや他の地域との相違点・共通点について話し合う。 ・水沢地区は今雪になってきたので、花巻地区も雪になるだろう ・西日本は雲がなく、降水量もないので、水沢も花巻も明日は晴れるだろう ・水沢も花巻も雪が降っていて、日本全体に雲がかかっているので、明日も雪が降るだろう |
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終末 10分 |
8学習のまとめをする ○友達の天気予報を聞いて気づいたことを発表する ○全国の天気のようすを知る ○天気予報についてまとめる |
・天気の変化はその地域に関係する天気情報を用いて予想していることに気づいて発表することができたか。(知識・理解−−記録・発表)
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(3)学習に用いたリンク集
(4)学習に用いたワークシート
ワークシート原本 |
児童の作成したワークシート 1 |
児童の作成したワークシート 2 |
児童の作成したワークシート 3 |