第6学年 理科学習指導案
日 時 | 平成13年9月11日〜9月28日 |
児 童 | 北上市立黒沢尻東小学校 第6学年 |
場 所 | 北上市立黒沢尻東小学校 理科室 |
指導者 | 八 重 樫 浩 |
「人と動物からだ」第一次呼吸指導計画(6時間)
第 1 時 ・動物は生きていくためにどんなことが必要か話し合い、呼吸や消化など学習の
視点について気付くことができる。
第 2 時 ・人の呼吸について、呼気と吸気の違いを実験をとおして調べることができる。
第 3 時 ・人以外の他の動物の呼吸について話し合い、調べる計画を立てることができる。
第 4・5時 ・呼気と吸気の違いを調べ、いろいろな動物も呼吸をしていることを確かめることが
できる。
第 6 時 ・人の肺やいろいろな動物の呼吸の器官や仕組みについてまとめる。
人と動物のからだ 第1次 (第1時)
目 標 動物は生きていくためにどんなことが必要か話し合い、これからの学習の視点について気付くことができる。
段階 | 学習活動および児童の反応 | 教師の支援と評価(・支援 ◇評価) | 準備・資料 | |
つかむ 追究 する 深 め る ・ 広 げ る |
1、人が生きていくためにどんなことをしているか話し合い、課題意識を持たせる。 ・息をしている。 ・食べ物を食べる。 ・水が必要だ。
2、いろいろな動物の呼吸について、写真をもとに話し合う。 ・馬の息が白い呼吸すると水分 が出てくる。 ・魚は水の中で息をしている どうやっているのだろう。 ・ミミズや昆虫は息をしているのかな。 3、いろいろな動物が物を食べることについて写真をもとに話し合う。 ・筋肉や骨を 作るのに使われている。 ・おなかが減ると 動けない。エネルギーになる。 ・生きていくための 栄養分になる。 4、呼吸をすることや、食べたり飲んだりすることに対して、考えたことや疑問に思ったことを話し合い、これからの課題をまとめる。 ・人や動物の呼吸のしくみを調べよう。 ・人や動物の消化のしくみを調べよう。 |
・生きていくためにどんなことをしているか考えさせる ・人(自分)や身近な動物を元にし て考え話し合わせる。 ・課題を板書する。 ・呼吸に焦点を当てて、その必要性について話し合わせる。 ・教科書や身近な動物の写真を提示して、具体的にイメージしながら呼吸について考え話し合わせる。 ・食べることについて焦点を当ててその必要性について話し合わせる ・食べ物が少ないとどうなるか考え合わせながら、気づかせるように する。 ・各自、疑問に思ったことや調べてみたいことをノートに書いた上で 発表し合い、これからの課題をまとめる。 ◇ 人や動物が生きていくための課題をつかむことができたか。 |
・小動物2 〜3種類 ・デジタルカメラ ・課題表 |
人と動物のからだ 第1次 (第2時)
目 標 人の呼吸について話し合い、吸い込む空気と吐き出す空気の違いを実験をとおして調べることができる。
段階 | 学習活動および児童の反応 | 教師の支援と評価(・支援 ◇評価) | 準備・資料 | |||||
つか む 追 究す る 深 め る ・ 広げ る |
1、呼吸がなぜ行なわれるのかについて話し合い、呼気と吸気に違いについて課題意識を持つ。
2、空気の成分について確かめ、違いがあるかどうかを予想する。 ・酸素が減る。 ・二酸化炭素が増えるのではないか。 ・水蒸気も増える。 ・温度が上がっている。 3、実験方法につて考える。 ・酸 素 −気体検知管、 火を燃やす ・二酸化炭素−気体検知管、 石灰水 BTB溶液 火を燃やす ・水蒸気 −水滴の有無、くもり ・温 度 −温度計 4、呼気と吸気の違いを調べる。 5、実験結果を発表し、わかったことを話し合う。 ・呼気では石灰水が白く濁った。 ・気体検知菅では酸素が減って、二酸化炭素が増えた。 ・BTB溶液が黄色に変化した。 ・水滴が多くついた。
6、検圧法を利用した演示実験を観察する 7、学習の振り返りを行なう。 |
・人の場合の呼吸とはどういう現象をいうのか確かめる。 ・呼気と吸気の変化について ・気体の性質をもとに検出方法を考えさせる。 ・方法と予想の結果をまとめ、板書していく。 ・実験の方法について説明する。 ・酸素、二酸化炭素、水蒸気、温度に分けて予想をまとめる。 ・窒素については調べる方法のないことを告げ、ここでは扱わないこととする ・グループ毎に調べる順番を決め、計画的に調べられるようにする。 ◇呼気と吸気の違いを調べる方法がわかり、実験できたか ・調べて分かったことをノートに整理させてから発表させる。 ・水蒸気の増加や温度の上昇などにもふれる。 ・検圧法を利用した実験装置について演示実験を行い、酸素の現象を 調べる実験として紹介する ・人の呼吸を学習して、感想や新な疑問などを書かせ発表させる。 |
・気体検知 管 ・石灰水 ・BTB溶液 ・ろうそく ・マッチ ・温度計 ・人の呼吸の実験装置 ・吸引器具 ・検圧法の 実験装置 |
人と動物のからだ 第1次(第3時)
目 標 いろいろな動物も呼吸をしていることを、呼気の変化によって確かめるための観察・実験の計画をたてる。
段階 | 学習活動および児童の反応 | 教師の支援と評価(・支援 ◇評価) | 準備・資料 | |
つか む 追 究す る 深 め る ・ 広げ る |
1、人以外の動物の呼吸の有無について話し合う。
2、調べてみたい動物について話し合う。 ・メダカ ・ミミズ ・コオロギ ・ハムスター ・ザリガニ ・トンボ ・カエル 3、実験方法について話し合い、検出の結果について確認しておく。 酸 素 ・気体検知管を使う ・火を燃やす方法 ・検圧法 二酸化炭素 ・気体検知管を使う ・火を燃やす方法 ・石灰水を使う方法 ・BTB溶液を使う 水蒸気 ・水滴の有無を調べる 温 度 ・温度計で測る 4、調べてみたい動物と実験方法を相談し、実験計画をたてる。 5、実験計画の概要について発表し合う。 |
・水や土の中の環境に生きる動物や昆虫などについて考えさせる。 ・実験可能かどうかの見通しをもって考えさせる。 入手可能かどうか 危険性はないか 実験の難しさはどうか、等 ・人の呼吸についての方法と照らし合わせて他の動物で実験可能かどうか話し合い確認する。 ・実際の実験をイメージした容器を提示し実験の不可を考えさせる。 ・酸素の減少を検出する方法として検圧法を紹介し、実験に活用できるようにする。 ・微妙な温度変化は空気の膨張を調べればよいことを理解させる。 ・実験では対照実験を行うことでより正確な結果が得られることを理解させる ・調べたい動物の採集ケースを用意し、各自活用できるようにする。 ・調べたい動物は候補を複数考えさせて採集させる。 ◇自分の調べてみたい動物と調べるための方法を考えることがで きたか。 |
・2〜3の 小動物 ・昆虫 ・人の呼吸の実験装置 ・検圧法の実験装置 ・学習プリント2 ・採集ビン ・採集ケー ス |
【人と動物のからだ 第1次 (第4・5時)
目 標 いろいろな動物も呼吸をしていることを、吸い込む空気と吐き出す空気の違いを調べ
たりして確かめることができる。
段階 | 学習活動および児童の反応 | 教師の支援と評価(・支援 ◇評価) | 準備・資料 | ||||||
つかむ 追 究す る 深 め る ・ 広げ る |
1、それぞれの実験について、検出方法について確認するとともに、学習の課題をつかむ。
2、呼吸による酸素の減少を調べる。 ○検圧法を利用した実験装置について実験のしかたを確認しながら実験を行う @ 呼吸室に実験動物を密封する A 呼吸室と薬品室をドッキングさせる B 恒温槽(水槽)に実験装置を入れる C 検容計を呼吸室に取り付ける。 ○検圧法を利用した実験装置を中心にして、グループ毎に持ち寄った動物について調べ、観察したり、記録したりする。 3、呼吸による二酸化炭素の増加を調べる。 ○石灰水やBTB溶液、気体検知管などの方法を使って、二酸化炭素の増加を調べる。 @ 実験動物を呼吸室に密封する。 A 2分又は5分毎に呼吸室内の呼気を吸引して変化の様子を観察 し記録する。 B 気体検知管で二酸化炭素の濃度を測定する。 4、実験結果について発表し合い、わかっことをまとめる。 ・呼気では石灰水 が白く濁った。 ・気体検知菅では酸 素が減った。 ・二酸化炭素が増えた。 ・BTB溶液が黄 色に変化した。 ・毛細管のインクの 動きが見えた。 ・水中の生きものも呼吸をしている。 ・土の中の生き物も呼吸をしている。 ・昆虫も呼吸している。
4、学習の振り返りを行なう。 |
・本時の学習課題を確認する。 ・検圧法を利用した実験装置について、操作方法を確認した上で、実験に取り組ませる。 ・検圧法を利用した実験装置は、いくつかのステップあるので、ステップ毎に各グループの進み具合を確かめながら実験を進める。 ・検容計を取り付けた後、観察しながら、2分毎に、赤インク動きを観察し、移動距離を測定させる。 ・実験の後かたづけはグループで協力し、短時間でできるようにする ・石灰水やBTB溶液を中心にして調べさせる。 ・呼吸室に実験動物を密封した後、2分毎と5分毎の時間の経過を知らせながら、呼吸室の呼気を吸引し、変化の様子を観察させる。 ・水分の増加などがみられるか呼吸室内の動物の様子も観察させる。 ・希望する班には、気体検知管でも実験できるようにする。 ◇実験方法を理解し、協力して実験に取り組むことができたか。 ・実験結果と実験結果から分かったことをノートにまとめる。 ・実験結果を発表させる。 ・実験結果から分かったことを話し合う。 ・本時の課題についてまとめる。 ◇いろいろな種類の動物が呼吸し、酸素を吸って二酸化炭素を吐きだしていることを理解できたか。 ・呼吸ということについてわかった ことや感想を書かせ発表させる |
・学習プリ ント2 ・検圧法を利用した実験装置 ・児童が採集した動 物 ・教師側で用意した実験動物 ・学習プリント3 ・児童が採集した動 物 ・教師側で用意した実験動物 ・学習プリント3 ・呼吸室用密封容器各種 ・吸引器具 ・石灰水 ・BTB溶液 ・気体検知管 |
人と動物のからだ 第1次 (第6時)
目 標 人の肺しくみやいろいろな動物の呼吸器官について理解することができる。
段階 | 学習活動および児童の反応 | 教師の支援と評価(・支援 ◇評価) | 準備・資料 | |
つか む 追 究す る 深 め る ・ 広 げる |
1、呼吸についての定義を確認する。
2、動物の肺のはたらきについて知る。 3、水の中の環境に生息する動物の呼吸のしくみについて知る。 4、土の中の環境に生息する動物の呼吸のしくみを知る。 5、昆虫などの生き物について、その呼吸仕組みを知る。 6、人やいろいろな動物の呼吸について、共通点を話し合い、すべての動物が呼吸しているらしいことを話し合う。 7、呼吸の仕組みについてのビデオを鑑賞学習をまとめる。 8、学習の振り返りを行なう。 |
・呼吸についての定義について確認 する。 ・本時の学習課題を確認する。 ・動物の肺の仕組みについて、模型 や模しき図をもとに理解させる。 ・えらの模しき図をもとに紹介する ・ミミズなど呼吸のしくみを紹介する。 ・昆虫の気もんなどの図をもとに紹介する ◇すべての動物が呼吸しているらしいことを類推するとともに、肺呼吸などのしくみを理解することができたか。 ・呼吸の学習でわかったこと、感想 を書かせ発表させる。 |
・学習プリント4 ・人体模型 ・肺模しき図 ・えら模しき図 ・ミミズの模式図 ・昆虫図 ・ビデオ教 材 |